3.儲かる販促と利益アップ

飲食店の再来店を促す、最も無理のない仕組みの作り方

梅雨が明けると、飲食店の現場は一気に慌ただしくなります。夏の繁忙期に向けてスタッフの体制を整えて、メニューも夏仕様に切り替えて……と動き始めるこの時期に、ふと気づくことがあります。

「そういえば、あのお客さん、最近来てないな」

先月の常連さん、先々月の記念日のカップル、一度だけ来てくれた会社帰りのグループ。来てくれたときはとても喜んでもらえたのに、気づけば音沙汰がない。忙しくしているうちに、どこかへ消えてしまう。

これ、あなたのお店だけじゃないんです。

私がこれまで支援してきた飲食店のオーナーさん、610件以上とお話しする中で、「再来店」が課題になっていない店舗はほとんどありませんでした。新規集客に精を出しながら、実は後ろからお客さんが抜けていく状態。バケツに穴が開いたまま、水を注ぎ続けるようなものです。

この記事では、「また来てもらう」ための仕組みを、難しい話ではなく、無理なく続けられる現実的なやり方でお伝えします。

📋 この記事でわかること

  1. なぜ「おいしい料理を出せば再来店してもらえる」では足りないのか
  2. 再来店を増やすために本当に必要な「接点」とは何か
  3. ハガキDM・ニュースレター・LINEを使った無理のない仕組みの作り方
  4. 気合いに頼らず継続できる運営スケジュールの考え方

こんな方におすすめ

  • ✅ 新規のお客さんはそこそこ来るのに、なかなかリピーターが増えないと感じている方
  • ✅ 「また来てね」と声をかけるだけで終わっていて、その先の仕組みがない方
  • ✅ ハガキやLINEを使った再来店の仕組みを作ってみたいが、何から始めればいいか迷っている方
  • ✅ 今は順調でも、5年後・10年後も続く店を作りたいと考えている飲食店オーナーの方
  • ✅ 値下げやクーポンではなく、価値を伝えて選ばれる店づくりにシフトしたい方
飲食店の再来店を促す、最も無理のない仕組みの作り方 | 増益繁盛クラブ、繁盛店研究所/増益繁盛クラブ(運営法人:有限会社繁盛店研究所、株式会社繁盛店研究出版、株式会社日本中央投資会/繁盛店グループ)

「美味しければ戻ってくる」は半分しか正しくない

料理の腕には自信がある。盛り付けも接客も丁寧にやっている。それなのに、同じ顔がなかなか戻ってこない。

こういうお悩みを持つオーナーさんと話すと、ほぼ必ず出てくる言葉があります。

「美味しければ、また来てくれると思っていました」

これ、間違いではないんです。美味しい料理は絶対条件です。ただ、「美味しい=また来る理由になる」かどうかは、別の話なんです。

お客さんの日常を想像してみてください。あなたのお店で美味しいご飯を食べた翌日、その人はスーパーで夕飯を買い、週末は家族とファミレスへ行き、同僚に誘われてチェーン店の居酒屋へ行く。生活の中には、飲食店の選択肢が無数に転がっています。

あなたのお店のことを「忘れた」わけじゃない。でも、「思い出す機会」がなかった。それだけで、再来店は起きないんです。

つまり再来店の鍵は、料理の質ではなく「思い出してもらうための接点」をどれだけ持てているか、です。

「料理が美味しいのは当たり前の話。その上で、お客さんとの関係を続ける仕組みを持っているかどうかが、10年後の店の姿を決める。」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

再来店の仕組みに必要な「接点」の考え方

「接点を持つ」と言っても、難しく考える必要はありません。要は、「あのお店、そういえば行きたいな」とお客さんの頭の中にお店が浮かぶ状況を、意図的に作ることです。

接点には大きく3種類あります。

① 紙の接点(ハガキDM・ニュースレター)
デジタルが当たり前になった今だからこそ、手元に届く紙は目に留まります。ハガキ1枚が「そういえば、あそこのランチ、また行こうかな」を引き出すことがある。捨てるまでの数日間、テーブルや冷蔵庫の上に残り続けるのも紙の強みです。

