3.儲かる販促と利益アップ

飲食店の原価率改善で、味を落とさずに進める考え方

飲食店の原価率改善は、「食材のグレードを下げる」「量を減らす」ことではなく、メニュー構成・仕入れ・価格設定の設計を見直すことで達成できます。味を守りながら利益を残す方法は、確かに存在します。

先日、ある居酒屋のオーナーさんからこんな相談を受けました。「ジョイマンさん、うちは毎月それなりにお客さんが来ているのに、手元にお金が全然残らないんです。原価率を下げようとしたら、料理のクオリティを落とすしかないのかと思って…それだけは絶対にしたくなくて」と。

この言葉、すごくよくわかります。料理への誇りがある経営者ほど、「原価率を下げる=味を妥協する」という図式が頭に染みついてしまっている。でも実際はそうじゃない。原価率の問題は、ほとんどの場合、メニュー設計と価格設定の構造的な歪みから来ているんです。今日はその具体的な考え方を整理してお伝えします。

📋 この記事でわかること

  1. 飲食店の原価率が高くなる本当の原因
  2. 味を落とさずに原価率を改善する具体的な考え方
  3. メニュー設計・仕入れ・価格設定それぞれの見直しポイント
  4. 利益が残る飲食店の構造をどう設計するか

こんな方におすすめ

  • ✅ 毎月売上はあるのに手元にお金が残らないと感じている飲食店オーナー
  • ✅ 原価率を下げたいけれど、食材や料理の質は絶対に守りたい方
  • ✅ メニューの見直しを考えているが、どこから手をつければいいかわからない方
  • ✅ 「忙しいのに儲からない」という状況を本気で変えたい方
  • ✅ 利益が残る飲食店の経営構造を学びたい方
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飲食店の原価率が高くなる本当の原因は?

原価率が高い飲食店に共通しているのは、「食材が高いから」という問題ではなく、メニュー全体の設計が利益を生む構造になっていないことです。具体的には、以下のような状態が積み重なっていることが多い。

チェックポイント1:原価率の高いメニューが売れ筋になっていないか

看板メニューや人気メニューが、実は原価率40%以上の商品だったというケースは珍しくありません。お客さんが喜ぶ=儲かる、ではないのが飲食業の難しさです。

✅ ポイント:メニューごとに原価率を出してみて、よく売れているものとそうでないものを比較する。売れ筋に高原価品が集中していないかを確認する。

チェックポイント2:仕入れが「習慣」になっていないか

長年付き合いのある業者から、価格を確認せず惰性で仕入れ続けているケースも多いです。相見積もりを取ることへの心理的抵抗が、じわじわと利益を削っています。

✅ ポイント:主要食材の仕入れ価格を年に一度は見直す。業者を変えることが目的ではなく、「今の価格が適正かどうか」を確認する習慣をつける。

チェックポイント3:価格設定が「昔のまま」になっていないか

食材の仕入れ価格は年々上がっているのに、メニュー価格は5年前・10年前のままというお店が非常に多いです。「値上げしたらお客さんが離れる」という恐れが、構造的な赤字を招いています。

✅ ポイント:値上げは「損」ではなく「価値の適正評価」。価値を正しく伝えれば、優良なお客さんは離れない。伝え方の設計が先。

✓ ここまでのポイント

  • 原価率の問題は「食材の質」の問題ではなく、メニュー設計・仕入れ・価格設定の構造的な歪みから来ることが多い
  • 売れ筋メニューの原価率、仕入れ価格の定期見直し、価格設定の更新という3点が最初の確認ポイント
  • 値上げへの恐れが構造的な赤字を長引かせている場合がある

味を落とさずに原価率を改善するには?

