3.儲かる販促と利益アップ

他人の意見に流されて値下げした飲食店オーナーが、なぜ私は価格を戻す決断ができたのかを振り返る(ストーリー型)

「近所のライバル店が値下げしたらしい。うちも合わせないと、お客さんが取られてしまう……」

そう感じて、深く考えずに価格を下げてしまったことはありませんか?

今回は、ある飲食店オーナーの実話をベースにしたストーリーを通じて、値下げの罠にはまる瞬間・そこから価格を戻す決断までの道のり・そして「選ばれる店」になることが採用難の解消にもつながるという話をお伝えします。実名や店名は出せませんが、私がこれまで833件の店舗を伴走してきた中で、何度も目にしてきたリアルな経緯です。

📋 この記事でわかること

  1. 他人の意見に流されて値下げしてしまう「あの瞬間」の正体
  2. 値下げ後に起こる利益・スタッフ・採用への連鎖ダメージ
  3. 価格を戻す決断ができた理由と、その前に必要だったこと
  4. 「働きたいと思われる店」と「お客さんに選ばれる店」が同じ根を持つ理由

こんな方におすすめ

  • ✅ 周囲の値下げに引っ張られて価格を下げた経験がある飲食店オーナー
  • ✅ 値段を戻したいけれど「お客さんが離れるのでは」と踏み切れない方
  • ✅ 求人を出しても応募が来ない・来てもすぐ辞めると感じている方
  • ✅ 採用の根本的な解決策を、集客・店づくりの観点から考えたい方
  • ✅ 値引きに頼らず価値で選ばれる店にしたいと思っている方
他人の意見に流されて値下げした飲食店オーナーが、なぜ私は価格を戻す決断ができたのかを振り返る(ストーリー型) | 増益繁盛クラブ、繁盛店研究所/増益繁盛クラブ(運営法人:有限会社繁盛店研究所、株式会社繁盛店研究出版、株式会社日本中央投資会/繁盛店グル

あの日、私はなぜ値下げしてしまったのか

話は、ある夏の終わりに遡ります。

20席ほどの小さな和食系の定食屋。ランチは日替わり定食を中心に、地元の常連さんに支えられて月商はそこそこ安定していました。オーナーは「料理で勝負してきた」という自負がある50代の男性。スタッフはパートが2名。人手不足は感じていたものの、なんとか回っている状態でした。

そこへ、近くに競合店がオープンしたという情報が入ります。しかもランチが自分の店より100円安い。

「常連さんが向こうに流れたら終わる」「試しに自分の店も価格を合わせてみよう」──そう思ったのは、周囲の知人から「今の時代、値段を下げないとお客さんは来ないよ」と言われた翌週のことでした。

誰かに相談したわけではなく、深夜に一人でメニュー表を書き直した。その作業が、じわじわと自分の首を絞めることになるとは、あの時点では想像もしていませんでした。

「手残りが減っているのに、何が問題かわからない」という状態は、売上を客数・客単価・来店頻度に分解する前の段階でよく起きます。繁盛店ポータルの無料アカウントを開くと、増益繁盛プランナー(5ステップ)であなたの店の課題の軸を整理でき、ハワードジョイマンAIに今すぐ相談することもできます。メール登録だけ、1分で開設できます。

繁盛店ポータル無料アカウントを開いて、店の課題を整理する

値下げ後の3ヶ月──見えてきた「静かなダメージ」

値下げしてから最初の数週間は、少し客数が増えた気がしました。でも、手元に残るお金はむしろ減った。

月商は横ばいか、むしろ微減。なのに仕込みの量は増え、パートスタッフへの声かけが増え、自分の労働時間が伸びた。「忙しいのに儲からない」という、最悪のパターンが始まっていました。

さらに、見えにくいダメージもありました。スタッフの疲労感が増したことで、パートの1人が「少し休みたい」と言い出した。求人を出したものの、応募が来ない。来ても面接で来なくなる。

「なんでこんなに人が集まらないんだろう」と悩みながら、実は根っこにある問題から目を逸らしていました。店が疲弊しているとき、人はそこで働きたいとは思わない。繁盛していて、オーナーが誇りを持って商売している店に、人は引き寄せられる。当時の私には、その視点がまるでありませんでした。

