あれこれ

美容室のヘッドスパ、追加注文率を50%にした提案タイミング

「ヘッドスパを勧めても、なかなか追加してもらえない」

「メニューに載せているのに、自分から言い出せない」

「お客さんに断られるのが怖くて、つい声をかけられずに終わってしまう」

美容室のオーナーさんや施術スタッフの方から、こういう話をよく聞きます。ヘッドスパは客単価を上げる打ち手として非常に有効なのに、追加注文率が10〜20%あたりで止まっている店がとても多い。

でも、これって「声をかけるかどうか」の問題ではなく、「いつ・どう伝えるか」というタイミングと順序の設計の問題なんです。

今日は、私ハワードジョイマンが実際にコンサルティング現場で使っている考え方をベースに、一日の施術の流れに沿って、ヘッドスパの追加注文率を50%に乗せるための提案タイミングを具体的にお伝えします。

📋 この記事でわかること

  1. ヘッドスパの追加提案が上手くいかない本当の理由
  2. 一日の施術の流れに組み込む「提案タイミング」の設計法
  3. 断られにくくなる言葉の選び方・伝え方
  4. 追加注文率50%を実現した仕組みの全体像

こんな方におすすめ

  • ✅ ヘッドスパをメニューに入れているのに追加注文率が上がらない美容室オーナーの方
  • ✅ スタッフが積極的に追加提案してくれなくて困っている方
  • ✅ 値下げやクーポンに頼らず客単価を上げたいと考えている方
  • ✅ 施術の質は高いのに売上が伸び悩んでいると感じている方
  • ✅ 具体的な声かけのタイミングや言い方を知りたい方
美容室のヘッドスパ、追加注文率を50%にした提案タイミング | 増益繁盛クラブ、繁盛店研究所/増益繁盛クラブ(運営法人:有限会社繁盛店研究所、株式会社繁盛店研究出版、株式会社日本中央投資会/繁盛店グループ)

追加提案が「断られる」のはタイミングの問題だった

まずここを整理しましょう。

ヘッドスパをお客さんに勧めたときに断られるのは、「ヘッドスパに興味がないから」でも「あなたの話し方が悪いから」でもないことが多い。実は「提案するタイミングが、お客さんの気持ちの流れとズレているから」というケースがほとんどです。

私は21年間、飲食店・美容室・小売店を中心に833件以上の店舗支援をしてきましたが、追加注文が上手くいかない店に共通しているのは、「提案が来店直後か会計直前に集中している」という点です。

来店直後は、お客さんはまだ緊張や慌ただしさの中にいます。会計直前は、すでに「今日はこれで終わり」という気持ちのスイッチが入っている。この2つのタイミングは、追加提案に最も向いていない場面なんです。

「販促で大事なのは、何を言うかより、いつ言うかです。お客さんの気持ちが一番ほぐれている瞬間を見極めること。それだけで追加注文率は劇的に変わります」

ハワードジョイマン(繁盛店グループ総代表/店舗利益最大化コンサルタント)

一日の流れに沿って「提案タイミング」を設計する

ここからは実際の施術の流れに沿って、どのタイミングで何を伝えるかを具体的に見ていきます。私が美容室オーナーの方に伝えているのは、「提案は一か所に集中させず、複数の接点に分散させる」という考え方です。

提案 STEP 1

来店時〜カウンセリング(10:00〜10:15ごろ):情報を「植える」段階

来店してすぐに「ヘッドスパいかがですか?」と声をかけるのは早すぎる。この段階でやることは「提案」ではなく「情報を植えること」です。

たとえば、待合スペースにヘッドスパの効果を書いたPOPを置いておく。「最近、頭皮ケアに関心を持つお客さんが増えています」という一言をカルテ記入時に自然に話す。ここでは売り込まず、「そういうものがあるんだ」という認識を作るだけでOKです。

⚠️ よくある失敗:来店直後に「ヘッドスパもありますよ!」と全面的に売り込んでしまい、お客さんが身構えてしまう。

提案 STEP 2

シャンプー台に移動するとき(10:40〜10:50ごろ):提案の「黄金タイミング」

ここが最重要ポイントです。椅子からシャンプー台へ移動する「動き」の中で声をかける。なぜここが黄金タイミングかというと、お客さんがリラックスし始めて、かつまだ「追加できる」という意思決定の余地がある場面だからです。

