「料理には自信がある。来てくれたお客さんにも喜んでもらえている。でも、また来てもらえているかどうかがわからない」
「新規客を獲ろうとチラシを打ったり、Googleの広告を試したりしてみた。でも、結局また来てくれるかどうかは運任せで…」
「一度来てくれた人と、もう一度つながる方法が思いつかない」
飲食店の経営者の方とお話しすると、こういう声をよく聞きます。客数を増やすことに意識が向きがちで、「再来店の仕組み」については後回しになっている。そういうお店が、正直、すごく多い。
今回は、静岡市清水区を拠点に21年間、全国833件以上の飲食店・美容室・小売店の支援をしてきた私、ハワードジョイマンが、「飲食店のメルマガが再来店づくりに効く理由」について、清水エリアへの愛着も交えながらお伝えします。
📋 この記事でわかること
- なぜ飲食店のメルマガが再来店に直結するのか
- お客さんとの「関係性」を育てる接点の作り方
- メルマガで避けるべき落とし穴と、続けるためのコツ
- 清水エリアの繁盛店から学べる「地元密着」の発想
こんな方におすすめ
- ✅ 一度来てくれたお客さんが定着せずに悩んでいる飲食店オーナーの方
- ✅ 新規集客ばかりに頼っていて、リピート施策が手薄だと感じている方
- ✅ メルマガをやってみたいけど、何を書けばいいかわからない方
- ✅ 値引きや割引クーポンに頼らずに、再来店を作る方法を知りたい方
- ✅ 地味な販促を「仕組み」として回したい方

清水の名店「百一番」が教えてくれた「また来たくなる店」の正体
私が子どもの頃から大好きで、今も思い出の店として大切にしている清水の中華料理「百一番」という店があります。清水駅周辺という地元に根ざした、決して派手ではない店構え。でも、なぜかまた行きたくなる。それが「繁盛している店」の共通点だと、今になってようやく言語化できるようになりました。
人はなぜ「また来たくなる」のか。料理がおいしいから?もちろん、それは大前提です。でも、それだけじゃない。記憶に残っているから、また来るんです。
食後の満足感は時間とともに薄れていきます。日々の忙しさの中で、あの店に行ったことを忘れてしまう。これが、「一度来てくれたのに、その後音沙汰がない」という状況の正体です。
メルマガはここに刺さります。お客さんの記憶に定期的に「あの店、そういえばよかったな」と蘇らせる接点を作れる。それが再来店につながる理由の、最初の一歩です。
「また来る理由」は向こうから生まれない。こちらから届けるものだ
三保松原や日本平など、清水には「また来たい」と思わせる風景が自然に備わっている場所があります。でも飲食店には、自然の景色みたいな「引力」を持つものが最初からあるわけじゃない。自分で作るしかない。
お客さんが「また行こう」と思う瞬間を作るのが、経営者の仕事です。メルマガはそのための道具のひとつ。
私がよくお伝えしているのが、売上を「客数×客単価×来店頻度」の3つに分解するという考え方です。新規客を増やすことばかり考えている飲食店オーナーの方は多いですが、「来店頻度」に働きかける販促が弱い店が本当に多い。
メルマガは、この「来店頻度」に直接アプローチできる手段です。しかもお金をほとんどかけずに、ではなく、費用対効果が高い手段として。メールの配信コストは低い。でも、関係性を育てる力は本物です。
「売上が上がらないと嘆く前に、一度来てくれたお客さんに何回接点を作れているか数えてみてほしい。ゼロなら、そこに売上が眠っています」
ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)
✓ ここまでのポイント
- お客さんの記憶は時間とともに薄れる。メルマガは「思い出させる接点」を作る仕組み
- 売上は「客数×客単価×来店頻度」に分解でき、メルマガは「来店頻度」に直接効く
- 再来店は待つものではなく、こちらから作るもの
飲食店のメルマガ、何を書けばいいのか
「でも、メルマガに何を書けばいいかわからない」という声も多いです。料理の宣伝を書いていいのか、日記みたいな内容でいいのか、迷ってしまう。
ここで大切なのが、「売り込み記事」にならないことです。メルマガが再来店に効く理由は、「情報を届けること」ではなく、「関係性を育てること」にあります。
では、具体的に何を書けばいいか。
チェックポイント1:「店主の顔が見える」内容になっているか
地元清水の中華「百一番」が長年愛されているのは、料理の味だけじゃなく、あの店の空気感や人のあたたかさがあってこそだと思っています。メルマガも同じ。「この人から買いたい」「この店に会いたい」という感情を育てるには、店主の人間らしいエピソードや視点が入っていることが大切です。
✅ ポイント:仕入れのこだわり、季節の食材との出会い、厨房での失敗談など、「店主の日常」が入ると一気に読みやすくなります。
