3.儲かる販促と利益アップ

売上が伸びる飲食店のメニュー設計、3つの考え方

新年度が始まり、春の行楽シーズンを迎えるこの時期、飲食店には「新しいことを始めるなら今だ」と感じる空気があります。実際、この季節に「メニューを見直したい」「売上の伸び悩みをなんとかしたい」と動き始めるオーナーさんからのご相談が増えます。

でも、「メニューを変えよう」と思ったとき、何から手をつければいいか迷う方がほとんどです。品数を増やす?値段を下げる?新しい料理を開発する?そのどれもが「なんとなく」の改善で終わってしまいやすい。

今回は、メニュー設計を売上につなげるための3つの考え方を、できるだけ分かりやすくお伝えします。料理の腕には自信があるのに、なぜか数字につながらないと感じている方にこそ、読んでほしい内容です。

📋 この記事でわかること

  1. 売上が伸びるメニュー設計の根本的な考え方
  2. 客単価を意図的に上げるメニューの組み方
  3. リピーターを生み出す「看板メニュー」のつくり方
  4. 今すぐ見直せるメニュー構成のチェック視点

こんな方におすすめ

  • ✅ 料理には自信があるのに売上が伸び悩んでいる方
  • ✅ 客単価をもう少し上げたいが方法が分からない方
  • ✅ メニューを一度しっかり整理してみたい方
  • ✅ 値下げやクーポンに頼らない集客に切り替えたい方
  • ✅ 看板メニューがなく、お店の「顔」が定まっていない方
売上が伸びる飲食店のメニュー設計、3つの考え方 | 増益繁盛クラブ、繁盛店研究所/増益繁盛クラブ(運営法人:有限会社繁盛店研究所、株式会社繁盛店研究出版、株式会社日本中央投資会/繁盛店グループ)

「美味しければ売れる」は、半分だけ正しい

まず最初に、少し厳しいことをお伝えします。

「おいしい料理を作っていれば、いつかお客さんは来てくれる」──この考え方、完全に間違いではありません。でも、それだけでは売上は伸びません。

料理のクオリティは「前提」です。入場するための切符みたいなもので、それがあっても売上が自動的に上がるわけではない。「美味しい」は必要条件であっても、十分条件ではないのです。

私がこれまで飲食店だけで610件以上の経営支援をしてきた中で、「味には自信があるのに売上が伸びない」と悩むオーナーさんに共通していたのは、「味と販促を別の仕事として設計していない」という点でした。

メニュー設計も、実はその延長線上にあります。「何を作るか」と同時に「どう売るか」を最初から織り込んで設計する。この視点が、売上を動かすメニューと、そうでないメニューの分かれ目になります。

「料理を作ることと、料理を売ることは別の仕事です。どちらも大事だからこそ、それぞれを意図的に設計する必要があります」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

考え方①:売上は「客数×客単価×来店頻度」で分解する

売上の伸び悩みを解決したいとき、まず最初にやってほしいのが「売上の分解」です。

売上 = 客数 × 客単価 × 来店頻度

この3つのどこに問題があるかを見極めないまま「なんとなくメニューを変えよう」と動いても、的外れな改善になりやすい。

たとえば、客数は十分なのに利益が残らないなら、原因は客単価にあることが多い。逆に、お客さんは来てくれているのに「一度来たら次が来ない」なら、来店頻度が課題で、それを解決するためのメニュー設計が必要になります。

メニューを変える前に、「自分の店はどこに課題があるか」を見る習慣をつけてください。これがスタートです。

チェックポイント1:客単価が適正かどうか確認する

先月の売上合計 ÷ 来客数 = 客単価。この数字を出してみてください。近隣の同業種と比較したとき、自分の店の客単価は高いか低いか。もし低ければ、値下げ競争に引っ張られている可能性があります。

✅ ポイント:客単価が低い場合は、まず「追加注文が生まれやすいメニュー構成になっているか」を確認しましょう。サイドメニューやドリンクの提案方法を見直すだけで改善することがあります。

