3.儲かる販促と利益アップ

「利益が出ない」と悩む飲食店経営者の方へ、見直したい構造

飲食店を経営されている方の中で、「毎日必死に働いているのに、月末になると手元にお金が残っていない」という経験をされたことはありませんか?

実はこれ、決して珍しい話ではありません。日本政策金融公庫の調査(2023年度)によると、飲食業は全業種の中でも廃業率が高い業種のひとつとして毎年挙がっており、多くの店が「売上はある程度立っているのに、気づいたら資金繰りに苦しんでいる」という状況に陥っています。

原因は料理の腕でも、サービスの質でも、立地でもないことがほとんどです。問題は「経営の構造」にあります。

私はハワードジョイマン、静岡県清水区を拠点に21年間・833件以上の飲食店・美容室・小売店の経営支援をしてきた中小企業診断士です。この記事では、利益が出ない飲食店に共通する構造的な問題と、その見直し方を、できるだけわかりやすくお伝えします。

📋 この記事でわかること

  1. 「忙しいのに利益が残らない」が起きる本当の理由
  2. 利益を生む構造に変えるための3つの切り口
  3. 値下げ・クーポン依存から抜け出す具体的な方向性
  4. 経営者マインドの転換が、施策より先に大切な理由

こんな方におすすめ

  • ✅ 売上はそれなりにあるのに、月末に手元のお金が少なくて不安な方
  • ✅ クーポンや値引きで集客しているが、利益が薄くて疲れている方
  • ✅ 原価や人件費の見直しをどこから始めればいいかわからない方
  • ✅ 「このままのやり方で続けていいのか」と漠然とした危機感を持っている方
  • ✅ 飲食店経営の基本的な利益の考え方を一から整理したい方
「利益が出ない」と悩む飲食店経営者の方へ、見直したい構造 | 増益繁盛クラブ、繁盛店研究所/増益繁盛クラブ(運営法人:有限会社繁盛店研究所、株式会社繁盛店研究出版、株式会社日本中央投資会/繁盛店グループ)

「忙しさ」と「儲かり」は別の話です

最初に、ひとつ大切なことをお伝えします。

忙しく働いていることと、利益が出ていることは、まったく別のことです。これを頭でわかっていても、体で実感できている経営者の方は意外に少ないのです。

私がこれまで支援してきた飲食店の中にも、ランチタイムもディナーも満席続きなのに、翌月の仕入れ資金が足りなくて焦っているというお店がありました。なぜそうなるのかというと、「売れているのに構造が壊れている」からです。

飲食店の利益を決める要素は、大きく3つあります。

  • 客単価:一人のお客さんが一回の来店でいくら使うか
  • 原価率:食材や消耗品にかかるコストの割合
  • 人件費率:売上に占めるスタッフの人件費の割合

この3つのどこかに歪みがあると、どれだけ席が埋まっていても利益は出ません。満席でも赤字という状態は、実際に起こります。

「『忙しい』は経営の勝利条件ではありません。利益が残る構造を持っているかどうか、それだけが問題です。」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント・中小企業診断士)

利益が出ない飲食店に共通する3つの構造問題

21年間・飲食店だけで610件以上の支援を通じて、利益が残らない店には共通したパターンがあることがわかってきました。診断のつもりで、自分のお店と照らし合わせてみてください。

チェックポイント①:客単価が「なんとなく」で決まっていないか

メニューの価格を決めた理由が「近くの競合店と同じくらい」「なんとなくこのくらいが売れそう」という感覚だけなら、要注意です。価格設定の根拠が原価計算と利益目標から逆算されていないと、値上げも値下げも「なんとなく」になります。

✅ ポイント:まず主力メニューの原価率を計算してみましょう。飲食店の一般的な目安は食材原価30〜35%以内とされています。それを超えているメニューが多い場合、客単価か提供内容の見直しが必要です。

