関連商品販売:ワイン×コルク抜き式の組み合わせ提案

関連商品販売:ワイン×コルク抜き式の組み合わせ提案

目次

なぜ「関連商品」を提案すると客単価が2倍になるのか

「ワインをお買い上げのお客様、コルク抜きはお持ちですか?」
—この一言で、ワイン専門店の客単価が平均1.8倍になった事例があります。
お客様にとって 「確かに必要」なものを、
「そういえば」 のタイミングで提案するのが関連商品販売の極意です。

関連商品販売は押し売りではありません
お客様が 「本当に必要としているもの」を、
「買い忘れを防ぐ」形で提案する親切なサービス なのです。

あるカフェが
「コーヒー豆×コーヒーフィルター」の組み合わせ提案を始めました。
「お豆だけでは淹れられませんよね」という自然な流れで、
フィルターも一緒に購入していただく結果、
客単価が平均2,200円から3,400円 になりました。

美容室では 「カラーリング×ホームケア商品」を組み合わせ。
「せっかくの美しい色を長持ちさせませんか?」の提案で、
「確かにそうですね」 と8割のお客様が専用シャンプーを購入。
技術料金に加えて商品売上が生まれ、平均客単価が1.6倍になりました。

関連商品販売が成功する3つの心理

1. 「完結したい」心理

【人間の基本的欲求】
・物事を完全な状態にしたい
・中途半端な状態を嫌う
・「あとで買い足す」手間を避けたい
・一度で済ませたい効率性

【具体例】
ワイン購入→コルク抜きも必要
コーヒー豆購入→フィルターも必要
カラーリング→色持ち商品も必要
パスタソース購入→パスタも必要

【お客様の心理】
「確かに、これがないと使えない」
「今買っておけば後で困らない」
「一緒に買った方が効率的」
「完璧に揃えたい」

2. 「得をしたい」心理

【お得感の演出】
・セット価格での提案
・「今だけ」「一緒に買うと」の特典
・送料や手間の削減効果
・プロからの推奨による価値

【価値の実感】
・「別々に買うより○○円お得」
・「後で買うと送料がかかります」
・「プロがおすすめする組み合わせ」
・「効果が2倍になります」

【提案例】
「セットでお買い上げいただくと500円お得です」
「一緒にお使いいただくと効果が長持ちします」
「プロとして、この組み合わせをおすすめします」

3. 「失敗を避けたい」心理

【失敗回避欲求】
・買ったのに使えない状況を避けたい
・効果が半減することを避けたい
・後で困ることを避けたい
・「知らなかった」を避けたい

【専門家としての助言】
・「こちらがないと効果が出ません」
・「これまでのお客様の経験から」
・「よくあるお困りごとを避けるために」
・「プロとしてお伝えしておきます」

【安心感の提供】
・「これで完璧です」
・「安心してお使いいただけます」
・「効果を最大限に引き出せます」
・「後悔しない選択です」

効果的な関連商品の選び方

パターン1:必需品関連

【基本的な必需品】
・メイン商品を使うために絶対必要なもの
・ないと機能しない、効果が出ないもの
・一般的に忘れがちなもの
・プロとして「必須」と言えるもの

【具体例】
・ワイン→コルク抜き、ワイングラス
・コーヒー豆→フィルター、コーヒーミル
・パスタソース→パスタ、粉チーズ
・カラーリング→専用シャンプー、トリートメント
・アロマオイル→ディフューザー、キャンドル

【提案方法】
「こちらはお持ちでしょうか?」
「○○がないと使えませんが、大丈夫ですか?」
「一緒にご用意いたしましょうか?」

パターン2:効果向上関連

【効果を高める商品】
・メイン商品の効果を倍増させるもの
・より良い結果を得るために推奨されるもの
・プロが実際に使っているもの
・お客様の満足度を高めるもの

【具体例】
・高級食材→専用調味料、ソース
・スキンケア→専用化粧水、美容液
・ヘアケア→ヘアオイル、スタイリング剤
・エクササイズ用品→プロテイン、サプリ
・ガーデニング用品→肥料、栄養剤

【提案方法】
「効果を最大限に引き出すなら」
「プロとしてはこちらも一緒に」
「より良い結果のために」
「お客様の満足度がさらに上がります」

パターン3:メンテナンス関連

【長持ちさせる商品】
・メイン商品を長持ちさせるもの
・品質を維持するもの
・お手入れに必要なもの
・トラブル予防に役立つもの

【具体例】
・革製品→専用クリーナー、保護剤
・電化製品→メンテナンス用品、フィルター
・家具→専用クリーナー、保護材
・植物→栄養剤、殺虫剤
・楽器→メンテナンス用品、弦・リード

【提案方法】
「長くお使いいただくために」
「品質を保つためには」
「お手入れ用にこちらもいかがですか」
「トラブル予防のために」

業種別関連商品提案事例

飲食店での関連商品提案

【テイクアウト時の提案】
メイン:お弁当
関連:お茶、デザート、箸・スプーン

メイン:ピザ
関連:サラダ、ドリンク、ガーリックオイル

メイン:パスタ
関連:サラダ、パン、チーズ

【提案トーク例】
「お弁当のお供にお茶はいかがですか?」
「ピザにはサラダが人気です。一緒にいかがですか?」
「パスタにはこちらのパンが相性抜群です」

【効果】
・客単価:平均1,200円→1,800円
・お客様満足度向上(完璧な食事体験)
・リピート率向上(美味しい組み合わせの記憶)

