結論から言うと、「立地が悪いから売れない」は半分正解で、半分思い込みです。
もちろん立地は大事です。でも、立地が悪くても繁盛している飲食店は全国にたくさんあります。その差はどこにあるか? ずばり「現場の改善ポイントを把握して、一個ずつ潰しているかどうか」なんですよ。
私は中小企業診断士として21年、1,000店舗以上の飲食店・美容室・小売店を支援してきました。その中で気づいたのは、立地の悪さを「言い訳」にして止まっている店と、立地の悪さを「前提」として工夫し続けている店では、5年後の景色がまったく違うということです。
この記事では、立地に恵まれていない飲食店オーナーさんが今日から取り組める、12の現場改善ポイントをお伝えします。「知ってるよ」という話も出てくるかもしれませんが、知っているだけで実践していないことが一番もったいない。ぜひ最後まで読んでみてください。
こんな方におすすめ
- ✅ 立地の悪さを理由に売上が伸び悩んでいる飲食店オーナーの方
- ✅ 通行人に素通りされていて、入店率を上げたい方
- ✅ 新規集客に費用をかけず、まず現場から改善したい方
- ✅ 「料理には自信があるのに、なぜかお客さんが来ない」と感じている方
- ✅ チラシやSNSの前に、まず足元を固めたい経営者の方

①〜④:まず「気づいてもらう」外観の改善
立地が悪い店の最大の敵は「存在を知られていないこと」です。お客さんはあなたのお店の前を通っても、気づかなければ素通りします。まずここを変えましょう。
① のぼりは1本でなく9本立てる
のぼりって、1本だと「置いてあるだけ」に見えるんですよ。でも9本並ぶと、人の視野に入る確率が一気に上がります。のぼりの文字は「店名」より「何が食べられるか」を大きく書く。「清水の絶品海鮮丼」「ランチ890円」のほうが断然刺さります。
② 看板に「商品名」を出す
店名だけの看板は、初めて通る人にとっては何の店かわかりません。看板に「名物◯◯」「本日のおすすめ」を追加するだけで、立ち止まる人の数が変わります。
③ 夜の照明を「他店より明らかに明るく」する
夜に暗い飲食店は、営業しているのかどうかすらわかりません。照明を増やしてお店の前を明るくするだけで、入店率が10%変わることもあります。入店率10%改善で、年間420万円以上の売上増加につながったケースもあるくらいです。
④ ドアを開けておく・開放感を演出する
扉が閉まっていると「入っていいのかな?」と感じさせてしまいます。季節や天候が許す範囲でドアを開け、中の様子が見える工夫をしましょう。人が楽しそうにしている様子が見えるだけで、「私も入ってみよう」という気持ちになります。
⑤〜⑧:「来たくなる」店内・メニューの改善
外観を改善してお客さんが入ってきてくれたら、次は「また来たい」「友達に話したい」と思わせる店内に仕上げる番です。
⑤ POPで料理の「ストーリー」を伝える
料理の写真だけ貼ってあるメニュー表は、量販店のカタログと同じです。「このサバ、実は昨朝駿河湾で水揚げされたもの」「大将が20年かけて辿り着いたタレ」など、料理の背景を伝えるPOPが1枚あるだけで、お客さんの見え方が変わります。値段が同じでも「ここで食べる価値」を感じてもらえるかどうか、これが客単価の差になります。
⑥ 名物メニューを1つ作る
メニューが多いお店より、「あの店といえばこれ!」と言われる一品がある店のほうが、口コミが広がりやすいです。名物は天才シェフにしか作れないと思われがちですが、実はそうじゃない。既存メニューの組み合わせで作れるんです。麻婆豆腐と唐揚げを組み合わせて「麻婆チキン丼」にする、みたいなイメージです。AIを使えば、こういう「ありそうでなかった」組み合わせを一気に量産して絞り込むこともできます。
⑦ 再来店を促す「次回来店の仕掛け」を置く
会計のときに次回クーポンを渡す、季節のおすすめを書いたカードを置く、LINE公式アカウントへの誘導QRコードをテーブルに置く。「また来てほしい」という気持ちを、仕組みとして形にするかどうかが、リピート率を大きく左右します。
⑧ トイレをきれいにする
これ、地味ですが本当に大事です。トイレがきれいな店は「衛生管理が行き届いている店」として認識されます。特に女性客の場合、トイレの印象がそのままお店全体の評価につながります。壁にPOPを貼る「トイレPOP」も有効で、じっくり読んでもらいやすい場所です。
