【告白】私は最悪な上司

from 東京の事務所から
by 増山 務

暑い毎日が続く中、
今日も頑張って営業をしてくれている
私のスタッフ達に感謝です。

今ではありがたいことに
お店の現場に入ることがなくなった私も
以前はお店の現場に出て、ムチャクチャな上司をしていました。

私が勤めていた某企業で、まだ部長として3店舗を任された頃の話です。

その日はたまたま、3店舗とも忙しく
多くのご予約をいただいている日でした。

しかも、ご予約の中には
当時の社長が大変お世話になっている
大切なお客様もいらっしゃる予定の日でした。

そんな大切な日だからこそ、
起きて欲しくない出来事が起きてしまうのです。

夜18時前、私の携帯が鳴りました。
「あ、部長ですか。□□□店の◯◯です。
先程、アルバイトの◯◯さんから電話がありまして、
昨夜から39度の熱が出てしまって、今日は休ませて欲しいと連絡がありました。
他のアルバイトにも連絡してみましたが誰も捕まりません。
どうしましょう、これでは今日の営業が廻せません。」

「仕方が無い、分かった。何とかする。」
そう言って電話を切りました。

私自身も、お店の現場に入っていて動けない。
こっちからも、誰一人行かせられるスタッフがいない。
しかも、こういう時に限って、いつもよりお店は混んできた。

そんな私は
「何でこんな日に休むんだ!」
「だいたい何でこんな忙しい日に休ませるんだ。
仮病かもしれないじゃないか!」
「何で誰一人、連絡が繋がらないんだ!」などと、一人文句を言いながら
裏でいつももごとく、冷蔵庫を殴っていました。

今思えば、ムチャクチャです。

周りのスタッフも話しかけづらい程の、イライラモード全開のまま
もう1店舗の△△店に電話を掛けました。

「もしもし、増山だけど。□□□店のバイトが来れなくなって、ピンチらしい。
悪いけど、予約の少ないそっちの店舗から、ヘルプに誰か行かせてくれ。
俺は外れられないし、こっちも予約でいっぱい一杯なんだ。
 あっ、新人の◯◯君でいいや、今すぐ行かせてくれ。」

お店側
「いや、そんなことしたらこっちが店が廻りませんよ。
しかも彼は入社したばかりですし、、、。」


「予約時間が迫っているんだ。説明している時間がない。
本人に直接俺が言う、電話を代れ!」

新人スタッフ
「はい、お電話かわりました、◯◯です。」


「悪いけど今から、□□□店のヘルプに行ってもらえるか。」

新人スタッフ
「いや、そんなこと言われても・・・。
私はこっちのお店で採用になったはずですし、まず、そのお店に行ったこともありませんし、だいたい、行って何をお手伝いしたらいいんですか。
そもそも何で私なんですか。」


「いや、じゃねんだよ!お前、幹部候補社員だろ。これは俺の命令なんだよ!
今すぐ行け。」

そう言い放って、電話をガチャ切りしました。

そもそも◯◯君を指名した理由は、
彼はもともと幹部候補で入社し、経験も豊富でした。
これから一緒に、会社の色々な事業を任せていきたい存在でした。

それから1時間後、□□□店のスタッフから、私に電話がありました。
「部長、お店がもうバタバタです。今日は誰もヘルプに来てくれませんか。」


「嘘だろ、誰も来てないなんて。俺は△△店の◯◯に、そっちに行くよう指示したぞ。」

私はこの電話を切り、自分がいるお店をアルバイトと料理長に強引に任せ、
タクシーを飛ばして□□□店に手伝いに向かいました。

結果、何とかご予約のお客様からのクレームもなく、
終えることができました。

私はその足で、△△店に飛びました。
怒りの頂点です。

お店に着き、ドア蹴飛ばし、スタッフに一言、
「何で、◯◯を行かせなかったんだ!◯◯はどこだ!!」

すると、
「◯◯さん、部長からの電話の後、《こんな会社、やってらんねぇよ!俺、辞めるから》と言って、タイムカードをビリビリに破って帰っちゃいました。」

マジか・・・俺が、やってしまったのか・・・。

私の最悪の一言で、大切な幹部社員が辞めてしまいました。
お店の雰囲気も、スタッフの雰囲気も最悪にしてしまいました。

あの時の私の言い方が、一番の原因なのは、言うまでもありません。

部下であれ、緊急な時であれ
従業員に対して、して欲しい仕事をお願いするには
『その仕事の意味と目的』を
理解できるようにハッキリと伝えなければならないことを
この時、私は学びました。

あの時、相手の気持ちや言い方を少しでも考え
「私がどうして、こういう指示を出したのか。」
「なぜ、君に行ってもらいたいのか。」
「そして行って、どんな役割、行動をしてもらいたいのか。」を
説明、伝えるべきでした。

自分一人で、何でも抱え込んでしまい
冷静な状況判断ができなかった、未熟な私でした。

今でも、たまに似たような事が起きる時もありますが
あの頃を思い出し、
相手の気持ちも考えながら
理解してもらえるような指示の出し方を心がけています。

あなたも、何でも一人で抱え込んで
パンク寸前の頭になっていませんか。

あなたからのコメントをお待ちしています。

増山 務

追伸

本当は話したくない失敗談ですが、
こうした失敗から沢山のことを学びました。

とくにスタッフにいかに気持ちよく働き
そのスタッフの能力を最大限にいかすか?

複数店舗展開をしたい社長さんにとって
そして、複数店舗を取り仕切るマネージャーさんにとって
今日の話は役に立つことを願っています。

あなたが私と同じような過ちを犯さないよう
私が数々の失敗から学んだ
NO2育成法と店舗展開法について
8月20日東京でお話をさせていただきます。

まだ、チェックされてない方は
こちらをご覧ください。
→ haward-joyman.com/zoukyaku-semminer.html

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