あれこれ

美容室の新規客を増やす、最も効率的な順序とは

春になると、美容室の問い合わせが少し増えます。新生活が始まって、気持ちを切り替えたいと思うお客さんが動き出す季節だからでしょう。

でも、こんなことを感じていませんか。

「なんとなく繁忙期は埋まるけれど、それ以外の月がやたらと静かになる」「新規で来てくれたとしても、2回目につながらない」「ホットペッパービューティーを外したら、どうなるか考えたくない」

新規客を増やしたいという気持ちは、美容室オーナーなら誰しも持っています。ただ、ここで先に動いてしまうと、順序を間違えて無駄なお金と時間を使うことになります。

今日はその「順序」の話をします。21年、833件の店舗指導を通じて見えてきた、美容室が新規客を増やすうえで最も効率のいいステップです。

📋 この記事でわかること

  1. 新規客を増やす前に整えるべき「土台」とは何か
  2. 集客施策を打つ正しいタイミングと優先順位
  3. 一度来たお客さんを「次もまた来る人」に変える仕組み
  4. 効率よく新規客を増やすために今週からできること

こんな方におすすめ

  • ✅ 新規集客に何から手を付けるべきか迷っている美容室オーナーの方
  • ✅ ホットペッパービューティーへの依存から抜け出したい方
  • ✅ 集客にお金をかけているのに思ったほど結果が出ていない方
  • ✅ リピート率が低く、毎月新規獲得に追われ続けている方
  • ✅ 客単価を上げながら、無理のない形で売上を伸ばしたい方
美容室の新規客を増やす、最も効率的な順序とは | 増益繁盛クラブ、繁盛店研究所/増益繁盛クラブ(運営法人:有限会社繁盛店研究所、株式会社繁盛店研究出版、株式会社日本中央投資会/繁盛店グループ)

なぜ「順序」が大事なのか――新規集客で失敗するパターン

美容室オーナーが新規客を増やそうとして、最初に取る行動はだいたい決まっています。

「まずホットペッパーのクーポンを強化する」「Instagramを頑張る」「Google広告を出してみる」。

これ自体が悪いわけではありません。ただ、問題があります。この状態で新規客を増やすと、来た人がリピートしないまま抜けていく。結果として、毎月新規を集め続けないと売上が維持できない体質になってしまいます。

穴の開いたバケツに水を注ぎ続けているようなものです。

新規集客の前に、まず「来てくれた人が戻ってきたくなる状態」を整える。これが、最も効率的な順序の出発点です。

❌ よくある失敗パターン

  • 新規集客施策を先に打つ → 来ても2回目につながらない → また新規を集める → 費用がかさむ → 疲弊する
  • クーポン値下げで集める → 価格目当てのお客さんが増える → 値上げができなくなる → 利益が残らない

✅ 推奨アプローチ

  • まず「来た人が戻ってきたくなる体験・仕組み」を整える
  • 次に「戻ってきた様子を口コミやSNSで見える化する」
  • そのうえで新規集客の打ち手を積み重ねていく

STEP別で見る、新規客を増やす正しい手順

では、具体的にどの順序で動けばいいのか。ステップに沿って整理します。

新規集客 STEP 1

「再来店の仕組み」を先に作る

新規集客より先にやることが一つあります。「来てくれたお客さんが、次も来たくなる接点を作る」ことです。

具体的にはLINE公式アカウントの登録促進、来店後のフォローアップメッセージ、次回予約の自然な案内などが該当します。新規客を増やしても、この仕組みがなければ全員が1回客で終わります。

実際、ある美容室(2店舗)では、LINE集客とフォローアップ自動化に取り組んだことで、リピート率が38%から71%に上がり、月商が年間で1.6倍になりました。新規集客を増やす前に、まずここを整えることで「集めた人が残る」状態になります。

⚠️ よくある失敗:「LINE登録してもらっても何を送ればいいかわからない」と止まってしまう。最初は月1〜2回の近況配信だけでいい。完璧を目指して何もしないより、少しずつ動かすほうがずっといい。

新規集客 STEP 2

Googleビジネスプロフィールを整える

再来店の仕組みができたら、次は「近くで美容室を探している人」に見つけてもらう準備です。

Googleで「地域名 美容室」と検索したときに、地図に表示されるのがGoogleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)です。ここが整っていないと、広告を出しても検索で見つけてもらえません。

写真の充実・口コミへの丁寧な返信・営業時間の正確な設定・サービス内容の更新。これを継続するだけで、地域の検索流入は着実に増えていきます。費用はゼロです。

⚠️ よくある失敗:口コミに返信しない。これは非常にもったいない。口コミへの返信は、書いてくれた方への感謝であると同時に、それを読む次の見込み客への「店の姿勢を見せる場」でもあります。

