3.儲かる販促と利益アップ

飲食店のサンキューレターが、二回目の来店を作る理由

「一回来てくれたお客さんが、また来てくれない。」

「新規の集客にはお金をかけているのに、リピートが全然つながらない。」

「初来店のときはすごく喜んでくれていたのに、それっきりになってしまう。」

飲食店のオーナーさんから、こういう悩みをよく聞きます。せっかく来てもらえたお客さんが、一度きりで終わってしまう。これほどもったいないことはありません。

実は、「二回目の来店」は偶然ではなく、仕掛けによって意図的に作ることができます。その仕掛けのひとつが、サンキューレターです。今回は、増益繁盛クラブの主宰・ハワードジョイマンが、ある居酒屋オーナーとの対話を通じて感じた「サンキューレターが持つ力」について、率直にお話しします。

📋 この記事でわかること

  1. 飲食店でサンキューレターが「二回目の来店」を作る仕組み
  2. サンキューレターに何を書けばいいか、具体的な内容と考え方
  3. 紙のレターとデジタル(LINE)を組み合わせた接点づくりのポイント
  4. 「地味な販促を継続する」ことが、長期的な繁盛店をつくる理由

こんな方におすすめ

  • ✅ 新規客は来るのに、リピーターがなかなか増えない飲食店オーナー
  • ✅ ホットペッパーやクーポンへの依存から抜け出したいと考えている方
  • ✅ お客さんとの関係を長く育てる仕組みを知りたい方
  • ✅ 忙しくてもできる「手間のかからない再来店の仕掛け」を探している方
  • ✅ 客単価や来店頻度を上げていきたいと感じているすべての店舗経営者
飲食店のサンキューレターが、二回目の来店を作る理由 | 増益繁盛クラブ、繁盛店研究所/増益繁盛クラブ(運営法人:有限会社繁盛店研究所、株式会社繁盛店研究出版、株式会社日本中央投資会/繁盛店グループ)

「料理が美味しければ、また来てくれる」は本当か?

あるとき、地方都市で居酒屋を営んでいる経営者の方(仮にAさんとします)と話す機会がありました。月商は350万円前後で、料理の評判は悪くない。でも売上がじわじわと下がっている、という状況でした。

Aさんはこう言いました。「うちは美味しいものを出しているから、気に入ってくれたお客さんはまた来てくれると思ってたんです。でも実際は、新規のお客さんが一回来て、それで終わりになることが多くて。」

この「美味しければまた来てくれる」という考え方、飲食店のオーナーさんの多くが一度は持つ感覚です。でも、これはちょっと違います。

美味しいことは大前提。でも「また来よう」という気持ちを呼び起こすのは、味だけではないんです。

「美味しい料理はお客さんに来てもらうための前提条件であって、二回目を作る仕組みではありません。料理と集客は、まったく別の仕事なんです。」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント・中小企業診断士)

Aさんに聞いてみました。「来てくれたお客さんに、その後なにかアプローチしていますか?」

「特に何も…。」という答えが返ってきました。これが問題の核心でした。

サンキューレターが「二回目」を作る、シンプルな理由

サンキューレターとは、初来店してくれたお客さんに「来てくれてありがとう」という気持ちを込めて送る手紙やはがきのことです。デジタルならLINEのメッセージに置き換えることもできます。

なぜこれが二回目の来店につながるのか。理由はシンプルです。

一度来てくれたお客さんは、あなたの店に対して「良かった」という記憶を持っています。でもその記憶は、時間が経つにつれてだんだん薄れていく。他の店の情報が目に入り、日常の忙しさに紛れて、「また行こう」という気持ちが後回しになっていく。

そこに、タイミングよくあなたから一枚のはがきや一通のメッセージが届く。それだけで、薄れかけていた記憶がぱっと蘇ります。「そういえば、あのお店美味しかったな」「また行ってみようかな」という気持ちが動く。

これが、サンキューレターが持つ力です。

Aさんに最初のアドバイスとして提案したのは、「来てくれたお客さんの連絡先を取得して、一週間以内にはがきを送りましょう」という、ごくシンプルなことでした。

チェックポイント1:来店後のフォロー、していますか?

初来店のお客さんに対して、来店後に何らかの接触を取っているかを確認してみましょう。「何もしていない」という状態は、せっかくのご縁をそのままにしているのと同じです。

✅ ポイント:まずはアンケートカードやLINE友達追加など、接点を作る入り口を設けることから始めましょう。連絡先を取得できていなければ、そもそもフォローできません。

チェックポイント2:サンキューレターのタイミングは適切か?