② LINEの接点(LINE公式アカウント)
登録してもらえれば、最もタイムリーに届く手段です。「今夜、特別メニューあります」「来週はお席に余裕があります」という情報を、必要なタイミングで届けられます。ただし、配信頻度と内容のバランスを間違えるとブロックされるので、丁寧に育てていくことが大事です。

③ 記念日・季節の接点
誕生日、記念日、季節のご挨拶など、「この人のことを覚えていますよ」という接触は、関係性をぐっと深めます。初来店時に一言メモしておくだけで、あとで活かせます。

重要なのは、どれか1つに絞るのではなく、ゆるやかに組み合わせることです。SNSも活用しながら、紙もLINEも。「全部やる」必要はないですが、「1つだけ」では細さが残ります。

✓ ここまでのポイント

  • 再来店が起きない最大の原因は「思い出してもらう機会がない」こと。料理の質だけでは補えない。
  • 接点には「紙(ハガキ・ニュースレター)」「LINE」「記念日・季節」の3種類があり、組み合わせることで力を発揮する。

無理なく続けるための「仕組み化」3ステップ

ここからが本題です。「接点を持とう」と思っても、忙しい飲食店のオペレーションの中で続けるのは容易ではない。だから「気合いで頑張る」ではなく、「仕組みにする」ことが必要なんです。

再来店の仕組み化 STEP 1

まず「連絡先」を集める習慣を作る

どんな接点ツールを使うにしても、届け先がなければ何もできません。LINE公式アカウントへの登録を促す一言を添えたカード、来店アンケートのはがき、メルマガ登録のQRコード——これを「毎回、自然に渡す」流れを作ることが出発点です。最初から多くを求めず、1日1人でも連絡先が増える状態を目指してください。

⚠️ よくある失敗:最初に張り切って大量のツールを用意して、スタッフに共有しないまま棚に眠らせてしまうケース。シンプルに1つだけ用意して、渡す場面を決めておくだけで十分です。

再来店の仕組み化 STEP 2

「送る内容」をあらかじめカレンダーに落とす

「思い立ったら送る」は続きません。「思い立ったら」は、忙しくなると一番最初に消える行動だからです。1月・2月・3月……と、12ヶ月分の送り時と内容をざっくりカレンダーに書いておく。それだけで、「今月何を送ろう」と悩む時間がなくなります。

内容は凝らなくていいです。季節のあいさつ、新しいメニューの紹介、お客さんへの感謝の一言。むしろ「手書き感」や「ちょっとした店主の近況」のほうが、スーパーのチラシとは違う温かみが伝わります。

⚠️ よくある失敗:完璧な内容を作ろうとして、送るのを先延ばしにしてしまう。「上手く書けなくてもいい、届けることに意味がある」と割り切ることが大事です。

再来店の仕組み化 STEP 3

「反応を見る」習慣で少しずつ改善する

ハガキを送った翌週に来店が増えたか。LINEを配信した日の予約がどうだったか。数字を見る習慣をつけると、「何が効いているか」が少しずつ見えてきます。効果測定というと難しく聞こえますが、「送った日の来店数をメモする」だけで始められます。

これを重ねることで、「誕生日ハガキの反応が良い」「季節の変わり目のDMで来てくれる人がいる」という自店のパターンが見えてきます。そこを育てていけばいいんです。

⚠️ よくある失敗:1回試してみて「効果がなかった」と止めてしまうこと。販促は1回の勝負ではなく、継続の中で磨かれるものです。

「値下げしなくても来てもらえる店」への転換

再来店の仕組みを作るときに、よく出てくる発想が「クーポンを送ろう」です。割引をエサに呼び戻すやり方。短期的には効きます。でも、これを続けると何が起きるか。

❌ クーポン頼みの再来店促進

  • 割引前提でしか来ない客層が集まりやすくなる
  • 通常価格での来店が減り、客単価が下がっていく
  • 「クーポンがあるから行く」という来店動機の店になる
  • 利益を削りながら忙しさだけが増える構造になる

✅ 価値を伝えることを起点にした再来店促進

  • ニュースレターや手紙で「店主の顔・料理のこだわり・季節の一皿」を伝える
  • 割引ではなく「このお店に来る理由」が積み上がっていく
  • 適正価格で「また来たい」と思ってくれるお客さんが増える
  • リピート率が上がることで、新規客獲得のコストの重さが軽くなる