チェックポイント②:クーポンや値引きが集客の中心になっていないか

グルメサイトのクーポンや割引サービスは、確かに新規のお客さんを呼ぶ力があります。ただし、価格で来たお客さんは価格で去ります。クーポンをなくしたら新規が来なくなる、という状態になっていたら、集客の構造そのものを見直す必要があります。

✅ ポイント:月々のグルメサイト掲載料・割引額の合計と、そこから得られた新規客の再来店率を確認してください。再来店率が低い場合、費用対効果は思ったより悪い可能性があります。

チェックポイント③:「来てくれたお客さん」へのアプローチがゼロになっていないか

新規客の獲得コストは、既存客を再来店させるコストの5倍以上かかるとも言われます。一度来てくれたお客さんに対して、何もアプローチしていない状態は、大きな機会損失です。

✅ ポイント:LINE公式アカウント・ハガキDM・ニュースレターなど、お客さんと定期的に接触できる仕組みが一つでもあるかを確認しましょう。「また来たい」と思っていても、きっかけがなければお客さんは来ません。

✓ ここまでのポイント

  • 忙しさと儲かりは別物。利益は「構造」が決める
  • 客単価・原価率・再来店率の3点を数字で把握することが出発点
  • クーポン頼りの集客は、利益を削りながら「価格に敏感な客層」を集める構造になりやすい

利益を生む構造に変えるための3つの切り口

では、どこから手をつければいいのか。難しい話は抜きにして、まず取り組みやすい3つの切り口をお伝えします。

切り口① 売上を「客数×客単価×来店頻度」に分解する

売上は、この3つの掛け算で成り立っています。

「月商が落ちてきた」と感じたとき、多くの方が「もっとお客さんを増やさなければ」とだけ考えます。でも客数を増やすのは、3つの中でいちばんコストがかかる方法です。

たとえば客単価を500円上げることができれば、月に1,000人来店するお店なら月商が50万円増えます。来店頻度が月1回から月1.5回に増えれば、同じように売上が伸びます。新規客を500人増やすより、ずっと現実的な数字です。

❌ よくある思い込み(集客一択パターン)

  • 「売上が落ちたら新規客を増やすしかない」という考えで広告費だけかける
  • 既存客への再来店アプローチが後回しになっている
  • 客単価の改善を後回しにしたまま、薄利で回している

✅ 推奨アプローチ(3系統の同時設計)

  • 客単価:看板メニューの設計、POPによる価値の伝え方を見直す
  • 来店頻度:LINE・ハガキDMで定期的に接点を持ち、「また来たい」を引き出す
  • 客数:Googleビジネスプロフィールや地域チラシで商圏内の見込み客にリーチ

切り口② 「価値を伝えて選ばれる」に切り替える

値下げをせずに選ばれるためには、「なぜうちの店でなければならないのか」をお客さんに伝える必要があります。料理の良さ、こだわりの食材、店主の背景、調理の工程──これらをPOPやメニュー表、SNSで伝えていくだけで、お客さんの受け取り方が変わります。

「値段が高い」と感じるのは、価値が伝わっていないときです。価値が伝わっていれば、適正な単価は高いとは感じられません。

切り口③ 広告・販促を「投資」として設計する

「広告費を使うのが怖い」という経営者の方は非常に多いです。気持ちはよく分かります。私自身、独立当初に全財産を使い果たし、家族から借金をして再起した経験がありますから。

ただ、そのときに学んだのは「毎月広告を出し続けることで、売上が安定していく」という事実でした。お金を使わずに売上を伸ばそうとする発想は、時間と労力と機会損失を最も生む選択です。チラシ1枚、Google広告の少額運用からでいい。大切なのは「やる・やらない」ではなく「続けるかどうか」です。

「広告費を使わずに売上を伸ばしたい、という気持ちはわかります。でも、それで10年消耗するより、正しい投資を1年続けるほうが、人生の時間は豊かになります。」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント・中小企業診断士)