ここが一番お伝えしたいところです。原価率を下げる方法は、「食材のグレードを落とす」だけではありません。むしろそれは最後の手段であって、先にやるべきことがたくさんあります。

私が指導してきた飲食店の中で、原価率を改善しながら売上も上がった店に共通しているのは、以下の3つのアプローチを組み合わせていることです。

① 原価率の低いメニューを「主役」に育てる

同じ食材でも、調理の手間や盛り付け、ストーリーの伝え方で価格を上げられるメニューがあります。たとえば、ありふれた食材を使っていても「この店でしか食べられない」という文脈をPOPや口頭説明で伝えることで、お客さんが喜んでその価格を払ってくれる状態を作れます。これは味を落とすのではなく、伝え方で価値を育てる発想です。

② セットメニューや組み合わせで客単価を設計する

単品の原価率が高くても、ドリンクや小鉢など原価率の低い商品と組み合わせてセットにすることで、全体の原価率を適正な水準に引き下げられます。お客さんにとってもお得感があり、店側は利益が残る。両者がWINになる設計です。

③ ロスを減らす仕込みと発注の見直し

食材の廃棄ロスは、原価率を直接引き上げます。発注量・仕込み量の見直し、食材を使い切るメニュー設計など、「捨てない工夫」は味とは無関係に利益を改善します。地味ですが、ここを丁寧にやるだけで原価率が2〜3ポイント改善した店を私は複数見てきました。

「忙しさと儲かりは別物です。どれだけお客さんが来ていても、メニューと価格の設計が歪んでいれば、忙しいほど損をする構造になる。まずその歪みを直すことが、原価率改善の本筋です。」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント・中小企業診断士)

価格設定を見直すときに大切な考え方は?

「値上げしたらお客さんが来なくなる」という恐れは、多くの飲食店オーナーが持っています。でも実際はどうか。私が関わってきた店の事例を見ると、値上げで離れるのは価格だけを目当てにしていたお客さんであって、その店の価値を理解してくれているお客さんは離れないことが多い。

むしろ、値段が上がることで「ここはそれだけの価値がある店」という認識が広がり、客層が上がるケースすらあります。

❌ よくあるパターン:価格を上げることへの恐れから、値上げを先送りし続ける

  • 食材高騰・人件費上昇のコストを価格に転嫁できず、利益が削れ続ける
  • 値下げ・クーポンでお客さんを集めようとし、さらに利益が消える悪循環に陥る
  • 結果として「忙しいのに儲からない」状態が固定化する

✅ 推奨アプローチ:価値を伝えた上で、適正な価格に見直す

  • POPやメニュー説明で食材・調理・こだわりのストーリーを伝える
  • 値上げ前後で「何が変わったか」を丁寧にお客さんに伝える
  • 値段を上げることで「この店は本物だ」と感じる優良なお客さんが残る

「価格で来たお客さんは価格で去ります。値下げで集めた客層は、次にもっと安い店ができたら移っていく。それより、価値を伝えて選ばれる店になることのほうが、長く続く繁盛店への近道です。」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント・中小企業診断士)

「チラシとGoogle広告を組み合わせて取り組み始めてから6ヶ月で、月商が350万円から620万円に。客単価も1,400円上がりました。値引きで集客するのをやめて、価値を伝える方向に切り替えたのが大きかったです。」

居酒屋オーナー(飲食店)

原価率改善はメニュー設計とセットで進めるには?

原価率の改善を単体でやろうとすると、どうしても「コスト削減」の発想に引っ張られます。でも本来、原価率の改善はメニュー全体の利益構造を設計し直す作業です。

改善STEP 1

全メニューの原価率を書き出す

まず現状を「見える化」することが出発点。全メニューの食材コストと販売価格を並べて、原価率を算出します。感覚でなく数字で把握することが重要です。

⚠️ よくある失敗:人気メニューほど原価率が高く、売れるほど赤字が膨らんでいるケースを見落とす。「よく出るからいいだろう」という思い込みで数字を確認しない。

改善STEP 2

「売りたいメニュー」と「売れているメニュー」のズレを把握する

原価率が低くて利益を出しやすいメニューと、今実際によく売れているメニューが一致しているとは限りません。利益を出しやすいメニューをどう「売れ筋」に育てるかを考えます。

⚠️ よくある失敗:メニュー表の掲載順や説明文を変えるだけで、十分な告知をしないまま終わってしまう。POPや口頭でのおすすめを組み合わせることが必要。

改善STEP 3

価格設定を「適正」に戻す

食材コスト・人件費・光熱費を踏まえ、適正な利益が残る価格に見直します。一気に全品値上げではなく、まず新メニューや期間限定品で試し、反応を見ながら広げていく方法が現実的です。

⚠️ よくある失敗:値上げを告知せず突然変えてしまい、お客さんに「こっそり値上げした」という印象を与えてしまう。変更の理由と価値を丁寧に伝えることがセット。

原価率改善に取り組むときの「マインド」の持ち方は?

