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関連商品販売で売上が1.5倍になった、小売店の陳列改善事例

「商品はちゃんと並べているのに、なぜか売れない」──そんな状況を前に、これ以上どうしたらいいか分からなくなった経験、ありませんか?

商品の品質には自信がある。品揃えも悪くない。でもレジに向かうお客さんのカゴを見ると、毎回同じ1品だけ。客単価がまったく上がらない。

実はこれ、「商品の良し悪し」の問題ではなく、「陳列と売場の設計」の問題であることがほとんどです。私がこれまで指導してきた833件以上の店舗の中でも、小売店の陳列を少し整えただけで売上が大きく動いたケースは、一度や二度ではありません。

今日は「関連商品の陳列」という、比較的地味だけど効果が出やすいテーマに絞って、具体的な事例とともにお話しします。

📋 この記事でわかること

  1. 関連商品販売(クロスセル)が小売店の客単価を上げる仕組み
  2. 「ただ並べる陳列」と「売れる陳列」の決定的な違い
  3. 今日から使える陳列改善のチェックポイント
  4. 実際に売上が1.5倍になった改善のプロセスと考え方

こんな方におすすめ

  • ✅ 商品を並べているだけで「なぜ売れないか」が分からない小売店オーナー
  • ✅ 客単価を上げたいけれど値上げには踏み切れないと感じている方
  • ✅ 品揃えは充実しているのにレジ単価が伸びない方
  • ✅ 陳列やPOPの効果的な使い方を知りたい方
  • ✅ 値引き・クーポン依存から抜け出して利益体質に変えたい方
関連商品販売で売上が1.5倍になった、小売店の陳列改善事例 | 増益繁盛クラブ、繁盛店研究所/増益繁盛クラブ(運営法人:有限会社繁盛店研究所、株式会社繁盛店研究出版、株式会社日本中央投資会/繁盛店グループ)

「ただ並べる陳列」と「売れる陳列」は何が違うのか

多くの小売店を見ていて感じるのは、商品が「在庫を見せるため」に並んでいるケースが非常に多いということです。棚があるから並べる。スペースがあるから埋める。その積み重ねが「整理されているように見えるが、何を買えばいいか分からない売場」を作り出しています。

お客さんの立場で考えてみてください。初めてその店に入ったとき、棚に商品がびっしり並んでいるだけだったら、どこに何があるのかを探すだけで疲れませんか?

売れる陳列は「お客さんの行動導線」に沿って設計されています。

❌ ただ並べる陳列(よくあるパターン)

  • カテゴリーや仕入れの都合で商品を配置している
  • 商品の価値や使い方が伝わらない(価格タグだけが貼ってある)
  • 関連商品が売場の別の場所に離れて置かれている
  • 「何のためにこれを買うのか」がお客さんに伝わらない

✅ 売れる陳列(推奨アプローチ)

  • 「この商品を買う人は、次に何を欲しがるか」という視点で隣に関連商品を置く
  • POPで使い方・組み合わせ方・得られる体験を伝える
  • 主役商品と脇役商品をセットで見せる「提案型売場」にする
  • お客さんが「あ、これも必要だ」と気づける流れを作る

この違いを一言で言うなら、「在庫管理目線の売場」か「お客さん体験目線の売場」か、ということです。

実際に売上が1.5倍になった陳列改善のプロセス

私が指導した小売店(アパレル系)での事例をお話しします。この店は月商が伸び悩んでいる状態でしたが、売場を抜本的にリセットして関連商品の陳列を整えたことで、客単価が1.8倍、月商1,100万円を達成しました。

何をしたか。大きく分けると3つのステップです。

陳列改善 STEP 1

「誰のための何の売場か」を決める

まず最初にやったのは、売場ごとに「このお客さんが、この目的で来たときに使う売場」という定義をつけることです。漠然と「婦人服の売場」ではなく、「通勤スタイルをまるごとコーディネートできる売場」という視点に切り替えました。目的が明確になると、そこに置くべき関連商品が自然と見えてきます。