フォローが遅くなるほど、来店の記憶は薄れます。理想は来店から3〜7日以内。「来てくれてよかった」という気持ちが残っているうちに届けることが重要です。

✅ ポイント:「忙しくてつい後回しになる」という方は、週に一度まとめて送る曜日を決めてしまいましょう。仕組み化することで継続できます。

✓ ここまでのポイント

  • 「美味しければ来てくれる」は前提条件であり、二回目を作る仕組みではない
  • サンキューレターは、薄れかけた記憶を呼び起こし、再来店のきっかけを作る
  • 来店後のフォローは「タイミング」と「仕組み化」がカギになる

何を書けばいいか。サンキューレターの中身の作り方

「レターを送るのはわかったけど、何を書けばいいかわからない」という声もよく聞きます。Aさんもそうでした。

シンプルに考えてください。サンキューレターは「営業文書」ではありません。店主からお客さんへの、ちょっとした手紙です。

基本的な構成はこんな感じです。

❌ やりがちなパターン(失敗の原因)

  • 「この度はご来店いただきありがとうございました。またのご来店をお待ちしております。」だけで終わる
  • クーポンや値引き情報だけを貼り付けた「チラシ」になっている
  • 店の情報をひたすら詰め込んだ、読む気にならない文章になっている

✅ 効果が出やすいアプローチ

  • 来てくれたことへの感謝を、自分の言葉で書く(短くていい)
  • 店主のちょっとした近況や、今月のおすすめを1〜2行入れる
  • 「こんな席がある」「こんな使い方ができる」など、まだ知らないかもしれない情報をひとつ添える
  • 次回来たくなるような「小さなきっかけ」(季節の新メニュー、次回特典など)で締める

大切なのは「人間が書いた」と感じてもらえること。テンプレートを使うなとは言いませんが、「このお店の人から届いた」という温度感が伝わる文章にすることが、読んでもらえるかどうかの分かれ目です。

「販促は、お客さんとの会話の続きです。来店してくれたことへの感謝を、手紙という形で渡すだけで、あなたの店はお客さんの頭の中に、もうひとつ別の引き出しを作ることができる。」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント・中小企業診断士)

Aさんは最初、「自分の言葉で書くのが恥ずかしい」と言っていました。でも試しに書いてみたところ、「なんか、返事みたいなものが来るお客さんもいて、そのときは嬉しかった」と後日話してくれました。その感覚が大事です。

紙のレターとLINEを組み合わせる、現実的な仕組みの作り方

「はがきを送るのは手間がかかる」という方もいます。その気持ちはわかります。でも、手間がかかるからこそ、届いたときの印象が違う。デジタルが当たり前になった今だからこそ、紙のはがきが手元に届く体験は、かえって目立ちます。

とはいえ、すべてを紙でやる必要もありません。私がおすすめするのは、紙とLINEを組み合わせた形です。

サンキューレター活用 STEP 1

来店時にLINE友達登録を促す

レジ横やテーブルにQRコードを置いて、LINE公式アカウントへの登録を促します。来店ポイントや次回特典を入り口にすると登録率が上がります。

⚠️ よくある失敗:「登録してください」の一言だけでは登録されません。「登録するとこんないいことがある」という具体的なメリットを明示しましょう。

サンキューレター活用 STEP 2

来店翌日〜3日以内にLINEでサンキューメッセージを送る

LINEは即時性があります。来店後すぐの「ありがとうございました」は、印象が残っているうちに届けられる利点があります。ここで次回来店の小さなきっかけ(季節のおすすめ情報など)を一言添えましょう。

⚠️ よくある失敗:LINEの配信が「クーポンをばらまく場所」になってしまうと、すぐにブロックされます。読んで「良かった」と思える内容を心がけてください。

サンキューレター活用 STEP 3

1〜2週間後に紙のはがきを送る

LINEでのファーストコンタクトの後、改めて手書き(またはそれに近い温度感の)はがきを送ります。「また来たいな」と思ってもらえる内容に。季節の話題や店主のひとことを添えると読まれやすくなります。

⚠️ よくある失敗:「いつか送ろう」では永遠に送れません。週に一度まとめて作業する曜日を決めてください。

「チラシ+Google広告で新規客が約2倍になり、客単価も1,400円アップしました。サンキューレターでお客さんとの関係が続くようになってから、来店の波が安定した気がします。」

