3.儲かる販促と利益アップ

中華料理のセットメニューの作り方、客単価と回転率を同時に上げる組み合わせの考え方

秋の昼どきの話。

地方都市の中華料理店に入ったとき、
隣のテーブルのご夫婦が
「何にしようかな」と10分近く
メニューをめくり続けていた。

結局、ラーメンと餃子を単品で頼んで
合計900円ほど。

でも厨房の奥では、
同じメニューを使った日替わりセットが
1,280円で出ていた。

お客さんは「安く食べた」と満足している。
店主は「また客単価が上がらなかった」と
夜ため息をついている。

この差は、料理の腕でも接客でもない。
セットメニューの設計の問題です。

📋 この記事でわかること

  1. 中華料理店のセットメニューが客単価と回転率に与える構造的な影響
  2. 組み合わせ設計の4つの診断チェックポイント
  3. 客数・客単価・来店頻度の3系統から売上を意図的に作る考え方
  4. セットメニューを販促ツールとして機能させる実践の順番

こんな方におすすめ

  • ✅ 中華料理店を経営していて、客単価が思うように上がらない方
  • ✅ ランチとディナーで売上の波が大きく、来月の数字が読めない方
  • ✅ セットメニューを作ったことがあるが、頼まれている実感がない方
  • ✅ 値下げや割引に頼らず、単価を上げる方法を探している方
  • ✅ 仕入れや仕込みの手間を減らしながら利益を安定させたい方
中華料理のセットメニューの作り方、客単価と回転率を同時に上げる組み合わせの考え方 | 増益繁盛クラブ、繁盛店研究所/増益繁盛クラブ(運営法人:有限会社繁盛店研究所、株式会社繁盛店研究出版、株式会社日本中央投資会/繁盛店グループ)

「セットを作ったのに頼まれない」は設計の問題

多くの中華料理店さんがセットメニューを
すでに持っています。

でも「なんとなく作った」ものが多い。

原価が低いものを組み合わせて
980円にしておけば売れるだろう、
という発想です。

これも逆です。

セットメニューの本来の役割は
2つあります。

1つは、お客さんの迷いを取り除くこと。
1つは、単品注文より自然に単価が上がる導線を作ること。

この2つを同時に果たせるセットを
設計できているかどうか。

そこが診断の出発点になります。

例えば、ランチで来たお客さんが
「ラーメンだけでいいかな」と思っていても、
「ミニ炒飯と餃子3個がついて1,080円」という
セットが目に入ったとき、

「それにしよう」と即断できる。

この「即断」の瞬間が
客単価の底上げと回転率の改善を
同時に起こします。

迷わせないから早く注文が取れる。
単品より単価が上がる。

1日30組でこれが機能すれば、
月商は計算できる形で変わっていきます。

セット設計を見直したいと思っても、「どこから手をつければいいか」で止まってしまうことが多いです。無料で読める『増益繁盛店になる12ステップ(74ページ)』と『顧客の購買行動を軸とした販促改善の教科書』では、客単価を動かすための順番と考え方を体系的に整理しています。メール登録のみ、1分で受け取れます。

【無料】客単価と販促設計の教科書8冊を受け取る

セットメニューを診断する4つのチェックポイント

今のセットが機能しているかどうか、
4つの視点で確認してみてください。

チェックポイント1:セットの「見た目の得感」はあるか

お客さんがセットを選ぶ最大の理由は
「お得そうに見えること」です。
単品合計より100〜200円安い設定に見えるか。
値段の差が一目でわかるか。
メニュー表の見せ方も含めて確認する必要があります。

✅ ポイント:単品価格をメニューに明示し、セット価格との差額を見える化する。「単品だと1,250円→セットで980円」という表記がそのまま購買動機になります。

チェックポイント2:セットの構成が「仕込みの動線」と一致しているか

セットに入れるアイテムが
バラバラの仕込みを必要とする場合、
ランチのピーク時に厨房が詰まります。
結果として回転率が落ちる。

✅ ポイント:ミニサイズのサイドメニューは、メインと仕込みを共有できるものを選ぶ。例えば炒飯とチャーハンベースを共用する、スープをひとつのベースから展開するなど。仕込みを集約するほど、速く・安定して出せます。

チェックポイント3:セットが「滞在時間」を設計しているか

回転率を上げるには、
お客さんにゆっくりしてもらうのではなく、
「食べ終わったと感じる満足感」を
早く届けることが必要です。
ボリューム感があって、でも重くない。
このバランスがセット設計の核心です。

✅ ポイント:ランチセットの場合、「ラーメン+ミニ炒飯」より「ラーメン+小ライス+漬物」の方が、提供が早く満足感も高い場合があります。スピードと満足感の両立を実測してみてください。

