2.集客対策

飲食店のリピート施策、続けやすい順に並べた打ち手

梅雨が明けると、飲食店の現場は一気に動き出します。夏の書き入れ時を目前に「そろそろリピーター対策をやらなきゃ」と思うものの、何から手をつければいいのか迷ったまま7月・8月が過ぎていく——そんな経験、心当たりはありませんか?

実は、リピート施策が続かない最大の理由は、「続けにくいものをいきなり始めてしまうから」です。派手な施策を一発やって反応が薄く、そのまま止まってしまう。これが最も多いパターンです。

今回はあえて「続けやすい順」に打ち手を並べてみました。難しいことは後回しでいい。まず手が届くところから動かしていく——そのほうが、結果として長く続きます。

📋 この記事でわかること

  1. リピート施策が続かない本当の原因
  2. 続けやすい順に整理した具体的な打ち手(ハガキDM・ニュースレター・LINE・口コミ対策)
  3. 「仕組み」として定着させるための考え方
  4. 小さな一歩から始める実行のコツ

こんな方におすすめ

  • ✅ リピーターを増やしたいが何から始めればいいかわからない飲食店オーナー
  • ✅ 過去に販促を試みたものの、途中で続かなくなってしまった方
  • ✅ 新規集客よりも既存客との関係を深めたいと考えている方
  • ✅ SNSや広告が苦手で、もっとシンプルな方法を探している方
  • ✅ 月ごとの売上の波を小さくして、安定した経営を目指している方
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リピート施策が続かない、その本当の原因

「告知のためにインスタを毎日更新しよう」「LINEの公式アカウントを作ってクーポンを配ろう」——こういった施策を思い立って始めたものの、気がつけば止まっていた、という話はよく聞きます。

なぜ続かないのか。大きく言えば、「思い立ったときだけやる」という仕組みになっているからです。やる気がある日はできる。でも忙しい日、疲れた日、手応えが感じられない週は、自然と後回しになる。そして気づいたら止まっている。

もう一つ、続かない理由があります。それは「何を継続すれば効果があるのか」がはっきりしていないまま始めることです。手応えが見えない施策を続けるのは、精神的にしんどい。だから止まる。

リピート施策を仕組みにするには、まず「始めやすく、止まりにくい打ち手を選ぶ」ことが先です。そのうえで、手応えを確認しながら少しずつ積み上げていく。この順番を逆にすると、長続きしません。

続けやすい順1位:レジ周りの「一言カード」と口頭フォロー

コストゼロ、準備時間ほぼゼロ。最初に取り組むなら、これ一択です。

お客さんが会計を終えて帰る瞬間に、「また来てください」の一言と、次回来店のきっかけをひとつ渡す。たとえば「来月、限定メニューが変わります」「次回はぜひ〇〇も試してみてください」という一言が、再来店への橋渡しになります。

これをカード(名刺サイズでいい)に印刷してレジに置いておくと、スタッフが言い忘れてもカードが代わりに渡ります。月次で内容を1行変えるだけで、季節感も出せる。

地味です。確かに地味。でも「地味な販促をすぐに、継続して」やり切ることが、リピーターを育てる基本なんです。

続けやすい順2位:ハガキDM・ニュースレター(紙の接点)

「いまどき紙?」と思うかもしれません。でも、紙の接点はデジタルが苦手な層に確実に届き、削除されず、手元に残ります。そして意外なほど、競合がやっていません。

ハガキDMの基本は、来店してくれたお客さんへの「感謝+近況報告+次来店のきっかけ」の3点セットです。長文は不要。A4一枚のニュースレターでも、手書き感のあるハガキ一枚でも、「あのお店から来た」という記憶が再来店の引き金になります。

月1回発送するルールを決めて、カレンダーに書いておく。これだけで「思い立ったらやる」から「定期的にやる仕組み」に変わります。

「販促は、気合いでやるものではなく、仕組みとして回すものです。ハガキを送る日をカレンダーに書いた瞬間、それはもう施策ではなく経営の一部になります。」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント/中小企業診断士)

続けやすい順3位:LINE公式アカウントの「定期配信」

LINE公式アカウントは「作っただけ」で止まっているお店が驚くほど多い。もったいない。

ポイントは「毎週同じ曜日・同じ時間に配信する」というルールを作ることです。内容は週替わりのおすすめ一品、仕入れ話、季節のメニュー変更のお知らせ、何でもいい。「金曜の11時に配信する」と決めてしまえば、あとはその時間に向けてメッセージを用意するだけです。

登録者が少ない段階でも問題ありません。レジ横にQRコードのPOPを置いて「登録すると週1でおすすめ情報をお届けします」と案内するだけで、じわじわ登録者は増えていきます。配信ごとの開封率を見ていくと、どんなテーマが反応いいかも見えてくる。

✓ ここまでのポイント

  • リピート施策が続かない原因は「思い立ったときだけやる仕組み」になっているから
  • 続けやすい順に並べると、①レジ周りの一言カード→②ハガキDM・ニュースレター→③LINE定期配信の順
  • 「カレンダーに書く」「曜日を決める」など、仕組み化の工夫が継続の鍵