飲食店(居酒屋)オーナー/月商350万円→620万円(6ヶ月)

「地味な販促の継続」こそが、長期的な繁盛店を作る

サンキューレターは、派手な施策ではありません。大きな費用もかかりません。でも、これを「すぐに始めて、継続する」ことができるかどうかが、繁盛店と閉店していく店の分かれ目のひとつです。

Aさんは最終的に、月商620万円まで伸びました。サンキューレターだけで達成したわけではありませんが、「お客さんとの接点を増やし、関係を育てる」という考え方が根底にあったことは確かです。

よく「お金をかけずに売上を伸ばしたい」という声を聞きます。気持ちはわかります。でも、はがき一枚のコストを惜しんで、せっかく来てくれたお客さんとの縁を切るほうが、よほど大きな損失です。

客数・客単価・来店頻度。この3つで売上は分解できます。サンキューレターは「来店頻度」を上げる仕掛けです。新規を集めることに一所懸命になりがちですが、すでに来てくれたお客さんとの関係を育てることのほうが、実はコストパフォーマンスが高い。

「LINE集客とフォローアップを自動化したことで、リピート率が38%から71%になりました。月商が年間で1.6倍になったのは、新規を増やしたというより、既存のお客さんに何度も来てもらえるようになったことが大きかったです。」

美容室オーナー(2店舗)

美容室の例ですが、飲食店でも同じ考え方が通用します。一度来てくれたお客さんとの接点を仕組みとして維持すること。これが、売上を運任せにしない経営の入り口です。

まとめ:サンキューレターは「関係の始まり」を作る道具

来てくれたお客さんに感謝を伝える。それだけのことが、二回目の来店につながります。

難しい話ではありません。手間はかかるかもしれないけれど、「すぐに始めて、続ける」ことで確実に変化が出てきます。

大切なのは、仕組みとして回すことです。思い立ったときだけ送るのではなく、「来店したら、この流れでフォローする」という型を作ってしまう。それだけで、飲食店の二回目の来店は、偶然ではなく意図的に作れるものになります。

増益繁盛クラブでは、こうした「地味だけど確実に効く販促の仕組み化」を、伴走しながら一緒に作っていきます。全国の飲食店・美容室・小売店のオーナーさんが取り組んでいる内容を、あなたの業態に合わせて整理していきます。

「サンキューレターを試してみたいけど、何から始めればいい?」「自分のお店に合った形を一緒に考えてほしい」という方は、ぜひ一度覗いてみてください。

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ハワードジョイマン

プロフィール

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

生い立ちと異色の経歴

1975年、静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしている環境から、幼少期より受付に立ち、商売の基礎を肌で感じながら育つ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を開始。活動中には九州松早グループが運営するファミリーマートのCMにも出演する。その後、父の急逝を機に大学卒業後、清水市役所へ奉職。

市役所勤務から独立へ

市役所在職中に中小企業診断士の取得を決意。昼は公務員として働き、夜は受験勉強、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの修行を重ねるという生活を継続。6年間の猛勉強の末、難関の中小企業診断士資格を取得する。

資格取得を機に7年勤めた市役所を退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立し、独立を果たす。

「笑人の繁盛術」による圧倒的な実績

お笑い芸人時代の経験を活かし、小売店・飲食店・美容室・整体院などの集客や販促に、お笑い芸人の思考法や漫才の手法を導入。独自のメソッド「笑人の繁盛術」を用いたコンサルティングにより、クライアントの業績を次々と向上させる。

専門用語を使わない分かりやすい内容のメールマガジンは、読者数1万人を突破。多くの業績アップ報告が寄せられている。また、会員制サポート「増益繁盛クラブ」は、日本全国(北海道〜沖縄)のみならずアメリカからの参加者もおり、その活動はテレビ番組『ガイアの夜明け』でも取り上げられ大きな注目を浴びた。

多角的な活動と信念

現在は、プロのコンサルタントが購読する専門誌『企業診断』(同友館)での連載も手がけ、「コンサルタントのコンサルタント」としても高い評価を得ている。また、自身の経験から確立した株式投資メソッドを伝えるコミュニティ「株研」も運営。

多忙を極める現在も、毎月1回の先祖への墓参りを欠かさない。家族をこよなく愛するマーケッターである。

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