「美味しいと言って帰っていただいたのに、また来てもらえない」
「新規客は来るけど、リピーターがなかなか定着しない」
「一度来たお客さんが二回目に来てくれない理由が分からない」
こういった声を、飲食店オーナーの方から本当によく聞きます。料理に自信があって、接客も丁寧にしている。それでも二回目に来てもらえない。「なぜ?」と頭を抱えているうちに、また月が変わっていく。
こんにちは、ハワードジョイマンです。静岡市清水区で21年、飲食店・美容室・小売店の経営支援をしています。中小企業診断士として、これまで833件以上の店舗経営者と一緒に現場を歩いてきました。
今日は「お客さんに二回目に来てもらう飲食店が、最初の1か月で何をするか」についてお話しします。派手な施策は一切ありません。地味だけど、やればちゃんと効く話です。
📋 この記事でわかること
- 新規客が二回目に来ない本当の理由
- 最初の1か月でやるべきリピート化の具体的な手順
- 継続できる「仕組み」に落とし込むための考え方
- リピート率が上がることで経営がどう変わるか
こんな方におすすめ
- ✅ 新規客はある程度来ているのにリピーターが増えない飲食店オーナーの方
- ✅ 一見さんを常連にする具体的な方法を知りたい方
- ✅ クーポンや値引きに頼らない集客に切り替えたい方
- ✅ 来店後のフォローアップを何もしていない、と気づいている方
- ✅ 忙しくても続けられる仕組みを作りたい飲食店経営者の方

リピートが生まれない理由は「料理の質」ではない
正直に言います。二回目に来てもらえない一番の理由は、料理が美味しくなかったからではありません。
お客さんが二度目に来ない最大の理由は、「その店のことを忘れてしまうから」です。
人間の記憶は思っているより曖昧です。「美味しかった」という感情はあるけれど、「またあそこに行こう」という行動まで繋がらない。なぜかというと、日常生活の中で他のお店の情報や誘惑がどんどん入ってきて、あなたのお店の記憶は薄れていくからです。
私は幼少期から自営業の家で育ちました。父親が経営する駐車場の受付を手伝いながら、商売の現場を肌で感じてきた。常連客と一見さんの違い、何度も来てくれる人がどんな扱いを受けているか、子どもなりに観察していた記憶があります。
その経験から言えること。「また来てもらえる店」というのは、たいてい「ちゃんと思い出してもらえる仕組み」を持っている店なんです。
❌ よくあるパターン
- 「美味しければきっとまた来てくれる」と思って待っている
- 来店後に何もフォローしないまま次の新規集客に力を入れている
- お客さんの連絡先を何も取得していない
✅ 推奨アプローチ
- 来店直後から「また来てもらうための接点」を意図的に作る
- 既存客との関係を育てることで、新規獲得コストの重さを軽くする
- 連絡先をもらう仕組みを最初の来店時から組み込んでおく
最初の1か月でやること:3つのステップ
リピート化 STEP 1
来店時に「次の理由」を渡す
お客さんが帰り際に「また来たい」と思う瞬間を作れているかどうか。これが最初のポイントです。具体的には、メニューに季節限定のお知らせを書いたPOPを置く、スタッフが「来月〇〇フェアをやります」と一言伝える、といったことです。来店中に「次の来店理由」を渡す。これをやっているかどうかで、帰り際の印象がぜんぜん違います。
⚠️ よくある失敗:スタッフに徹底していないため、伝わる日と伝わらない日がバラバラになってしまう。まずはオーナー自身が声がけする習慣をつくり、それを型にしていくのが近道です。
リピート化 STEP 2
LINE公式アカウントへの登録を促す
来店後にお客さんを「追いかけられる」仕組みがあるかどうかが、リピート率を左右する大きな分岐点です。もっとも手軽に始められるのがLINE公式アカウントへの登録です。レジ横にQRコードを置き、「次回使えるドリンク一杯サービスクーポンをLINEで送ります」とひと言添えるだけで、登録率はぐっと上がります。
ただし、ここで注意してほしいことがあります。登録してもらったあとに「何も送らない」という状態が一番もったいない。登録から1週間以内に最初のメッセージを届けましょう。「先日はありがとうございました」という一言でも十分です。
⚠️ よくある失敗:LINEを登録してもらったのに、そのまま放置して半年後にいきなりクーポンを送る。間があきすぎるとお客さん側も「これどこのだっけ?」となってしまいます。最初の1か月は特に丁寧に、定期的な接点を作ることを意識してください。
リピート化 STEP 3
来店後3週間〜1か月でハガキを出す
