お店の利益の8割は「もう来ているお客さん」がつくっている
こんにちは。ハワード・ジョイマンです。
先日、大阪で行った合宿で、愛知県の焼肉店さんからこんな報告がありました。
ネット広告の出し方を見直した結果、月商400万円だったお店が600万円になった、と。
ネット集客は、やればやっただけ結果が出ます。特に飲食店や美容業は、きちんと集客施策を回しているお店が全国的に少ないので、まだまだ伸びしろがある分野です。
だから私は「新規集客をやるな」とは一切言いません。
ただ、順番があります。
■ エネルギーを注ぐ場所を間違えていませんか
新規のお客さんは、まだ売上になるかどうか分からない相手です。
だからこそ、広告で仕組み化して、できるだけ自動で集まる状態にしておく。手間をかけずに回るようにしておく。
そして、あなた自身のエネルギーは、すでに来てくれているお客さんに注ぐ。
理由は単純です。
1人のお客さんがどれだけお店に通ってくれるか。それが、お店の累計利益の8割を構成しているからです。
新規のお客さんは、全体で見れば少数派です。1回しか来ない人を100人集めても、利益は積み上がりません。
集めるべきは「累計利益が最大化するお客さん」です。
この一人あたりの累計利益のことを、顧客生涯価値(LTV)と呼びます。
■ 年に2回か、年に4回か。その差が1,800万円になる
たとえば、ある洋服店さんの数字で考えてみます。
平均客単価が9,000円。年間の来店回数が2回だとすると、1人あたりの年間LTVは18,000円です。
顧客が300人いれば、年間540万円。
では、この来店回数を「年4回」にできたらどうなるか。
同じ300人で、1,080万円です。
客単価も、立地も、商品も、一切変えていません。変えたのは「もう一度来てもらう理由」だけです。
多くのお店は、この数字を一度も計算したことがありません。
だから「今月は客数が少ない」「広告を増やそうか」という話にしかならない。
本当は、いま持っている顧客リストの中に、まだ回収できていない利益が眠っています。
■ 10年後、あなたのお店の周辺人口を調べたことがありますか
これは簡単に調べられます。そして、調べるとほとんどの方が青ざめます。
東京・大阪・愛知の中心部を除けば、地方都市の人口は基本的に減っていきます。
ある県では、1年で2,230人が減少。高齢化率は3人に1人が65歳以上。2027年から2035年にかけて、「夜に外食する層」が大幅に縮小していく、という予測が立ちます。
つまり、これまで通り「新規のお客さんを集め続ける」という戦い方は、母数そのものが痩せていくということです。
しかも、新規客の獲得コストは、既存客を維持するコストの5倍かかると言われています。
一方で、原価は上がり続けている。
客数を追いかけるビジネスモデルは、これからますます苦しくなります。
これからは「何人集めたか」ではなく、「1人がいくら落としてくれ続けるか」の勝負になります。
■ 「美味しい」は、2〜3回で慣れられてしまう
ここが、多くの経営者が見落としているところです。
商品やサービスの質を上げれば常連になってくれる。そう信じて、腕を磨き続けている。
もちろん、それは前提です。でも、それだけでは足りません。
人がそのお店に通い続ける理由には、はっきりとした三層構造があります。
第1層は、商品・サービスの良さ。
最初のきっかけは、間違いなくここです。ただし、どんなに美味しい料理でも2度3度食べれば口が慣れます。「このお店じゃなければ」という必然性にはなりにくい層です。
第2層は、共感・親近感。
なぜその食材を扱うようになったのか。なぜこの店を始めたのか。人は、その「思い」や「理由」に共感します。
そしてお客さんは、お店との共通点を見つけたときに親近感を持ちます。
たとえば居酒屋さんで、地元の中学校名を冠したメニュー(「○○中ハイボール」)を作る。すると注文のたびに中学校の話になる。
