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値上げで客が離れない飲食店だけが知っている、値上げ告知の鉄則

値上げで客が離れない飲食店だけが知っている、値上げ告知の鉄則

先日、居酒屋を営む会員さんからこんなご相談をいただきました。

「ジョイマンさん、原材料費も光熱費も上がっていて、もう限界なんです。値上げしないと経営が成り立たない。でも、常連さんが離れていったらどうしようって思うと、なかなか踏み切れなくて…」

この気持ち、本当によくわかります。私自身、独立前に6年間かけてイタリアンレストランで無給修行をしていた時期があって、現場の空気は肌で感じてきました。お客さんとの関係を大切にしてきたからこそ、値上げに罪悪感を持つオーナーさんは多い。

ただ、正直に言いますね。「値上げしたから客が離れた」んじゃなくて、「値上げの伝え方を間違えたから客が離れた」というケースがほとんどなんです。

今回は、21年間で1,000店舗以上の飲食店・美容室を支援してきた経験をもとに、客離れを防ぐ値上げ告知の鉄則をQ&A形式でお伝えします。

こんな方におすすめ

  • ✅ 原材料費・光熱費の高騰で値上げを検討しているが踏み切れない飲食店オーナーの方
  • ✅ 値上げ後に客数が減ることを恐れている方
  • ✅ 美容室で施術料金の改定を考えているが常連客への伝え方がわからない方
  • ✅ 値引きに頼らず客単価を上げていきたい方
  • ✅ 値上げ告知の「正しいタイミング」と「言葉の選び方」を知りたい方
値上げで客が離れない飲食店だけが知っている、値上げ告知の鉄則 | 増益繁盛クラブ、繁盛店研究所/増益繁盛クラブ(運営法人:有限会社繁盛店研究所、株式会社繁盛店研究出版、株式会社日本中央投資会/繁盛店グループ)

値上げしたらお客さんは本当に離れるのか?

まず、ここを整理しておきましょう。

値上げで客が離れるパターンと、離れないパターン。この違いは何かというと、ひと言で言えば「お客さんが納得しているかどうか」です。

例えば、ある日突然メニュー表の価格が変わっていたら、どう感じますか? 「あれ?なんか値上がりしてる」「理由もわからないし、なんかモヤモヤする」ってなりますよね。これが離れる値上げです。

逆に、「最近の原材料の高騰で、これまでの品質を維持するために料金を見直しました。これからもご満足いただけるよう精一杯やっていきます」という形で事前に丁寧に伝えられていたら? むしろ「ちゃんと説明してくれる、誠実なお店だな」と感じる方のほうが多い。

実際、東京・中野区の5坪の美容室を経営する藤田啓子さんは、値上げによって単価も売上も1.5倍になりました。5坪という小さな美容室でもです。値上げ=客離れ、という公式は必ずしも成り立たない。

要は「どう伝えるか」なんですね。

値上げ告知はいつするのが正解なのか?

これ、めちゃくちゃ大事なポイントです。タイミングを間違えると、誠実に伝えても伝わり方が変わってきます。

鉄則は2つあります。

①「最低1ヶ月前」から告知を始める

「来月から値上げします」じゃ短すぎる。お客さんにしてみれば「え、急すぎる」ってなる。1ヶ月、できれば6週間前から少しずつ伝えておくのが理想です。店内POPで伝える、LINEで配信する、メニュー表に一言添える、接客の中で触れる……こういった複数の接点でじわじわと認知させていく。

②「値上げ直前」に再告知する

1ヶ月前に伝えていたとしても、「今月末で現在の料金は最後です」という形で再告知を入れる。これで「じゃあ今月中にもう一回来ておこうかな」という行動につながる場合が多い。値上げ前に来店頻度が上がるわけですから、一時的に売上が上がることもあります。

飲食店なら店内POP、美容室ならLINEの一斉配信が特に効果的です。「スマホが苦手だからLINEは難しい」という方も多いんですが、LINEの自動配信の仕組みさえ一度作ってしまえば、あとはほぼ手間がかかりません。

値上げ告知で「使ってはいけない言葉」とは?

言葉ひとつで、お客さんの受け取り方はガラッと変わります。同じ「値上げします」という内容でも、言葉の選び方によって「納得した」にも「裏切られた」にもなる。

まず、やってはいけない伝え方の代表例がこれです。

「諸般の事情により、料金を改定させていただきます」

「諸般の事情」って何ですか? ってなりますよね。曖昧なんです。お客さんは「なんかごまかされてる感じ」を受け取る。

代わりに使いたい言葉の例はこうです。

「食材の仕入れ価格が昨年比で約30%上がっており、これまでの品質・量を守るために、○月○日より一部メニューの料金を見直しさせていただきます。引き続き、美味しい料理でお客さまのひとときを彩れるよう、スタッフ一同努めてまいります。」

具体的な理由、維持したい品質へのコミットメント、お客さんへの感謝。この3つが入っているかどうかで、受け取られ方が全然違います。

ま、要は「説明責任を果たす」ってことなんですよね。お客さんはそんなに冷たくない。ちゃんと理由を話せば、むしろ「大変なのに頑張ってるんだな」と応援してくれる人のほうが多い。

✓ ここまでのポイント

  • 値上げで客が離れる本当の原因は「値上げそのもの」ではなく「伝え方」にある
  • 告知は1ヶ月〜6週間前から始め、値上げ直前に再告知を入れるのが鉄則
  • 「諸般の事情」など曖昧な言葉は避け、具体的な理由と品質へのコミットを伝える

値上げと同時に「価値」を上げる方法はあるのか?

