6月に入ったあたりから、梅雨の湿気とともに「あれ、なんか客足が落ちてきたな」と感じる美容室オーナーの方が毎年増えます。季節の変わり目というのは、お客さんの来店サイクルが乱れやすいタイミングで、気がついたら予約が埋まらない日が続いていた、ということが起きやすい時期なんです。
今回は、そんな「客足が遠のいてきた」という状況に直面した時に、何から手をつければいいのかを、私ハワードジョイマンの一日の思考と動きを追いながらお伝えしていきます。ここ静岡・清水のオフィスで、今日もそういった相談を受けながら、一緒に考えてきた内容です。
📋 この記事でわかること
- 客足が遠のいた時に最初に確認すべき「3つの数字」
- リピート率を回復させるための具体的な打ち手
- 値下げに頼らず客単価を守りながら集客する考え方
- 一人でも続けられる「地味だけど効く」販促の始め方
こんな方におすすめ
- ✅ 最近、予約が入りづらくなってきたと感じている美容室オーナーの方
- ✅ リピート率が低下しているが、何が原因かわからない方
- ✅ クーポンや値引きに頼らず、適正単価で選ばれる店にしたい方
- ✅ チラシやSNSをやってはみたが続かず、結果が出ていない方
- ✅ 客足の波を「運任せ」でなく自分でコントロールできるようにしたい方

朝9時──まず「どこが崩れているか」を3つの数字で確認する
私が美容室オーナーの方からご相談を受ける時、最初に確認するのは「どの数字が落ちているか」です。漠然と「客足が遠のいた」と感じていても、崩れている場所は店によって違う。ここを混同すると、打ち手が全部ズレます。
売上は「客数 × 客単価 × 来店頻度」のかけ算です。この3つのどこが落ちているかを、まず朝一番に確認する。今日も相談の前に、相手のオーナーさんに「直近3ヶ月の来客数と、一人あたりの売上と、平均来店間隔を出してもらえますか」とお願いしました。
客足が遠のいた、と感じているオーナーさんの多くは、実は「客数」より「来店頻度」が落ちているケースが多いんです。新規が来ないというより、一度来てくれたお客さんが次の予約をしていない。ここに気づかないまま「とにかく新規を増やそう」と動くと、ざるに水を注ぐ状態になります。
チェックポイント1:客数・客単価・来店頻度のどれが落ちているか
直近3ヶ月のレシートデータ、予約台帳、POSデータがあれば、月ごとの来客数、一人あたり平均売上、リピーターの来店間隔を出してみてください。「なんとなく暇」という感覚を、数字に落とすことが出発点です。
✅ ポイント:感覚で動く前に数字を見る。どこが落ちているかによって、打ち手が180度変わります。
チェックポイント2:失客しているお客さんの「最終来店日」を確認する
来店頻度が落ちているなら、「6ヶ月以上来ていないお客さんリスト」を作ることが最初の仕事です。失客予備軍が見えると、次に何をすべきかが具体的になります。
✅ ポイント:失客は「突然」ではなく「じわじわ」と起きています。リストが作れれば、ハガキDMやLINEでの再アプローチが可能になります。
午前11時──「リピートが止まる理由」を考える
数字を確認したら、次は「なぜ来なくなったのか」の仮説を立てます。ここで多くのオーナーさんが「技術が悪かったのかな」と自分を責めるんですが、ほとんどの場合、技術じゃないんです。
リピートが止まる理由の多くは、「次の来店のきっかけがなかった」ということです。施術が終わった時に次回予約を取らなかった、LINE登録を案内しなかった、お礼のメッセージも来なかった──お客さん側からすると、「また行こう」と思う前に、別の店のクーポンが目に入ってしまう。接点の空白がライバルへの機会を作っているんです。
「技術を磨いても、接点を作らなければ、お客さんはあなたのことを思い出せない。記憶してもらう仕組みを作ることも、施術と同じくらい大切な仕事です。」
ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)
私が実際に相談に乗ってきた美容室では、施術後の「次回来店トーク」を定型化しただけで、リピート率が数ヶ月以内に大きく改善したケースがあります。難しい技術は要りません。「次はいつ頃が良さそうですか?」という一言と、LINEへの誘導。これを全スタッフが同じようにやる「型」にするだけで、接点の空白が埋まっていきます。
チェックポイント3:次回予約の声がけとLINE登録案内ができているか
施術中・会計時に次回来店の話題が出ているか、LINE公式アカウントへの登録を案内しているか、を確認してみてください。スタッフによってやっている・やっていないがバラバラな店が多いです。
✅ ポイント:属人的な「気が向いた時だけやる」接点管理を、全員が同じように動ける「型」に変える。これだけで再来店の数が変わります。
✓ ここまでのポイント
- 客足が遠のいた時は、まず「客数・客単価・来店頻度」のどれが落ちているかを数字で確認する
- リピートが止まる主な理由は技術ではなく「接点の空白」。次回予約の声がけとLINE誘導を型にすることが先決
- 失客リストを作れると、再アプローチの打ち手が具体的になる
午後1時──「値下げしない」と決めた上で何ができるかを考える