新規集客 STEP 3

客単価を整える(値引きに頼らない仕組みを作る)

新規を増やす前に、もう一つ確認してほしいことがあります。「今の客単価は適正か」です。

「安くしないと来てもらえないのでは」という不安から、割引クーポンに頼り続けている美容室オーナーの方は多いです。でも、価格で来たお客さんは価格で去ります。クーポン終了と同時に別の店に移る。

POP・メニュー表・LINEでのコンテンツなど、価値を伝える接点を増やすことで、適正単価で選ばれる状態に変えていきます。東京・中野区の5坪美容室では、値上げによって単価・売上が1.5倍になった事例があります。「値上げで客が減る」のではなく、「価値が伝われば適正単価で選ばれる」のです。

⚠️ よくある失敗:「うちは地域柄、値上げなんて無理」と決めつけて試さない。価値の伝え方を変えずに価格だけ上げようとすると確かに失敗する。順序は「伝え方の整備 → 価格の見直し」です。

✓ ここまでのポイント

  • 新規集客の前に「再来店の仕組み」を先に作ることで、集めた人が抜けなくなる
  • Googleビジネスプロフィールの整備は、無料でできる最初の集客インフラ
  • 値引きクーポンに頼った集客は「価格で去る客層」を増やす。価値を伝えて適正単価で選ばれる状態を先に整えること

新規集客 STEP 4

チラシ・地域密着の打ち手で商圏内に認知を作る

ここまで来てはじめて、外向きの集客施策が活きてきます。

地域の商圏内でまだ来ていない見込み客に届ける方法は、チラシのポスティング・折込、店前看板の見直し、地域のイベントへの参加など。デジタルが苦手な方でも、チラシと看板の組み合わせだけで反応が出るケースは多くあります。

大切なのは「1回やって終わり」にしないことです。チラシは効果測定をしながら改善し、継続することで積み重なります。1回試して反応がないと諦めてしまうのが、最もよくある失敗です。

⚠️ よくある失敗:デザインにこだわりすぎて内容(お客さんへの価値の伝え方)が薄くなる。チラシは「きれいなもの」より「読んだ人が来たくなるもの」です。

新規集客 STEP 5

Google広告・SNS広告で集客を加速させる

STEP1〜4が整ったうえで、有料広告を重ねるとさらに加速します。

Google広告は「今すぐ美容室を探している人」に届けられる手段です。費用が怖くて手が出せないという方は多いのですが、「学びと広告は投資」という視点で考えてみてください。

「お金を掛けずに売上を伸ばす、という発想は愚策です。私自身、独立当初に毎月広告を出すようにしてから売上が立ち始めました。広告は費用ではなく、顧客を創造するための投資。この認識の違いが、経営の成長スピードを大きく変えます。」

ハワードジョイマン(繁盛店グループ総代表/店舗利益最大化コンサルタント)

ただし、広告を出す前にSTEP1〜3が整っていないと、来た人がリピートせず費用対効果が出にくいです。だからこそ「順序」が大事なのです。

チェックポイント:自店の今の位置を確認しよう

今どのステップにいるのかを確認することが、次の行動を明確にします。

チェックポイント①:再来店の仕組みはあるか

来店後に次のアクションを促す接点(LINE・ハガキDM・次回予約の声かけなど)が仕組みとして回っているかを確認してください。

✅ ポイント:「なんとなく声かけしている」ではなく、「来店から◯日後にLINEを送る」など、仕組みとして設計されているかどうかが重要です。

チェックポイント②:Googleビジネスプロフィールの口コミは10件以上あるか

口コミの件数・評点・返信状況を確認してください。

✅ ポイント:口コミが少ない状態で広告を出しても、比較された際に選ばれにくくなります。まず既存のお客さんに自然な形でお願いする習慣を作ることが先です。

チェックポイント③:現在の集客方法は「価格」で来させているか

ホットペッパービューティーのクーポン・初回割引の割合が高い場合、集客の重心が価格にある可能性があります。

✅ ポイント:価格への依存度が高いほど、集客費用が上がり利益が下がります。POPやメニュー説明など「価値を伝える接点」を少しずつ増やして、重心をずらしていくことが利益改善の入り口です。

「月商45万円だった町の理容室が、『メンズパーマ専門店』として再生した事例があります。派手な広告を打ったのではなく、まず『誰のための店か』を明確にして、価値を伝える打ち手を積み重ねた。専門化することで選ばれる理由が生まれ、新規客が自然に集まるようになりました。」