このタイミングで使う言葉はシンプルがいい。「今日、頭皮の状態を見ていたら少し乾燥が気になりました。よかったら15分のヘッドスパをプラスしますか?施術しながら頭皮の状態もお伝えできますよ」という感じです。押し売りではなく、「あなたの状態を見て言っています」という文脈をつくること。

⚠️ よくある失敗:「よかったらいかがですか?」とだけ言って終わる。理由がないと人は動かない。

提案 STEP 3

シャンプー中(10:50〜11:05ごろ):体験を通じた「後押し」

もしこの日断られたとしても、シャンプー中に「実は頭皮マッサージをするとこんな効果があって…」と雑談ベースで伝えておく。次回来店時のタネを蒔く段階です。

⚠️ よくある失敗:断られたら完全に話題を変えてしまい、次回に繋がらない。

✓ ここまでのポイント

  • 来店直後と会計直前は追加提案に向いていない。シャンプー台に移動する「動き」の中が黄金タイミング
  • 「よかったらいかがですか?」より、「頭皮の状態を見て気になった」という理由を添えると断られにくくなる
  • 断られた場合も次回のタネを蒔く会話を続けることが大切

「断られにくい言葉」の設計と、POPとの連動

追加提案の言葉は、「売り込み」ではなく「お知らせ」に聞こえる設計にすることが大切です。

私がコンサルの現場でよく伝えるのは、提案の言葉を3層で作ること。

❌ よくある提案パターン(売り込みに聞こえる)

  • 「ヘッドスパもありますよ、いかがですか?」と漠然と聞く
  • 価格を最初に言ってしまい、お客さんが「高い」という判断をしやすくする
  • 忙しそうにしながら声をかけ、お客さんが遠慮してしまう

✅ 追加注文率が上がる提案の3層構造

  • 「気になった理由」を一言添える(頭皮の乾燥、疲れが顔に出ている、季節の変わり目など)
  • 「時間と得られるもの」をセットで伝える(15分で〇〇の効果があります)
  • 「今日やるか・次回にするか」の選択肢を渡す(断る一択ではなく、先送りを許容する)

さらに、これを口頭だけに頼らず、シャンプー台の前やカウンター横にPOPを置くことで「言葉の補強」をする。私自身も、飲食店でサイドメニューの追加注文率を上げるとき、必ずPOPと口頭の2段構えにするようにアドバイスしています。POPが「なぜこれが自分に必要か」を先に伝えてくれていると、スタッフが声をかけやすくなるし、お客さんも「勧められた」ではなく「確認した」という感覚になる。

「お客さんはヘッドスパを断っているんじゃない。『なぜ今の私に必要なのか』がわからないから保留しているだけです。理由が見えた瞬間、人は動きます」

ハワードジョイマン(繁盛店グループ総代表/店舗利益最大化コンサルタント)

「リピート率が38%から71%になって、月商が年間で1.6倍になりました。LINEのフォローアップを自動化したことで、スタッフが提案することへの心理的な負担が減って、自然と声がかけやすい雰囲気になりました」

美容室オーナー(2店舗経営)

追加注文率50%を維持する「仕組み」の全体像

提案タイミングを整えたら、次は「一度きりの成功」で終わらないための仕組みに落とし込むことが必要です。

私が美容室のコンサルで伝えている仕組みの全体像はこうです。

チェックポイント①:カルテにヘッドスパ提案の履歴を残しているか

「前回提案して断られた」「前回体験してもらった」という情報がカルテに残っていないと、毎回ゼロから提案することになり、スタッフも疲弊します。「前回、気にされていた頭皮の乾燥ですが…」という一言が出せるかどうかで、追加率は変わります。

✅ ポイント:カルテにヘッドスパ提案の有無・お客さんの反応を記録する欄を一行追加するだけでOK。

チェックポイント②:LINEでの事前情報共有ができているか

来店前にLINEで「今月は頭皮ケアキャンペーン期間中です」という情報を送っておくと、お客さんが来店時点で「聞いてみようかな」という気持ちを持って来てくれる。スタッフが0から提案するのではなく、お客さんが「自分から聞く」状態に近づける。

