2.集客対策

飲食店のファン作りで、最初に大切にしたい接点の話

結論から言うと、飲食店のファン作りは「最初の接点をどう設計するか」でほぼ決まります。料理の味でも、内装でも、スタッフの笑顔でもなく——最初にお客さんと交わした「接点」の質が、その後リピーターになるかどうかを大きく左右するんです。その理由と、具体的にどう設計すればいいかを、この記事でお伝えします。

📋 この記事でわかること

  1. なぜ「最初の接点」がファン作りの分岐点になるのか
  2. 初来店時に絶対に外してはいけない接点の具体的な中身
  3. 接点を「仕組み」に変えて継続する方法
  4. ファン作りを加速させるためのリピート導線の作り方

こんな方におすすめ

  • ✅ 新規客はそれなりに来るのに、2回目以降につながらないと感じている飲食店オーナー
  • ✅ クーポンやポータルサイトへの依存から抜け出したい方
  • ✅ お客さんとの関係をもっと長く育てたいと思っている方
  • ✅ 「ファン作り」という言葉は知っているが、具体的に何をすればいいか迷っている方
  • ✅ 口コミやリピートを仕組み化したい飲食店経営者の方
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飲食店の「ファン」って、そもそもどんな状態のことを言う?

ファンというと、SNSのフォロワーが多いとか、口コミ評価が高いとか、そういうイメージを持つ方も多いかもしれません。でも私が大切にしているのは、もっとシンプルな定義です。

「また来たい」と思って帰ったお客さんが、実際にまた来てくれる状態——これがファン。

SNSの数字はあくまで結果であって、入口ではありません。大事なのは、あなたの店が「選ばれ続ける理由」を持っているかどうかです。価格の安さで来た人は、より安い店が出れば去っていく。でも「この店じゃないと」という感覚を持ってくれた人は、多少価格が上がっても来続けてくれます。

その「この店じゃないと」という感覚は、どこで生まれるか。最初の来店体験——つまり「最初の接点」がその土台になっています。

最初の接点で、何がファンになるかどうかを決めるの?

人は最初の体験を基準にして、次に来るかどうかを無意識に判断しています。「また行こうかな」という気持ちが生まれるタイミングは、料理を食べ終わった後——つまり帰り際のわずかな時間に集中しています。

なぜ帰り際かというと、それが「記憶に残る最後の印象」だからです。人の記憶は最初と最後に残りやすい、というのは行動心理学でもよく知られた話ですよね。

私がこれまで833件の店舗を支援してきた中で、繰り返し気づいてきたことがあります。再来店しないお客さんが多い店は、帰り際に「また来てくださいね」の一言がなかったり、次の来店を促す何かが何も渡されていなかったりするんです。

逆に、ファンが育ちやすい店は、初来店のお客さんに対して「次の接点」を意識した行動がちゃんとある。それだけで、リピート率は大きく変わってきます。

「最初の来店は、あなたの店のオーディションです。お客さんはその体験で、次に来るかどうかを静かに採点しています。でも怖がる必要はない。採点基準は、料理の点数だけじゃないんですから。」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

最初の接点で、具体的に何をすればいいの?

「接点を大事にしましょう」と言うのは簡単ですが、実際には何をすればいいのか。ここを具体的に整理しておきます。

チェックポイント1:入口〜着席までの「最初の30秒」

お客さんがドアを開けた瞬間から、席に案内されるまでの体験が、その日の印象のベースラインを作ります。声かけのトーン、清潔感、誘導のスムーズさ——この30秒で「この店、いい感じだな」と思ってもらえれば、料理への期待値が上がり、全体的な満足度も高まります。

✅ ポイント:入口に立ったとき、スタッフが気づくかどうか。笑顔で声をかけられているか。これを毎日チェックリストで確認するだけでも、店の雰囲気は変わります。

チェックポイント2:料理提供時の「一言の添え方」

料理を置いてそのまま去るのか、「こちら、今日のおすすめです。〇〇産の食材を使っていて——」と一言添えるのか。この差は、お客さんの「体験の密度」に直結します。伝える情報量が増えると、料理に対する関心が高まり、満足度も上がりやすい。

✅ ポイント:スタッフ全員が同じ一言を言える「型」を作っておくことが重要です。気合いや個人のセンスに頼らず、誰でも言える「セリフ」として設計する。

チェックポイント3:帰り際の「次の接点を作る行動」

これが最も重要です。LINEの登録を促す、ポイントカードを渡す、ニュースレターやDMハガキの案内をする——「また来てほしければ、また来るための理由を渡す」。これが接点設計の核心です。

✅ ポイント:「また来てください」の一言だけでは、ほとんどのお客さんは動きません。次のアクションにつながる「何か」——クーポンでもLINE登録でも——を手渡しで伝えることで、再来店の確率は大きく変わります。

✓ ここまでのポイント

  • ファンとは「また来たい」と思い、実際にまた来てくれる状態のこと。価格ではなく「この店じゃないと」という感覚が基盤になる。
  • 最初の接点は入口の30秒・料理提供時の一言・帰り際の行動の3つで設計できる。
  • 帰り際に「次の接点をつなぐ何か」を渡すことが、リピートの分岐点になる。

接点を「仕組み」にしないと、続かないのはなぜ?

