9月に入っても、昼間はまだ蒸し暑い。
先日、静岡市内で会った居酒屋のオーナーさんと、
閉店後に2時間ほど話し込んだ。
話の途中で、そのオーナーさんが言った言葉が
ずっと頭に残っている。
「売上は上がってるんです。
でも、スタッフの顔が明るくない。
自分も、店に立つのが正直しんどい。」
忙しくなって、売上は増えた。
なのに、なぜか店の空気が重い。
この話、聞いたことある方は多いんじゃないかと思ってます。
と言うことで、今日は
「居酒屋の売上はどこで決まるか」という話を、
構造から分解しながら書いていきます。
ジョイマンです。
中小企業診断士として、
飲食店・美容室の経営支援を21年やっています。
📋 この記事でわかること
- 居酒屋の売上が決まる3つの構造と、その分解の読み方
- 数字を追うだけでは見えない「店の空気」との関係
- スタッフが誇りを持って働ける店が持っている共通点
- 繁盛と働きがいを同時に実現するための、最初の一手
こんな方におすすめ
- ✅ 売上は出ているのに手元に残らず、スタッフも疲弊してきている居酒屋オーナー
- ✅ スタッフに誇りを持って働いてほしいが、どこから手をつければいいかわからない方
- ✅ 客数・客単価・来店頻度の3つに売上を分解して考えてみたい方
- ✅ 値引きクーポンに頼らず、価値で選ばれる店づくりに関心がある方
- ✅ 居酒屋経営の「数字の読み方」を、具体的に学びたい方

売上という数字の、どこを見ているか
「先月、売上が上がりました」
この一言、聞いて安心しましたか?
でも、売上という数字は
じつは1本の数字じゃない。
居酒屋の売上は、
次の3つの掛け算で成り立っています。
売上=客数 × 客単価 × 来店頻度
この3つのどれが上がって、
どれが下がっているかを読まないと、
対策の打ち先が見えてこない。
例えば、
客数が増えたから売上が上がった、
というケースがあります。
でも客単価が下がっていたら?
来店頻度が落ちていたら?
客数の増加が一時的なもので、
クーポン目当てのお客さんだったら?
売上という一つの数字の裏側に、
こういう構造が隠れています。
飲食店の売上が頭打ちになったとき最初に見直すべき数字の読み方でも
詳しく書きましたが、
売上の「中身」を分解することが
経営判断の出発点になります。
「売上は上がっているのに、店の空気が重い」という感覚、記事で言い当てた通りだと思った方へ。繁盛店ポータルに登録すると、ハワードジョイマンAIに業種・状況を伝えて無料で相談でき、客数・客単価・来店頻度のどこに手をつけるべきかを具体的に整理できます。メール登録のみ、1分で使えます。
数字の構造を分解すると、何が見えてくるか
私がコンサルで入るとき、
最初にやることの一つが
この3系統の分解です。
客数・客単価・来店頻度を
それぞれ月次で並べていくと、
「どこで売上が崩れているか」が
かなり鮮明に出てきます。
居酒屋さんに多いのは、
客数は悪くないのに
客単価が低止まりしているパターン。
あるいは、
新規は来ているのに
リピートが続かないパターン。
前者は「価値の伝え方」の問題。
後者は「関係性をつくる仕組み」の問題です。
どちらも、数字を分解しないと
「なんとなく売上が伸びない」で
止まってしまう。
「うちは集客に問題がある」と言いながら、
実は来店頻度が落ちているだけで、
新規は十分来ていた、
という居酒屋さんも何店も見てきました。
来店人数の計測と目標設定で売上を3系統に分解する考え方も
参考にしてみてください。
チェックポイント1:客数の内訳を把握しているか
新規と既存の比率は把握できていますか?
月に何人が初めて来て、
何人が2回目以降のお客さんか。
この数字を分けていない店は、
打ち手が新規一辺倒になりがちです。
✅ ポイント:新規と既存を分けて計測し、リピート率を月次で追いましょう。
チェックポイント2:客単価の「構成」を見ているか
客単価が低いとき、
ドリンクが出ていないのか、
追加注文が少ないのか、
そもそも単価の高いメニューが
売れていないのか。
単価の「内訳」を見ないと
対策が絞り込めません。
✅ ポイント:客単価は「何が売れていないか」に分解して初めて動ける情報になります。
チェックポイント3:来店頻度を上げる仕組みがあるか
お客さんが再来店するきっかけを
店側から作っていますか?
