3.儲かる販促と利益アップ

飲食店の損益分岐点の計算、固定費と変動費を整理して黒字ラインを把握する方法

通帳の残高と、帳簿の数字が合わない。

売上はそれなりに立っているのに、
月末になるとなぜかお金が足りない。

こういう話、飲食店を経営している方から
本当によく聞きます。

先日も、あるお客さんから
「補助金で厨房機器を入れたいんです」
という相談をいただきました。

使える制度があるなら使いたい。
出せる費用は少しでも抑えたい。
経営者として、これは当然の考え方だと思います。

でも、話を聞いていくうちに気になったのが、
「今、黒字ラインがどこにあるか分かっていますか?」
という問いに、答えが出てこなかったことです。

補助金で設備を入れることは手段です。
でも、その前に押さえておくべき数字がある。

今日はそこを一緒に整理していきましょう。

📋 この記事でわかること

  1. 固定費と変動費の違いと、飲食店での具体的な仕分け方
  2. 損益分岐点の計算式と、黒字ラインの読み方
  3. 補助金で設備投資するときに「先に考えておくべきこと」
  4. 損益分岐点を下げて、手元に利益を残す構造の作り方

こんな方におすすめ

  • ✅ 売上はあるのに手元にお金が残らないと感じている飲食店オーナー
  • ✅ 補助金を使って厨房設備や内装を整えようと検討している方
  • ✅ 損益分岐点という言葉は知っているが、自店で計算したことがない方
  • ✅ 値引きや割引に頼らず、利益が残る体質の店を作りたい方
  • ✅ 経営の数字を「なんとなく」ではなく「意図を持って」見ていきたい方
飲食店の損益分岐点の計算、固定費と変動費を整理して黒字ラインを把握する方法 | 増益繁盛クラブ、繁盛店研究所/増益繁盛クラブ(運営法人:有限会社繁盛店研究所、株式会社繁盛店研究出版、株式会社日本中央投資会/繁盛店グループ)

固定費と変動費、まず分けることから始める

損益分岐点を計算する前に、
費用を2種類に分けることが必要です。

固定費とは、売上がゼロでも発生する費用のことです。

家賃、人件費(正社員)、リース料、
保険料、減価償却費などがこれにあたります。

月商が300万でも100万でも、
固定費はほぼ変わらない。

だから怖い費用です。

変動費とは、売上に連動して増減する費用です。

食材費(原価)、消耗品費、
アルバイト人件費(シフト調整できる分)
などがこれにあたります。

売上が上がれば原価も上がる。
売上が下がれば仕入れを抑えられる。
動く費用です。

飲食店では、売上に対して
原価率が30〜35%、
人件費率が30〜35%というのが
一般的な目安とされています。

ただし、これは業態によって大きく違います。

高単価の割烹と、回転重視のラーメン店では
構造がまったく異なるからです。

まず自分の店の数字を
「固定費」と「変動費」に仕分けてみてください。

この作業だけで、
「どこが重くなっているか」が見えてきます。

固定費と変動費を仕分けたはいいものの、「じゃあ自分の店の損益分岐点はいくらなのか」を一人で計算するのは、思ったより手が止まるものです。固定費・人件費率・原価率を入力するだけで必要売上を自動計算できる「必要売上シミュレーター」と、利益を残す構造の作り方をまとめた書籍8冊をまとめて受け取れます。メール登録のみ、1分で受け取れます。

【無料】必要売上シミュレーターと経営書籍8冊を受け取る

損益分岐点の計算式、数字で黒字ラインを出す

損益分岐点の計算式はシンプルです。

損益分岐点売上高 = 固定費 ÷(1 − 変動費率)

変動費率とは、売上に対して変動費が占める割合です。

例えば、月の固定費が120万円、
変動費率が40%(原価30%+変動人件費10%など)
という店であれば、

120万円 ÷(1 − 0.4)= 200万円

つまり、月商200万円が黒字ラインです。

これを下回ると赤字、
超えると利益が出始める。

あなたの店の損益分岐点、
今すぐ計算できますか?

「だいたいこのくらい」ではなく、
数字で言えますか?