ここまで読んで「よし、やってみよう」と思った方に、一つ正直にお伝えしておきたいことがあります。

接点の設計は、一回やれば終わりではありません。毎日、毎週、毎月——継続して回し続けてはじめて効果が出るものです。でも、「思いついたときにやる」「気分が乗ったときにやる」という運用では、続きません。私がこれまで多くの飲食店オーナーと関わってきた中で、最もよく見てきた失敗パターンがこれです。

だから「仕組みにする」ことが大事なんです。

❌ よくあるパターン:思いついたらやる接点づくり

  • 月によってやったりやらなかったりで効果測定ができない
  • スタッフが変わるたびにリセットされる
  • オーナーが疲れると止まる

✅ 推奨アプローチ:型として設計された接点づくり

  • LINE登録促進の声かけをスクリプト化し、誰でも言える状態にする
  • ハガキDMやニュースレターの発送スケジュールを年間で決めておく
  • 初来店のお客さんへのフォローを「手順」として文書化する

「地味な販促を、すぐに、継続してやり切れるかどうか。それだけで、3年後の店の姿はまったく変わってきます。派手な施策より、地道な接点の積み重ねの方が、ファンを育てる力は強い。」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

ファン作りを加速させるリピート導線って、どう作ればいいの?

最初の接点を設計したら、次はそのお客さんとの関係を「続ける仕組み」が必要です。一度来てくれたお客さんとの接点を、来店後も継続して持ち続けること——これがリピート導線の役割です。

リピート導線 STEP 1

LINE公式アカウントへの登録を、帰り際に一声かける

「よかったらLINE登録していただくと、次回使えるクーポンをお送りします」——たったこれだけです。ただし、登録後に何も送らないなら意味がありません。登録してくれたお客さんに、何を、いつ、どんな頻度で届けるかをあらかじめ決めておくことが前提です。

⚠️ よくある失敗:登録を集めることだけを目的にして、その後の配信が止まる。「また来てください」の一言だけでは、お客さんは動きません。

リピート導線 STEP 2

ニュースレターやハガキDMで、定期的に存在を届ける

LINEは届きやすい反面、情報が流れやすい。一方でハガキDMやニュースレターは、手に取ってもらえれば読まれる確率が高い。季節の変わり目、新メニューの案内、店主の近況——「この店、まだやってるんだな」と思い出してもらうだけでも十分です。

⚠️ よくある失敗:「手間がかかるから」と一度で止めてしまう。最低でも3ヶ月継続しないと、データとして効果が見えてきません。

リピート導線 STEP 3

口コミ・Googleレビューへの返信で、見込み客への接点も作る

既存のお客さんへの接点と並行して、口コミへの返信はまだ来ていない見込み客への「接点」になります。レビューの返信を丁寧に続けることで、Googleビジネスプロフィールの評価も上がりやすくなり、新規客獲得にもつながってきます。

⚠️ よくある失敗:口コミへの返信をルーティン化せず、気づいたときだけ対応する。これでは継続的な効果が出ません。

「チラシ+Google広告の組み合わせで新規客が約2倍になり、客単価も1,400円上がりました。6ヶ月で月商が350万円から620万円になったのは、正直自分でも驚いています。」

居酒屋オーナー(40代・男性)

「LINE集客とフォローアップを自動化してから、リピート率が38%から71%に変わりました。年間で月商が1.6倍になり、クーポン依存から完全に抜け出せました。」

美容室オーナー(2店舗経営・30代・女性)

まとめ:ファン作りは「接点の設計」から始まる

飲食店のファン作りを難しく考える必要はありません。最初の接点を丁寧に設計して、次の接点へつなぐ仕組みを一つ作る——まずそこから始めるだけで、リピートの流れは変わってきます。

大切なのは、一回だけやることではなく、「すぐに」「継続して」やり切ること。派手な新しい施策を次々と試すより、地味な接点設計を毎月続けている店の方が、3年後に確実に強くなっています。これは、私が21年間・833件の支援を通じて見てきた、一貫した事実です。

「どこから手をつければいいかわからない」「続けられる仕組みの作り方を知りたい」という方は、ぜひ一度、私たちの取り組みをのぞいてみてください。一緒に考えましょう。

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ハワードジョイマン

プロフィール

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

生い立ちと異色の経歴

1975年、静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしている環境から、幼少期より受付に立ち、商売の基礎を肌で感じながら育つ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を開始。活動中には九州松早グループが運営するファミリーマートのCMにも出演する。その後、父の急逝を機に大学卒業後、清水市役所へ奉職。

市役所勤務から独立へ

市役所在職中に中小企業診断士の取得を決意。昼は公務員として働き、夜は受験勉強、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの修行を重ねるという生活を継続。6年間の猛勉強の末、難関の中小企業診断士資格を取得する。

資格取得を機に7年勤めた市役所を退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立し、独立を果たす。

「笑人の繁盛術」による圧倒的な実績

お笑い芸人時代の経験を活かし、小売店・飲食店・美容室・整体院などの集客や販促に、お笑い芸人の思考法や漫才の手法を導入。独自のメソッド「笑人の繁盛術」を用いたコンサルティングにより、クライアントの業績を次々と向上させる。

専門用語を使わない分かりやすい内容のメールマガジンは、読者数1万人を突破。多くの業績アップ報告が寄せられている。また、会員制サポート「増益繁盛クラブ」は、日本全国(北海道〜沖縄)のみならずアメリカからの参加者もおり、その活動はテレビ番組『ガイアの夜明け』でも取り上げられ大きな注目を浴びた。

多角的な活動と信念

現在は、プロのコンサルタントが購読する専門誌『企業診断』(同友館)での連載も手がけ、「コンサルタントのコンサルタント」としても高い評価を得ている。また、自身の経験から確立した株式投資メソッドを伝えるコミュニティ「株研」も運営。

多忙を極める現在も、毎月1回の先祖への墓参りを欠かさない。家族をこよなく愛するマーケッターである。

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