あれこれ

3年連続で売上横ばい。そこから抜け出した飲食店オーナーが最初に変えた習慣

梅雨明け直前のある朝、静岡市清水区の事務所に届いたメールにこんな一文がありました。

「3年間、売上がまったく変わっていません。がむしゃらに働いているのに、何かが足りないのかもしれない」

送り主は関西で居酒屋を経営する40代のオーナーさん。料理の腕は地域で評判、スタッフとの関係も良好。でも月商は3年間、ほぼ同じ数字を行ったり来たりしている。

このパターン、本当によく見ます。そして「がむしゃらに働くか、値引きするか」の二択しか見えなくなっている経営者さんが、全国にたくさんいます。

今日は私ジョイマンの1日の動きを追いながら、横ばいから抜け出した飲食店オーナーさんたちが「最初に変えた習慣」の話をしたいと思います。

こんな方におすすめ

  • ✅ 飲食店を経営していて、売上が2〜3年間横ばいのまま動かない方
  • ✅ 「料理の質は上げてきたのに、なぜ売上が増えないのか」と感じている方
  • ✅ 値引きやクーポンに頼らない集客方法を知りたい方
  • ✅ 毎日忙しいのに手元にお金が残らないと悩んでいる方
  • ✅ 経営の勉強をどこから始めればいいかわからない方
3年連続で売上横ばい。そこから抜け出した飲食店オーナーが最初に変えた習慣 | 増益繁盛クラブ、繁盛店研究所/増益繁盛クラブ(運営法人:有限会社繁盛店研究所、株式会社繁盛店研究出版、株式会社日本中央投資会/繁盛店グループ)

朝7時30分:1日は「数字を見ること」から始まる

私の1日は、自宅で数字を確認するところからスタートします。スマートフォンでメルマガの開封率、昨日のブログへのアクセス数、会員さんからの質問。ざっと眺めながら、今日の優先順位を頭の中で整理する時間です。

これ、実は横ばいを突破した飲食店オーナーさんたちに共通する最初の変化とまったく同じ構造の話なんですね。

横ばいで苦しんでいた頃のオーナーさんたちに「昨日の売上の内訳、今すぐ言えますか?」と聞くと、たいていこう返ってきます。

「……客数は多分30人くらいで、売上は22万円くらい、だったと思います」

「思います」という言葉が出る時点で、数字が経営の判断材料になっていません。お客さんが何人来て、平均いくら使って、リピートは何人だったか。この3つを毎朝5分で確認する習慣を持った瞬間から、経営は変わり始めます。

「昨日は客単価が下がったな。なぜだろう」と考えるだけで、次の打ち手が見えてくる。これが最初の変化です。

午前10時:事務所到着。渥美さんと「今日の優先順位」を確認

静岡鉄道の新清水駅から徒歩10秒の事務所に着くのがだいたい10時ごろ。スタッフの渥美さんとまず今日のタスクを共有します。会員さんからの問い合わせ対応、コンテンツ制作の進捗、セミナー準備。「やること」より「やらないことを決める」を先にするのが、うちの流儀です。

この「やらないことを決める」という発想、横ばいから抜け出した飲食店オーナーさんたちがもう1つ変えた習慣でもあります。

横ばいの時期って、何でもやろうとするんですよ。新メニューを増やす、インスタを毎日更新する、店内の装飾を変える、ランチを始める。全部中途半端になって、どれも成果が出ない。

「今月はPOPを1枚だけ変える」「今週はLINEの配信文を1本書く」——これだけ。やることを1つに絞った瞬間に、実行力が格段に上がります。100の知識より1つの実践、というのは本当にそういう意味なんです。

午前11時〜12時30分:会員さんへのフィードバックと相談対応

この時間帯は、増益繁盛クラブの会員さんから届いた相談や、販促物のチェックをする時間です。POPの原稿、チラシのコピー、LINE配信の文章——会員さんが作ってきたものを見て、改善点を伝えます。

先日も、九州で焼き鳥店を経営する会員さんから「看板メニューのPOPを作りました」と送ってきてくれました。内容は悪くないのですが、お店の名前が一番大きく書いてある(笑)。

看板でもPOPでも、お客さんが知りたいのは「そのお店が何を売っているか」「自分にどんないいことがあるか」なんですね。店名より商品名を大きく。これだけで入店率が変わります。

「チラシとGoogle広告を組み合わせたら、6ヶ月で月商が350万円から620万円になりました。新規のお客さんがほぼ2倍になって、客単価も1,400円上がったのが大きかったです。広告って怖いイメージがあったんですけど、投資として考えるようになってから全然違いました」

居酒屋オーナー(40代・男性)

この方も最初は「広告費を使うのが怖い」と言っていました。でも月3万円から試して、手応えを感じながら少しずつ増やしていった。その積み上げで6ヶ月の数字が出ました。

✓ ここまでのポイント

  • 毎朝5分で「客数・客単価・リピート数」を確認する習慣が、経営判断の精度を上げる
  • 「やること」を増やすより「今月は1つだけ」に絞ると実行力が格段に上がる
  • POPや看板は「店名」より「お客さんへのメリット」を大きく見せることが基本

午後13時:昼食後の「自分の学習時間」

私が21年間この仕事を続けてきて確信していることが1つあります。「経営者が学ぶのをやめた瞬間、お店は止まる」ということです。

昼食を済ませたら、30〜45分は必ず自分のインプット時間にしています。最近はAI活用の研究が多いですね。ChatGPTやClaudeを使って、飲食店オーナーさんがそのままコピペで使えるプロンプトテンプレートを磨いています。

