結論から言うと、AIを使えば飲食店オーナーが「書く・考える・作る」に使っていた時間を大幅に短縮できます。プレスリリース・SNS投稿・メニュー文案、この3つだけをAIに任せるだけで、週に5〜10時間の時間が手元に戻ってきます。その時間を「経営者として考えること」に使えるかどうか、それがこれからの飲食店経営の分岐点になると私は思っています。
私はハワードジョイマン、静岡市清水区を拠点に20年以上、飲食店・美容室オーナーの売上・利益アップを支援している中小企業診断士です(経済産業省登録番号 402345)。全国1,000店舗以上の現場を見てきた経験から、今日は飲食店経営者がAIを使いこなすための実践ガイドをお伝えします。
📋 この記事でわかること
- 飲食店でAIが実際に役立つ3つの場面(プレスリリース・SNS・メニュー文案)
- AIを使う上でオーナーが「やるべきこと」と「任せていいこと」の切り分け方
- AIで時間を作り、経営者として集中すべき本来の仕事とは何か
- 今日から始められるAI活用の具体的なスタートステップ
こんな方におすすめ
- ✅ SNS投稿やプレスリリースを書く時間がなくて後回しにしている飲食店オーナーの方
- ✅ AIって聞いたことはあるけど、自分の店に使えるのかよくわからない方
- ✅ 毎日現場に入りっぱなしで、経営のことを考える時間が全然取れていない方
- ✅ 集客や話題作りに手が回っていないと感じているオーナーさん
- ✅ パソコンやSNSが苦手で、情報発信をほとんどできていない方

Q1. AIって結局、飲食店の何に使えるの?
「AI活用」と聞いてまず頭に浮かぶのが、「難しそう」「うちみたいな個人店には関係ない」というイメージじゃないですか。わかります。でも実際は逆で、個人経営の飲食店ほどAIの恩恵が大きい。
理由は単純で、大手チェーンは専任のライターや広報担当を雇えます。でも個人店のオーナーは一人で調理・仕込み・発注・スタッフ管理・SNS・集客……全部やらなきゃいけない。その「書く・発信する」という部分を肩代わりしてくれるのがAIです。
飲食店で特に効果が大きいのは、この3領域です。
- ①プレスリリース文の作成:地元メディアやグルメ雑誌への売り込み文
- ②SNS投稿文の作成:InstagramやX(旧Twitter)の投稿キャプション
- ③メニュー文案の作成:POPやメニュー表に使う商品説明・ネーミング
これらはどれも「0から考えて書く」のが一番時間のかかる作業です。でもAIは「素案を出す」のが得意。オーナーは「選ぶ・整える」だけでいい。ここが大きな時短ポイントです。
「AIは万能ではないし、出てきた文章をそのまま使うのは危険です。でも、0から1を作る作業をAIに任せて、1を10にする作業だけオーナーがやる、この分担に変えるだけで経営者の時間は確実に増えます」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・販促アイデア100選)
Q2. プレスリリースをAIで作るって、具体的にどうやるの?
プレスリリースは「お店の新しい取り組みをマスコミに知らせる文書」です。これを地元の新聞・テレビ・情報誌に送ることで、広告費ゼロで取材してもらえる可能性がある。費用対効果で考えたら最強の集客手段の一つです。
ところが、ほとんどの飲食店オーナーはプレスリリースを一度も出したことがない。理由を聞くと決まって「何を書けばいいかわからない」「書き方を知らない」という答えが返ってきます。
ここでAIの出番です。例えばこんな情報をAIに伝えるだけで、プレスリリースの骨格が出来上がります。
- お店の名前・場所(例:静岡市清水区の○○料理店)
- 新しく始めること(例:地元の桜えびを使った新コース)
- なぜそれを始めたか(例:地元漁師との出会いがきっかけ)
- いつから(例:〇月〇日スタート)
AIが出してきた文章を読んで「ここは自分の言葉に直したい」「この数字は正確に入れたい」と手を加えるだけ。下書きを作る30〜60分の作業が、5〜10分に縮まります。
チェックポイント1:プレスリリースに必要な「ニュース性」があるか
AIが文章を作れても、そもそも「話題になる要素」がないと取材には来てもらえません。「新メニューを追加しました」だけでは弱い。「地元漁師が廃棄していた魚を使って新メニューを開発」「開店20周年を記念した限定コース」のように、人が興味を持つ切り口があるかどうかを先に考えてください。
✅ ポイント:ニュース性のある切り口はAIに「このお店の強みや背景をもとに、プレスリリース向けのニュースの切り口を5つ提案して」と聞けば、素材として使えるアイデアが出てきます。
Q3. SNS投稿文もAIに任せていいの?人間味がなくならない?
「AIが書いた文章って、なんか機械っぽくて冷たい感じがしないか」──この不安、よくわかります。実際、何の指示もなくAIに書かせると、確かに無難すぎる文章になることがあります。
でも、それはAIの問題ではなくて「指示の仕方」の問題です。
例えば、こんな指示を出してみてください。
- 「今日仕込んだ○○の写真に合うInstagramのキャプションを書いて。私は静岡の飲食店主で、地元の食材にこだわっている。読み手は30〜50代の女性。文末は柔らかいトーンで」
こうすると、出てくる文章がグッと「人間らしく」なります。さらにオーナー自身の言葉を一文だけ加えれば、AIが書いたとは誰も気づきません。
ポイントは「AIに全部任せる」のではなく、「AIが出した文章に自分の体温を1行加える」という使い方です。この1行が、あなたの店の個性になります。
✓ ここまでのポイント
- AIはプレスリリース・SNS・メニュー文案の「0→1」の作業を代行できる
- プレスリリースは「ニュース性のある切り口」をAIと一緒に考えることで効果が上がる
- SNSはAIの文章に「オーナー自身の言葉を1行加える」ことで人間味が出る
Q4. メニュー文案にAIを使うと、売上は変わる?
