朝7時の仕込み場。
鍋の湯気が上がるなか、
スマホのメモ帳を開いて
昨日の売上と原価をぼんやり見ている経営者さんを
何度も見てきました。
数字は出ている。
でも「これで合ってるのか」が分からない。
私、渥美は会員サポートの仕事をしながら、
そういう経営者さんの相談を毎日受けています。
今日は私が事務所で過ごす一日の流れに沿って、
飲食店の営業利益率を「自分の数字で」確認する手順を
お伝えしていきます。
営業利益率の目安が5〜10%というのは
よく聞く話です。
でも「平均の話」より「自店の今」を
朝から晩まで追う方が、ずっと使える。
と言うことで、始めましょう。
📋 この記事でわかること
- 営業利益率5〜10%を、自店の数字で確認するための時間軸の見方
- 原価・人件費・固定費を一日の流れのなかで拾い上げる手順
- 数字を追う経営者マインドへの転換が、なぜ施策より先に必要なのか
- 利益が残る構造を作った経営者が「目標にされる側」へ変わった実例
こんな方におすすめ
- ✅ 売上はあるのに月末に手元が薄いと感じている飲食店オーナーの方
- ✅ 原価率は見ているが、人件費や固定費まで一緒に見ていない方
- ✅ 忙しくて「数字を追う時間がない」と後回しにしてきた方
- ✅ 値引き・クーポンに頼らず、利益が残る体質に変えたい方
- ✅ 地域で「あの人みたいになりたい」と言われる経営者を目指している方

朝10時、まず「利益率の地図」を引く
私が事務所に着くのは10時ちょうど。
パソコンを立ち上げながら
お茶を一杯飲む、その10分間が
実は一番集中できる時間です。
会員さんから届いている相談のメールを開くと、
こういう内容がよく来ています。
「月商は上がってるのに
手元が全然残らなくて、何が悪いのか分からない」
そういうとき私がまず確認をお願いするのは、
損益の「地図」を引くことです。
営業利益率は、ざっくりこう計算します。
売上 ー 原価 ー 人件費 ー 固定費 = 営業利益
営業利益 ÷ 売上 × 100 = 営業利益率(%)
飲食店の目安は5〜10%。
でも「目安」で安心するのは少し早い。
大事なのは、自店の数字を3つのブロックに分けて見ることです。
原価(食材費)/人件費/固定費(家賃・光熱費・消耗品等)。
この3ブロックの合計が売上の何%を占めているかを
まず把握する。
理想的な比率の目安としては、
原価30%前後・人件費30%前後・固定費15〜20%前後で、
残りが利益に向かう構造です。
どれか一つが膨らんでいれば、
そこが「詰まり」の場所です。
この地図さえあれば、
朝一番に「今日何を見るか」が決まります。
関連して、飲食店の利益構造を見直すために、見るべき数字の優先順位もあわせて読んでみてください。どの数字から追えばいいかの順番が整理されています。
原価・人件費・固定費の3ブロックで見ると、どこで利益が消えているかは分かった。でも「じゃあ自分の店はどこから手をつければいいか」が次の詰まりになります。繁盛店ポータルに無料登録すると、AIがあなたの業種・状況に合わせて「何から動くか」を一緒に整理してくれます。メール登録のみ、1分で完了します。
午前中、原価を「時間軸」で追い直す
私の午前の仕事は、
会員さんの資料を読みながら
相談への返信を作っていくことが多いです。
その中で気づいたことがあります。
原価率を「月単位」でしか見ていない経営者さんが
ほとんどだということ。
でも、原価は実は「時間帯」で動いています。
例えば、
ランチ帯は客単価が低いのに原価が高い食材を出していて、
ディナー帯は単価が上がるのに仕込みが足りなくて
仕入れロスが出ている。
そういうことが、月の集計だけ見ていると
見えなくなってしまう。
一日の売上を時間帯別に出してみる。
その時間帯に出た料理の原価を並べてみる。
これだけで「どこで利益が消えているか」が
浮かび上がってきます。
「そんな細かいこと、時間がない」
と思った方。
一週間分だけでいいんです。
毎日やるんじゃなくて、
七日間だけ集中して追う。
それだけで傾向は出ます。
ジョイマンも会員さんによく言っています。
「数字は、見るだけで状況が変わる。見ていない間は、お金が黙って漏れ続けている。」
ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)
怖くても、まず見る。
見ることが最初の一手です。
✓ ここまでのポイント
- 営業利益率は「原価・人件費・固定費」の3ブロックに分けて把握すること
- 原価は月単位だけでなく、時間帯別に追うと「漏れ場所」が見えてくる
- まず一週間だけ集中して数字を追うことから始めればいい
数字を時間帯別に追う・シフトを見直す・固定費を一行ずつ確認する、この手順を「一人でやり切る」のが難しいと感じた方は多いはずです。繁盛店ポータルでは、ハワードジョイマンのメソッドを搭載したAIに何度でも相談できます。チラシや販促物を添付すれば、中身を見て改善アドバイスも返してくれます。無料で使えます。
昼過ぎ、人件費の「構造」を見る
昼を食べながら(私はたいてい簡単なものを持参します)、
午後の相談に向けて資料を整理します。
この時間帯に多い相談テーマが、人件費です。
