3.儲かる販促と利益アップ

居酒屋の売上が落ちた時に見直す、客数・客単価・来店頻度の立て直し事例

秋の夜、店の前に立つ。

暖簾をくぐるお客さんは確かにいる。
厨房も回っている。
スタッフも頑張っている。

でも、月末に通帳を確認すると
「あれ、また残ってない」となる。

この感覚、居酒屋を経営していると
一度や二度じゃなく経験するはずです。

忙しさと儲かりは、別物です。

これ、言葉では知っていても
実際に数字で見ると愕然とする方が多い。

今回は、売上が落ちてきた焼鳥居酒屋さんが
どうやって立て直したか。
客数・客単価・来店頻度という3つの軸で
何をどう見直したか。
その事例を中心にお伝えします。

📋 この記事でわかること

  1. 「忙しいのに利益が残らない」の本当の原因
  2. 客数・客単価・来店頻度のどこに歪みがあるかの見つけ方
  3. 焼鳥居酒屋が客単価900円アップを実現した具体的な動き
  4. 値下げに頼らず「選ばれる理由」をつくる設計の考え方

こんな方におすすめ

  • ✅ 居酒屋を経営していて、売上が横ばいまたは少し落ちてきた方
  • ✅ 毎日忙しく働いているのに、手元にお金が残らないと感じている方
  • ✅ 客単価を上げたいが、どこから手をつければいいか分からない方
  • ✅ クーポンや値引きに頼らない集客に切り替えたいと思っている方
  • ✅ 「うちの店は何が強みか」を言語化できていないと感じている方
居酒屋の売上が落ちた時に見直す、客数・客単価・来店頻度の立て直し事例 | 増益繁盛クラブ、繁盛店研究所/増益繁盛クラブ(運営法人:有限会社繁盛店研究所、株式会社繁盛店研究出版、株式会社日本中央投資会/繁盛店グループ)

売上が落ちた時、最初に何を疑うか

売上が落ちると、多くの経営者が
「客数が減ったからだ」と考えます。

でも、それだけじゃない。

売上は、客数×客単価×来店頻度の掛け算です。
どれか一つが崩れても、数字は落ちます。

例えば、ある焼鳥居酒屋さんのケース。
席は埋まっている日も多い。
客数は大きく減っていない。

でも売上が月をまたぐたびに
じわじわ下がっていた。

原因はどこにあったか。

客単価でした。

気づかないうちに
「頼まれたものを出す」だけになっていた。
追加の提案もない。
メニューの見せ方も変えていない。
そのまま何年も続けていた。

席が埋まっているから安心していた。
でも一人あたりの売上は
静かに落ちていたんです。

飲食店の販促施策を客数・客単価・来店頻度の3軸で整理する方法でも触れていますが、
この3つを分けて考えることで
どこを先に手をつけるべきかが
はじめて見えてきます。

「席は埋まっているのに手元に残らない」という状態、客単価がじわじわ落ちているサインかもしれません。繁盛店ポータルの無料アカウントでは、AIがあなたのお店の状況をヒアリングしながら、客数・客単価・来店頻度のどこに歪みがあるかを一緒に整理してくれる「増益繁盛プランナー」が使えます。メール登録だけで、すぐに使い始められます。