美容室での関連商品提案

【技術メニューと商品の組み合わせ】
メイン:カラーリング
関連:色持ち専用シャンプー、トリートメント

メイン:パーマ
関連:カール維持ムース、専用コンディショナー

メイン:ヘアカット
関連:スタイリング剤、ヘアブラシ

【提案トーク例】
「せっかくの美しい色を長持ちさせるために、
専用のシャンプーをお使いください」

「このパーマを美しく保つには、
専用のムースがおすすめです」

【効果】
・技術料金8,000円→商品購入3,000円追加
・お客様の満足度向上(効果長持ち)
・次回来店時の髪の状態向上

小売店での関連商品提案

【商品カテゴリー別組み合わせ】
メイン:高級食材
関連:専用調味料、レシピ本、調理器具

メイン:アウトドア用品
関連:メンテナンス用品、交換部品、ケース

メイン:化粧品
関連:メイク道具、クレンジング、パフ・ブラシ

【陳列での工夫】
・関連商品を近くに配置
・「一緒に使うと効果的」POP
・使用方法や組み合わせの説明
・お客様の声やレビューの掲示

【効果】
・関連商品購入率:40-60%
・客単価向上:平均1.5-2倍
・お客様の満足度向上

自然な提案テクニック

1. タイミングの選び方

【最適なタイミング】
・メイン商品の購入が決まった直後
・会計前のまとめタイミング
・使用方法を説明している時
・お客様が「他に必要なものは?」と考えている時

【避けるべきタイミング】
・メイン商品を検討中
・急いでいる様子の時
・予算を気にしている発言があった後
・既に断られた直後

【自然な導入方法】
「ところで」「そういえば」「念のため確認ですが」
「お客様、○○はお持ちでしょうか?」
「一緒にお使いいただくと効果的なのが」

2. 断られた時の対応

【スマートな引き下がり方】
「承知いたしました。また機会がありましたら」
「そうですね。お持ちでしたら大丈夫です」
「今度、必要になりましたらお声かけください」

【情報提供に切り替え】
「ご参考までに、効果を高める方法をお伝えすると」
「もしご興味がありましたら、こんな商品もあります」
「将来的にご検討される際は、こちらがおすすめです」

【種を蒔く方法】
・商品カタログやパンフレットを渡す
・「いつでもご相談ください」の一言
・次回来店時の提案予告
・季節や時期に応じた提案予告

3. 説得力のある説明方法

【根拠のある説明】
・「プロとして」の推奨
・「他のお客様の経験から」
・「メーカー推奨の組み合わせ」
・「効果が○倍になります」

【具体的なメリット】
・数字で表現できる効果
・時間や手間の節約
・失敗やトラブルの回避
・満足度の向上

【お客様の声の活用】
・「多くのお客様にご好評です」
・「リピート購入率が高い商品です」
・「『買って良かった』のお声をよくいただきます」
・「一度使うと手放せないとおっしゃる方が多いです」

関連商品販売実践ワークシート

関連商品マップ作成

【メイン商品1】
商品名:_______________________________
関連商品候補:_________________________
必需品関連:___________________________
効果向上関連:_________________________
メンテナンス関連:_____________________

【提案トーク】
基本提案:_____________________________
メリット説明:_________________________
断られた時の対応:_____________________

【目標設定】
関連商品購入率目標:___________________
客単価向上目標:_______________________

実践チェックシート

【提案準備チェック】
□ 関連商品の知識習得完了
□ 提案トークの練習完了
□ 商品の配置・陳列確認
□ 価格・特典の設定確認
□ スタッフ全員への共有完了

【実践チェック】
□ 自然なタイミングで提案
□ お客様のメリットを明確に説明
□ 押し付けがましくない態度
□ 断られても感じ良く対応
□ 結果の記録・分析

【改善チェック】
□ 提案成功率の測定
□ お客様の反応分析
□ トークの改良
□ 新たな関連商品の検討
□ スタッフ間での情報共有

今すぐできる関連商品販売

今週のアクションプラン

【月曜日】主力商品の関連商品をリストアップ
【火曜日】最も売れそうな組み合わせを3つ選択
【水曜日】提案トークを作成・練習
【木曜日】関連商品の配置・陳列改善
【金曜日】実際のお客様で提案開始

【翌週の改善】
・提案成功率の分析
・お客様の反応調査
・トークの改良
・新たな組み合わせの検討
・スタッフ間での成功事例共有

関連商品販売は、
お客様のためになる提案であり、
店舗の売上向上にもつながるwin-winの手法です。

重要なのは、
本当にお客様のためになる組み合わせを提案することです。
押し売りではなく、
「確かに必要」「確かに便利」「確かにお得」 と
感じていただける提案を心がけましょう。

「ワインにはコルク抜きが必要ですよね」
—この自然な気遣いが、
お客様の満足度と売上の両方を向上させます。
今すぐ関連商品の組み合わせを考えて、
提案を始めてみませんか?


次回予告: 「新規客獲得:『枠外し』発想で競合と差別化する戦略」で、
業界の常識にとらわれない発想で競合他店との圧倒的な差別化を実現し、
新規客を効率的に獲得する手法をお伝えします。

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この記事を書いた人

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 代表取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区)
自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。

市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。そして、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。

取得を契機に7年目で市役所退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。

お笑い芸人として活動していた経験から、小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル、漫才の手法などを取り入れることで、クライアントの業績が着実に向上していく。

こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。独自の繁盛店メソッド「笑人の繁盛術」の考え方で、コンサルティングを行う。

発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万人を超える。

会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブ」を運営。人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。これまで北は北海道から南は沖縄、そして、アメリカからも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。

コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)からもコンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。

どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。家族を愛するマーケッター。

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