チェックポイント2:再来店につながる仕掛けがあるか

「また来たい」と思わせるメニューや体験が設計されているかどうかを振り返ってみてください。季節限定メニュー・次回来店を誘う仕掛け・「あのメニューがある店」という記憶などが、来店頻度を上げる要素になります。

✅ ポイント:一度来店した方が「また来る理由」を意識的に作ることが、リピート率改善の第一歩です。

✓ ここまでのポイント

  • 「美味しい」は前提であって、それだけでは売上は自動的に伸びない
  • 売上は「客数×客単価×来店頻度」で分解し、どこに課題があるかを特定するのが先
  • メニュー設計は「作るもの」だけでなく「どう売るか」を同時に設計するもの

考え方②:客単価を上げる「メニュー構成の型」を知る

「値上げ」という言葉を聞くと、「お客さんが来なくなるのでは」と怖くなる方が多いです。でも、値段をそのままにしながら客単価を上げる方法があります。それが「メニュー構成の設計」です。

基本の考え方として、メニューは大きく3つに分類できます。

  • 集客メニュー:お客さんを呼び込む入口になるメニュー。価格訴求より認知訴求を重視する
  • 利益メニュー:原価率が低く、利益率が高いメニュー。店の「稼ぎ頭」
  • 単価アップメニュー:追加注文・セット提案・アップグレードを促すメニュー

多くの飲食店でよく見る失敗は、「好きなものを並べただけ」のメニュー構成です。品数は多いけれど、お客さんにとっては何を頼めばいいか分からず、結局「いつもの」になってしまう。

❌ よくあるパターン:品数を増やして「選択肢を多くする」

  • お客さんが何を選べばいいか迷う
  • 「名物」が生まれず、記憶に残らない
  • 原価管理が難しくなり、利益が出にくい構造になる

✅ 推奨アプローチ:3分類を意識して「売れる構造」を設計する

  • 利益率の高いメニューを目立たせる
  • 追加注文を自然に促す導線をメニュー上で作る
  • 品数を絞ることで看板メニューが際立つ

「メニューは、料理の一覧ではありません。お客さんに『何を食べてほしいか』を伝えるための販促物です」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

「月商350万円だったのが6ヶ月でほぼ倍近くになりました。チラシとGoogle広告を組み合わせながら、客単価も1,400円上がりました。まさかここまで変わるとは思いませんでした」

居酒屋オーナー(40代・男性)

考え方③:「看板メニュー」が店を記憶させる

「あの店といえばこれ」──そう言われるメニューが1つあるだけで、店の売上構造は変わります。

看板メニューには2つの役割があります。

  1. 新規集客の引き金になる:「〇〇が食べたい」という動機でお客さんを来店させる
  2. リピートの理由を作る:「また食べたい」という感情が、来店頻度を上げる

看板メニューは必ずしも最も高い料理である必要はありません。「この店でしか食べられない」「名前を覚えてしまう」「話題にしやすい」──こういった要素を持つメニューが、口コミやSNSでの拡散にもつながりやすくなります。

看板メニューをつくる STEP 1

今あるメニューの中で「一番注文が多いもの」を確認する

まず手元のデータを見てください。既にお客さんから支持されているメニューがあれば、それを「磨く」ことが最短ルートです。名前を変える、盛り付けを変える、ストーリーを添えるだけでも印象が変わります。

⚠️ よくある失敗:全くの新メニューを開発しようとして、時間とコストがかかりすぎる。まず既存の強みを活かすことを優先しましょう。

看板メニューをつくる STEP 2

そのメニューの「なぜこれを出しているか」の言葉を作る

食材の産地、レシピへのこだわり、開発のエピソード──これをPOPやメニュー表に一言添えるだけで、同じ料理でも「価値の見え方」が変わります。値段が高くても「それだけの理由がある」と感じてもらえる店になります。

