そう思いながら、今日も店を開けている経営者がいます。
朝早くから夜遅くまで働いて、接客も技術も手を抜かない。
お客さんには笑顔で接しながら、家に帰ると通帳を開いて、眠れない夜を過ごす。
才能が足りないのか。努力が足りないのか。
どちらでもありません。
多くの経営者が、まず新規客の集客から始めます。チラシを撒き、SNSを投稿し、クーポンを出す。それでもなぜか、手元にお金が残らない。
答えは単純です。穴の空いたバケツに、水を注ぎ続けているからです。
新しいお客さんが来ても、また来ない。また来ても、単価が上がらない。単価が上がっても、原価と労働時間に消えていく。
正しい順番は、逆です。
- まず、今来てくれているお客さんが喜ぶ仕組みを整える
- 次に、そのお客さんが自然と戻ってくる仕組みを作る
- その後に初めて、新規集客にお金をかける意味が生まれる
この順番を知っているかどうかで、同じ努力をしても結果が全く変わります。
では、なぜこの順番を誰も教えてくれないのか。
情報が多すぎるからです。ネットを開けば、集客の方法がいくらでも出てきます。Google広告、MEO対策、SNS運用。情報は溢れているのに、何から手をつければいいかがわからない。調べれば調べるほど、迷いが深くなる。
しかし、もっと根本的な問題があります。
飲食店・美容室の経営者は、基本的に一人で戦っています。同業者には本音を話せない。家族にはこれ以上心配をかけたくない。だから、一人で抱え込んで、一人で判断して、一人で答えを出す。
孤独な判断は、間違えやすい。比べる相手も、修正してくれる人も、そばにいないからです。
私がこの仕事を始めたのは、そういう経営者を何人も見てきたからです。
真面目で、腕もある。お客さんにも誠実だ。それでも、経営がうまくいかない。才能の問題でも、努力の問題でもありませんでした。「何を、どの順番でやるか」を知らなかっただけです。
それを知れば、変われます。実際に変わってきた経営者を、私は何人も見ています。
ただし、条件があります。
「教えてもらえれば、すぐやります」という人は、実のところ、あまりやりません。これは経験からくる、率直な観察です。
だから私は、「やり方を教えてほしい」という人より、「やってみたが、ここで詰まっている」という人と仕事をしたいと思っています。
行動してから相談する。これが原則です。
そういう人と、ヒリヒリするような気分で仕事をしたいのです。
飲食店・美容室の経営者が歩む道には、段階があります。この順番を飛ばすことはできません。
「黒字にしたい」と「2店舗目を出したい」は、同じ経営の話に見えて、まったく別の問いです。今自分がどのステージにいるかを正確に知ること。それが、次のステージへの唯一の入口です。
今いる場所は、恥ずかしい場所ではありません。スタート地点に立った、ということです。
この文章を読んで、「自分のことだ」と感じた方がいれば、
もう少しだけ読み進めてみてください。
すぐに何かを買ってほしいとは思いません。
ただ、一人で抱え込んでいるその状況が、
変わるきっかけになればと思っています。
もしご縁があれば、一緒にやっていきましょう。