売上を月商・粗利・手残りの三層で捉える視点を持っていなかったことが、判断を狂わせた一因だったと、後になってから気づきました。

✓ ここまでのポイント

  • 値下げは「客数が少し増える錯覚」を生みやすいが、手残りは確実に減る
  • 利益が薄くなると労働時間が増え、スタッフの疲弊と採用難が連鎖する
  • 「人が来ない」悩みの根に、店の活気・オーナーの誇りが関係している

値下げをやめて価値を伝える販促に切り替えたいけれど、「何をどの順番でやればいいか」で止まってしまう──その詰まりは、多くの方が同じ場所で経験しています。増益繁盛クラブでは、増益繁盛メソッドという決まった順番があるので迷いが消え、全国の仲間と一緒に実行を続けられる仕組みがあります。申込フォームへの入力だけで始められます。

着実に繁盛店を目指す「増益繁盛クラブ」の内容を見る

「価格を戻す」と決めた日のこと

転機は、ある勉強会への参加でした。

そこで初めて、「客数×客単価×来店頻度」という売上分解の話を聞きました。値下げは客単価を下げるだけで、客数も来店頻度もほぼ変わらない。つまり収入のパイを自分で小さくしているだけだ、という話です。頭でわかったというより、体に刺さる感覚でした。

そして、もう一つ言われたことがあります。

「値下げは、あなたの料理の価値を自分で安く見積もるということです。お客さんに価値を伝えていないのに、価格だけ上げようとするから怖い。先に価値を伝えることに集中してください」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

この言葉が、長い間引っかかっていた「何かが違う」という感覚に、はっきりした言葉を与えてくれました。

価格を戻す決断は、「値上げします」とお客さんに宣言したのではありません。POPを書き直した。メニュー表に素材の産地と調理のこだわりを一言添えた。常連さんには手書きのハガキを送った。それだけで、「なんか変わりましたね」と言ってくれたお客さんが数人いました。価格は元に戻したけれど、クレームは来なかった。むしろ客単価は上がりました。

POPをいつ・どう変えるかについては、別の記事でも詳しく整理しています。値段を戻す前後の「見せ方の変化」として参考にしてみてください。

「月商230万を達成したとき、正直驚きました。値下げをやめて、自分のサービスの価値を伝えることに集中したら、フル稼働しなくても回る体制に少しずつ近づいてきて。毎日に目的地ができた感覚があります」

オーナー1人+アシスタント(40代・女性)

この方は美容サロンのオーナーですが、飲食でも同じ構造です。値下げをやめて、価値を伝えることに集中したら、客単価が改善して月商が上がり、体制が整い始めた。その過程で「毎日に目的地ができた」という言葉が印象的でした。目的地のある経営者の店に、人は集まってきます。

採用難の根っこにある「店の活気」という問題

値下げをやめて、価格を戻してから変わったことが一つあります。スタッフとの会話が変わりました。

以前は「また仕込みが増えた」「また忙しくなる」という話ばかりだったのが、「このメニューのPOP、こう書いたらどうですか」「あの常連さんが来る前に仕込んでおきます」という会話が生まれるようになった。店全体の空気が少し変わった、という感覚です。

求人の応募数が劇的に増えたわけではありませんでした。でも、面接に来た人が「なんかいい雰囲気ですね」と言ってくれるようになった。実際に採用した1名は、今も長く働いてくれています。

私がいつもお伝えしているのは、採用の手法以前に「働きたいと思われる店になること」が先だということです。売上が立ち、価値を伝える販促ができ、オーナー自身が誇りを持って商売をしている店。そういう店には、自然と「ここで働きたい」という人が引き寄せられてくる。逆に言えば、値下げで疲弊している店からは、人が離れていくのです。

お客さんに選ばれる繁盛店をつくることと、人に選ばれる職場をつくることは、同じ根を持っています。どちらも「この店はいい」と思ってもらうことから始まる。経営のセンターピンを見極めるという観点で言えば、値下げをやめて価値を伝えることが、集客と採用の両方に効く一手になりえます。

「採用を何とかしたい、という相談を受けることが多いです。でも私がまず聞くのは、『今、あなた自身は商売が楽しいですか?』ということ。楽しそうにしている経営者の店には、働きたい人が寄ってくる。採用の手法の前に、そこを変えることが先です」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

