2.集客対策

飲食店のリピーターを増やした事例、再来店を生む「一言」の設計と仕組みの話

夏の終わりの夕方。

海鮮居酒屋を経営する30代の男性が、
カウンターを閉めながらふとつぶやいた言葉が
ずっと頭に残ってます。

「今日も満席でした。
でも、また来てくれる顔が
全然ちがうんです。」

毎晩席が埋まっている。
料理の評判は悪くない。
なのに月末の通帳を見ると、
残っているお金が少ない。

その正体は、来店頻度の低さと
新規獲得コストの重さでした。

毎回違うお客さんを呼び続けるのは、
水を持ってこない状態でバケツに
どんどん水を注いでいる状態です。
どれだけ注いでも、底から漏れていく。

と言うことで、今日は
「再来店を生む一言」の設計と仕組みについて、
実際の事例をもとに話していきます。

こんな方におすすめ

  • ✅ 毎月新規集客にコストをかけているのに利益が残らない方
  • ✅ リピーターが少なく、いつも違う顔ぶれで満席になっている方
  • ✅ 値下げやクーポン以外の方法でお客さんに戻ってきてもらいたい方
  • ✅ 忙しく働いているのに、手元にキャッシュが残らないと感じている方
  • ✅ 再来店の仕組みを作りたいが、何から手をつければいいか分からない方

📋 この記事でわかること

  1. リピーターが増えない店に共通する「構造の問題」
  2. 再来店を生む「一言」の具体的な設計の仕方
  3. 海鮮居酒屋が月商380万から470万に変わった実際の流れ
  4. キャッシュが残る経営に変えるための再来店の仕組みの作り方
飲食店のリピーターを増やした事例、再来店を生む「一言」の設計と仕組みの話 | 増益繁盛クラブ、繁盛店研究所/増益繁盛クラブ(運営法人:有限会社繁盛店研究所、株式会社繁盛店研究出版、株式会社日本中央投資会/繁盛店グループ)

リピーターが増えない店に共通する、ある「思い込み」

多くの飲食店オーナーが、
こう思ってます。

「いい料理を出せば、また来てくれる。」

でも、これは半分しか正しくないんです。

お客さんが再来店しない理由の多くは、
料理が不満だったからじゃありません。
「また来よう」と思ったまま、
その気持ちが薄れていくんです。

人は忘れます。
翌日には別の店のことを考えます。
3日経てば、その夜の記憶は薄れます。

だから、お客さんが「また来たい」と
思っている熱を、冷める前につかむ仕組みが
必要になるんです。

これが設計できているかどうかで、
同じ料理を出していても
月末に残るお金がまったく変わってきます。

新規を1人獲得するコストは、
リピーターを1回呼び戻すコストの
5倍とも7倍とも言われます。
新規だけを追い続ける経営は、
コスト構造として最初から不利なんです。

「毎晩満席なのにキャッシュが残らない」という感覚、記事を読んでより具体的に正体がつかめてきたのではないでしょうか。繁盛店ポータルでは、AIがあなたのお店の状況に合わせて再来店・客単価・利益構造の相談に答えてくれる「ハワードジョイマンAI」に無料でアクセスできます。メール登録のみ、1分で使えます。

