あれこれ

コース料理が売れない飲食店が、見落としている「3つの伝え方」

最近、こんな話を会員さんからよく聞くんですよ。

「コース料理を作ったんだけど、ぜんぜん注文が入らなくて。結局みんなアラカルトで頼んでいくんですよね……」

これ、今年に入ってから特に増えた相談なんです。物価高で食材費が上がっているから、オーナーさんとしては客単価を上げたい。だからコースを作った。でも売れない。

「やっぱりうちの客層には合わないのかな」「値段が高すぎたかな」と思い始める……。

でもちょっと待ってください。コースが売れない理由は、ほとんどのケースで料理の中身でも価格でもありません。「伝え方」が抜けているだけなんです。

今日はよくある質問形式で、コース料理が売れない飲食店が見落としている「3つの伝え方」を整理してお伝えしますね。

こんな方におすすめ

  • ✅ コース料理を設定したのに注文がほとんど入らない飲食店オーナー
  • ✅ 客単価を上げたいけれど、値上げに罪悪感があって踏み出せない方
  • ✅ メニュー表やPOPをどう書けばいいかわからない方
  • ✅ 「押し売りっぽくなるのが嫌」で、コース料理をお客様に提案できない方
  • ✅ 接客でどうコース料理を勧めればいいか迷っているスタッフを抱えるオーナーさん
コース料理が売れない飲食店が、見落としている「3つの伝え方」 | 増益繁盛クラブ、繁盛店研究所/増益繁盛クラブ(運営法人:有限会社繁盛店研究所、株式会社繁盛店研究出版、株式会社日本中央投資会/繁盛店グループ)

Q1. メニュー表にコース料理を載せているのに、なぜ注文されないのか?

これ、一番多い質問です。

メニュー表にコースのページがある。写真も載っている。でも誰も頼まない。なぜか。

答えはシンプルで、「コースを選ぶ理由」がメニュー表に書いていないからです。

お客様がメニューを開いたとき、頭の中では無意識に「何を食べようかな」という選択をしています。このとき、情報量が多すぎると人間の脳は一番慣れているもの、つまりアラカルトに流れます。コースは「選ぶエネルギー」がいるんです。

ここで必要なのは、コースを選ぶと「どんないいことがあるか」を一言で書くことです。

たとえばこんな感じ。

「アラカルトでバラバラ頼むより、2,000円お得です」
「シェフが旬の食材だけで組んだ、本日限りのおまかせコースです」
「2名様から気軽にどうぞ。ご注文はおひとり様でもOKです」

要は、「コースを選ぶ小さなきっかけ」をメニュー表の中に仕込むということです。お得感でもいい、希少性でもいい、気軽さでもいい。何かひとつ、背中を押す言葉が必要なんですよ。

Q2. 店内POPでコース料理をPRしたいけど、何を書けばいい?

次によく聞かれるのがPOPについてですね。

「テーブルにPOPを置いたんですけど、やっぱり誰も頼まないんですよ」という場合、たいていPOPに書いてあるのが「コース料理のご案内 ○○円〜」だけだったりします。

これだと情報を「見せている」だけで、「伝えて」いません。

POPで大事なのは、お客様の頭の中にある「状況」や「悩み」から書き始めることです。

たとえばこう。

「記念日や大切な方へのお食事に、シェフおまかせコースはいかがですか。前日までのご予約で、当日のサプライズにも対応します」

あるいは、

「お腹いっぱい食べたい日はコースが断然お得。アラカルトより2,200円お得な全7品のコース、今日だけの限定食材も入っています」

読んだお客様が「あ、これ自分のことだ」と感じる入口を作ることが、POPの仕事です。

私がよく言う「牛丼500円→すき焼き丼2,000円」の話があります。同じ食材でも、ネーミングと伝え方を変えただけで単価は4倍になる。コース料理も同じ発想で、「どんな体験が得られるか」を言語化することで、グッと注文率が変わってきますよ。

✓ ここまでのポイント

  • メニュー表には「コースを選ぶ理由(お得感・希少性・気軽さ)」を一言添える
  • POPはお客様の「状況や悩み」から書き始め、「自分のことだ」と感じさせる
  • 料理の中身より「どんな体験が得られるか」を言葉にすることが客単価アップの鍵

Q3. スタッフがコース料理をお客様に勧めにくそうにしている。どう教えればいい?

これ、オーナーさん本人ではなくスタッフの問題として表れるケースがすごく多いです。

スタッフが「押し売りみたいで嫌だな」と感じると、コース料理の案内を自分で省いてしまう。結果、お客様にコースの存在すら気づかれずに帰っていく。

ここで有効なのが、「第三者の話として紹介する」方法です。

たとえば接客トークでこう言う。

「先日お越しいただいたお客様が、コースを頼んでみたら思っていたより量があってびっくりしてたんですよ。おすすめなので、よかったらご覧になってみてください」

これ、自分が「売りたい」と言うのではなく、他のお客様の話を通して紹介しているので、勧める側も受け取る側もストレスが少ない。私が「日本昔話メソッド」と呼んでいる手法なんですが、第三者の経験を語ることで、お客様自身に「選んでもらう」状況を作るという考え方です。

スタッフへの教育としては、「コースを売れ」ではなく「コースで喜んだお客様の話をしてみよう」と伝えるだけで、ぜんぜん動きが変わりますよ。

「チラシとGoogle広告を組み合わせたら、6ヶ月で月商が350万円から620万円になりました。客単価も1,400円上がって、コース注文の比率が一気に増えましたね」