値下げしてしまった過去を、どう使うか

あの夏に値下げしてしまったことを、後悔しているかと聞かれれば、半分はNoです。

値下げしたからこそ、利益の薄さを体で感じた。手残りが減る恐怖を知った。だからこそ「価格を戻す」決断が、次は迷いなくできるようになった。失敗は使い方次第で、経営の判断基準になります。

ただ、一つだけ言えることがあります。他人の意見に流されて値下げしたあの瞬間、私には「自分の店の価値を数字で語る言葉」がなかった。だから「100円安い競合店」という外部の情報に揺さぶられた。価値を言語化できていれば、揺れなかった。

POPの書き方でも、メニューの説明でも、ハガキの一言でも、「価値を伝える言葉」を持っている店は強い。値下げの誘惑に負けにくい。採用でも同じで、「うちはこういう店です」と誇りを持って語れるオーナーの店に、人は集まってきます。

地味な販促を「すぐに」「継続して」やり切ること。それが、値下げをしなくても選ばれる店・働きたいと思われる店への、一番の近道だと思っています。

まとめ:価格を戻す決断は、「価値を伝える覚悟」だった

他人の意見に流されて値下げした飲食店オーナーが、価格を戻せた理由。それは「根性で値上げした」のではなく、価値を伝える言葉と販促の仕組みを少しずつ整えたからです。

その過程で、採用の悩みも根っこから変わり始めました。お客さんに選ばれる店が、働く人にも選ばれる店になる。この両輪は、別々に動かすものではありません。

値下げをやめることへの怖さは、私も知っています。でも「お金をかけずに売上を伸ばす」発想が愚策なのと同様に、「価値を伝えずに価格だけ守ろう」としても長くは続かない。まず価値を言語化し、それを地道に伝え続ける。そこから、繁盛と採用の両方が動き出します。

値下げをやめ、価格を戻し、採用の悩みまで根っこから変えていくには、「価値を伝える販促の仕組み」を一人で回し続ける必要があります。増益繁盛クラブでは、客単価の適正化・再来店対策・販促の仕組み化を伴走しながら進められるので、「楽しそうに商売しているオーナーの店」に近づいていけます。まず申込フォームから一歩を踏み出してみてください。

値引きに頼らず選ばれる店づくりを始める「増益繁盛クラブ」

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

ハワードジョイマン

プロフィール

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

生い立ちと異色の経歴

1975年、静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしている環境から、幼少期より受付に立ち、商売の基礎を肌で感じながら育つ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を開始。活動中には九州松早グループが運営するファミリーマートのCMにも出演する。その後、父の急逝を機に大学卒業後、清水市役所へ奉職。

市役所勤務から独立へ

市役所在職中に中小企業診断士の取得を決意。昼は公務員として働き、夜は受験勉強、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの修行を重ねるという生活を継続。6年間の猛勉強の末、難関の中小企業診断士資格を取得する。

資格取得を機に7年勤めた市役所を退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立し、独立を果たす。

「笑人の繁盛術」による圧倒的な実績

お笑い芸人時代の経験を活かし、小売店・飲食店・美容室・整体院などの集客や販促に、お笑い芸人の思考法や漫才の手法を導入。独自のメソッド「笑人の繁盛術」を用いたコンサルティングにより、クライアントの業績を次々と向上させる。

専門用語を使わない分かりやすい内容のメールマガジンは、読者数1万人を突破。多くの業績アップ報告が寄せられている。また、会員制サポート「増益繁盛クラブ」は、日本全国(北海道〜沖縄)のみならずアメリカからの参加者もおり、その活動はテレビ番組『ガイアの夜明け』でも取り上げられ大きな注目を浴びた。

多角的な活動と信念

現在は、プロのコンサルタントが購読する専門誌『企業診断』(同友館)での連載も手がけ、「コンサルタントのコンサルタント」としても高い評価を得ている。また、自身の経験から確立した株式投資メソッドを伝えるコミュニティ「株研」も運営。

多忙を極める現在も、毎月1回の先祖への墓参りを欠かさない。家族をこよなく愛するマーケッターである。

-3.儲かる販促と利益アップ