続けやすい順4位:Googleビジネスプロフィールの口コミ対応

これはリピート施策というより「既存客との関係維持+新規客への信頼構築」の両面があります。ただ、口コミに丁寧に返信しているお店を見て「また来たい」と思うリピーターは確実にいます。

口コミへの返信は、週に1回まとめてやる日を決めてしまうのが一番続きます。返信の下書きはAI(ChatGPTなど)に任せて、最後だけ自分の言葉に直す。これだけで時間が大幅に短縮できます。

返信内容にひと工夫加えるなら、「次回来店時のきっかけ」を一言添えること。「また〇月に新メニューが出ますのでぜひ」「次回は△△も試してみてください」——これが口コミを読んでいるリピーター候補への静かな呼びかけになります。

「月商60万円だった超赤字のイタリアンが、半年で月商470万円・利益200万円になりました。劇的な新しい手法があったわけじゃないんです。ハガキを出す、メニューを見直す、来店時の会話を変える——地味な積み重ねでした。」

飲食店オーナー(関東・40代)

続けやすい順5位:再来店を促す「特別なお知らせ」の設計

ここまでの施策が回り始めたら、次のステップとして「お客さんが来たくなる理由を定期的に作る」ことを設計していきます。

たとえば——

  • 月替わりの「今月だけのメニュー」をLINEとハガキで告知する
  • 誕生月のお客さんへのサプライズ(小さなサービスで十分)
  • 季節の変わり目に「メニューが変わりました」のDMを出す

どれも複雑な仕組みは必要ありません。「何かある店」だという記憶がお客さんの中に積み上がると、次に「外食しようかな」と思ったとき、自然と頭に浮かぶ店になっていきます。

値引きやクーポンで引っ張る必要はありません。価値のある情報や体験のきっかけを伝えるだけで、リピーターは動きます。価格で来たお客さんは価格で去りますが、価値で来たお客さんは価値で残ります。

「美容室2店舗で、リピート率が38%から71%になりました。LINEのフォローアップと定期配信を仕組みにしたら、月商が年間で1.6倍になったんです。最初の一歩は、送る曜日を決めただけでした。」

美容室オーナー(50代・女性)

まとめ:「続けられる施策」が、最終的に一番強い

飲食店のリピート施策は、「すごい手法」より「続く手法」を選ぶほうが圧倒的に成果が出ます。

今日お伝えした流れをおさらいすると——

  1. レジ周りの一言カード(コストゼロ・今日からできる)
  2. ハガキDM・ニュースレター(月1回・カレンダーに書く)
  3. LINE公式アカウントの定期配信(曜日と時間を固定する)
  4. Googleの口コミ対応(週1まとめ返信+AI活用)
  5. 再来店の理由を定期的に作る設計(月替わりメニュー・季節告知)

全部一気にやろうとしなくていい。まず1番と2番だけ始めて、3ヶ月続けてみてください。その頃には「続けることが普通」になっているはずです。

私たちが支援してきた833件以上の飲食店・美容室・小売店の経験から言えるのは、劇的な変化はたいてい地味な継続から生まれるということです。派手な施策を探し続けている間に、地道に動いていたお店がリピーターを着実に増やしていく——その差は、1年後・2年後に大きく開きます。

もしリピート施策を仕組みとして動かしていくことに興味がある方は、ぜひ一度のぞいてみてください。一人で抱えずに、一緒に考えていきましょう。

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ハワードジョイマン

プロフィール

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

生い立ちと異色の経歴

1975年、静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしている環境から、幼少期より受付に立ち、商売の基礎を肌で感じながら育つ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を開始。活動中には九州松早グループが運営するファミリーマートのCMにも出演する。その後、父の急逝を機に大学卒業後、清水市役所へ奉職。

市役所勤務から独立へ

市役所在職中に中小企業診断士の取得を決意。昼は公務員として働き、夜は受験勉強、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの修行を重ねるという生活を継続。6年間の猛勉強の末、難関の中小企業診断士資格を取得する。

資格取得を機に7年勤めた市役所を退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立し、独立を果たす。

「笑人の繁盛術」による圧倒的な実績

お笑い芸人時代の経験を活かし、小売店・飲食店・美容室・整体院などの集客や販促に、お笑い芸人の思考法や漫才の手法を導入。独自のメソッド「笑人の繁盛術」を用いたコンサルティングにより、クライアントの業績を次々と向上させる。

専門用語を使わない分かりやすい内容のメールマガジンは、読者数1万人を突破。多くの業績アップ報告が寄せられている。また、会員制サポート「増益繁盛クラブ」は、日本全国(北海道〜沖縄)のみならずアメリカからの参加者もおり、その活動はテレビ番組『ガイアの夜明け』でも取り上げられ大きな注目を浴びた。

多角的な活動と信念

現在は、プロのコンサルタントが購読する専門誌『企業診断』(同友館)での連載も手がけ、「コンサルタントのコンサルタント」としても高い評価を得ている。また、自身の経験から確立した株式投資メソッドを伝えるコミュニティ「株研」も運営。

多忙を極める現在も、毎月1回の先祖への墓参りを欠かさない。家族をこよなく愛するマーケッターである。

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