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再来店を生む「一言」とは何か

「また来てください」では弱い。

これが現実です。

お客さんは毎日、たくさんの店で
同じ言葉を言われています。
だから耳に残らない。

再来店を生む一言には、
3つの要素が必要です。

チェックポイント1:理由がある

「また来てください」ではなく、
「来月、〇〇が入るので
そのとき絶対食べてほしいんです」のように、
次に来る「理由」を渡す言葉にします。

✅ ポイント:メニューの入れ替え・季節食材・新メニューの予告を
「あなただけに教える」という体裁で渡すと効果が高まります。

チェックポイント2:具体的な時期がある

「またいつか」は来ません。
「来週末ごろ」「今月いっぱい」と
時間軸を絞ると、行動につながります。

✅ ポイント:期間や時期を添えた一言は、
頭の中で「予定」として残ります。
漠然とした招待は、漠然と忘れられます。

チェックポイント3:その人に向けた言葉である

「牡蠣が好きとおっしゃってましたよね。
今月末に三重から直送が来るんですよ」
こういう一言は、お客さんの胸に刺さります。

✅ ポイント:お客さんが話してくれた情報を
覚えていて使う。これだけで
「自分を見てくれている店」に変わります。

この3つがそろった一言は、
それだけでリピートの確率が変わります。

✓ ここまでのポイント

  • リピーターが増えない原因は料理の質より「記憶の設計」の問題であることが多い
  • 新規獲得コストはリピート呼び戻しの5〜7倍。新規だけを追う経営はコスト構造が不利
  • 再来店を生む一言は「理由・時期・その人への言葉」の3つがそろうと機能する

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月商380万から470万に変わった、海鮮居酒屋の実際の話

静岡ではなく別の地方都市の話ですが、
30代男性が経営する海鮮居酒屋での
事例を紹介します。

この方が最初に抱えていた問題は、
まさに「満席なのにキャッシュが残らない」
という状況でした。

毎晩にぎわっている。
魚は自分でセリに行って仕入れている。
でも月末の手残りが薄い。

原因を一緒に確認していくと、
2つの問題が見えてきました。

ひとつは、
お客さんのほぼ全員が「初来店か2回目以内」
だったこと。

もうひとつは、
グルメサイトのクーポンで来る客が多く、
客単価が低いままだったことです。

「価格で来た人は、価格で去る。」

クーポン頼りの集客では、
値引きがなければ来ない層が
主力になってしまいます。
その構造のまま忙しく動いても、
キャッシュは残りません。

そこでやったことは、大きく3つです。

再来店 STEP 1

お客さんの会話から「次の理由」を拾う

注文時・提供時・お会計時の
3つのタイミングで、
スタッフが必ずひとつ会話を引き出すことにしました。
「お魚は何が好きですか?」
「今日は何かお祝いですか?」
その返答をメモして、次の来店時に使います。

⚠️ よくある失敗:「聞くだけ聞いて記録しない」パターン。
記録の仕組みがないと、情報は翌日には消えます。
シンプルなメモ帳でいい。とにかく書く習慣を先に作ること。

再来店 STEP 2

お会計時に「次の予告」を一言渡す

レジでの一言を、全スタッフが統一しました。
「来月、秋の食材が入ってくるんですよ。
〇〇さんはイカがお好きとのことだったので、
来てもらえると嬉しいです。」
これだけです。

⚠️ よくある失敗:スタッフによって言う人と言わない人がいる状態。
仕組みとして「全員がやる」にしないと、
再来店率は店長の接客だけに依存し続けます。

再来店 STEP 3

LINE公式でフォローを仕組み化する

来店時にLINEを登録してもらい、
週1回の配信を始めました。
内容はシンプルに「今週の仕入れ情報」。
「今日、長崎から鯵が入りました」の一行だけでも、
届いた瞬間に「あの店、また行こうかな」が起きます。

⚠️ よくある失敗:最初は張り切って長文を送り、
途中で配信が止まるパターン。
短くていい。続けることが先。

この3つを3ヶ月継続した結果、
同じ顔が繰り返し来てくれるようになり、
客単価も上がっていきました。

「月商380万→470万になりました。でもそれより、定休を1日増やせて、家族との時間ができたのが一番よかったです。実働も1日1時間くらい短くなって。」

海鮮居酒屋オーナー(30代・男性)

キャッシュが残ると、
時間も生まれるんです。

忙しさの総量は大きく変わっていない。
でも、利益の質が変わったことで
経営の余裕が生まれた事例です。

「新規を取り続けることにエネルギーを使うと、経営が『ランニングマシンの上を走り続ける』状態になります。リピーターが増えると、ようやくマシンから降りて、前に進む感覚が出てきます。」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

「一言」を仕組みにするとき、見落としがちなこと

ここまで読んで、
「やってみよう」と思った方に、
ひとつ補足しておきます。

再来店の仕組みは、
「一言を決める」だけでは完成しません。

❌ よくあるパターン

  • 店長だけが実践し、スタッフは日によってバラバラ
  • LINEの配信を始めたが2週間で止まる
  • 「来てもらえると嬉しい」と言うが、次の予約や再訪の入口がない

