こんにちは
ハワードジョイマンです。
弊社では、今日が仕事納めの日。
私は明日も仕事がありますが、
スタッフが午後3時で終了です。
先ほど、事務所の大掃除も終わり、
今年も1年が締めくくられます。
さて、2025年も残すところあとわずかとなりました。
今年の店舗経営を一言で表すなら、「二極化の加速」と「AIの本格実装」の年だったと言えるでしょう。
原材料費や人件費の高騰という逆風の中で、独自の価値を見出した店舗が躍進する一方で、従来の延長線上の経営を続けてきた店舗は厳しい選択を迫られました。
飲食店と美容室、それぞれの業態における今年の振り返りと、2026年に向けた展望をまとめました。
1. 飲食店:コスト高騰を「体験」で乗り越える
【2025年の振り返り】
2025年の飲食業界は、「コスト・プッシュ型」の試練に直面した一年でした。米価の上昇やエネルギー価格の高騰が利益を圧迫し、4月には過去最多の倒産件数を記録するなど、経営の根幹が揺さぶられる場面もありました。
- 「選別の目」の厳格化: 消費者の節約志向とインバウンド需要の爆発により、店舗は「日常使いの低価格店」か「特別な体験を提供する高付加価値店」か、明確な立ち位置を求められました。
- タイパから「ホスピタリティ」へ: モバイルオーダーや配膳ロボットが「当たり前」のインフラとなったことで、逆にスタッフによる血の通ったサービスの価値が再評価されました。
- ニッチ・特化型の台頭: 2025年はビリヤニや麻辣系、特定の代替食材に特化した「尖ったコンセプト」の店舗が、熱狂的なファン(推し活層)を掴む傾向が顕著でした。
【2026年の展望】
来年は、単なる「食事の提供」を超えた**「異分野との掛け合わせ」**がキーワードになります。
- 「リテール融合型」の拡大: 店内で使用する調味料やオリジナル食材をECや店頭で販売し、収益を多角化する動きが加速します。
- パーソナライズ・AIメニュー: 顧客の過去の注文履歴に基づいた「あなた専用のおすすめ」をAIが提案する仕組みが、顧客満足度の鍵を握ります。
2. 美容室:労働環境の変革と「素材美」への回帰
【2025年の振り返り】
美容業界においては、「働き方の多様化」と「ケア特化」が最大のトピックでした。
- ハイブリッド型経営の定着: 正社員だけでなく、フリーランスやシェアサロンを活用した「ハイブリッド型」の運営モデルが普及しました。スタッフのライフステージに合わせた柔軟な働き方が、採用力の差として現れた年です。
- 「素材美」への投資: 消費者の関心が「デザイン(形)」から「髪質・頭皮(素材)」へとシフトしました。高単価な髪質改善メニューや、睡眠の質を向上させるヘッドスパなどが、リピート率向上の牽引役となりました。
- メンズ美容の日常化: メンズ美容が「特別なもの」から「身だしなみの必需品」へと完全に定着しました。
【2026年の展望】
2026年は、「ウェルビーイング(心身の健康)」と「デジタル診断」の融合がさらに進みます。
- 「撮れる美容室」への進化: 髪を切るだけでなく、その場でプロクオリティの撮影ができる、SNS発信までをサポートする「体験型サロン」が注目を集めるでしょう。
- AI肌・髪診断によるカウンセリング: 感覚的な提案ではなく、データに基づいた「根拠のある提案」が、高単価メニューの成約率を左右するようになります。
2026年に向けて:生き残るための3つの鍵
来年の店舗経営で勝利を収めるためには、以下の3点に注力する必要があります。
| 戦略の柱 | 具体的なアクション |
| データ活用 | 顧客データを活用し、再来店を自動で促すCRM(顧客関係管理)の徹底 |
| 独自性の追求 | 「ここでしかできない体験」をSNSのショート動画で可視化する |
| スタッフの価値向上 | AIにできない「共感」や「深いカウンセリング」ができる人材の育成 |
2025年は激動の年でしたが、それは「本当に価値のある店舗」が正当に評価される時代への転換点でもありました。2026年は、テクノロジーを味方につけつつ、店舗としての「アイデンティティ」をいかに深掘りできるかが、勝負の分かれ目となります。