✅ ポイント:月1回のLINE配信にヘッドスパの案内を組み込む。メッセージはAIに下書きを作らせると時間が大幅に短縮できる。

チェックポイント③:スタッフ間で「今日の提案状況」を共有しているか

個人の頑張りに任せていると、積極的なスタッフが提案し続けて疲弊し、そうでないスタッフは何もしない、という格差が生まれます。朝礼で「今日のヘッドスパ目標人数」を一言確認するだけで、チーム全体の意識が変わります。

✅ ポイント:目標人数は「できそう」と思える数字からスタートする。最初から高い目標を設定すると継続しない。

「月商60万円で赤字だったのが、月商470万円・利益200万円になりました。最初は信じられなかったけど、一つひとつの仕組みを積み上げていったら、気づいたら数字が変わっていました」

イタリアンレストランオーナー

まとめ:地味な提案設計を「継続して」回すことが全て

ヘッドスパの追加注文率を50%に上げるのに、特別なトーク術や劇的な施策は必要ありません。

やることはシンプルです。

  • シャンプー台に移動する「動き」の中で、理由を添えて提案する
  • POPと口頭の2段構えで、お客さんの「なぜ必要か」を補強する
  • カルテに履歴を残し、LINEで事前情報を届け、朝礼で目標を共有する

この3つを「すぐに」「継続して」やり切る。それだけです。

私自身、静岡市清水区でコンサルを始めた当初、独立してすぐに仕事がゼロになって、貯金が底をつく経験をしました。そのとき痛感したのは、「いいものを持っているだけでは伝わらない」ということ。伝わらなければ、存在していないのと同じなんです。

ヘッドスパという価値あるメニューがあるのに、タイミングと伝え方の設計がなかったせいで選ばれていない美容室が、本当に多い。それはもったいなさすぎる。

「追加注文率50%」は、派手な手法や強引な売り込みで達成するものではありません。お客さんの気持ちの流れを丁寧に読んで、必要な情報を必要なタイミングで届ける。その積み重ねの先にある数字です。

もし「自店のヘッドスパ提案の設計を一緒に見てほしい」「客単価アップの仕組みを本格的に作りたい」と思った方は、ぜひ以下からご覧ください。増益繁盛クラブでは、美容室オーナーの方の客単価・リピート率・月商アップを伴走型でサポートしています。一人で抱え込まずに、気軽に覗いてみてください。

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ハワードジョイマン

プロフィール

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

生い立ちと異色の経歴

1975年、静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしている環境から、幼少期より受付に立ち、商売の基礎を肌で感じながら育つ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を開始。活動中には九州松早グループが運営するファミリーマートのCMにも出演する。その後、父の急逝を機に大学卒業後、清水市役所へ奉職。

市役所勤務から独立へ

市役所在職中に中小企業診断士の取得を決意。昼は公務員として働き、夜は受験勉強、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの修行を重ねるという生活を継続。6年間の猛勉強の末、難関の中小企業診断士資格を取得する。

資格取得を機に7年勤めた市役所を退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立し、独立を果たす。

「笑人の繁盛術」による圧倒的な実績

お笑い芸人時代の経験を活かし、小売店・飲食店・美容室・整体院などの集客や販促に、お笑い芸人の思考法や漫才の手法を導入。独自のメソッド「笑人の繁盛術」を用いたコンサルティングにより、クライアントの業績を次々と向上させる。

専門用語を使わない分かりやすい内容のメールマガジンは、読者数1万人を突破。多くの業績アップ報告が寄せられている。また、会員制サポート「増益繁盛クラブ」は、日本全国(北海道〜沖縄)のみならずアメリカからの参加者もおり、その活動はテレビ番組『ガイアの夜明け』でも取り上げられ大きな注目を浴びた。

多角的な活動と信念

現在は、プロのコンサルタントが購読する専門誌『企業診断』(同友館)での連載も手がけ、「コンサルタントのコンサルタント」としても高い評価を得ている。また、自身の経験から確立した株式投資メソッドを伝えるコミュニティ「株研」も運営。

多忙を極める現在も、毎月1回の先祖への墓参りを欠かさない。家族をこよなく愛するマーケッターである。

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