⚠️ よくある失敗:こだわりを「分かってくれるはず」と心の中に留めておく。伝えない限り、お客さんには届きません。

看板メニューをつくる STEP 3

メニュー表・POPで「目立たせる」配置にする

看板メニューが決まったら、それをメニューの最初のページに置く・写真を大きくする・POPを作るなど、視覚的に「推しメニュー」と伝わる見せ方にします。

⚠️ よくある失敗:看板メニューを決めたのに、メニュー表の中に埋もれたまま。設計したものは必ず「見える形」にすることが大切です。

「リピート率が38%から71%になり、月商が年間で1.6倍になりました。LINEでのフォローアップを仕組み化したことで、お客さんが自然に戻ってくる流れができました」

美容室オーナー(2店舗経営・30代・女性)

まとめ:メニューは「料理の一覧」ではなく「売上をつくる設計図」

今回お伝えした3つの考え方を整理します。

  1. 売上を「客数×客単価×来店頻度」で分解し、自店の課題を特定する
  2. メニュー構成を「集客・利益・単価アップ」の3分類で設計する
  3. 「看板メニュー」を1つ決めて、育てて、見える形にする

どれも派手な施策ではありません。でも、この地味な設計を「すぐに」「継続して」やり切ることで、売上の動き方が変わってきます。

私が支援してきた610件以上の飲食店の中でも、大きな変化は「特別な何か」ではなく、こうした基本的な設計の見直しから始まっていたケースがほとんどです。月商60万円の超赤字だったイタリアンが月商470万円・利益200万円になった事例も、月商300万円の飲食店が年商2億5,000万円規模に成長した事例も、スタートは「現状の分解と設計の見直し」からでした。

もし「自分の店のメニューをどこから見直せばいいか分からない」「客単価を上げたいけど何から手をつければいいか」と感じているなら、ぜひ一度、増益繁盛クラブの情報をのぞいてみてください。飲食店・美容室・小売店オーナーの方が、売上を意図的に作れる状態を目指して学べる場として、全国から参加者が集まっています。

まずは無料で情報に触れてみることから始めてもらえたら、と思います。お気軽にどうぞ。

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ハワードジョイマン

プロフィール

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

生い立ちと異色の経歴

1975年、静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしている環境から、幼少期より受付に立ち、商売の基礎を肌で感じながら育つ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を開始。活動中には九州松早グループが運営するファミリーマートのCMにも出演する。その後、父の急逝を機に大学卒業後、清水市役所へ奉職。

市役所勤務から独立へ

市役所在職中に中小企業診断士の取得を決意。昼は公務員として働き、夜は受験勉強、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの修行を重ねるという生活を継続。6年間の猛勉強の末、難関の中小企業診断士資格を取得する。

資格取得を機に7年勤めた市役所を退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立し、独立を果たす。

「笑人の繁盛術」による圧倒的な実績

お笑い芸人時代の経験を活かし、小売店・飲食店・美容室・整体院などの集客や販促に、お笑い芸人の思考法や漫才の手法を導入。独自のメソッド「笑人の繁盛術」を用いたコンサルティングにより、クライアントの業績を次々と向上させる。

専門用語を使わない分かりやすい内容のメールマガジンは、読者数1万人を突破。多くの業績アップ報告が寄せられている。また、会員制サポート「増益繁盛クラブ」は、日本全国(北海道〜沖縄)のみならずアメリカからの参加者もおり、その活動はテレビ番組『ガイアの夜明け』でも取り上げられ大きな注目を浴びた。

多角的な活動と信念

現在は、プロのコンサルタントが購読する専門誌『企業診断』(同友館)での連載も手がけ、「コンサルタントのコンサルタント」としても高い評価を得ている。また、自身の経験から確立した株式投資メソッドを伝えるコミュニティ「株研」も運営。

多忙を極める現在も、毎月1回の先祖への墓参りを欠かさない。家族をこよなく愛するマーケッターである。

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