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客単価が落ちる構造はこうして起きる

居酒屋の客単価が落ちる理由は
大きく3つあります。

一つ目は、追加注文のきっかけが生まれていないこと。

お客さんは自分から「何か良いものを頼もう」とは
なかなか動きません。
メニューを手に取って、ぱらぱらめくって
いつものものを頼む。
それで終わり。

店側から何も仕掛けなければ
追加注文は起きません。

二つ目は、メニューが整理されすぎていること。

「分かりやすくしよう」として
メニューを絞った結果、
単価の高いもの・利益率の良いものが
目に入らない位置に追いやられている。

これも多いパターンです。

三つ目は、「うちの店の売り」が
お客さんに伝わっていないこと。

何を頼んでもそこそこ美味しい店ではなく、
「これがある店」として認識されることで
単価の高いカテゴリへの注文が生まれます。

この三つ目が、今回の事例の核心でした。

チェックポイント1:追加注文の仕組みがあるか

ドリンクの2杯目・3杯目、
〆のご飯もの、季節限定の一品料理など、
「次に頼みたくなる理由」が
店側から提示されているかどうかを確認する。

✅ ポイント:卓上POPやスタッフの声かけなど、
注文のきっかけをこちらから作る仕掛けを
最低1つは用意する。

チェックポイント2:高単価メニューが目に入る場所にあるか

メニューブックの最初のページ・
視線が集まる位置に
利益率の高い商品・名物商品が置かれているか。

✅ ポイント:人の視線は左上から右下に流れる。
おすすめしたいものが右下に埋もれていないかを
実際に客席に座って確認する。

チェックポイント3:「この店の売り」が一言で言えるか

もし「いろいろあります」「何でも揃っています」が
答えなら、それは強みではなく
ただの品揃えです。

✅ ポイント:「〇〇といえばこの店」を
店主自身が言えるようになることが先。
言えないものは、お客さんにも伝わらない。

✓ ここまでのポイント

  • 売上低下の原因は客数だけでなく、客単価の静かな下落にある場合が多い
  • 追加注文が生まれない店には、仕掛けがない・メニューの見せ方が機能していない・売りの不明確さの3つが絡んでいる
  • 「この店の売り」を言語化することが、単価改善の出発点になる

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焼鳥居酒屋が客単価900円アップを実現した動き

ここからが本題です。

ある焼鳥居酒屋のオーナーさん(50代・男性)が
相談に来たのは、売上が月を追うごとに
下がっていく状況でした。

忙しさは変わっていない。
でも数字が落ちている。
何をしていいか分からない。
という状態でした。

まず取り組んだのは、3つの数字の現状把握です。

客数、客単価、来店頻度を
それぞれ月ごとに並べてみた。

すると、客数はほぼ横ばい。
来店頻度も大きな変化はない。
でも客単価が、1年前と比べて
じわじわ落ちていた。

原因を掘り下げると、
メニューの見直しをずっとしていなかったことと
「焼鳥を焼く」ことに集中するあまり
提案やPOPの工夫が止まっていたことが分かった。

そこから動き始めたのが
以下のような取り組みです。

立て直し STEP 1

自店の「一番の売り」を決める

「何でも美味しい焼鳥屋」をやめて、
店主が最も自信を持てる部位・食材を
「うちの看板」として前面に出すことにした。
これをメニューの冒頭・卓上POP・
入口の黒板に明記した。

⚠️ よくある失敗:
「他のメニューが売れなくなるかも」と怖くなって
結局「これも美味しい・あれも美味しい」と
全部推してしまい、何も刺さらない状態に戻る。

立て直し STEP 2

追加注文が生まれる仕掛けを1つ作る

食事が落ち着いてきた頃合いに
スタッフが「〆の一品」を声かけするルールを作った。
同時に、卓上に「本日のおすすめ〆メニュー」の
小さなカードを置いた。
これだけで、〆を頼むお客さんの割合が増えた。

⚠️ よくある失敗:
声かけのタイミングを決めていないと
スタッフ任せになり、結局誰もやらなくなる。
「何杯目のドリンクを持っていく時に言う」
というところまで決める。

立て直し STEP 3

来店頻度を意識したフォローを始める

常連さんに対して、季節ごとの
手書きのDMを出し始めた。
「新メニューができました」という
シンプルな内容。
でも手書きで届くことで
「覚えてもらっている」という感覚が生まれた。

⚠️ よくある失敗:
「DM送ったけど反応がなかった」で1回でやめる。
来店頻度へのアプローチは
最低3回以上続けて初めて動き始める。

この3つを続けた結果、
客単価が900円アップしました。

席数も変わっていない。
客数も大きく変わっていない。
でも月末の手元に残る金額が変わった。

「うちは他と違う、を堂々と言えるようになった。それだけで、新しいメニュー開発が楽しくなりました」

焼鳥居酒屋オーナー(50代・男性)

この言葉が、すべてを表しています。

施策の前に、マインドが変わっている。

「うちには強みがある」という確信が
生まれた時に、提案も販促も
自然と積極的になっていきます。

来店頻度が低い店に共通する「見えない問題」

客単価の話をすると
「うちは来てくれる人の頻度が低いのが問題なんです」
という声もよく聞きます。

これも、原因なく起きていることは少ない。

来てくれたお客さんが
「また来たい」と思う理由が
どこかで薄れているんです。

料理の味ではなく、
「あの店に行けばあの体験ができる」
という記憶の強さが来店頻度を決めます。

あなたのお店は、来てくれた方に
「次はいつ来ようか」と思わせる
何かを残していますか。

それは特別なサービスでなくてもいい。
店主からの一言でも、
季節ごとに変わる黒板の文言でも、
次回来た時に楽しみなメニューの予告でもいい。

「また来たい」の種を
帰る前に蒔いておくかどうか。
この差が積み重なると、
来店頻度に差が出てきます。

飲食店集客を客数・客単価・来店頻度の3つに分解して考える切り口では、
この3軸それぞれに対して
何を優先して動くかの整理の仕方を
説明していますので参考にしてみてください。