⚠️ よくある失敗:「カテゴリーで分ければ整理できた気になる」こと。お客さんの頭の中はカテゴリーではなく「用途・シーン・目的」で動いています。

陳列改善 STEP 2

主役商品の隣に「次の一品」を置く

主役商品(一番売れているアイテム)の真横か、視線が流れる方向に関連商品を配置しました。ポイントは「これと一緒に使うとこうなりますよ」というPOPを必ずセットで添えること。価格だけ書いたタグではなく、「このジャケットに合うパンツはこちら」「このスカーフを一枚足すと、印象がガラっと変わります」という言葉で、お客さんの「気づき」を作ります。

⚠️ よくある失敗:関連商品を「近くに置いただけ」で終わること。POPがなければ、関連性はお客さんには伝わりません。

陳列改善 STEP 3

レジ前・導線の最後に「もう一品」を提案する

レジに向かう動線の最後に、小物・消耗品・プチ価格の関連商品を置きました。ここにもPOPで「ご一緒にいかがですか」ではなく、「これを使うと〇〇が長持ちします」「今月のおすすめはこちら」という具体的な理由を添えます。お客さんが「ついで買い」をしやすい環境を整えました。

⚠️ よくある失敗:レジ前を「売れ残り在庫の消化コーナー」にしてしまうこと。そこに置くものは「店が売りたいもの」ではなく「お客さんが自然と欲しくなるもの」であることが大前提です。

✓ ここまでのポイント

  • 売れる陳列は「お客さんの目的・体験」を起点に設計する
  • 関連商品は「近くに置く」だけでなく、POPで関連性を言葉にして伝えることが必須
  • STEP 1〜3のプロセスで、客単価アップの流れを売場全体に作ることができる

POPと陳列、どちらを先に整えるべきか

「陳列を変えるのが先か、POPを作るのが先か」という質問をよくいただきます。私の答えは「同時に、小さく始めてください」です。

大がかりな売場改装は時間もコストもかかります。でも今日から始められることもあります。

❌ 「全部整ってからやろう」という後回しパターン

  • 完璧な売場づくりを待っている間に、機会損失が積み重なる
  • 大きく動こうとするから腰が重くなる

✅ 「一か所だけ、今日変える」アプローチ

  • 一番売れている商品の隣に関連商品を1点移動する
  • その商品に手書きでいいのでPOPを1枚つける
  • 1週間で反応を見て、続けるか調整するかを決める

地味に見えますが、この「すぐに」「小さく」「継続する」のサイクルが、じわじわと売上を動かしていきます。派手な売場改装より、手書きPOP1枚のほうが売上に貢献した、という話は珍しくありません。

「お客さんは良い商品を買いに来るのではなく、自分の問題を解決しに来ている。陳列とPOPは、その問題と商品をつなぐ通訳者の仕事だと思っています」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

陳列改善の前に確認しておきたい、3つの診断ポイント

チェックポイント①:今の売場は「誰の目線」で作られているか

棚を見て「仕入れた順番で並んでいる」「担当者が整理しやすい順番になっている」と感じたら、それは在庫管理目線です。お客さんの目線に変えるには、「この商品を手に取るお客さんは、次に何を探しているか」を起点に置き直すことが必要です。

✅ ポイント:一度売場から離れ、お客さんとして入店した気持ちで歩いてみる。「どこに何があるか分かるか」「何を勧められている気がするか」を体感してみましょう。

チェックポイント②:関連商品は「目が届く距離」にあるか

一番売れている商品と、その関連商品が売場の離れた場所にある場合、お客さんはそこまで歩いて取りに行きません。視線が届く範囲、手が届く範囲に「次の一品」がなければ、関連購買は起きにくいです。