✅ 仕組みとして機能させる設計

  • スタッフ全員が同じ言葉を言える「台本」を1枚作る
  • LINE配信は「週1回・3行以内」のルールで継続負荷を下げる
  • 再来店を促したあとに「次回予約を取れる入口」を用意する

仕組みとは「誰がやっても同じ結果が出る」状態のことです。
店長の個人技になっている段階では、
まだ仕組みじゃない。

あなたのお店は、
再来店を促す「一言」を全スタッフが言えますか?
その一言が、毎回同じ品質で届いていますか?

再来店を促す最も無理のない仕組みの作り方の記事でも触れていますが、
大事なのは「完璧な仕組み」より
「続く仕組み」を最初に作ることです。

また、客数・単価・再来店を同時に動かす設計の考え方
一緒に読んでみてください。
点で動かすより、面で考えた方が
キャッシュへの影響が大きくなります。

値下げしなくても選ばれる店になるための順序

最後に、大事なことをひとつ。

再来店の仕組みが機能し始めると、
同時に「客単価の設計」も見直す必要が出てきます。

リピーターが増えても、
客単価が低いままでは
キャッシュの改善には限界があります。

単価を上げるのに、
値上げを告知する必要はありません。

POPで一品の価値を伝えるだけでいい。
「この魚は産地から直送で、今週だけです」
と書いたPOPが1枚あれば、
お客さんは価格より価値を見て注文します。

POPを変えたら注文が増えた飲食店の事例でも
具体的な事例を紹介していますが、
看板メニューの見せ方ひとつで
客単価は動きます。

リピーターを増やす。
客単価を適正に設計する。

この2つが重なったとき、
初めてキャッシュが残る経営の形が
見えてきます。

忙しさはそのままで、
手残りが増える。

それが「筋肉質な経営」です。

再来店の仕組みを、
今週からひとつだけ動かしていきましょう。

一言を決める。
それをスタッフ全員に伝える。
続ける。

それだけでいいんです。

店舗経営は、ゴールのないマラソンです。
ペースを整えながら、走り続けましょう。

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ハワードジョイマン

プロフィール

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

生い立ちと異色の経歴

1975年、静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしている環境から、幼少期より受付に立ち、商売の基礎を肌で感じながら育つ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を開始。活動中には九州松早グループが運営するファミリーマートのCMにも出演する。その後、父の急逝を機に大学卒業後、清水市役所へ奉職。

市役所勤務から独立へ

市役所在職中に中小企業診断士の取得を決意。昼は公務員として働き、夜は受験勉強、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの修行を重ねるという生活を継続。6年間の猛勉強の末、難関の中小企業診断士資格を取得する。

資格取得を機に7年勤めた市役所を退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立し、独立を果たす。

「笑人の繁盛術」による圧倒的な実績

お笑い芸人時代の経験を活かし、小売店・飲食店・美容室・整体院などの集客や販促に、お笑い芸人の思考法や漫才の手法を導入。独自のメソッド「笑人の繁盛術」を用いたコンサルティングにより、クライアントの業績を次々と向上させる。

専門用語を使わない分かりやすい内容のメールマガジンは、読者数1万人を突破。多くの業績アップ報告が寄せられている。また、会員制サポート「増益繁盛クラブ」は、日本全国(北海道〜沖縄)のみならずアメリカからの参加者もおり、その活動はテレビ番組『ガイアの夜明け』でも取り上げられ大きな注目を浴びた。

多角的な活動と信念

現在は、プロのコンサルタントが購読する専門誌『企業診断』(同友館)での連載も手がけ、「コンサルタントのコンサルタント」としても高い評価を得ている。また、自身の経験から確立した株式投資メソッドを伝えるコミュニティ「株研」も運営。

多忙を極める現在も、毎月1回の先祖への墓参りを欠かさない。家族をこよなく愛するマーケッターである。

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