客足が遠のくと、「クーポンを出せば来てくれるかも」という発想が頭をよぎります。気持ちはわかります。私が独立当初に貯金を使い果たして、母から借金した経験がありますから、「何でもいいから今すぐ売上を作りたい」という焦りは骨身に染みてわかる。
でも、価格で集めたお客さんは価格で去ります。クーポンを出せば一時的に来てくれるかもしれないけれど、次に来てくれるのは「また安い時」だけ。それを繰り返すと、利益は削られ続け、客単価は落ち続け、体力を奪われていくだけの構造になります。
❌ よくあるパターン:クーポン・値引きで新規を集める
- 価格で来たお客さんは定価に戻すと離れる
- 利益が薄くなり、頑張るほど疲弊する
- 値引きが「普通」になり、適正単価への回帰が難しくなる
✅ 推奨アプローチ:価値を伝えて適正単価で選ばれる
- POPやメニュー表で「なぜこの価格なのか」「どんな技術・こだわりがあるのか」を伝える
- ニュースレターで店主やスタッフの人柄・想いを届け、「この人に任せたい」と思ってもらう
- 得意な施術・看板メニューを設計し、「この店といえばこれ」という軸を作る
たとえば「メンズパーマ専門店」として再生した理容室の事例。月商45万円だったお店が、得意分野に絞って打ち出し方を変えただけで、指名客が増え始めました。値下げは一切していません。「専門性」と「誰に向けた店か」を明確にしただけで、選ばれ方が変わったんです。
「月商45万円の町の理容室から、メンズパーマに特化して再生できました。値下げじゃなくて、自分の強みを正しく伝えることで、ちゃんと選んでもらえるようになりました。」
理容室オーナー(40代・男性)
午後3時──「一回きりで終わる販促」をやめ、仕組みに変える
立て直しの相談で最もよく聞くのが、「チラシを一回やってみたけど反応がなかったのでやめました」という話。これ、ほぼすべての原因は「一回で判断してやめた」ことです。
地味な販促を「すぐに」「継続して」やり切れているかどうか。ここが、繁盛し続ける店とそうでない店の、一番大きな分かれ目です。
立て直し期にやるべき販促のSTEP
立て直し STEP 1
失客リストへのハガキDM送付
6ヶ月以上来ていないお客さんに、季節の挨拶と「久しぶりにどうぞ」という内容のハガキを送る。文章は長くなくていい。手書き一行でも、ハガキという形が「大切にされている」感覚を作ります。メールやLINEとは違う、紙の温度感があります。
⚠️ よくある失敗:1回送って反応がなければやめてしまう。季節ごとに継続して送ることで、3回目・4回目に動いてくれるお客さんが出てきます。
立て直し STEP 2
LINE配信で「来店するきっかけ」を定期的に届ける
月に1〜2回、季節の施術おすすめ・スタッフの近況・ちょっとした美容豆知識を配信する。「読んでもらえる内容」を先に届けることで、「そういえば行こうかな」という気持ちを自然に引き出す。
⚠️ よくある失敗:クーポンやセール情報ばかり送ると、「また売り込みか」と思われてブロックされます。
立て直し STEP 3
Googleビジネスプロフィールの口コミ対応と写真更新
新規のお客さんが美容室を探す時、Googleの口コミと写真は必ず見ます。口コミが放置されていたり、写真が古かったりするだけで、来店候補から外れます。返信は丁寧に、写真は季節ごとに更新する。これも「すぐに」「継続して」です。
⚠️ よくある失敗:一時的に頑張って更新して、また数ヶ月放置する。月に一回更新するタイミングをカレンダーに入れておくと続きやすいです。
「LINE集客とフォローアップを自動化したら、リピート率が38%から71%になりました。正直、こんなに変わるとは思っていなかったです。やったことは地味なんですけど、続けられたことが大きかったと思います。」
美容室オーナー(2店舗経営・30代・女性)
まとめ──客足が遠のいた時の「立て直しの順番」
客足が遠のいた時の立て直しは、焦って派手な手を打つほど空回りします。私がいつもお伝えしているのは、「まず数字を見て、どこが崩れているかを確認する」という、地味だけど一番大事な最初の一歩です。
整理すると、こうなります。
- 客数・客単価・来店頻度の3つのどれが落ちているかを数字で確認する
- 来店頻度(リピート)が落ちているなら、次回予約の声がけとLINE誘導を「型」にする
- 失客リストを作り、ハガキDMで再アプローチをかける
- 値下げ・クーポンではなく、価値を伝える打ち手(POP・看板メニュー・ニュースレター)に切り替える
- Googleビジネスプロフィールの口コミ対応と写真更新を月次ルーティンにする
どれも派手じゃないし、「これで一発逆転」という魔法みたいなものはありません。でも、こういった地味な打ち手を「すぐに」「継続して」やり切れるかどうかが、1年後・2年後の店の姿を決めていきます。
立て直しの優先順位を間違えなければ、売上は運任せじゃなく、意図的に作れるようになってきます。静岡・清水のオフィスから、一緒に考えていきましょう。
もし「うちの場合は何が落ちているのか、どこから手をつければいいか」を一緒に整理したいという方は、まず下記からご確認ください。お気軽にどうぞ。
情報収集から始めたい方は、こちらから無料で登録いただけます。お待ちしています。