ここを曖昧にしたまま経営を続けると、
売上が伸びても手元に残らない状態が続きます。

逆に言うと、損益分岐点を把握していれば、
「今月あと○万円売れば利益が出る」
という動き方ができます。

経営を運任せにしない、
最初の一手がここです。

飲食店の売上分析を客数・客単価・来店頻度に分解して数字を読む手順も合わせて確認しておくと、損益分岐点の数字がより活きてきます。

✓ ここまでのポイント

  • 費用は「固定費」と「変動費」に分けることが、数字整理の出発点
  • 損益分岐点 = 固定費 ÷(1 − 変動費率)で黒字ラインが計算できる
  • この数字を把握することで、売上目標が「意図のある数字」に変わる

補助金で設備を入れる前に「その投資で何の数字が動くか」を設計する、という話をしました。でも、客数・客単価・再来店のどれをどう動かすかの設計図は、一人で考えていると行き詰まりやすいものです。損益分岐点の計算から販促設計まで、実践に使える書籍・ツール8点を無料で受け取れる場所があります。登録はメールアドレスのみ、解除もワンクリックです。

利益が残る販促設計の教材・ツールを無料で受け取る

補助金で設備を入れる前に、必ず考えておくこと

さて、ここからが本題です。

補助金を使って厨房設備を入れたい、
内装を刷新したい、という相談は
年々増えています。

使える制度があれば使う。
これは正しい判断です。

ただ、補助金の申請要件や採択の手続きについては、
認定支援機関や中小企業診断士、行政書士、
税理士といった専門家に相談するのが確実です。

私の立場からお伝えしたいのは、
そこではありません。

問いたいのは、

「その設備が入ると、何の数字が動きますか?」

ということです。

客数が増えるのか。
客単価が上がるのか。
再来店の頻度が上がるのか。

この3つのどれかに紐づかない投資は、
回収しきれないまま残ります。

例えば、新しい厨房機器を入れることで
提供スピードが上がる。
回転率が上がる。
客数が月に○○人増える。

この筋が見えていれば、投資は「顧客を創造する支出」になります。

でも、設備が入っても
集客の仕掛けが何も変わらないなら、
ランニングコストだけ増えて終わります。

「お金を掛けずに売上を伸ばす発想は愚策です。でも、掛けたお金が客数・客単価・再来店のどれかを動かすかどうかは、設備の話ではなく販促と仕組みの話です。設備と販促はセットで設計しないといけない。」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

補助金を活用する前に、
自店の損益分岐点を把握しておくことが
大前提になります。

黒字ラインが月商200万円なのに、
今の月商が180万円なら、
まず先に売上を引き上げる施策が必要です。

設備投資でその数字を動かせるなら、
補助金は強力な後押しになります。

飲食店の補助金はどれがいいか、種類と用途の違いを整理した選び方の入門も参考にしながら、まず自店にどの制度が合うかを確認してみてください。

損益分岐点を下げる、2つの方向性

黒字ラインを把握したら、次にやることがあります。

その数字を「下げる」ことです。

損益分岐点を下げるには、2方向あります。

❌ よくある間違い:値引きで客数を増やそうとする

  • 変動費率が上がり、損益分岐点が逆に上昇することがある
  • 値引き客はリピートしにくく、客単価も下がる
  • 結果として、忙しいのに儲からない構造が深まる

✅ 正しい方向性①:固定費を見直す

  • リース契約の見直し、仕入れ先の統廃合、不要な固定支出の削減
  • 固定費が下がれば、損益分岐点も下がる
  • 同じ売上でも、手元に残る金額が増える

✅ 正しい方向性②:客単価を上げる

  • 変動費率を一定に保ちながら売上を増やせる
  • 同じ客数でも利益率が改善する
  • 値上げではなく「価値を伝えて選ばれる」設計が鍵

客単価を上げることへの具体的な手順は、
飲食店の客単価を上げる方法、値下げに頼らず単価を引き上げる4つの手順にまとめています。

実際に、ある居酒屋さんの事例があります。

月商350万円だった店が、
チラシとGoogle広告を組み合わせた施策で
6ヶ月後には月商620万円に。

新規客が約2倍になり、
客単価は1,400円アップしました。

このケースで面白いのは、
設備に一切手を付けていないことです。

今ある厨房で、今いるスタッフで、
「どう知ってもらい、どう単価を上げるか」
を先に設計した。

その結果として損益分岐点が大きく改善し、
手元に残る利益が変わりました。

「月商350万円から620万円に増えたのは、設備を変えたからじゃないんです。集客の仕組みと単価設計を変えたから。補助金で設備を入れる前に、この順番を考えてほしいんです。」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

「チラシとGoogle広告を続けたことで、新規のお客さんが倍近く来てくれるようになりました。客単価も上がって、6ヶ月でこんなに数字が変わるとは思っていなかったです。」

