飲食店で利益が残らない本当の理由。忙しいのに手元にお金がない店主さんへ

飲食店で利益が残らない本当の理由。忙しいのに手元にお金がない店主さんへ

結論から言うと、飲食店で利益が残らない最大の原因は「集客商品と収益商品を分けていないこと」と「値引きで人を集めていること」の2つです。この2つが重なると、どれだけ席が埋まっても手元にお金が残りません。詳しくお伝えします。

「月末になると通帳がギリギリ」「週末は満席なのに、なぜか翌月の支払いが怖い」——全国の飲食店オーナーさんから、こういう声を本当によく聞きます。静岡県清水区で経営コンサルタントとして20年、1,000店舗以上の飲食店に関わってきた私、ハワードジョイマンも、この悩みを何百回と聞いてきました。

忙しいのにお金が残らない。これは「頑張りが足りない」のではありません。構造の問題です。構造を直せば、客数を増やさなくても利益は伸びます。今回はその話をします。


飲食店で利益が残らない本当の理由。忙しいのに手元にお金がない店主さんへ | 販促アイデア100選
目次

「売上」を見ていて「利益率」を見ていない店の共通パターン

利益が残らない飲食店の帳票を見ると、ほぼ共通するパターンがあります。

売上は月商500万円を超えているのに、原価率が35〜40%を超えていて、人件費も30%を超えている。家賃と光熱費を入れると、残るのは売上の5〜8%。月商500万円でも手残りは25〜40万円になってしまう。これで社長が朝から晩まで働いているとしたら、時給換算するのが怖いくらいの金額です。

なぜこうなるかというと、「売上が上がれば利益も上がるはず」という思い込みで経営しているからです。売上と利益は別物です。売上が増えても、それ以上に原価と人件費が増えていれば、利益は増えません。むしろ忙しくなるほど人を増やして、原価も増えて、利益は薄くなっていく。

まず「売上」ではなく「利益率と入金タイミング」を追う経営に切り替える必要があります。


値引き集客が「利益を食べ続ける」仕組み

もう一つ、利益が残らない店に共通しているのが「値引きクーポンでの集客依存」です。

ホットペッパーのクーポン、グルメサイトの割引、SNSのプレゼント企画——これらで集まるお客さんは、「安さに反応した」お客さんです。安さで来た方は、安さがなくなれば来なくなります。そして、値引き客と優良客では、長い目で見た時の価値に7倍以上の差があるというデータがあります。

つまり、値引きで集めれば集めるほど、低単価で追加注文もなく、クレームは多く、リピートもしない客層を相手にし続けることになる。これでは利益が残るはずがありません。

じゃあどうするか。「値引きではなく価値で選ばれる」伝え方に切り替えることです。POPやメニュー表の書き方を「ご利益中心ネーミング」に変えるだけで、同じ商品でも選ばれ方が変わってきます。

例えば「本日のおすすめ煮込み」ではなく「16時間かけてコツコツ煮込んだ、冬だけの特製ビーフシチュー」と書く。手間と時間を数字で見せることで、値段の説得力が変わります。値引きしなくても選ばれる理由が生まれます。


利益を増やすために今すぐ使える「補助金・助成金」という選択肢

利益構造を変えるためには、設備投資や販促投資が必要な場面があります。でも「自己資金を使う余裕がない」という状況も、利益が残らない飲食店にはよくある話です。

そこで活用してほしいのが、国や自治体の補助金・助成金制度です。飲食店が使える代表的な制度を整理しておきます。

①事業再構築補助金
コロナ以降の事業転換・新分野展開を支援する補助金で、飲食店の業態変更やテイクアウト・デリバリーへの転換、EC・通販展開などが対象になることがあります。補助率は中小企業で2分の1〜3分の2、上限は数百万円から数千万円規模と幅があります。新しい売上の柱を作りたい飲食店オーナーさんには検討する価値があります。

②IT導入補助金
飲食店でいえばモバイルオーダーシステム、予約管理システム、会計ソフトの導入費用が対象になります。モバイルオーダーは単なる業務効率化だけでなく、注文点数アップ・客単価アップ・少人数運営の同時実現という販促効果があります。補助率は最大2分の1で、数十万円規模の補助が見込めます。

③小規模事業者持続化補助金
チラシ・看板・ホームページ・SNS広告など販促費用の2分の1(上限50万円)が補助されます。「店前看板を新しくしたい」「メニューブックを作り直したい」「インスタ広告を試してみたい」という飲食店オーナーさんに使いやすい制度です。申請のハードルも他の補助金に比べて比較的低めです。

④雇用関連助成金
厚生労働省系の助成金で、新規雇用・研修・働き方改革に関連するものが飲食店でも活用できます。人手不足に悩む飲食店には、採用コストの一部を助成金で賄える可能性があります。

ただし、ここで必ず覚えておいてほしいことがあります。補助金を取ること自体が目的になってはいけません。補助金はあくまで「自己資金では踏み込めなかった販促投資・設備投資を実行するためのブースター」です。補助金で設備を入れた後、それを使ってどう集客し、どう利益を伸ばすかの戦略設計が先にあるべきです。順番を間違えると、お金を使って終わりになります。


