夏の繁忙期が終わり、ふと客席を見渡すと……いつもより空席が目立つ。そんな経験、ありますよね。9月・1月・2月あたりはとにかく静かになる飲食店が多い。そのたびに「チラシを撒こうか」「SNSに何か投稿しようか」と悩んで、結局何もできずに閑散期が過ぎていく。
私がいつも経営者さんにお伝えしているのは、「閑散期に新規客を追いかけるな」ということです。時間も費用も、一番かかるのが新規集客。それより先に手をつけるべき場所があります。それが「すでに来てくれたお客さん」へのアプローチ。そしてそのための道具として、私が20年間現場で見てきた中で「地味だけど確実に効く」と断言できるのが、ハガキDMです。
特に黄色いハガキ。これ、見た瞬間に「あれ、なんか来てる」と手が止まるんですよ。今日はその理由と使い方を、静岡市清水区を拠点に全国の飲食店オーナーさんを支援してきた私・ハワードジョイマンの目線からお伝えします。
こんな方におすすめ
- ✅ 閑散期になると売上がガクっと落ちる飲食店オーナーさん
- ✅ SNSやチラシはやっているのに一度来たお客さんが戻ってこないと感じている方
- ✅ 値引きクーポンなしで再来店を促す方法を知りたい方
- ✅ ハガキDMに興味はあるが何を書けばいいか迷っている飲食店経営者さん
- ✅ 繁忙期の売上をそのまま閑散期にもつなげたいと考えているオーナーさん

閑散期に新規集客を頑張るのは、一番コストが高い
飲食店の売上を分解すると、7つの軸があります。入店率・購入率・購入点数・客単価・来店回数・来店タイミング・新規客、この7つです。この中で最も時間とお金がかかるのが「新規客の獲得」。閑散期にSNS広告を打ったり、ポータルサイトのクーポンを強化したりするのは、この一番コストの高い軸に集中している状態なんですよね。
一方で「来店回数」と「来店タイミング」は、すでに一度来てくれたお客さんに働きかけるだけでいい。原価も手間も、新規集客と比べればはるかに小さい。ここに目を向けると、閑散期の戦い方がまったく変わってきます。
繁忙期にたくさんのお客さんが来てくれたとしましょう。でも「次また来てね」の一言と、何かしらの仕掛けがないと、そのお客さんは次の来店を「気が向いたら」に委ねてしまう。ハガキDMは、その「気が向くタイミング」をこちらからお届けする道具です。
黄色いハガキが「手を止めさせる」理由
ハガキDMというと「普通のDMと何が違うの?」と思う方もいるかもしれません。ポイントは色と手触りです。
毎日届く郵便物の中で、白い封筒・白いハガキは見た瞬間に「どうせ何かの案内でしょ」とスルーされやすい。ところが黄色いハガキは、ポストを開けた瞬間に「あれ、なんだろうこれ」と目に飛び込んでくる。封を開ける前に手が止まる。これが大事なんです。
デジタルの通知と決定的に違うのは、物として手元に残ること。LINEのメッセージは流れてしまうし、メールは未開封のまま埋もれることも多い。でもハガキは冷蔵庫に貼られたり、テーブルに置かれたりして「そういえばあのお店、行こうと思ってたんだよね」というきっかけになりやすい。
私が静岡市内やお付き合いのある全国の飲食店さんを見ていて感じるのは、ハガキDMは「来店後の忘れ防止装置」として非常に優秀だということです。一度来てくれたお客さんが再来店しないのは、「嫌いになったから」じゃなくて「忘れているだけ」のケースがほとんど。ならば思い出してもらえばいい。それだけの話です。
ハガキDMに書くべき3つの要素
「何を書けばいいかわからない」という声をよく聞きます。ポイントは3つだけです。
① お客さんを「名指し」で呼びかける文
「○○様、先日はご来店ありがとうございました」という一文があるだけで、受け取った人は「自分に向けて書いてくれた」と感じます。一斉送付でも、名前が入るだけで体感が変わる。
② 今だからこそ行きたくなる理由
ここが重要です。割引クーポンを入れたくなる気持ちはわかるんですが、それをやると「クーポンがある時だけ来るお客さん」が集まってしまう。そうではなくて、「今の季節にしか食べられるもの」「新メニューを入れた理由」「食材のこだわり」を具体的に書く。「16時間かけて仕込んだ○○」とか「地元清水の桜えびが解禁になりました」みたいな形で。値引きじゃなくて価値で来てもらう文章にすることが大事です。
③ 来店を「決断しやすくする」一言