居酒屋オーナー(40代・男性)

数字を見る習慣が、経営を変える

損益分岐点の計算は、一度やれば終わりではありません。

家賃が上がれば固定費が変わります。
仕入れ値が変われば変動費率が変わります。
メニューを変えれば原価率が変わります。

だから毎月、数字を確認する習慣が必要です。

月に一度でいい。
固定費の合計を出して、
変動費率を計算して、
損益分岐点売上高を更新する。

これをやるかやらないかで、
3年後の店の状態は大きく変わります。

人生を10年単位で考える。
商売を10年単位で考える。

そのためには、今の数字を正確に把握することが
スタートラインです。

「そんな時間ない」と思った方、
その感覚はよく分かります。

でも、数字を見ない経営は、
目を閉じて走り続けているようなものです。

補助金を活用したい気持ちは正しい。
設備を整えたい気持ちも正しい。

ただ、その投資が「顧客を創造する支出」になるかどうかを、
損益分岐点という物差しで確認してから動く。

これが、手元に利益を残す経営の作り方です。

数字を武器にして、
意図のある経営を一緒に作っていきましょう。

店舗経営は、ゴールのないマラソンです。
ペース配分を知っていれば、長く走り続けられます。

追伸:
固定費・人件費率・原価率から、利益を残すために必要な売上を自動計算できる「必要売上シミュレーター」を無料で使えるようにしています。損益分岐点の計算と合わせて活用してみてください。

黒字ラインを数字で把握して、補助金も販促も「投資として回収できる形」に設計したい。でも、何から手をつければいいかが一人だと見えにくいのが正直なところだと思います。増益繁盛クラブでは、損益分岐点の把握から客単価・再来店の仕組み化まで、順番通りに実践していける場を用意しています。申込フォームに必要事項を入力するだけで始められます。

着実に繁盛店を目指すための実践コミュニティを見てみる

ハワードジョイマン公式

記事のとおりにやってみたいが、一人では続かないという方へ

増益繁盛クラブは、繁盛店づくりのノウハウと、同じ立場の経営者が集まる場と、集客ツールをまとめて使える会員制サービスです。

  • 増益繁盛メソッドの動画教材と、月1回のセミナー
  • 会員掲示板(BAND)で、同じ立場の経営者と情報交換
  • 増益繁盛メソッドを搭載した専用AIに、24時間いつでも相談
  • ゴールドは繁盛店MEOナビを1店舗ぶん無料で利用できる

ゴールドクラス 月額9,800円(税込)/新規ご入会は初月980円

増益繁盛クラブの内容を見る
  • この記事を書いた人
  • 最新記事

ハワードジョイマン

プロフィール

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

生い立ちと異色の経歴

1975年、静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしている環境から、幼少期より受付に立ち、商売の基礎を肌で感じながら育つ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を開始。活動中には九州松早グループが運営するファミリーマートのCMにも出演する。その後、父の急逝を機に大学卒業後、清水市役所へ奉職。

市役所勤務から独立へ

市役所在職中に中小企業診断士の取得を決意。昼は公務員として働き、夜は受験勉強、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの修行を重ねるという生活を継続。6年間の猛勉強の末、難関の中小企業診断士資格を取得する。

資格取得を機に7年勤めた市役所を退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立し、独立を果たす。

「笑人の繁盛術」による圧倒的な実績

お笑い芸人時代の経験を活かし、小売店・飲食店・美容室・整体院などの集客や販促に、お笑い芸人の思考法や漫才の手法を導入。独自のメソッド「笑人の繁盛術」を用いたコンサルティングにより、クライアントの業績を次々と向上させる。

専門用語を使わない分かりやすい内容のメールマガジンは、読者数1万人を突破。多くの業績アップ報告が寄せられている。また、会員制サポート「増益繁盛クラブ」は、日本全国(北海道〜沖縄)のみならずアメリカからの参加者もおり、その活動はテレビ番組『ガイアの夜明け』でも取り上げられ大きな注目を浴びた。

多角的な活動と信念

現在は、プロのコンサルタントが購読する専門誌『企業診断』(同友館)での連載も手がけ、「コンサルタントのコンサルタント」としても高い評価を得ている。また、自身の経験から確立した株式投資メソッドを伝えるコミュニティ「株研」も運営。

多忙を極める現在も、毎月1回の先祖への墓参りを欠かさない。家族をこよなく愛するマーケッターである。

-3.儲かる販促と利益アップ