居酒屋オーナー(40代・男性)

Q4. コースの値段設定はどう考えればいいか?「高すぎて売れない」と感じているのだが……

「値段が高いから売れないんじゃないか」という悩みは、正直かなり多いです。でも私の経験上、価格が問題になっているケースより、価格に見合う「価値が伝わっていない」ケースの方がずっと多い。

コース料理の価格設定で大事なのは、松竹梅の3段階を用意することです。

「梅コース(3,800円)」「竹コース(5,500円)」「松コース(8,000円)」と並べると、多くの人は真ん中の竹を選びます。これは心理的に「ちょうどいい」と感じやすい法則で、意図的に竹の内容を充実させることで、お店が取りたい単価にお客様を自然に誘導できます。

ただし、メニュー表やPOPに「なぜこの値段なのか」が書かれていないと、お客様は比較する基準がなくて判断できない。なので、各コースに一行でいいので「このコースはこういう方向けです」という説明を入れることをおすすめしています。

「竹コース:記念日や大切な方との食事にぴったりの全8品。シェフが旬の食材を厳選して組んでいます」

こういう一言があるだけで、お客様の「選ぶ理由」が生まれます。

「POPの書き方を変えて、LINEでフォローアップをするようにしたら、リピート率が38%から71%に上がりました。月商も年間で1.6倍になって、スタッフも安定して働けるようになりました」

美容室オーナー(2店舗経営・50代・女性)

Q5. コース料理の「伝え方」を改善したとして、どこから手をつければいいか?

ここまでの内容をまとめると、コース料理が売れていない飲食店が見落としている3つの伝え方は、

  1. メニュー表の「選ぶ理由」 → 一言で背中を押す言葉を足す
  2. POPの「入口の書き方」 → お客様の状況・悩みから書き始める
  3. 接客トークの「第三者経由の紹介」 → スタッフが自然に話せる言葉を仕込む

この3つです。

「どこから手をつければいいか」という質問には、私はいつも「まずメニュー表のコースページを1枚だけ書き直してみてください」と答えています。POPも接客も大事ですが、お客様が必ず手に取るメニュー表は、費用ゼロで今日から変えられる一番確実な打ち手です。

変えてみて、1週間後に注文数を数えてみてください。それだけでコースの動きが変わることを実感してもらえると思います。

「100の知識より1つの実践」──これ、私がいつも言っていることなんですが、コース料理の伝え方も、読んで終わりじゃなくて今日1歩動いてみることが全部です。

まとめ

コース料理が売れない理由は、料理の質でも価格でもなく、「伝え方」の3か所に穴があることがほとんどです。

  • メニュー表に「コースを選ぶ理由」がない
  • POPがお客様の状況に刺さっていない
  • スタッフが「売る」ではなく「紹介する」言葉を持っていない

この3つを整えるだけで、追加コストゼロで客単価が上がる可能性があります。私は21年間、全国の飲食店・美容室・小売店の経営者さんと一緒にこういう「伝え方」の仕組みを一つひとつ作ってきました。

「うちの場合、具体的にどこを変えればいいんだろう」と思ったら、まず無料でお読みいただける書籍の内容を参考にしてみてください。実際に繁盛しているお店が何をやっているか、具体的な手法をまとめています。

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また、コース料理の伝え方を含めた「客単価アップ・集客・リピート」の仕組み全体を体系的に学びたい方は、増益繁盛クラブにてサポートしています。初月980円から始められますので、まずは試しに覗いてみていただければと思います。

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ハワードジョイマン

プロフィール

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

生い立ちと異色の経歴

1975年、静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしている環境から、幼少期より受付に立ち、商売の基礎を肌で感じながら育つ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を開始。活動中には九州松早グループが運営するファミリーマートのCMにも出演する。その後、父の急逝を機に大学卒業後、清水市役所へ奉職。

市役所勤務から独立へ

市役所在職中に中小企業診断士の取得を決意。昼は公務員として働き、夜は受験勉強、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの修行を重ねるという生活を継続。6年間の猛勉強の末、難関の中小企業診断士資格を取得する。

資格取得を機に7年勤めた市役所を退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立し、独立を果たす。

「笑人の繁盛術」による圧倒的な実績

お笑い芸人時代の経験を活かし、小売店・飲食店・美容室・整体院などの集客や販促に、お笑い芸人の思考法や漫才の手法を導入。独自のメソッド「笑人の繁盛術」を用いたコンサルティングにより、クライアントの業績を次々と向上させる。

専門用語を使わない分かりやすい内容のメールマガジンは、読者数1万人を突破。多くの業績アップ報告が寄せられている。また、会員制サポート「増益繁盛クラブ」は、日本全国(北海道〜沖縄)のみならずアメリカからの参加者もおり、その活動はテレビ番組『ガイアの夜明け』でも取り上げられ大きな注目を浴びた。

多角的な活動と信念

現在は、プロのコンサルタントが購読する専門誌『企業診断』(同友館)での連載も手がけ、「コンサルタントのコンサルタント」としても高い評価を得ている。また、自身の経験から確立した株式投資メソッドを伝えるコミュニティ「株研」も運営。

多忙を極める現在も、毎月1回の先祖への墓参りを欠かさない。家族をこよなく愛するマーケッターである。

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