経営塾の資料が、手元に三つ並んでいた。
先日、ある飲食店の経営者の方と話していたとき、
テーブルの上にパンフレットが三冊置いてありました。
動画学習型の経営塾。
地域のセミナー型の塾。
オンラインのコンサル型コミュニティ。
「どれがいいのか、正直わからなくて」と、
その方はおっしゃっていました。
値段も形式もバラバラ。
謳い文句はどれも似ている。
「繁盛店になれる」「売上アップ」「利益改善」。
でも、その方が本当に求めていたのは、
「今の店一本に頼るのが怖い。
もう一本、収益の柱を作りたい」という、
もっと具体的な話でした。
と言うことで、今回は飲食店経営塾の種類と、
「第二の柱を作る」という目的に照らした
選び方の話をしていきます。
📋 この記事でわかること
- 飲食店経営塾の主な4種類とそれぞれの特徴
- 「第二の柱を作りたい」目的に合った塾の選び方
- 塾に入る前に確認すべき、既存事業の伸びしろの見つけ方
- 失敗しにくい経営塾の選び方のポイント
こんな方におすすめ
- ✅ 今の売上一本足打法に不安を感じている飲食店オーナー
- ✅ テイクアウト・物販・ギフトなど第二の柱を作りたい方
- ✅ 経営塾やコンサルを探しているが、種類が多くて迷っている方
- ✅ 学んでも実行できずに終わった経験がある飲食店経営者
- ✅ 現場から少し離れて経営者として動く時間を作りたい方

「塾に入れば変わる」ではなく、目的から逆算する
まず正直に言います。
飲食店経営塾は、833件以上の店舗指導をしてきた私の経験で言うと、
「種類」より「目的との一致」が
選ぶときの核心です。
あなたが今、経営塾を探している理由は何ですか?
「売上を上げたい」という漠然とした目的ですか?
それとも「テイクアウトや物販で、今の業態に加えた収益の柱を作りたい」という、
具体的な目的ですか?
この違いは大きい。
漠然とした目的で塾を選ぶと、
学びの量は増えるのに、
自分のお店で何をやればいいかが、
かえって見えにくくなります。
コロナ禍以降、「今の一本柱では怖い」という声を、
飲食店の経営者の方からよく聞くようになりました。
私自身、独立直後に貯金が底をついて、
妻と母から借金をした経験があります。
「柱が一本だけ」の怖さは、
身をもって知っています。
だから余計に言いたいのは、
「塾で学ぶ前に、まず目的を決める」ということです。
「今の一本柱では怖い」と感じながらも、第二の柱を何から設計すればいいか迷っている状態、まさにその段階の方に届けたいものがあります。無料登録で読める「増益繁盛店になる12ステップ」(74ページ)と「1店舗経営で3店舗分以上の利益を獲得する方法」(46ページ)に、その道筋が整理されています。メール登録のみ、1分で受け取れます。
飲食店経営塾の主な4種類と特徴
経営塾は大きく4つのタイプに分かれます。
それぞれの特徴を整理しておきます。
動画・通信学習型
自分のペースで学べる。
費用は比較的抑えられる。
でも、デメリットがあります。
学んで終わり、になりやすい。
「見た気になる」「わかった気になる」という状態で止まって、
自店への落とし込みができないまま積み上がっていく。
✅ 向いている人:体系的な知識をまず整理したい、
時間の自由が極端にない初期段階の方。
❌ 向いていない人:第二の柱を具体的に設計して実行まで動きたい方。
単発・連続セミナー型
テーマごとに参加できる。
費用は1回あたりで考えると手が届きやすい。
でも、「学ぶ→忘れる→また学ぶ」という繰り返しになりやすい。
飲食店の販促セミナーでも同じ構造が起きます。
学びを売上に変える人とそうでない人の差は、
セミナーの中身より「実行する仕組みがあるかどうか」に
かかっているんです。
✅ 向いている人:特定のテーマだけ補強したい方、
情報収集段階の方。
❌ 向いていない人:「第二の柱づくり」を体系的に進めたい方。
個別コンサル・顧問型
自分のお店の状況に合わせた話ができる。
実行の伴走もしてもらいやすい。
費用は高め。
コンサルタントの実績・スタイルの見極めが必要です。
コンサルを選ぶときの確認ポイントについては、
居酒屋の売上アップにコンサルを使う前の自己診断チェックリストも参考になります。
✅ 向いている人:自店の課題が複雑で、
個別対応が必要な段階の方。
❌ 向いていない人:費用対効果を考えると、まず自己診断が先の方。
コミュニティ・会員制塾型
同じ景色を見ている仲間と継続的に学べる。
月次・定期的な関わりがある分、
「やりきる」環境が整いやすい。
単発で学んで終わりにならない構造が、
第二の柱づくりには特に向いています。
✅ 向いている人:継続的な実行サポートが必要な方、
孤独な経営判断に疲れている方。
❌ 向いていない人:情報収集だけが目的の方。
✓ ここまでのポイント
- 経営塾は「種類」より「目的との一致」で選ぶのが先決
- 動画型・セミナー型は学びやすいが、実行の仕組みがないと止まりやすい
- 第二の柱を作るなら、継続的な伴走がある形が効果を出しやすい
客数・客単価・来店頻度を分解して今の柱の伸びしろを確認したい、でも自分一人では何を見ればいいかわからないという方に、「必要売上シミュレーター」と「自店診断ワークシート付きの教科書」が無料で使えます。固定費・人件費率・原価率を入れると利益を残すために必要な売上が自動計算できます。登録はメールのみです。
塾に入る前に、まず「今ある柱の太さ」を確認する
ここが一番大事な話です。
第二の柱を作りたいと考えているとき、
私がいつも最初にお伝えするのは、
「まず今ある柱の太さを確認しましょう」ということです。
なぜか。
客数・客単価・来店頻度。