ハワードジョイマン(繁盛店グループ総代表)

「チラシとGoogle広告を組み合わせた結果、6ヶ月で月商が350万円から620万円になりました。新規のお客さんが約2倍になり、客単価も1,400円上がりました。最初は広告費をかけることが怖かったですが、投資と考えるようになってから動けるようになりました。」

居酒屋オーナー(飲食店)

「すぐに結果が出ないと諦める」を乗り越えるために

美容室オーナーが新規集客で躓く理由のひとつは、「1回やって効果がなかったから止める」という習慣です。

チラシを1回配って反応ゼロ。Google広告を1週間出してみたけど予約が入らない。Instagramを2ヶ月投稿したけど反応がない。

これは「効果がなかった」のではなく、「継続が足りなかった」ケースがほとんどです。

地味な販促を「すぐに」「継続して」やり切ること。これが繁盛店の共通点です。派手な一発逆転の手法より、地道な積み重ねを続けた店が強くなります。

私が指導してきた833件の店舗の中で、短期間で伸びた店はほぼ例外なく「決めたことを止めずに続けた」店です。

まとめ:美容室の新規客を増やす最も効率的な順序

今日の内容を整理します。

美容室の新規客を増やすうえで最も効率的な順序は、以下の通りです。

  1. 再来店の仕組みを先に作る(LINE・フォローアップ)
  2. Googleビジネスプロフィールを整える(無料の集客インフラ)
  3. 価値を伝えて客単価を適正化する(値引きへの依存を減らす)
  4. チラシ・店頭など地域密着の打ち手で認知を積む
  5. Google広告・SNS広告で集客を加速させる

「集客の仕組みを先に作ってから広告を出す」という順序を守るだけで、同じ投資額でも来た人が残りやすくなり、売上が積み上がるスピードが変わってきます。

どのステップから始めるかは、今の店の状態によって違います。「何から手を付けるか」が整理できていない方は、まずそこから考えてみてください。

「うちの状況だと、どこから始めるのが正解か」「今使っているホットペッパーをどうすれば自立した集客に切り替えられるか」、そんなことを一緒に整理できる場として、増益繁盛クラブを運営しています。

美容室・飲食店・小売店など、833件の指導実績をもとに、あなたの店に合った順序で伴走します。教えて教わる関係ではなく、同じ方向を向いて隣を歩く形でお付き合いさせていただけたらと思っています。

もし興味があれば、以下からご覧ください。

超絶繁盛店を目指すあなたへ

また、販促に使えるツールや情報をまとめた繁盛店ポータルも無料で開設できます。こちらもよかったらどうぞ。

繁盛店ポータル無料アカウント開設

まずは気軽に覗いてみてください。お待ちしています。

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

ハワードジョイマン

プロフィール

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

生い立ちと異色の経歴

1975年、静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしている環境から、幼少期より受付に立ち、商売の基礎を肌で感じながら育つ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を開始。活動中には九州松早グループが運営するファミリーマートのCMにも出演する。その後、父の急逝を機に大学卒業後、清水市役所へ奉職。

市役所勤務から独立へ

市役所在職中に中小企業診断士の取得を決意。昼は公務員として働き、夜は受験勉強、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの修行を重ねるという生活を継続。6年間の猛勉強の末、難関の中小企業診断士資格を取得する。

資格取得を機に7年勤めた市役所を退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立し、独立を果たす。

「笑人の繁盛術」による圧倒的な実績

お笑い芸人時代の経験を活かし、小売店・飲食店・美容室・整体院などの集客や販促に、お笑い芸人の思考法や漫才の手法を導入。独自のメソッド「笑人の繁盛術」を用いたコンサルティングにより、クライアントの業績を次々と向上させる。

専門用語を使わない分かりやすい内容のメールマガジンは、読者数1万人を突破。多くの業績アップ報告が寄せられている。また、会員制サポート「増益繁盛クラブ」は、日本全国(北海道〜沖縄)のみならずアメリカからの参加者もおり、その活動はテレビ番組『ガイアの夜明け』でも取り上げられ大きな注目を浴びた。

多角的な活動と信念

現在は、プロのコンサルタントが購読する専門誌『企業診断』(同友館)での連載も手がけ、「コンサルタントのコンサルタント」としても高い評価を得ている。また、自身の経験から確立した株式投資メソッドを伝えるコミュニティ「株研」も運営。

多忙を極める現在も、毎月1回の先祖への墓参りを欠かさない。家族をこよなく愛するマーケッターである。

-あれこれ