チェックポイント4:セットの種類が「多すぎないか」

セットが8種類も10種類もあると
逆に迷わせます。
「決まらないからラーメンだけでいい」
という判断につながりやすい。

✅ ポイント:ランチセットは3〜4種に絞る。「一番人気」「女性に人気」「がっつり食べたい方へ」のように、選ぶ軸を明示することで迷いを消します。

✓ ここまでのポイント

  • セットメニューの本来の役割は「迷いを消すこと」と「自然に単価が上がる導線を作ること」の2つ
  • 見た目の得感・仕込みの動線・滞在時間の設計・種類の絞り込みが診断の4軸
  • セットを「なんとなく」作るのではなく、客単価と回転率を数字で動かす設計として捉え直すことが出発点

「仕込みを集約して週3時間を取り戻す」という話をしましたが、その余裕が販促を考える時間になります。無料の会員サイトでは、固定費・人件費・原価率から「利益を残すために必要な売上」を自動計算できるシミュレーターも使えます。数字を把握してから動くと、設計の精度が上がります。

【無料】必要売上シミュレーターと経営ツールを受け取る

売上を運任せにしない、3系統の分解思考

ここが今日の記事の核心です。

「来月の売上がどうなるか分からない」
「いい月と悪い月の波が大きい」

こう感じている中華料理店のオーナーさんは
本当に多いです。

私自身も独立した直後、
まったく同じ場所に立っていました。

でも売上は、分解できる。

客数 × 客単価 × 来店頻度

この3系統のどれを動かすかを決めて、
そこに販促を打てば、
売上は「運」ではなく「設計」になります。

セットメニューは、
この3系統のうち客単価に直接効きます。

例えば、
1日平均客単価が800円の店で
セット設計を見直して950円になったとする。

1日60組来ていれば、
差額150円 × 60組 × 25日 = 月225,000円の増収です。

料理の質を変えなくていい。
新しいお客さんを呼ばなくていい。

設計だけで変わる数字です。

でも客単価だけを動かしても、
天井があります。

だから次に来店頻度を動かす。
月1回来てくれているお客さんを
月1.5回にする仕掛け。

LINE登録を促して、
月替わりセットの案内を送る。
ハガキDMで季節限定メニューを告知する。

紙とネットとAIを
優劣つけず組み合わせることで、
3系統それぞれに手が届くようになります。

飲食店の客単価を上げる4つの手順も
あわせて読んでみてください。
セット設計の前後で何を整えるべきかが
整理できます。

「売上の波が大きい店の多くは、どの数字を動かすかを決めていない。セットメニューひとつで客単価と回転率を同時に動かせるのに、なんとなく作ったセットが並んでいる。設計する前に、何のためのセットかを決めることが先です。」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

実際にどう変わったか

私が関わった中華料理店のオーナー(60代・男性)の話を
紹介させてください。

「月商が15%増えて安定しました。仕入れを集約したことで週3時間の余裕が生まれ、焦りが前向きな計画に変わりました。」

中華料理店オーナー(60代・男性)

この方が最初に取り組んだのは、
セットの種類を絞ることと
仕入れの集約でした。

バラバラだった仕込み素材を整理して
使い回せる食材にまとめる。

週3時間の削減というのは
仕入れの手間が減っただけではない。

「何をやるか考える時間」が
生まれたということです。

その時間で販促を考え、
季節ごとのセット変更を計画し、
来月の売上を「読める状態」にしていった。

焦りが計画に変わる、
というのはこういうことです。

仕入れと仕込みを集約すると
セット設計も自然に絞られます。
絞られたセットは
厨房のオペレーションが速くなる。

速くなれば回転率が上がる。
回転率が上がれば同じ客数でも
売上が増える。

これが3系統の分解が
現場とつながる瞬間です。

セットメニューを販促ツールとして動かす順番

設計 STEP 1

現状の客単価を計測する

まず今の平均客単価を出します。月商 ÷ 来客数。ランチとディナーを分けて計測できれば理想です。セット設計の前に現状の数字を知らないと、何が変わったか判断できません。

⚠️ よくある失敗:「だいたい1,000円くらい」という感覚だけで動いてしまい、施策前後の比較ができなくなる。

設計 STEP 2

主力メニューを軸にセットを3〜4種に絞る

一番頼まれているメニューを核に置き、サイドを2〜3パターン組む。「がっつり系」「さっぱり系」「女性向け」など選ぶ軸を決めてセットに名前をつける。名前があると注文しやすくなります。

⚠️ よくある失敗:全メニューとの組み合わせを用意しようとして、かえってお客さんが迷う。

設計 STEP 3

メニュー表とPOPで「見た目の得感」を作る

単品合計価格とセット価格を並べて表示する。手書きPOPでも十分です。「本日の推しセット」を1つ決めて目立たせると、注文が集中して厨房の混乱も減ります。

⚠️ よくある失敗:セットがあることをメニューの端に小さく書くだけで、お客さんの目に入っていない。

設計 STEP 4

LINE・ハガキDMで来店頻度を動かす

セット設計が固まったら、次は再来店の仕掛けです。月替わりセットをLINEで告知する、季節の限定メニューをハガキDMで知らせる。客単価を上げたら来店頻度にも手を打つ。この順番で動かすと、売上が意図的に作れるようになります。