飲食店の人件費は、売上の30%前後が一つの目安。
でも問題は「何%か」より
「なぜその%になっているか」の方が深い。
チェックポイント1:シフトの厚さは売上に連動しているか
お客さんが少ない曜日・時間帯にも
同じ人数が入っていないか確認してみてください。
売上が上がらない時間帯の人件費は、
利益率を直接削ります。
✅ ポイント:週・曜日・時間帯別の売上と、そのシフト人数を並べて比較する。「忙しいから入れる」ではなく「売上に見合う人数か」で組み直す。
チェックポイント2:オーナー自身の労働が人件費として計上されているか
自分の給与をゼロにして
「利益が出ている」と思っていませんか。
オーナーの労働対価を仮計上すると、
本当の利益率が見えてきます。
✅ ポイント:自分の時給×実働時間を月額に換算し、人件費に足してみる。それでも利益が残るかどうかを確認する。
チェックポイント3:「仕組み」があるか、「人」だけが回しているか
オーナーが現場にいないと売上が落ちる構造は、
人件費が固定化したまま利益を圧迫し続けます。
仕組み化されているほど、人件費は変動しやすくなります。
✅ ポイント:接客・調理・会計のどこに属人的な依存があるかをリスト化し、一つずつ手順書やチェックリストに落としていく。
「複数店舗を持ったことで、各店を任せられる体制が整い、自分が『美容師』から『経営者』として考えるようになった」
複数店舗経営(男性・40代)|2店舗合計月商550万超え
仕組み化が進んだとき、
人件費は「コスト」ではなく「投資」に変わります。
そしてオーナー自身が、
現場の外から経営を見る時間を得る。
これが「目標にされる経営者」の第一歩です。
午後3時、固定費を「一行ずつ」見直す
事務所の営業は15時まで。
終わりに近づくにつれて、
私は一日のまとめメモを書きます。
今日来た相談で多かったこと、
会員さんが気づいていなかった視点、
そういったことを書き留めておくんです。
(家に帰ったら畑に出るので、
仕事のことはここで一度区切ります)
固定費の見直しは、
多くの経営者さんが後回しにしやすい部分です。
「原価と人件費を絞ったから大丈夫」
そう思っていても、
固定費の中に「気づかないまま払い続けているコスト」が
潜んでいることがあります。
例えば、こういうものです。
❌ よくある固定費の見落とし
- 使っていないサブスクや予約システムの費用
- 更新されていない保険・リース契約
- 光熱費の「業者お任せ」による割高な契約
- 販促費の「とりあえず続けている」掲載費
✅ 見直しのアプローチ
- 月次の支払い一覧を一行ずつ印刷して目を通す
- 「今も使っているか」「成果が出ているか」を一行ごとに確認する
- 疑問のある項目は翌月末までに見直し期限を設ける
地味な作業です。
でも、この地味な積み上げが
営業利益率を1〜2ポイント押し上げることがあります。
1ポイントが月商500万円の店なら、月5万円。
年間60万円の違いです。
派手な手法より、
地味な確認を「今すぐ・継続して」やる。
これがジョイマンがずっと言い続けていることです。
なお、飲食店の営業利益率の平均と原価以外に見直したい3つのことでも関連する切り口を扱っています。固定費の整理と合わせて読むと構造が見えてきます。
一日を終えて、数字を追える経営者になること
15時に事務所を出て、
家に帰って猫のタロ(アメリカンショートヘアーです)に
挨拶してから畑に出る。
これが私の一日の締めくくりです。
土を触っていると、いろいろなことが整理されます。
今日一日、会員さんの相談を受けながら
毎回感じることがあります。
数字が見えている経営者は、
落ち着いています。
数字が見えていない経営者は、
忙しそうなのに不安そうです。
あなたのお店の営業利益率、
今すぐ出せますか?
先月の数字、3ブロックに分けて見ていますか?
「そんな時間ない」と思った方に伝えたいのは、
これは時間をかけるほど精緻にする作業ではない、
ということです。
荒削りでいい。
概算でいい。
まず地図を引く。
そして一週間追う。
それだけで経営の景色が変わります。
数字を追える経営者が、
値下げに頼らずに価値で選ばれる店を作れます。
利益が残る構造に変えられます。
仕組み化が進み、人に任せられるようになります。
そしてそのとき、
周りの同業者から「あの店、どうやってるんだろう」
と見られる存在になっていきます。
自店の繁盛だけじゃなく、
地域の経営者に「ああなりたい」と思われる。
そういう経営者を全国に増やしていくことが、
私たちのやっていることです。
数字を見ることは、
その出発点です。
一日を丁寧に積み重ねていきましょう。
店舗経営は、畑仕事に似ています。
水をやり続けた土だけが、実を結びます。
追伸:
月商・粗利・手残りの違いを飲食店・美容室の数字で解説した入門ガイドもあります。「そもそも何の数字を見ればいいか」から整理したい方はこちらから読んでみてください。
利益率の地図を引き、数字を追える経営者になる。その先に「目標にされる経営者」がいます。増益繁盛クラブでは、売上ではなく利益が残る構造への転換を、全国の仲間と一緒に実践できます。一人で抱え込まず、同じ景色を見る仲間と歩みたい方はこちらから。