飲食店であれば食材費という形で原価が見えやすいですが、美容室の場合は少し事情が異なります。薬剤費は施術によって使用量が変わり、カラーリングひとつとっても、髪の長さ・毛量・コースの違いで材料費が変動します。
さらに美容室には、飲食店にはない「時間という原価」があります。同じ利益額のメニューでも、30分で終わるものと3時間かかるものでは、実質的な収益力がまったく違います。この2つの要素を同時に管理しなければ、正確な採算は出せません。
- フルカラーを得意メニューと思っているが、薬剤費を引くと粗利益が意外と薄い
- 施術時間の長いメニューを頑張っているのに、時間あたりの利益が低い
- 仕入れ価格が上がっても気づかないまま、値段を変えずにいる
- どのメニューを推せばいいか根拠がなく、結局「人気があるから」で判断してしまう
- 月の売上は増えているのに、手元に残るお金が増えている実感がない
こうした状況を変えるために必要なのは、薬剤費と施術時間を一元管理して、メニューごとの採算を「見える化」することです。数字で見えれば、正しい判断ができるようになります。
薬剤費・施術時間・販売価格を入力するだけで、メニューごとの粗利益・薬剤原価率・時間あたり利益を自動で計算します。「このメニューで本当に利益が出ているのか」を数字で把握できるようになります。
材料費の計算だけでなく、施術時間を加味した時間単価の比較もできます。どのメニューが実質的に最も収益に貢献しているかが一目でわかるため、メニュー構成や価格の見直し判断に直接活かせます。
多くのオーナーが驚くのが、薬剤費の「思い込みと実測の差」です。以下は、ブリーチ+オンカラーメニューを扱うサロンの実例をもとにしたシミュレーションです。
| 項目 | 管理前 (感覚で2,500円と想定) |
管理後 (実測 4,200円) |
|---|---|---|
| 1件あたりの薬剤費 | 2,500円 | 4,200円 |
| 1件あたりの粗利益 | 17,500円 | 15,800円 |
| 薬剤原価率 | 12.5% | 21.0% |
| 月30件の粗利益合計 | 525,000円 | 474,000円 |
| 感覚との差(月間) | 毎月 51,000円 を見落としていた | |
薬剤費の「感覚」と「実測」の差が1件あたり1,700円。月30件だと毎月51,000円、年間では612,000円の利益が見えないまま消えていた計算になります。
薬剤費だけ把握していても不十分です。美容室では、施術にかかる時間そのものが利益に直結します。時間あたりの粗利益(時間単価)を比較すると、メニューの採算の「本当の順位」が見えてきます。
| メニュー | 販売価格 | 薬剤費 | 粗利益 | 施術時間 | 時間単価 |
|---|---|---|---|---|---|
| カット | 5,500円 | 0円 | 5,500円 | 45分 | 7,333円/h |
| カット + トリートメント | 9,500円 | 1,200円 | 8,300円 | 75分 | 6,640円/h |
| フルカラー + カット | 14,000円 | 2,200円 | 11,800円 | 150分 | 4,720円/h |
| ブリーチ + オンカラー | 20,000円 | 4,200円 | 15,800円 | 210分 | 4,514円/h |
メニュー別 時間単価の比較
価格が高いメニューほど儲かると思いがちですが、施術時間を加味すると順位が変わります。この「時間単価」が分かって初めて、どのメニューをもっと打ち出すべきか、価格をどう調整すべきかの判断が正確にできるようになります。
上記はあくまでも参考例です。実際の薬剤費や施術時間はサロンによって異なります。大切なのは「自分のサロンの数字を正確に把握する」こと。そのための入力と計算を、このツールが担います。
使用薬剤とその単価を登録。メニューごとの使用量を入力するだけで、薬剤原価と原価率を自動算出します。仕入れ価格が変わっても、マスタ更新だけで全体に反映されます。
薬剤費だけでなく、施術時間を入力することで「1時間あたりの粗利益」を自動表示。メニュー間の本当の収益力を比較できます。
登録した全メニューの粗利益・原価率・時間単価を一覧で確認。どのメニューが収益に貢献しているかを一目で把握できます。
「このメニューは時間単価が低いので値上げが必要」「薬剤費を見直せば採算が改善する」という判断を、数字の根拠を持って行えます。
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