チェックポイント2:「来る理由」が含まれているか
読んで「ああ、面白かった」で終わると、再来店には繋がりません。「今月はこの一皿がおすすめ」「〇〇フェアをやっています」「今だけのランチが始まりました」など、来店のきっかけになる情報が含まれていること。
✅ ポイント:メルマガの最後に「来てほしい理由」を必ず1つ入れる習慣をつけましょう。押し付けでなく、「知らせる」感覚で。
チェックポイント3:継続できる「頻度と量」になっているか
月1回でいい。文章量は短くていい。大切なのは、一回豪華なものを作ることより、毎月届くことです。接点の「量」より「継続性」が関係性を育てます。
✅ ポイント:「書けない月は出さない」ではなく、「短くても出す」という方針にする。スマートフォンからでも送れる手軽さを優先して。
「チラシやDMもそうですが、一回やってみて効果がないと諦める人が多い。でも、1回届けて動く人はほとんどいない。3回、5回、10回と届けることで、はじめてお客さんの記憶の中に店が定着するんです」
ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)
値引きなしで「また来たくなる店」に変わった事例
支援してきた飲食店の中に、「お客さんを引き戻すためにクーポンを使い続けた結果、利益が削れていく一方だった」という方がいました。
価格で来たお客さんは、価格で去ります。これは私が21年間、610件以上の飲食店を見てきて確信していることです。
クーポンや値引きをやめた代わりに、月1回のメルマガを出し始めた。内容は季節のメニューの話と、店主の日常のエピソード。そしてメールの最後に「今月のおすすめの一皿」を写真と一言で紹介する。それだけ。
派手な施策は何もしていません。でも、「久しぶりに来ました」という顔なじみのお客さんが、少しずつ戻り始めました。値引きなしで。
「LINE集客とフォローアップの仕組みを整えてから、リピート率が38%から71%に上がりました。月商も1.6倍になり、本当に驚いています」
美容室オーナー(2店舗経営)
これは美容室の事例ですが、仕組みの本質は飲食店でも同じです。「一度来てくれた人との接点を仕組み化する」。メルマガはその入り口として、最もハードルの低い方法のひとつです。
メルマガを「継続する仕組み」に変えるためのステップ
メルマガ実践 STEP 1
まずリストを作る(登録してもらう導線を用意する)
メルマガはリスト(メールアドレスのデータベース)がなければ届けられません。お会計時に一言添える、店内にPOPを置く、LINE登録と組み合わせるなど、「登録する入り口」を先に作ることが出発点です。
⚠️ よくある失敗:「リストが集まってから始めよう」と後回しにして、いつまでも動き出せない。10人でも20人でもいい。今いるお客さんから始めましょう。
メルマガ実践 STEP 2
配信スケジュールを先に決める
「毎月第2木曜に配信する」と決めてしまいましょう。思い立ったときに送る、ではなく、カレンダーに入れる。仕組み化の基本はここにあります。
⚠️ よくある失敗:「忙しい時期は飛ばしていい」と決めると、飛ばし続けて自然消滅してしまう。短くてもいいから、スケジュール通りに出すことを優先してください。
メルマガ実践 STEP 3
テンプレートを作って「毎回考えない」状態にする
①今月の一押しメニュー ②店主の近況・エピソード ③読者へのひと言。この3つの構成を固定すれば、毎回ゼロから考えなくていい。AIを使って下書きを作るのも、今は十分現実的な選択肢です。
⚠️ よくある失敗:毎回「何を書くか」から考えるため、書くのが億劫になり、結果として続かない。型を作ってしまうことが、継続の最大の秘訣です。
まとめ:メルマガは「関係性の積み立て」です
私が清水市清水区で生まれ育ち、ここを拠点に経営コンサルタントとして21年間活動してきた中で確信していること。それは、「繁盛している店は、お客さんとの関係を長く育てている」ということです。
三保松原の松並木が何百年もかけて育ったように、お客さんとの信頼関係も、一朝一夕には作れない。でも、地道に接点を届け続けることで、確実に積み上がっていく。
メルマガはそのための「仕組み」のひとつ。派手ではないし、すぐに劇的な変化が出るわけでもない。でも、「来店頻度」という売上の柱を、自分の意思で動かせる手段として、これほどコストパフォーマンスの高いものはなかなかありません。
値引きに頼らず、お客さんとの関係性で再来店を作っていきたい。そう思っている飲食店オーナーの方に、まず一歩踏み出してほしいと思っています。
もし「どう始めればいいかわからない」「続けるための具体的な仕組みを相談したい」という方は、ぜひ下記からのぞいてみてください。一緒に、長く続く再来店の仕組みを作っていきましょう。