ここで横ばいのオーナーさんたちに正直に言うと、「料理の勉強は10年以上してきた。でも集客・販促・広告の勉強は1日もしたことがない」という方が本当に多いんです。

技術を磨くことへの情熱は本物なんですよ。だからこそお店が続いてきた。でも経営者としての仕事は「良い料理を作ること」と「その良さを伝えること」の両輪なんですね。片方だけではどこかで止まる。

私自身、清水市役所に在職しながら6年間かけて中小企業診断士の資格を取りました。昼は市役所、夜は受験勉強、週末は無給でイタリアンレストランの現場修行。「学ぶことをやめない」という姿勢は、当時から変わっていません。

会員さんたちを見ていても、横ばいから抜け出す人に共通しているのは「学び続ける仕組みを自分の日常に組み込んだ」ことです。1日30分の読書、週1本の動画教材、月1回のセミナー。どれでもいい。「学ぶ時間」を意図的にスケジュールに入れた人が動き出します。

「リピート率が38%から71%になりました。LINEの集客とフォローアップを自動化したことで、年間の月商が1.6倍になっています。正直、最初はLINEって難しそうで手が出なかったんですが、やってみたら意外とできました」

美容室オーナー(2店舗経営・30代・女性)

午後14時〜15時:翌日の準備と「売上の種まき」

閉業時刻の15時に向けて、翌日の準備と「種まき」の時間に入ります。メルマガの原稿、SNSの投稿、会員さんへのコンテンツ作成。私が「種まき」と呼んでいるのは、今日やった行動が1ヶ月後・3ヶ月後の売上になって返ってくるという感覚からです。

飲食店の経営でも同じです。今日のランチタイムが終わってから、「先月来てくれたお客さんへのLINE配信を1本書く」「来月のメニュー表のコピーを考える」——これが3ヶ月後の売上の土台になります。

横ばいから抜け出せない経営者さんの多くは、「今日の売上」だけを追っています。月末に数字が足りないと気づいて、慌てて割引クーポンを出す。でもそのクーポン客はリピートしない。翌月もまた同じことをやる。このループから抜け出すには、「今日、3ヶ月後の売上の種を1つまく」という習慣が必要です。

具体的には、こんな順序が効果的です。

まず「店内POP」から手をつける。今あるお客さんへの価値訴求です。次に「LINE公式アカウント」で再来店の仕組みを作る。そして「Google広告」で新規を取りにいく。この順番を守ると、広告費を無駄にしません。多くのオーナーさんが最初にGoogleやSNS広告に手を出して「効果がなかった」という経験を持っていますが、受け皿(店内の価値訴求・再来店の仕組み)がないうちは、どんな広告も水が砂地に染み込むように消えていきます。

まとめ:「最初に変えた習慣」はたった1つだった

3年連続で売上横ばいから抜け出したオーナーさんたちが最初に変えたのは、大掛かりなことじゃありませんでした。

毎朝5分、数字を見る。やることを1つに絞る。1日30分、経営を学ぶ時間を確保する。今日、3ヶ月後の売上の種を1つまく。

どれも地味です。でも、これを続けた人だけが半年後に「何かが変わってきた」と感じ始めます。売上の天井は、実は「技術」じゃなくて「習慣」が作っていることが多い。

冒頭のメールを送ってくれた関西の居酒屋オーナーさんには、こう返しました。「足りないのは料理の腕じゃないですよ。その料理の良さを伝える技術と、それを学ぶ時間です。一緒にやりましょう」と。

もし今、同じような状況にいるなら——一人で抱えなくていいです。仲間と一緒に、正しい順序で動けば必ず変わります。

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ハワードジョイマン

プロフィール

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

生い立ちと異色の経歴

1975年、静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしている環境から、幼少期より受付に立ち、商売の基礎を肌で感じながら育つ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を開始。活動中には九州松早グループが運営するファミリーマートのCMにも出演する。その後、父の急逝を機に大学卒業後、清水市役所へ奉職。

市役所勤務から独立へ

市役所在職中に中小企業診断士の取得を決意。昼は公務員として働き、夜は受験勉強、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの修行を重ねるという生活を継続。6年間の猛勉強の末、難関の中小企業診断士資格を取得する。

資格取得を機に7年勤めた市役所を退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立し、独立を果たす。

「笑人の繁盛術」による圧倒的な実績

お笑い芸人時代の経験を活かし、小売店・飲食店・美容室・整体院などの集客や販促に、お笑い芸人の思考法や漫才の手法を導入。独自のメソッド「笑人の繁盛術」を用いたコンサルティングにより、クライアントの業績を次々と向上させる。

専門用語を使わない分かりやすい内容のメールマガジンは、読者数1万人を突破。多くの業績アップ報告が寄せられている。また、会員制サポート「増益繁盛クラブ」は、日本全国(北海道〜沖縄)のみならずアメリカからの参加者もおり、その活動はテレビ番組『ガイアの夜明け』でも取り上げられ大きな注目を浴びた。

多角的な活動と信念

現在は、プロのコンサルタントが購読する専門誌『企業診断』(同友館)での連載も手がけ、「コンサルタントのコンサルタント」としても高い評価を得ている。また、自身の経験から確立した株式投資メソッドを伝えるコミュニティ「株研」も運営。

多忙を極める現在も、毎月1回の先祖への墓参りを欠かさない。家族をこよなく愛するマーケッターである。

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