実は、これが一番大事な視点かもしれません。

値上げと同時に「何かひとつプラスする」と、お客さんの納得感が一気に上がります。料理の盛り付けを少し変える、食器を新調する、小鉢を1品追加する、ドリンクのグラスをこだわりのものに変える……必ずしもコストをかけなくてもいい。「ちゃんと進化しようとしている」という姿勢がお客さんに伝わるかどうかです。

美容室なら、施術料金を上げるタイミングで「カウンセリング時間を5分延長します」「施術後のホームケアアドバイスを丁寧にお伝えします」といった形でも十分です。

あと、こんな切り口もあります。同じ食材でも、見せ方・ネーミング次第で価値の感じ方は変わります。「牛丼500円」と「すき焼き丼2,000円」、使っている素材の差はそれほど大きくなくても、名前と見せ方で価値の感じ方は4倍変わる。料金改定のタイミングで、メニュー名や説明文を一緒に見直すのもひとつの手です。

「正直、値上げは怖くて怖くて。でもジョイマンさんに言われた通り、POPで理由をちゃんと伝えて、LINEで事前告知もして……そしたら常連さんから『これからも来るよ』ってメッセージまでもらえて。値上げ後のほうが、なんか客単価も上がって月商も増えたんです。」

飲食店(居酒屋)オーナー・40代男性/月商350万円→620万円(6ヶ月)

この方の場合、チラシとGoogle広告も並行して動かしたので新規客が約2倍になったという背景もありますが、値上げそのものはむしろ「客単価1,400円アップ」という形でプラスに作用しました。値上げが「怖いもの」から「経営改善の手段」に変わった瞬間ですね。

「値上げを言い出せない」心理的ブロックはどう外すのか?

最後に、これを取り上げないといけません。

「お客さんに申し訳ない」「嫌われたくない」「高いと思われたくない」——優しいオーナーさんほど、こういう気持ちが強い。でも、ちょっと考えてみてください。

利益が出ない状態が続いたら、店は閉めざるを得なくなりますよね。閉めたら、その常連さんたちは来たくても来られなくなる。値上げを遠慮して店をつぶしてしまうほうが、よっぽどお客さんに迷惑をかけることになる。

値上げは「搾取」じゃなくて、「長く続けるための経営判断」です。お客さんに長く喜んでもらうために、店が健全に存続するために必要な行為。そう捉え直すと、罪悪感よりも「ちゃんと伝える責任がある」という気持ちに変わってきます。

私がよく会員さんにお伝えするのは、「第三者の事例を経由して伝える」という方法です。「常連のお客さんの中に、最近値上げしたお店で、こんな風に伝えたら全然平気だったって話をしてくれた方がいて」という形で、自分の話ではなく他の事例として共有する。これだけで話しやすくなるし、お客さんも受け取りやすい。

値上げに罪悪感がある方、「ありがとう」と言われる値上げの仕方を一緒に考えましょう。

まとめ:値上げは「勇気の問題」じゃなく「技術の問題」

値上げで客が離れるかどうかは、値上げそのものより「告知のタイミング」「言葉の選び方」「価値を一緒に上げる工夫」の3点で決まります。正直に、丁寧に、早めに伝える。それだけで、多くのオーナーさんが怖れている「客離れ」は防げます。

21年間、飲食店・美容室・小売店の現場で見てきた結論として言えるのは、お客さんはそんなに薄情じゃないということ。ちゃんと理由を伝えれば、むしろ応援してくれる人が増える。

「どうやって伝えればいいかわからない」「POP文の書き方を教えてほしい」「うちの場合はどうすればいいか相談したい」——そんな方は、ぜひ一度のぞいてみてください。

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また、値上げ告知の具体的な文章づくり、POPの書き方、客単価アップの仕組みまで、体系的に学べる環境として「増益繁盛クラブ」もご用意しています。初月980円から始められますので、まずは試してみてください。

あなたのお店を増益繁盛店にするなら

値上げを恐れずに、正しく伝えて、お客さんに長く愛される店を一緒につくっていきましょう。

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ハワードジョイマン

プロフィール

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

生い立ちと異色の経歴

1975年、静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしている環境から、幼少期より受付に立ち、商売の基礎を肌で感じながら育つ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を開始。活動中には九州松早グループが運営するファミリーマートのCMにも出演する。その後、父の急逝を機に大学卒業後、清水市役所へ奉職。

市役所勤務から独立へ

市役所在職中に中小企業診断士の取得を決意。昼は公務員として働き、夜は受験勉強、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの修行を重ねるという生活を継続。6年間の猛勉強の末、難関の中小企業診断士資格を取得する。

資格取得を機に7年勤めた市役所を退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立し、独立を果たす。

「笑人の繁盛術」による圧倒的な実績

お笑い芸人時代の経験を活かし、小売店・飲食店・美容室・整体院などの集客や販促に、お笑い芸人の思考法や漫才の手法を導入。独自のメソッド「笑人の繁盛術」を用いたコンサルティングにより、クライアントの業績を次々と向上させる。

専門用語を使わない分かりやすい内容のメールマガジンは、読者数1万人を突破。多くの業績アップ報告が寄せられている。また、会員制サポート「増益繁盛クラブ」は、日本全国(北海道〜沖縄)のみならずアメリカからの参加者もおり、その活動はテレビ番組『ガイアの夜明け』でも取り上げられ大きな注目を浴びた。

多角的な活動と信念

現在は、プロのコンサルタントが購読する専門誌『企業診断』(同友館)での連載も手がけ、「コンサルタントのコンサルタント」としても高い評価を得ている。また、自身の経験から確立した株式投資メソッドを伝えるコミュニティ「株研」も運営。

多忙を極める現在も、毎月1回の先祖への墓参りを欠かさない。家族をこよなく愛するマーケッターである。

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