✓ ここまでのポイント
- 立地の悪さは「工夫次第」で十分カバーできる。のぼり・照明・看板など外観改善だけで入店率は変わる
- 店内ではPOPで価値を伝え、名物メニューを作ることで「また来たい」「人に話したい」店になる
- 再来店の仕掛けを仕組みとして作ることが、安定した売上の土台になる
「チラシとGoogle広告を組み合わせてから、新規のお客さんが約2倍になりました。しかも客単価が1,400円上がって、6ヶ月で月商が350万円から620万円になったんです。立地のせいにしていた自分が恥ずかしくなりました」
居酒屋オーナー(40代・男性)
⑨〜⑪:「見つけてもらう」デジタル集客の改善
現場の改善と並行して、「ネットで検索したときに見つかるか」も整えていく必要があります。立地が悪い分、ネット上では「近い店」として見つけてもらいやすくする工夫が不可欠です。
⑨ Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)を整える
「清水区 ランチ」「静岡市 居酒屋」などで検索したとき、Googleマップに表示されるかどうかを確認していますか? 写真を定期的に追加する、メニューを登録する、営業時間を正確に更新する。これだけでもGoogleマップの表示順位は変わります。しかも無料でできます。
⑩ LINE公式アカウントで「繋がり続ける」
一度来てくれたお客さんとつながり続けるツールとして、LINE公式アカウントは非常に強力です。来店時にQRコードで友だち追加してもらい、月に2〜3回「今月のおすすめ」「季節限定メニュー」を配信する。クーポンに頼らず、関係性で再来店を引き出せます。
⑪ プレスリリースで「話題の店」になる
テレビや新聞に取り上げられることは、広告費ゼロで大きな集客効果をもたらします。「新メニューを作りました」では取り上げてもらえませんが、「地元の廃棄食材を活用したフードロスゼロのコース料理」など、社会的な切り口があると話題になります。AIを使えばプレスリリースの原稿は当日中に仕上げられますし、FAX代だけでテレビ局・新聞社に送ることができます。増益繁盛クラブには累計100回以上メディアに取り上げられた会員さんもいます。
⑫:「来づらさ」を「来やすさ」に変える導線設計
最後に、立地の悪さを物理的にカバーする工夫です。
⑫ アクセスの「不安」を取り除く情報発信
立地が悪い店に初めて来るお客さんは、「本当にここで合ってるの?」という不安を持っています。GoogleマップのURLをQRコードにしてチラシやSNSに載せる、「◯◯の交差点を曲がってすぐです」という写真付きの道案内を発信する、駐車場の有無と台数を明記する。こういった「来づらさ」を解消する情報一つひとつが、初来店のハードルを下げます。
立地が悪い分、「来てよかった!」という体験を積み上げていくことが口コミにつながります。チェーン店と違って、個人のお店には「この店主に会いに行く」という要素があります。そこを磨くことが、立地に勝る最大の武器になります。
「月商60万円で赤字続きだったイタリアンが、今では月商470万円・利益200万円になりました。場所は変えていません。変えたのは、お客さんへの伝え方と、仕組みです」
イタリアンレストランオーナー(50代・男性)
まとめ:立地は変えられないけど、現場は今日から変えられる
12のポイントを並べましたが、いきなり全部やろうとしなくていいです。「今日はのぼりを増やす」「今週はGoogleマップの写真を5枚追加する」──そういう一歩が積み重なって、半年後・1年後の景色が変わっていきます。
私自身、独立直後は仕事ゼロ・全財産が底をつく苦境を経験しました。そこから這い上がる中で学んだのは、「100の知識より1つの実践」という言葉の重みです。知っているだけでは売上は1円も上がりません。
立地が悪くても繁盛している店は、必ず「現場で何かをやり続けている」お店です。今日この記事を読んだことを、明日の一歩に変えてみてください。
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