デジタルの時代だからこそ、紙のハガキは目立ちます。私がずっとお伝えしてきた「ハガキDM」の話です。来店いただいてから3週間前後に、手書き風のひとことを添えたハガキを送る。これだけで「あのお店、また行ってみようかな」という気持ちが動きます。
「そんな昔ながらのやり方で効果あるの?」と最初は半信半疑の方も多い。でも実際にやってみた経営者の方から「2週間後にそのお客さんが来てくれた」という話をよく聞きます。
⚠️ よくある失敗:一回だけ送って「効果がなかった」と諦めてしまう。ハガキは継続することで効いてくる施策です。最低でも3か月は続けてみてください。
✓ ここまでのポイント
- 二回目に来ない理由は「料理の質」ではなく「記憶の薄れ」。来店後のフォローが鍵。
- 来店中に「次の来店理由」を渡し、LINE登録+ハガキDMで接点を作る3ステップが基本。
- 大切なのは一回だけでなく「継続」すること。地味でも続けることで効果が出てくる。
「仕組み」に落とさないと続かない
ここまで読んで「なんだ、そんなことか」と思った方もいると思います。でも実際にやり続けている飲食店は、思っているより少ないです。
なぜ続かないか。理由は一つで、「思い立ったらやる」スタイルになっているからです。忙しい日には忘れる、気が向いたときだけやる、そういう運用では仕組みとは言えません。
「販促というのは、気合いでやるものじゃなくて、仕組みで回すものです。気合いは切れる。仕組みは切れない。」
ハワードジョイマン(繁盛店グループ総代表・店舗利益最大化コンサルタント)
具体的には、こういうことです。
毎月第何週にLINEを送る、来月のハガキの送り先を今月中にリストアップする、POP内容を季節ごとに見直す日を決める。こういった「いつやるかが決まっている」状態にしておくことで、多忙な日常の中でも販促が止まらなくなります。
私自身、大学時代にお笑い芸人として活動していたことがあります。舞台に立つためにはネタを継続して磨く必要がある。一回のドカンと笑わせるよりも、コンスタントに笑いを積み重ねるほうが、長く舞台に立てる。経営の販促も、それと全く同じ構造だと今でも思っています。
リピート率が上がると経営の景色が変わる
リピート率が上がることで経営がどう変わるか。簡単に言うと、「新規客を集めるためのコストが軽くなる」ということです。
新規客を一人獲得するコストは、既存客に再来店してもらうコストの5倍以上かかると言われます。つまり、リピーターが増えれば増えるほど、同じ売上を維持するための広告費が下がっていく。利益が残りやすくなるということです。
「リピート率38%が71%に上がっただけで、月商が年間で1.6倍になりました。LINE集客とフォローアップを仕組み化したことが、一番大きかったと思います。」
美容室オーナー(2店舗経営)
これは美容室の事例ですが、飲食店でも同じことが起きます。月商350万円が6か月で620万円になった居酒屋オーナーの方も、新規客の獲得と並行して既存客へのフォローアップをセットで取り組んだことが大きな要因でした。
客数・客単価・来店頻度という3つの軸で売上を分解したとき、「来店頻度」を上げる取り組みこそがリピート対策です。ここに手をつけずに新規集客だけを続けると、いくら新規が来ても「ザルで水を掬っている」状態から抜け出せません。
まとめ:最初の1か月は「関係の種を蒔く」期間
初回来店のお客さんに二回目に来てもらうためにやることを整理すると、こういうことです。
来店中に次の来店理由を渡す。LINE登録の仕組みを作り、来店後1週間以内に最初のメッセージを送る。3週間〜1か月後にハガキDMを届ける。この3つを、思いつきではなく「仕組み」として動かす。
派手さはゼロです。でも、これを最初の1か月でちゃんと動かした店と、何もしなかった店では、3か月後のリピーター数に明らかな差が出ます。
静岡県清水区という地元で生まれ、市役所員から独立して21年。私が何度も目の当たりにしてきたのは、「地味な販促を愚直に続けた店が、結局生き残る」という現実です。最初の1か月でやることはシンプルです。あとはやるかやらないか、それだけです。
もし「具体的にどこから手をつければいいか一緒に整理したい」という方は、まず下のリンクから情報を受け取ってみてください。全国の飲食店・美容室・小売店経営者が集まるコミュニティで、一緒に動いていきましょう。
また、リピート対策を含む繁盛店づくりの全体像について、より詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。お気軽にご相談ください、お待ちしています。