「忙しさを言い訳にしている間は、何も変わりません。変わったのは、手を動かし始めた時からです」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

利益構造を設計し直すとはどういうことか

「売上を上げよう」と「利益を残そう」は
似ているようで、別の話です。

売上は増やせても
原価・人件費・光熱費が比例して増えれば
手元には残りません。

利益構造を設計し直すというのは、
客数・客単価・来店頻度のどれかを
ただ増やすことではなく、
「どこを動かすと利益に直結するか」を
見極めることです。

先ほどの焼鳥居酒屋さんの場合、
客数を増やすより
客単価を上げる方が
コストをほとんどかけずに
利益に直結しました。

新規集客にお金をかけなくても、
来てくれているお客さんに
もう少し満足してもらう工夫をする方が
先だったんです。

これが「利益構造の設計」です。

あなたのお店では、
今どこを動かすと一番利益に効きますか。

客数なのか、客単価なのか、
来店頻度なのか。

ここを間違えると、
頑張っているのに空回りする状態が続きます。

繁忙期に混雑しているのに売上が伸びない時に見直す3つのポイントでも
同じ構造の話をしています。
「忙しい=儲かっている」の罠は
繁忙期にこそ起きやすい。
ぜひ合わせて読んでみてください。

まとめ:立て直しは「どこが歪んでいるか」を見つけることから

居酒屋の売上が落ちた時に
真っ先にやることは、
広告を打つことでも値下げをすることでもない。

客数・客単価・来店頻度の3つを
それぞれ現状把握することです。

どこが歪んでいるかが分かれば、
手を打つ場所が決まります。

今回の焼鳥居酒屋さんの事例は、
特別な手法を使ったわけじゃない。
自分の店の売りを決めて、
追加注文の仕掛けを作って、
常連さんにDMを出した。

地味です。
でも続けた。

「うちは他と違う」を堂々と言えるようになった時、
その経営者は変わっています。
施策より先にマインドが変わる。
それが最大の変化です。

あなたのお店の3つの数字、
今一度確認してみてください。
そこから立て直しは始まります。

一緒に動いていきましょう!

店舗経営は、終わりのない仕込みです。毎日の積み重ねが、繁盛の土台になります。

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ハワードジョイマン

プロフィール

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

生い立ちと異色の経歴

1975年、静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしている環境から、幼少期より受付に立ち、商売の基礎を肌で感じながら育つ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を開始。活動中には九州松早グループが運営するファミリーマートのCMにも出演する。その後、父の急逝を機に大学卒業後、清水市役所へ奉職。

市役所勤務から独立へ

市役所在職中に中小企業診断士の取得を決意。昼は公務員として働き、夜は受験勉強、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの修行を重ねるという生活を継続。6年間の猛勉強の末、難関の中小企業診断士資格を取得する。

資格取得を機に7年勤めた市役所を退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立し、独立を果たす。

「笑人の繁盛術」による圧倒的な実績

お笑い芸人時代の経験を活かし、小売店・飲食店・美容室・整体院などの集客や販促に、お笑い芸人の思考法や漫才の手法を導入。独自のメソッド「笑人の繁盛術」を用いたコンサルティングにより、クライアントの業績を次々と向上させる。

専門用語を使わない分かりやすい内容のメールマガジンは、読者数1万人を突破。多くの業績アップ報告が寄せられている。また、会員制サポート「増益繁盛クラブ」は、日本全国(北海道〜沖縄)のみならずアメリカからの参加者もおり、その活動はテレビ番組『ガイアの夜明け』でも取り上げられ大きな注目を浴びた。

多角的な活動と信念

現在は、プロのコンサルタントが購読する専門誌『企業診断』(同友館)での連載も手がけ、「コンサルタントのコンサルタント」としても高い評価を得ている。また、自身の経験から確立した株式投資メソッドを伝えるコミュニティ「株研」も運営。

多忙を極める現在も、毎月1回の先祖への墓参りを欠かさない。家族をこよなく愛するマーケッターである。

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