結論から言うと、飲食店の販促物はAIを使えば「文章も画像も」今日から自分で作れます。専門的なスキルは不要で、スマホとパソコンがあれば十分です。
ただし「作れる」と「効果が出る」の間には、少しだけ押さえておくべき順番があります。その手順を、この記事でまとめてお伝えします。
私はハワードジョイマン、静岡市清水区を拠点に21年・833件の店舗経営支援をしてきた中小企業診断士です。最近は飲食店オーナーと一緒にAIを実際に触りながら、「どこに使うと時間が最も減るか」をひたすら検証しています。その現場から見えてきた手順を、惜しみなく書きます。
📋 この記事でわかること
- 販促AIの使い分け──文章生成と画像生成それぞれどのツールを選ぶか
- ChatGPTで販促文章を作る具体的なプロンプトの組み立て方
- 無料〜低コストの画像生成AIでSNS素材やチラシ画像を仕上げる手順
- AI販促を「継続して回す」仕組みの作り方
こんな方におすすめ
- ✅ チラシやSNS投稿の文章を作るのに時間がかかって困っている飲食店オーナーの方
- ✅ AIを使ってみたいが、何から始めればいいかわからない方
- ✅ デザイナーに頼む費用を抑えて自分で販促物を作りたい方
- ✅ 販促を「思い立ったときだけやる」から「仕組みで回す」に変えたい方
- ✅ 月1回以上のSNS・チラシ更新を継続させたい方

まず「文章」と「画像」で使うAIを分けて考える
AI販促でよくある失敗が、「全部ひとつのツールでやろうとして混乱する」パターンです。最初に役割を分けてしまいましょう。
シンプルに言えば、こういう使い分けです。
❌ よくある使い方(一つのツールで全部解決しようとする)
- ChatGPTに「チラシを作って」と丸投げし、思ったものと違う結果が出て諦める
- 画像生成AIに「美味しそうな料理の写真を作って」とだけ入れて、実際の料理と全く違う画像が出てきて使えない
✅ 推奨する使い分け(目的ごとに適材適所で使う)
- 文章(キャッチコピー・メニュー説明・SNS投稿文・チラシ本文)→ ChatGPT / Claude / Gemini
- 画像(SNSバナー・チラシ背景・季節素材・デザインテンプレート編集)→ Canva AI / Adobe Firefly / ideogram / MidJourney
- 実際の料理写真はスマホで撮影し、上記の「画像AI」は背景・装飾・レイアウトの素材として活用する
この切り分けを最初に決めておくだけで、作業の迷いが格段に減ります。
「AIは『客数・客単価・再来店』を動かすための横断的な道具です。新しい何かに置き換えるのではなく、これまでやってきた販促の手間を圧縮して、続けやすくするための使い方が最初の一歩として一番効きます」
ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント・中小企業診断士)
STEP 1:ChatGPTで販促文章を作る手順
販促文章 STEP 1
「お店の基本情報」を一度整理してプロンプトに貼り付けられる形にする
ChatGPTに毎回ゼロから説明するのは時間のムダです。あなたのお店の「定型情報」をメモ帳に一度まとめておきましょう。
まとめておく内容:
- 店名・業態・客単価・席数・営業時間・定休日・エリア(最寄り駅や地名)
- 看板メニューの名前と特徴(素材・産地・調理法・こだわり)
- ターゲットのお客さん像(例:30〜40代の女性、家族連れ、など)
- お店の雰囲気・世界観(例:古民家風・アットホームなど)
⚠️ よくある失敗:「適当に入力して変な文章が出た」と諦めてしまう。ChatGPTは入力が雑だと出力も雑になります。ゴミを入れればゴミが出る、は鉄則です。
販促文章 STEP 2
「目的・媒体・文字数・トーン」を毎回セットで指示する
プロンプトの基本構造はこれだけです。
【プロンプトの型】
「あなたは飲食店の販促コピーライターです。以下の情報をもとに、〔Instagram投稿文 / チラシキャッチコピー / Googleビジネスプロフィール投稿文〕を〔100文字以内 / 200文字以内〕で〔親しみやすい / 食欲をそそる / 上品な〕トーンで作ってください。」
このあとに、STEP 1で作った定型情報を貼り付け、「今月の訴求ポイント」を追記するだけです。たとえば「今月は夏の新メニュー・冷やし担々麺を推したい」と一行加えれば、用途に合った文章が出てきます。
⚠️ よくある失敗:一度作って終わり。ChatGPTは「続きを3パターン出して」「もっと短く」「食欲をそそる表現を強めて」と対話しながら育てられます。一発で完成させようとしないこと。
販促文章 STEP 3
出てきた文章を「自分の言葉」で少し手直しする
AIが出した文章は「8割完成品」として扱うのがちょうどいい距離感です。店主の口グセ、お店ならではの表現、常連さんへの語りかけ──そこだけ手を入れれば、機械的にならない温度感に仕上がります。
⚠️ よくある失敗:AIの文章を一字一句そのまま使い続ける。どこかよそよそしい文体になり、お客さんに伝わりにくくなります。最後は人間の目で一読してから出しましょう。
✓ ここまでのポイント
- 文章AIと画像AIは役割を分けて使う。混在させると作業が止まる
- ChatGPTには「目的・媒体・文字数・トーン+定型情報」をセットで渡す
- AI出力は8割完成品。最後は自分の言葉で仕上げる
STEP 2:画像生成AIでSNS素材・チラシ画像を作る手順
販促画像 STEP 1
料理の「実物写真」はスマホで撮る。AIは「周辺素材」に使う
ここは多くの方が誤解しているところです。料理の写真をAIで生成しようとすると、実物と全く違う「架空の料理」が出てきて使い物になりません。お客さんが「あれ、頼んだら違う」となる事態は避けたいですね。