これは変わります。ただ条件があって、「商品名と価格だけを並べたメニュー表」をAIで書き換えても効果は薄い。大事なのは「ご利益中心のネーミング」に変えることです。
ご利益中心のネーミングとは、お客さんが得られる体験・価値を前面に出す書き方のことです。
❌ よくあるパターン
- 「本日の刺身盛り合わせ 1,800円」──材料を並べているだけで、なぜ頼むべきかが伝わらない
- 「特製スープラーメン」──「特製」は全店が使っている言葉でもはや意味を持たない
✅ 推奨アプローチ
- 「駿河湾直送・その日の朝に仕入れた地魚5種盛り 1,800円」──産地・鮮度・数が具体的で選ぶ理由が明確
- 「16時間かけてコトコト煮込んだ、翌朝も余韻が続くスープのラーメン」──手間と時間が価値として伝わる
このご利益中心ネーミングへの書き換え作業を、AIに頼めます。「この料理の特徴をもとに、お客さんが注文したくなるメニュー文を3パターン考えて」と指示するだけ。出てきた案を見て、自分の言葉で磨くだけです。
実際に私が支援した飲食店では、メニュー表のネーミングを書き換えただけで客単価が上がったケースが複数あります。メニュー文案は売上に直結する、最もコスパの高い改善箇所の一つです。
「月商130万円から230万円に伸びた焼き鳥店も、最初にやったことはメニュー表の書き換えでした。料理の価値は変えず、伝え方だけを変えた。それだけで客単価が上がり、リピーターが増えた。値引きは1円もしていません」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・販促アイデア100選)
「最初は半信半疑でメニュー表とPOPの文章を変えただけだったんですが、常連のお客さんから『このメニュー前からあったっけ?』と聞かれるようになって。売上は前年比で151万円増えました」
地方都市のパスタ店オーナー
Q5. AIを使えば、現場を抜けられるようになる?
AIは「時間を作る道具」です。それだけでオーナーが現場から完全に抜けられるわけではありません。ただ、現場から抜けられないオーナーの多くが「書く・考える・発信する」という作業に膨大な時間を使っているのは事実で、ここをAIに任せることで経営者として考える時間が生まれます。
チェックポイント2:あなたは「経営者の仕事」をする時間を持てているか
値上げのタイミング、2店舗目の検討、スタッフ育成の仕組み作り、事業承継の準備──これらはすべて社長にしかできない仕事です。でも毎日現場でSNSの投稿文を考えている時間があったら、これらに手が回るわけがない。
✅ ポイント:まず「AIに任せられる作業リスト」を3つだけ書き出して、今週から1つ試してみてください。「2週間で3つだけ実行」の原則で進めると、年間72の打ち手になります。小さく始めて確実に続けることが大事です。
チェックポイント3:AIで作った素材に「経営者の意図」が入っているか
AIが出してきた文章は「平均点」です。あなたのお店の個性、なぜこの料理を出しているのかという想い、地元への思い入れ──こういった「経営者の意図」を加えることで初めて、他の店では作れない発信物になります。
✅ ポイント:AIの出力を見て「ここが違う」と感じたら、それがあなたのお店の個性です。その「違和感」こそ大切にしてください。
Q6. AIは苦手だし、どこから始めればいい?
ITが苦手でも、パソコンに不慣れでも、まず試してほしいことが一つあります。ChatGPTやGeminiなど無料で使えるAIツールを開いて、こう入力するだけです。
「私は静岡市の○○料理店を経営しています。来週から○○という新メニューを始めます。地元の食材にこだわっていることを伝えるInstagram投稿文を200文字で書いてください」
これだけで文章が出てきます。最初は「こんなもので使えるの?」と思うかもしれませんが、1回騙されてやってみるぐらいだったらすぐできるじゃないですか。まず一度試してみてください。
プレスリリース・SNS・メニュー文案の3つのうち、一番「後回しにしてきたもの」から始めるのがおすすめです。後回しにしてきたということは、そこに時間がかかっているということですから。
まとめ:AIで時間を作り、経営者として本来の仕事に集中する
飲食店のAI活用で大事なのは、「AIに全部やってもらう」ではなく「AIで時間を作って、その時間を経営者として使う」という発想の転換です。
プレスリリース・SNS投稿・メニュー文案の3つをAIに任せるだけで、週に5〜10時間が手元に戻ります。その時間で値上げを検討する、スタッフ育成の仕組みを考える、補助金の申請準備をする──こうした「経営者にしかできない仕事」ができるようになります。
私が全国1,000店舗以上の飲食店・美容室を支援してきた中で見てきた、長く繁盛し続けているお店の共通点は、「社長が経営を考える時間を持っている」ことです。AIはその時間を作るための一番手軽な道具の一つです。
まず今週、プレスリリース・SNS・メニュー文案のうち1つだけAIに試してみてください。「2週間で3つだけ実行」、これが年間72の打ち手につながる最初の一歩です。
飲食店のAI活用についてもっと詳しく知りたい方、自分のお店でどう使えばいいか相談したい方は、ぜひ以下からお気軽にどうぞ。現場の状況をお聞きしながら、あなたのお店に合った活用方法を一緒に考えます。
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