価格で集めたお客さんは、価格で去っていきます。価値で選んでもらえたお客さんは、少し遠くなっても来てくれます。この違いは、3年後・5年後の店の体力に、大きく響いてきます。

「美容室でも飲食店でも、リピーターが育っている店に共通しているのは、クーポン以外の理由で『また来たい』を作れているかどうかです。その仕組みがある店は、強い。」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

「LINE集客とフォローアップを仕組み化してから、リピート率が38%から71%に上がりました。月商も1年で1.6倍になって、忙しさの中身が変わってきました。」

美容室オーナー(2店舗経営)

「ハガキDMやチラシを継続してやるようになってから、客単価と売上が少しずつ上向いてきました。続けることが大事だと実感しています。」

飲食店オーナー(居酒屋・地方都市)

まとめ:売上は運任せにしなくていい

「来月、何人来てくれるかな」と、毎月ドキドキしながら経営している。そのしんどさは、私自身も独立当初に経験しています。毎月の売上が読めない不安感は、経営者の体力と判断力をじわじわ削っていきます。

でも、再来店の仕組みさえ作れれば、来月の見通しは少しずつ変わっていきます。

「今月送ったハガキで、来月は何人か来てくれるはず」「LINE登録者が増えてきたから、次のキャンペーンが届く人数が増えた」——こういう感覚を持てることが、売上を運任せにしない経営の第一歩です。

難しいことを一気にやる必要はありません。今日から始めるなら、まず「連絡先を集める習慣」だけでも作ってみてください。それが、再来店を生む仕組みの根っこになります。

支援実績833件(飲食店610件以上)の経験をもとに、私ハワードジョイマンが主宰する「増益繁盛クラブ」では、こうした再来店の仕組み作りを、業種・規模に合わせて一緒に進めています。北海道から沖縄、海外の会員さんまで、全国の店舗経営者とともに取り組んできました。

「うちの場合、どこから手をつければいいか」を一緒に考えたい方は、まず下のリンクから情報をご覧ください。難しく考えなくていいです。読んでみて、「これなら続けられそう」と感じてもらえたら、それが出発点になります。

着実に繁盛店を目指すあなたへ

また、ご登録いただくと店舗経営に役立つ情報をお届けしている無料アカウントもご用意しています。まずは気軽に覗いてみてください。

繁盛店ポータル無料アカウント開設

一人で悩まなくていいです。隣で一緒に考える人間がここにいます。

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

ハワードジョイマン

プロフィール

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

生い立ちと異色の経歴

1975年、静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしている環境から、幼少期より受付に立ち、商売の基礎を肌で感じながら育つ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を開始。活動中には九州松早グループが運営するファミリーマートのCMにも出演する。その後、父の急逝を機に大学卒業後、清水市役所へ奉職。

市役所勤務から独立へ

市役所在職中に中小企業診断士の取得を決意。昼は公務員として働き、夜は受験勉強、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの修行を重ねるという生活を継続。6年間の猛勉強の末、難関の中小企業診断士資格を取得する。

資格取得を機に7年勤めた市役所を退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立し、独立を果たす。

「笑人の繁盛術」による圧倒的な実績

お笑い芸人時代の経験を活かし、小売店・飲食店・美容室・整体院などの集客や販促に、お笑い芸人の思考法や漫才の手法を導入。独自のメソッド「笑人の繁盛術」を用いたコンサルティングにより、クライアントの業績を次々と向上させる。

専門用語を使わない分かりやすい内容のメールマガジンは、読者数1万人を突破。多くの業績アップ報告が寄せられている。また、会員制サポート「増益繁盛クラブ」は、日本全国(北海道〜沖縄)のみならずアメリカからの参加者もおり、その活動はテレビ番組『ガイアの夜明け』でも取り上げられ大きな注目を浴びた。

多角的な活動と信念

現在は、プロのコンサルタントが購読する専門誌『企業診断』(同友館)での連載も手がけ、「コンサルタントのコンサルタント」としても高い評価を得ている。また、自身の経験から確立した株式投資メソッドを伝えるコミュニティ「株研」も運営。

多忙を極める現在も、毎月1回の先祖への墓参りを欠かさない。家族をこよなく愛するマーケッターである。

-3.儲かる販促と利益アップ