料理写真は、今日からスマホで十分です。窓際の自然光、白い皿、真上か斜め45度──これだけ意識するだけでずいぶん変わります。
AIが活きるのは、その料理写真を「どう見せるか」のレイアウトと装飾の部分です。
⚠️ よくある失敗:AI画像だけでチラシを作ろうとして、実在しないメニューのビジュアルを使ってしまう。景品表示法上のリスクにも注意が必要です。
販促画像 STEP 2
Canvaを使ってSNS投稿バナーを仕上げる具体的な流れ
無料でスタートするなら、まずCanvaが最もおすすめです。
- Canva(canva.com)に無料登録する
- 「Instagramの投稿」サイズ(1080×1080px)でテンプレートを選ぶ
- スマホで撮った料理写真をアップロードして差し替える
- STEP 2で作ったChatGPTの文章を貼り付ける
- 「Canva AI(Magic Studio)」で背景の色味・テクスチャを季節感に合わせて調整する
- フォント・色はお店のイメージカラーに統一する(毎回変えない)
⚠️ よくある失敗:テンプレートを毎回変えてしまい、投稿に統一感がなくなる。SNSは「パッと見てどのお店か分かる」一貫性がブランドを作ります。
販促画像 STEP 3
季節・キャンペーン素材はideogramやAdobe Fireflyで生成する
秋のイメージ素材、クリスマスの背景、桜の装飾──こういった「汎用的な季節素材」はAI画像生成が得意な領域です。
- ideogram(無料枠あり):文字入れができる数少ない画像AIで、日本語テキストも比較的きれいに生成できます
- Adobe Firefly(Adobe CCユーザー):商用利用の安全性が高く、Photoshop・Canvaとの連携もスムーズ
プロンプト例:「秋の紅葉をイメージした、温かみのある和食レストランのチラシ背景。オレンジ・深紅・金色のカラーパレット。テキストなし、写真リアル調」
⚠️ よくある失敗:生成した画像を無加工でそのまま使う。自店の写真・ロゴと合成してはじめてお店らしい一枚になります。素材として扱いましょう。
「販促に使えるAIは、難しいものでも特別なものでもありません。社長の手が空く場所──文章を書く時間、画像を探す時間、そこを削ってくれる道具です。削れた時間で、お客さんに会いに行ってください」
ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント・中小企業診断士)
STEP 3:AI販促を「継続して回す」仕組みの作り方
ここが一番大事な話です。どんなに便利なツールも、使い続けなければ意味がありません。
「思い立ったらやる」販促は、必ず止まります。私が21年間・833件の店舗を見てきて、これは断言できます。繁盛し続ける店は、派手な手法を持っているのではなく、地味な販促を「すぐに」「継続して」やり切る仕組みを持っています。
チェックポイント1:月の販促スケジュールを先に決めているか
毎月「今月何を出そう」と考え始める時点で、すでにスタートが遅れています。年初に「1月:新年の挨拶投稿」「2月:バレンタイン限定メニュー」という形で、12ヶ月分の投稿テーマを先に決めてしまいましょう。
✅ ポイント:テーマが決まっていれば、ChatGPTへの指示も「今月のテーマは〇〇です」と一行追加するだけで済みます。判断の時間がゼロになります。
チェックポイント2:作った素材を「ストック」しているか
画像もキャッチコピーも、作ったものは必ずフォルダに保存しておきましょう。使い回し・アレンジができる素材が増えるほど、次回の制作が楽になります。
✅ ポイント:Canvaの「ブランドキット」機能にフォント・色・ロゴを登録しておくと、テンプレートの統一が自動化できます。
チェックポイント3:販促の「目的」が毎回明確か
「なんとなくSNSに投稿する」は販促ではありません。「新規客に知ってもらう(客数)」「客単価を上げる(客単価)」「もう一度来てもらう(再来店)」──この3つのどれを動かしたいかを、1投稿ごとに決めましょう。
✅ ポイント:目的が決まると、ChatGPTへの指示も「新規のお客さんに向けて、来店のきっかけを作る文章を作って」と具体化でき、出力の精度が上がります。
「ジョイマン先生のアドバイスでAIを使い始めたら、SNS投稿文を作る時間が10分の1以下になりました。浮いた時間でお客さんと話せるようになって、リピーターが増えました。」
小売店(アパレル)オーナー(40代・女性)
まとめ:AI販促は「道具の使い方」より「続ける仕組み」が先
飲食店の販促をAIで作る手順を整理すると、こうなります。
- 文章はChatGPT、画像はCanva AIやideoagramと、役割を分けて使う
- ChatGPTには「定型情報+目的・媒体・文字数・トーン」をセットで渡す
- 料理写真はスマホで撮る。AIは背景・装飾・レイアウト素材に使う
- 年間スケジュールを先に決めて、「思い立ったらやる」を卒業する
ツールの使い方を覚えることよりも、「毎月続けられる形にする」ことの方が、長期的な売上に直結します。AIは販促の手間を圧縮してくれますが、何を届けるか・誰に届けるか・どの頻度で届けるかは、あなたが決めるしかありません。
AI販促を「仕組み」として回しながら、客数・客単価・再来店を意図的に動かしていきたいという方は、増益繁盛クラブでも具体的な進め方をお伝えしています。業種や状況に合わせて一緒に整理しますので、よかったら覗いてみてください。
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