補助金申請で採択されるためのポイント

補助金申請で採択されるお店と落ちるお店の違いは、「何のために、どう使って、どう売上・利益に結びつけるか」が具体的に書けているかどうかです。審査員が見ているのは、投資の妥当性と実現可能性です。

採択されやすい申請書の共通点を3つ挙げます。

①現状と課題が数字で書かれている
「売上が落ちている」ではなく「昨年比で月商が30万円減少し、原価率が38%に上昇している」という形で、現状を具体的な数字で示せているかどうか。

②投資によってどう変わるかが明確
「モバイルオーダーを導入することで、現在スタッフ1名に割いているオーダー対応業務を削減し、その時間を接客とアップセル提案に充てることで客単価を500円引き上げる」という具体的な変化のストーリーがある。

③実行スケジュールが現実的
「来月から始める」ではなく、「3ヶ月以内にシステム導入、6ヶ月後に効果検証」という段階が示されていること。

申請書類の作成で詰まるのは、「自分のお店の強みと課題を客観的に書く」部分です。日々現場にいると、自分のお店を外から見る視点が持ちにくい。そこで中小企業診断士のような専門家が伴走する意味が出てきます。

私、ハワードジョイマンは中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)として、補助金を取るところだけでなく、取った後の集客・利益アップ戦略まで一気通貫で支援しています。地方都市のパスタ店が補助金で改装した後に前年比151万円の売上増を実現した事例も、こうした伴走の結果です。


「利益が残る構造」に変えた飲食店に共通する3つの打ち手

最後に、今日から始められる3つの打ち手をお伝えします。補助金を待たなくてもすぐできることです。

打ち手①:集客メニューと収益メニューを分ける
目玉の一品(集客商品)で人を引き寄せ、関連商品・プレミアムコースで利益を取る構造に変えます。目玉商品自体を値引きするのをやめて、「この一品を目当てに来たお客さんが、ついでに頼みたくなる商品」をメニューに並べることが核心です。

打ち手②:新商品は既存商品より20%高くするルールを店内に入れる
これだけでメニュー全体の単価が自然に上がっていきます。「新しいのに安い」を繰り返していると、メニュー全体が安い方向に引っ張られます。新商品は最低20%高くする、これを店のルールにしてください。

打ち手③:ボトルキープや回数券で「前払いの仕組み」を作る
お金が入るタイミングを早めることが、資金繰りの改善に直結します。飲食店なら焼酎・ウイスキーのボトルキープ、コース料理の前払い予約、回数券——これらを意識的に設計することで、翌月の売上が今月のうちに手元に入ってくる状態を作れます。

この3つを2週間以内に全部試してみてください。3つだけ。全部やろうとしなくていいです。2週間で3つ、これが私が全国の飲食店オーナーさんにお伝えしている「年間72の打ち手を積み重ねる」出発点です。


まとめ:利益が残る飲食店は「構造」が違う

忙しいのに手元にお金が残らない。この状況は、あなたの頑張りが足りないのではありません。利益が残る構造になっていないだけです。

値引きで集めた客は利益を食い続けます。集客商品と収益商品を分けずに経営すると、売上が増えても利益は増えません。そして、補助金・助成金という「国が用意している投資支援」を活用しないまま、自己資金だけで戦うのは非常にもったいない。

売上より利益を重視する。値引きではなく価値で選ばれる。がんばらずに利益が残る仕組みを作る。この考え方を一歩ずつ現場に落とし込んでいけば、月商が変わらなくても手元に残るお金は必ず増えます。

「何から手をつければいいかわからない」という方は、まず飲食店の利益構造と販促の考え方をまとめた無料の教科書を読んでみてください。読んだ翌日から現場で使える内容です。

“頑張らずに利益を増やす”飲食店の教科書(無料)

個別に相談したいこと、補助金申請のことで聞きたいことがあれば、LINEからお気軽にどうぞ。「どの補助金が自分の店に使えるか」「今すぐできる利益改善の一手は何か」、一緒に考えます。

LINEからお気軽にご相談ください。お待ちしております。

静岡県静岡市清水区を拠点に、全国500社を超える飲食店・美容室オーナーさんと一緒に「利益が残る経営」を実践してきた経験が、きっとあなたの店のヒントになると思います。

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この記事を書いた人

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 代表取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区)
自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。

市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。そして、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。

取得を契機に7年目で市役所退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。

お笑い芸人として活動していた経験から、小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル、漫才の手法などを取り入れることで、クライアントの業績が着実に向上していく。

こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。独自の繁盛店メソッド「笑人の繁盛術」の考え方で、コンサルティングを行う。

発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万人を超える。

会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブ」を運営。人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。これまで北は北海道から南は沖縄、そして、アメリカからも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。

コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)からもコンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。

どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。家族を愛するマーケッター。

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