LINE公式やDMなど、
接点を持ち続ける導線がないと、
来店は「思い出したとき」だけになります。
✅ ポイント:来店頻度は「仕組み」がないと改善しません。次の接触を設計してください。
✓ ここまでのポイント
- 居酒屋の売上は「客数×客単価×来店頻度」の3系統で構成されており、分解しないと打ち手が見えない
- 売上の「中身」を月次で追うことで、どこに問題があるかが鮮明になる
- 各系統ごとに、計測と対策の設計が必要
数字を3系統に分解する頭になってきたところで、「では実際に何から動けばいいか」で手が止まる方が多いです。電子書籍「顧客の購買行動を軸とした販促改善の教科書」を無料でダウンロードできるので、分解した数字を販促の改善にどう繋げるかを体系的に読めます。登録後すぐ手に入ります。
スタッフの顔色と、売上の構造は繋がっている
冒頭に書いたオーナーさんの話に戻ります。
「売上は上がっている。でも店の空気が重い。」
この状態、なぜ起きるか。
ほとんどの場合、
売上の上がり方が
「値下げと忙しさ」で成り立っているからです。
クーポンで客数を増やし、
回転を上げて売上を確保する。
スタッフは忙しく動いているのに、
お客さんからは「安く使える店」と見られていて、
「ありがとう」よりも
「もっと早くしてよ」が増えていく。
経営者自身も、
明日の売上が読めないから
いつも顔が曇っている。
この状況でスタッフに
「もっと誇りを持って働いてほしい」と言っても、
土台がないんです。
「スタッフが誇りを持てる店は、
まず経営者自身が安心して立てている店です。
売上の構造が整って初めて、
店の空気が変わっていく。」ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)
給与を上げればいい、
福利厚生を整えればいい。
そういう話ではなくて、
まず店が繁盛していること。
お客さんから「ありがとう」と言われる場面が
自然に増えていること。
これが、スタッフの誇りと働きがいを
支える土台になります。
売上の構造が変わると、店全体の表情が変わる
私が支援してきた居酒屋の中に、
海鮮系の居酒屋を経営する
30代の男性オーナーさんがいます。
「月商が380万から470万になっただけじゃなくて、
定休を1日増やして家族との時間ができました。
実働も1日1時間短くなった。
店に立つのが、また楽しくなってきてます。」海鮮居酒屋オーナー(30代・男性)
この方が変えたのは、
「働き方」じゃないんです。
売上の構造を変えた。
客単価を上げる設計を組んで、
来店頻度を高める仕組みをつくって、
値引きに頼らない集客の流れに切り替えた。
結果として、
売上が上がって、
実働が減って、
定休が増えた。
店の空気が変われば、
スタッフもオーナーも
前向きに仕事ができる。
これが「繁盛と働きがい」が
セットで実現するときの順序です。
❌ よくあるパターン
- 働きがいを先に整えようとして、制度や給与から手をつける
- でも売上構造が変わらないから、コストだけ増えて疲弊が加速する
- 「頑張ってるのに報われない」という感覚が経営者にもスタッフにも広がる
✅ 推奨アプローチ
- まず売上を3系統(客数・客単価・来店頻度)に分解して現状を把握する
- 値引きではなく価値を伝える販促に切り替え、客単価と再来店を意図的に設計する
- 売上が立ち始めると、経営者の顔が変わり、スタッフの空気も変わっていく
最初の一手は、数字を「分解」することから
あなたのお店の売上、
今この瞬間に3系統に分けて
言えますか?
客数は月何人か。
そのうち新規と既存の比率は。
客単価はいくらで、
どのメニューで単価が作られているか。
リピートのお客さんは月に何回来ているか。
この数字が出てこないうちは、
どんな施策を打っても
「なんとなくやってみた」で終わります。
逆に言えば、
この3つの数字を毎月追い始めただけで、
経営の見え方がガラッと変わる。
居酒屋の売上平均と自店の差を席数・回転・客単価で分解する読み方も
合わせて読んでみてください。
自店の数字をどう位置づけるか、
整理するヒントになるはずです。
「数字は結果です。
でも分解された数字は、
次の一手を指し示す羅針盤になります。
羅針盤なしで航海している店が、
本当に多いんです。」ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)
私自身、独立直後に全財産を使い果たした経験があります。
あのとき痛感したのは、
「数字を感覚で読んでいた」という事実でした。
分解して初めて、
どこを変えれば現実が動くかが見えてきた。
飲食店の支援実績610件を通じて言えることは、
売上の構造を整えた店は、
経営者の顔が変わって、
スタッフの顔が変わって、
お客さんの顔が変わる、ということです。
その順番で変わっていく。
スタッフが誇りを持って働ける店にしたい、
という思いは、
まず売上の構造を整えることで
現実になっていきます。
あなたのお店の数字を、
今日から3系統に分けて見るところから
始めていきましょう!
店舗経営は、ゴールのないマラソンです。
でも羅針盤があれば、
同じ走るにしても疲れ方が全然違います。
追伸:
増益繁盛クラブでは、
居酒屋・飲食店の売上構造の整え方を
個別に伴走しながら取り組んでいます。
一人でやり続けるより、
仕組みの中で動く方が、
圧倒的に続きます。
スタッフが誇りを持って働ける店にするには、まず売上の構造を整えることが先だと書きました。一人で数字を追い続けるのは正直きつい。増益繁盛クラブでは、同じ景色を見ている全国の飲食店オーナーと一緒に、客単価の設計・再来店の仕組み・値引きからの脱却を伴走しながら実行できます。申込フォームへの入力だけで始められます。