注文以外の会話が生まれた瞬間が、常連さんになるきっかけです。
第3層は、愛着・帰属感。
スターバックスに行く理由は、コーヒーが一番美味しいからではありません。調査ではマクドナルドのコーヒーの方が美味しいという結果が出ています。それでも人はスタバに行く。
「スタバで飲んでいる自分」が好きだからです。
予約が取れないお店に、予約が取れている自分。名前で呼んでくれるお店。
人は商品そのものより、「そこに自分の居場所がある」ことに価値を感じます。
■ 感覚ではなく、手順にする
問題は、この第2層・第3層を「なんとなく」でやっているお店が多いことです。
常連さんはいる。でも、なぜその人が常連になったのかを説明できない。だから、増やし方も分からない。
でも実は、常連さんになっていく人には共通の行動パターンがあります。
あるイタリアンのお店では、こんな傾向が見つかりました。
テーブル席よりカウンター席に座るお客さんの方が常連になりやすい。カウンターに座るのはご夫婦が多い。そして、食べ物の話以外の会話ができている。
これが分かれば、手は打てます。
「ご夫婦向けのカウンターコース」を用意しておけば、「次はカウンターで食べてみよう」というきっかけを、こちらから作れるわけです。
常連さんが生まれるプロセスは、偶然ではなく、ルール化できます。
■ 動画教材のご案内
こうした「顧客一人あたりの累計利益を最大化する」ための考え方と手順を、実際のセミナーを収録した形でまとめました。
顧客の累計利益最大化の実践手法
〜 生涯顧客を育てる 増益繁盛メソッド
全3部・合計93分28秒の動画教材です。
第1部では、LTVという物差しの持ち方と、10年後の商圏を調べて自店の立ち位置を把握する方法。そして「通う理由の三層構造」の設計をお話しします。ジャッキー・チェン構造(Before →きっかけ→ After)というストーリーの型もここで扱います。
第2部では、自分の仕事を「商品を売る業」から「悩みの解決業・要望の実現業」へ再定義します。そのうえで、来てほしくないお客さんを先に明確にする方法、角を立てずにお客さんを教育する情報発信の型、お客さんを参加させる仕掛けをお伝えします。
第3部では、AIを使った顧客像のプロファイリングと集客記事の作成を実演しながら、LTVを数値で設計します。認知から再来店までの購買行動チェックシート、常連化プロセスのルール化、そして30日・60日・90日で区切る実行プランの立て方まで落とし込みます。
飲食店の事例が多めですが、美容室・理容室・整体院・小売店など、お客さんと直接会う商売すべてに当てはまる内容です。
パソコンやAIが苦手という方もご心配なく。むしろ「書くのが苦手」「何を書けばいいか分からない」という方のために、AIへの指示の出し方を画面でお見せしながら解説しています。
■ 最後に
店舗経営は、AIに置き換えられません。だから、店舗という商売がなくなることはありません。
お客さんが日本酒好きだと知っていて、予約の電話が入った時点で「その日に合わせて仕入れておきました」と言える。
丼を頼んだ人がスプーンを欲しがったことを覚えていて、次から何も言われずに出す。
寒がりだと知っている人に、黙ってブランケットを渡す。
これは、どれだけAIが発達しても置き換えられない領域です。そして、これこそが人口減少時代にお店が生き残る唯一の強みです。
100人全員に好かれる必要はありません。20人に強烈に好かれれば、お店は続きます。
新規集客は広告とAIに任せて、自動で回してください。あなたのエネルギーは、目の前に来てくれている人に使ってください。
この教材は、そのための具体的な手順書です。
詳しい内容は、下記のページでご確認ください。
▼ 顧客の累計利益最大化の実践手法 〜 生涯顧客を育てる 増益繁盛メソッド
haward-joyman.com/act/2026/07/24/ruikeiriekisaidaikanojissensyuhou_habbai/
ハワード・ジョイマン