経営者マインドの転換が、施策より先にある

ここまで読んで「なるほど、やってみよう」と思っていただけたとしたら、とても嬉しいです。ただ、もう一つだけお伝えしたいことがあります。

施策よりも先に、マインドを変えることが大切です。

私が支援してきた飲食店経営者の中で、売上が大きく変わった方々に共通しているのは、「売上は運任せではなく、意図的に作れる」という考えに切り替えた瞬間がある、ということです。

「良い料理を出していれば、いつかお客さんが来てくれるはず」という思い込みは、とても誠実な考え方です。でも残念ながら、この考えだけでは利益は生まれません。料理の腕は前提であって、集客の仕組みとは別の話だからです。

売上を「客数×客単価×来店頻度」に分解して、それぞれを動かす手を打ち続けること。これが経営者の仕事です。現場で料理を作ることと、経営者として数字を動かすことは、両方必要なのです。

「月商60万円の赤字続きだったイタリアンが、月商470万円・利益200万円になりました。変わったのは料理の腕ではなく、経営の見方でした。」

飲食店オーナー(増益繁盛クラブ会員・関東在住)

まとめ|まず「構造」を見て、打ち手を決める

「利益が出ない」と感じているとき、多くの方は「もっと頑張らなければ」と思います。でも頑張る方向が間違っていれば、消耗するだけです。

大切なのは、まず自分のお店の構造を見ることです。

  • 客単価は原価から逆算して設計されているか
  • クーポン依存から抜け出す販促の仕組みがあるか
  • 既存客との接点が定期的に作れているか
  • 売上の3系統(客数・客単価・来店頻度)のどこに伸びしろがあるか

この4点を見直すだけで、多くの飲食店経営者の方が「何から手をつければいいか」のヒントをつかみます。

私が主宰する「増益繁盛クラブ」では、833件以上の支援実績をもとに、飲食店オーナーの方の利益構造の見直しを一緒に進めています。北海道から沖縄まで、全国のメンバーと一緒に、地味な販促を「すぐに」「継続して」やり切る環境を作っています。

「まず話を聞いてみたい」という方は、繁盛店ポータルへの無料アカウント開設からどうぞ。登録後に、経営の現状を一緒に整理する入り口をご案内します。

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また、増益繁盛クラブの詳しい内容や、これまでの会員さんの変化については、こちらのページからご確認いただけます。

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ハワードジョイマン

プロフィール

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

生い立ちと異色の経歴

1975年、静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしている環境から、幼少期より受付に立ち、商売の基礎を肌で感じながら育つ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を開始。活動中には九州松早グループが運営するファミリーマートのCMにも出演する。その後、父の急逝を機に大学卒業後、清水市役所へ奉職。

市役所勤務から独立へ

市役所在職中に中小企業診断士の取得を決意。昼は公務員として働き、夜は受験勉強、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの修行を重ねるという生活を継続。6年間の猛勉強の末、難関の中小企業診断士資格を取得する。

資格取得を機に7年勤めた市役所を退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立し、独立を果たす。

「笑人の繁盛術」による圧倒的な実績

お笑い芸人時代の経験を活かし、小売店・飲食店・美容室・整体院などの集客や販促に、お笑い芸人の思考法や漫才の手法を導入。独自のメソッド「笑人の繁盛術」を用いたコンサルティングにより、クライアントの業績を次々と向上させる。

専門用語を使わない分かりやすい内容のメールマガジンは、読者数1万人を突破。多くの業績アップ報告が寄せられている。また、会員制サポート「増益繁盛クラブ」は、日本全国(北海道〜沖縄)のみならずアメリカからの参加者もおり、その活動はテレビ番組『ガイアの夜明け』でも取り上げられ大きな注目を浴びた。

多角的な活動と信念

現在は、プロのコンサルタントが購読する専門誌『企業診断』(同友館)での連載も手がけ、「コンサルタントのコンサルタント」としても高い評価を得ている。また、自身の経験から確立した株式投資メソッドを伝えるコミュニティ「株研」も運営。

多忙を極める現在も、毎月1回の先祖への墓参りを欠かさない。家族をこよなく愛するマーケッターである。

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