最後にここだけはお伝えしたい。原価率改善は「節約」ではなく、利益を残す経営の構造を作り直す投資です。

私自身、独立当初に全財産が底をつき、母から300万円を借りて再起した経験があります。そのとき痛感したのは、「お金を掛けずに売上を伸ばそう」という発想は愚策だということ。必要な場所に、必要な投資をして初めて経営が動き出す。原価率の改善も同じで、「何を削るか」より「どこを設計し直すか」という視点で取り組むほうが、結果が変わってきます。

中小企業診断士として、また833件以上の飲食店・美容室・小売店の経営に関わってきた経験から言うと、利益が残る飲食店の多くは、派手な戦略ではなく、こうした地味な設計の積み重ねで作られています。

まとめ:原価率の改善は「味を守りながら」できる

今日お伝えしたことを整理します。

飲食店の原価率改善は、食材のグレードを下げることとイコールではありません。メニュー全体の原価率を「見える化」し、売りたいメニューを売れ筋に育て、価格設定を適正に戻す。この3つのアプローチを組み合わせることで、味を守りながら利益が残る構造を作ることができます。

そして忘れてほしくないのは、値下げやクーポンに頼る集客は利益を削る一方だということ。価値を伝えて適正単価で選ばれる店になることが、長く繁盛し続ける飲食店の根っこにあります。

もし「うちのメニュー構成、どこから手をつければいいかわからない」「価格を見直したいけれど怖い」という状態であれば、ぜひ一度、増益繁盛クラブの情報を見てみてください。飲食店オーナーの方を中心に、全国から参加されている経営者の方と一緒に、こうした利益の設計を伴走しています。

まずは情報収集から、というあなたにはこちらからどうぞ。お気軽に覗いてみてください。

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着実に繁盛店を目指すあなたへ


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ハワードジョイマン

プロフィール

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

生い立ちと異色の経歴

1975年、静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしている環境から、幼少期より受付に立ち、商売の基礎を肌で感じながら育つ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を開始。活動中には九州松早グループが運営するファミリーマートのCMにも出演する。その後、父の急逝を機に大学卒業後、清水市役所へ奉職。

市役所勤務から独立へ

市役所在職中に中小企業診断士の取得を決意。昼は公務員として働き、夜は受験勉強、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの修行を重ねるという生活を継続。6年間の猛勉強の末、難関の中小企業診断士資格を取得する。

資格取得を機に7年勤めた市役所を退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立し、独立を果たす。

「笑人の繁盛術」による圧倒的な実績

お笑い芸人時代の経験を活かし、小売店・飲食店・美容室・整体院などの集客や販促に、お笑い芸人の思考法や漫才の手法を導入。独自のメソッド「笑人の繁盛術」を用いたコンサルティングにより、クライアントの業績を次々と向上させる。

専門用語を使わない分かりやすい内容のメールマガジンは、読者数1万人を突破。多くの業績アップ報告が寄せられている。また、会員制サポート「増益繁盛クラブ」は、日本全国(北海道〜沖縄)のみならずアメリカからの参加者もおり、その活動はテレビ番組『ガイアの夜明け』でも取り上げられ大きな注目を浴びた。

多角的な活動と信念

現在は、プロのコンサルタントが購読する専門誌『企業診断』(同友館)での連載も手がけ、「コンサルタントのコンサルタント」としても高い評価を得ている。また、自身の経験から確立した株式投資メソッドを伝えるコミュニティ「株研」も運営。

多忙を極める現在も、毎月1回の先祖への墓参りを欠かさない。家族をこよなく愛するマーケッターである。

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