⚠️ よくある失敗:セットを変えたことをお客さんに伝えず、気づいてもらえないまま終わる。

飲食店の客単価が低い原因をメニュー構成から探る記事も
参考にしてみてください。
何がボトルネックになっているか
整理しやすくなります。

❌ よくある間違ったアプローチ

  • セットを安くして集客しようとする(値引き競争の入口になる)
  • 種類を増やせば選ばれると思っている(迷いを生む)
  • 作ったことに満足してPOPも告知もしない

✅ 機能するアプローチ

  • セットは「迷いを消す設計」として作る
  • 3〜4種に絞って選ぶ軸を明示する
  • 単品価格との差額を見せて「得感」を演出する
  • 季節や月替わりで変化を作り、LINE・DMで告知して来店頻度を動かす

まとめ:来月の売上を「読める店」になるために

セットメニューは、
ただの割引セットではありません。

客単価を上げる設計でもあり、
回転率を上げるオペレーション改善でもあり、
来店頻度を動かす販促の起点でもある。

「来月の売上がどうなるか分からない」
という状態から抜け出すには、
売上を分解して、
どこを動かすかを決めることが先です。

客数 × 客単価 × 来店頻度。

その3系統のうち、
セット設計は客単価と回転率を
同時に動かせる数少ない手段です。

紙のPOPでもできる。
LINEの告知でもできる。
まず1つのセットを設計して、
1枚のPOPを作るところから
始めてみてください。

売上は、運ではなく設計です。
今日から意図的に作っていきましょう。

店舗経営は、毎月のレシピを
自分で書き続けるものです。
書き続けましょう。

セットを設計しても、来月の売上が読めるようになるまでには「次に何をやるか」の順番が要ります。一人で悩むほど焦りが出て、計画より反応で動いてしまう。増益繁盛クラブでは、客数・客単価・来店頻度の3系統それぞれに打ち手を組み合わせる方法を、中華料理店・居酒屋・カフェなど多業種の実践者と一緒に取り組んでいます。申込フォームに必要事項を入力するだけで参加できます。

着実に繁盛店を目指す方へ・増益繁盛クラブの詳細を見る

ハワードジョイマン公式

記事のとおりにやってみたいが、一人では続かないという方へ

増益繁盛クラブは、繁盛店づくりのノウハウと、同じ立場の経営者が集まる場と、集客ツールをまとめて使える会員制サービスです。

  • 増益繁盛メソッドの動画教材と、月1回のセミナー
  • 会員掲示板(BAND)で、同じ立場の経営者と情報交換
  • 増益繁盛メソッドを搭載した専用AIに、24時間いつでも相談
  • ゴールドは繁盛店MEOナビを1店舗ぶん無料で利用できる

ゴールドクラス 月額9,800円(税込)/新規ご入会は初月980円

増益繁盛クラブの内容を見る
  • この記事を書いた人
  • 最新記事

ハワードジョイマン

プロフィール

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

生い立ちと異色の経歴

1975年、静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしている環境から、幼少期より受付に立ち、商売の基礎を肌で感じながら育つ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を開始。活動中には九州松早グループが運営するファミリーマートのCMにも出演する。その後、父の急逝を機に大学卒業後、清水市役所へ奉職。

市役所勤務から独立へ

市役所在職中に中小企業診断士の取得を決意。昼は公務員として働き、夜は受験勉強、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの修行を重ねるという生活を継続。6年間の猛勉強の末、難関の中小企業診断士資格を取得する。

資格取得を機に7年勤めた市役所を退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立し、独立を果たす。

「笑人の繁盛術」による圧倒的な実績

お笑い芸人時代の経験を活かし、小売店・飲食店・美容室・整体院などの集客や販促に、お笑い芸人の思考法や漫才の手法を導入。独自のメソッド「笑人の繁盛術」を用いたコンサルティングにより、クライアントの業績を次々と向上させる。

専門用語を使わない分かりやすい内容のメールマガジンは、読者数1万人を突破。多くの業績アップ報告が寄せられている。また、会員制サポート「増益繁盛クラブ」は、日本全国(北海道〜沖縄)のみならずアメリカからの参加者もおり、その活動はテレビ番組『ガイアの夜明け』でも取り上げられ大きな注目を浴びた。

多角的な活動と信念

現在は、プロのコンサルタントが購読する専門誌『企業診断』(同友館)での連載も手がけ、「コンサルタントのコンサルタント」としても高い評価を得ている。また、自身の経験から確立した株式投資メソッドを伝えるコミュニティ「株研」も運営。

多忙を極める現在も、毎月1回の先祖への墓参りを欠かさない。家族をこよなく愛するマーケッターである。

-3.儲かる販促と利益アップ