✅ ポイント:まず主力商品を3〜5品ピックアップし、それぞれの「最も相性の良い関連商品」を同じゾーン内に移動させることから始めてみてください。

チェックポイント③:POPに「価格以外の情報」があるか

価格タグだけの商品と、使い方・得られる体験・組み合わせ方が書かれたPOP付きの商品では、手に取られる頻度がまったく違います。「商品が自分で語れているか」を確認してみてください。

✅ ポイント:まず1品だけ選んで、手書きでも構わないのでPOPをつけてみる。「これを使うと〇〇になります」「〇〇に合わせるとぴったりです」という一文が、お客さんの行動を変えます。

「月商300万円の飲食店が、年商2億5,000万円規模にまで成長した。きっかけは派手な広告ではなく、お客さんへの伝え方を地道に変え続けたことでした」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

「値下げしなくても売上が上がった」──会員からの声

「POPとSNS訴求を統一して、AIで販促文を作るようにしたら、作業時間が10分の1になりました。それでも伝わる力は以前より上がって、客単価が1.8倍になりました。値引きしなくても売れるという感覚を初めて持てた気がします」

小売店(アパレル)オーナー

これは実際に増益繁盛クラブの会員さんが経験されたことです。POPを整え、陳列を見直し、SNSとの訴求を統一する。それだけで月商1,100万円達成・客単価1.8倍という結果が出ています。

大切なのは値下げではなく、「価値を伝える接点を増やすこと」です。陳列もPOPも、お客さんへの価値の伝え方のひとつに過ぎません。

まとめ:地味な陳列改善が、売上の底上げを作る

関連商品の陳列を整えることは、派手な施策ではありません。でも私が21年間・833件以上の店舗を見てきて確信しているのは、売上の土台を作るのは「地味な販促を、すぐに、継続してやり切ること」だということです。

売場を全部変えなくていい。今日から一か所だけ、関連商品を隣に移動して、手書きのPOPを1枚つけるところから始めてみてください。それを1週間続けて、反応を見て、また調整する。このサイクルを回すことが、売上を運任せにしない経営への第一歩になります。

「自分の店でも具体的にどこから手をつければいいか知りたい」という方は、ぜひ一度のぞいてみてください。増益繁盛クラブでは、客単価アップのための陳列・POP・販促の仕組みを、業種・業態に合わせて一緒に整えています。

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ハワードジョイマン

プロフィール

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

生い立ちと異色の経歴

1975年、静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしている環境から、幼少期より受付に立ち、商売の基礎を肌で感じながら育つ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を開始。活動中には九州松早グループが運営するファミリーマートのCMにも出演する。その後、父の急逝を機に大学卒業後、清水市役所へ奉職。

市役所勤務から独立へ

市役所在職中に中小企業診断士の取得を決意。昼は公務員として働き、夜は受験勉強、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの修行を重ねるという生活を継続。6年間の猛勉強の末、難関の中小企業診断士資格を取得する。

資格取得を機に7年勤めた市役所を退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立し、独立を果たす。

「笑人の繁盛術」による圧倒的な実績

お笑い芸人時代の経験を活かし、小売店・飲食店・美容室・整体院などの集客や販促に、お笑い芸人の思考法や漫才の手法を導入。独自のメソッド「笑人の繁盛術」を用いたコンサルティングにより、クライアントの業績を次々と向上させる。

専門用語を使わない分かりやすい内容のメールマガジンは、読者数1万人を突破。多くの業績アップ報告が寄せられている。また、会員制サポート「増益繁盛クラブ」は、日本全国(北海道〜沖縄)のみならずアメリカからの参加者もおり、その活動はテレビ番組『ガイアの夜明け』でも取り上げられ大きな注目を浴びた。

多角的な活動と信念

現在は、プロのコンサルタントが購読する専門誌『企業診断』(同友館)での連載も手がけ、「コンサルタントのコンサルタント」としても高い評価を得ている。また、自身の経験から確立した株式投資メソッドを伝えるコミュニティ「株研」も運営。

多忙を極める現在も、毎月1回の先祖への墓参りを欠かさない。家族をこよなく愛するマーケッターである。

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