「またのご来店をお待ちしています」だけだと、お客さんは「いつか行こう」のままです。「今月○○のフェアをやっています」「○日まで限定メニューがあります」など、来るタイミングを具体的に伝える。これで「そういえば今月行こう」に変わります。
✓ ここまでのポイント
- 閑散期に新規集客を頑張るのは一番コストが高い。すでに来てくれたお客さんへの再来店促進が先決。
- 黄色いハガキは視覚的に目立ち、物として手元に残るため「来店後の忘れ防止」に強い。
- ハガキDMには「名指しの呼びかけ」「価値ある理由」「具体的なタイミング」の3要素を入れる。
繁忙期こそ、閑散期の仕込みをする
ここで多くの経営者さんが見落としているポイントがあります。ハガキDMを閑散期に効かせるための準備は、繁忙期にやっておくということです。
お盆や年末など人が集まる時期に、来てくれたお客さんの連絡先(住所)をさりげなく聞く仕組みを作っておく。「ご来店スタンプカード」や「お得な情報をお届けします」という文脈で書いてもらえることが多いです。繁忙期でリストが増えれば、閑散期のDM送付先が増える。これが「繁忙期の売上が閑散期の底上げにつながる」構造の実体です。
私が静岡県内の飲食店オーナーさんとお話ししていてよく感じるのは、繁忙期は現場が忙しすぎてお客さんのデータを取ることを後回しにしてしまうという点。でも逆に言えば、繁忙期にリストを取る習慣さえあれば、閑散期の集客はほぼ解決できると言っても過言ではありません。
「最初はハガキなんて時代遅れだと思っていたんです。でもジョイマンさんに言われた通りやってみたら、1枚送るごとに来店がポツポツ戻り始めて。閑散期の売上が明らかに底上げされました。今では繁忙期にリストを集めることが習慣になっています」
月商130万円→230万円へ成長した焼き鳥店オーナー
私がジョイマンとして推薦する、清水区・静岡周辺の「ハガキが似合うお店」の共通点
静岡市清水区というのは、清水港や三保松原があって、地元の食材が豊富なエリアです。桜えび・しらす・黒はんぺんといった清水ならではの素材を使った飲食店が多い。こういうお店こそ、実はハガキDMとの相性が抜群なんですよ。
なぜかというと、季節ごとに「今だから」と言える理由が自然と生まれるからです。「桜えびの春漁が解禁しました」「秋のしらすが一番旨い時季です」という一文があるだけで、ハガキを受け取ったお客さんは「そうか、今が行き時か」と動いてくれる。値引きゼロ、クーポンゼロで来店動機が作れる。
私が長年見てきた中で、ハガキDMがよく機能しているお店の共通点があります。
- 店主やスタッフの「顔と言葉」が入っている(機械的な文章ではなく、人が書いた感がある)
- 「何のために来るか」が一目でわかる(季節・限定・食材のストーリー)
- 手書きのひと言が添えられている(印刷だけより格段に反応が上がる)
特に3つ目の手書き一言は、コストゼロでできる最強の差別化です。「○○さん、先日はありがとうございました」とひと言添えるだけで、受け取ったお客さんは「覚えてくれているんだ」とうれしくなる。そのうれしさが来店動機につながります。
「ジョイマンさんのアドバイスで始めたハガキDMが、本当に効きました。地方都市の小さなパスタ店でも、前年比151万円の売上増を達成できたのは、閑散期にリピーターさんが戻ってきてくれたおかげです。今ではハガキを送るのが楽しくなっています」
地方都市のパスタ店オーナー
まとめ:閑散期を「仕掛け期」に変えるハガキDM
ハガキDMは地味に見えるかもしれません。でも20年間、全国1,000店舗以上の飲食店・美容室と向き合ってきた私の実感として、地味な打ち手ほど長く効くというのが結論です。
新規集客に走る前に、一度来てくれたお客さんに「また来てください」とハガキで伝える。値引きじゃなくて、今この季節だから行きたい理由を届ける。これだけで閑散期の景色が変わります。
「2週間で3つだけ」が私の実行ルールです。ハガキDMなら、①住所を書いてもらう仕組みを1つ作る、②ハガキのデザインと文章を1パターン作る、③今月送る25〜30枚を書いて出す、この3つからスタートできます。年間で見れば72の打ち手になる。小さなことを積み重ねた経営者さんが、月商を100万円単位で伸ばしていくのを私は何度も見てきました。
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