この三つを分解してみると、
まだ伸びしろが残っている場合が、
思いのほか多いからです。
例えば、居酒屋さんで考えてみてください。
夜の席は埋まっているのに、
ランチはやっていない。
これはまだ「客数」の伸びしろがあります。
また、常連さんへのお土産販売や、
ギフトセットの販売をしていない。
これは「客単価」と「来店頻度以外の接点」の伸びしろです。
テイクアウト、物販、ギフト、店販。
こうした「既存事業の延長線上にある第二の柱」は、
完全に新しいビジネスを立ち上げるより、
はるかにリスクが低い。
顧客資産も、調理設備も、
今ある信頼も、すべて活かせるからです。
「第二の柱を作る前に、まず今の柱がどこまで太くなれるかを診る。その余白に、新しい収益が自然と生まれてくることが多い」
ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント・中小企業診断士)
私が指導してきた和食店の経営者(50代・男性)の話が、
これをよく表しています。
「月商80万円上乗せできた。仕組み化で現場を任せられる時間が増えた。それまで何でも自分で抱え込んでいたのが、経営に集中できるようになった」
和食店オーナー(50代・男性)
この方が取り組んだのは、
完全に新しい事業ではありません。
既存のお客さんとの関係性を深め、
仕組みを整えて、
現場を任せられる体制を作った。
その結果、月商80万円の上乗せと、
経営者としての時間が生まれました。
「抱え込みグセが減った」というのは、
単なる気持ちの変化ではなくて、
仕組みがあるから手放せた、ということです。
「目的別」経営塾の選び方、3つの条件
第二の柱づくりを目的に塾を選ぶなら、
私は次の3点を確認することをおすすめしています。
チェックポイント1:既存事業の延長線上を扱っているか
全く異業種への参入を推奨する塾より、
今の業態・顧客資産を活かした収益拡張を扱っている塾の方が、
飲食店オーナーには現実的です。
✅ ポイント:テイクアウト・物販・ギフトの設計事例が、
塾の実績として出ているかを確認してみてください。
チェックポイント2:実行サポートの仕組みがあるか
学んで終わりの塾では、第二の柱は建たない。
月次の進捗確認、仲間との共有、相談できる場。
この三つが揃っている塾かどうかを確かめましょう。
✅ ポイント:「何を学べるか」より「実行できる環境があるか」で
塾を選ぶ視点を持つこと。
チェックポイント3:売上ではなく「利益」を扱っているか
第二の柱を作っても、利益が残らなければ意味がない。
客単価の設計、原価・人件費の構造、値引きに頼らない集客。
こうした「手元にお金が残る体質」を扱っているかどうかが、
塾選びの最後の確認点です。
✅ ポイント:「売上アップ」だけを謳う塾より、
利益率・原価率・単価設計まで踏み込んでいる塾を選ぶこと。
❌ よくある失敗パターン
- 費用が安い動画型だけで学んで、実行できずに終わる
- 単発セミナーを渡り歩き、「学んだこと」が増えるだけで何も動かない
- 完全新規の事業に飛びついて、今の顧客資産を活かせない
✅ うまくいくパターン
- 今の柱の伸びしろを先に確認してから、第二の柱を設計する
- 実行サポートがある環境で、月単位で動き続ける
- 顧客資産・販促資産を活かした延長線上の収益化から始める
完全新規に出るなら、顧客資産を活かせる方向で
既存事業の延長線上では足りない、
という段階になったとき、
完全新規の事業を考えることもあります。
でも、このとき一つ気をつけてほしいことがあります。
今まで築いてきた顧客リスト、
信頼してくれているお客さんとの関係性、
SNSのフォロワー、ニュースレターの読者。
こうした「販促資産」を活かせる方向で設計できるなら、
ゼロからの孤独な戦いにはなりにくい。
例えば、焼肉屋さんが肉のネット通販を始める。
カフェが焙煎豆のサブスクを始める。
居酒屋さんが料理教室を始める。
完全な異業種ではなく、
「今のお客さんが喜ぶ延長線上」に
設計できるかどうかが、
第二の柱の成否を分けます。
「新規事業は白紙から始めない。今のお客さんが次に何を求めているかを聞けば、答えはほとんどそこにある」
ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント・中小企業診断士)
「そんな時間ない」と思った方は、
その「時間がない」状態そのものが、
第二の柱づくりを阻んでいる原因です。
仕組み化して現場を任せられる体制を作ることが、
経営者として次の一手を打つ前提になります。
まとめ:塾の種類より「目的との一致」と「実行の仕組み」で選ぶ
飲食店経営塾には、
動画型・セミナー型・個別コンサル型・コミュニティ型の4種類があります。
費用も形式も違う。
でも、「第二の柱を作りたい」という目的で選ぶなら、
確認すべきことは明確です。
既存事業の延長線上を扱っているか。
実行サポートの仕組みがあるか。
売上ではなく利益を扱っているか。
そして、塾に入る前に一度、
今ある柱の太さを確認してみてください。
客数・客単価・来店頻度の三つを分解すると、
まだ伸びしろが見つかることがあります。
その伸びしろの中に、第二の柱の種が
埋まっていることも少なくありません。
学びは投資です。
お金を掛けずに売上を伸ばそうという発想は、
長い目で見ると愚策です。
でも、投資するならば、
目的に合った場所に投資していきましょう。
店舗経営は、ゴールのないマラソンです。
走り続けましょう。
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