経営の相談をできる人が、身近にいない。
そういう孤独を抱えたまま、毎月の売上に一喜一憂している経営者の方が、実は相当数いらっしゃいます。あるアンケートでは、中小・個人事業主の経営者のうち7割以上が「経営の悩みを本音で話せる相手がいない」と回答したというデータもあります。
かといって、コンサルタントや経営塾が世の中に溢れている今、「誰に相談すればいいのか」が逆にわからなくなっている——そういう声も、増益繁盛クラブに入会される前の方からよく聞きます。
今回は、繁盛店グループ総代表のハワードジョイマンが、休日の過ごし方も含めた少し個人的な話を交えながら、「経営のメンターを選ぶとき、自分が実際に何を見ているか」を書いてみます。
📋 この記事でわかること
- 経営メンターを探すときに多くの人が陥りがちな落とし穴
- 信頼できるメンターを見極める3つの具体的な基準
- 「教える人・教わる人」ではなく「伴走者」を選ぶことの意味
- メンターとの関係を長く続けるために大切なこと
こんな方におすすめ
- ✅ 経営の悩みを話せる人が周りにいないと感じている方
- ✅ コンサルタントや経営塾の選び方がわからない方
- ✅ 過去に「合わないメンター」と出会い、傷ついた経験のある方
- ✅ 飲食店・美容室・小売店を経営していて、一人で抱え込みがちな方
- ✅ 「本音で話せる仲間・場所」を探している経営者の方

実は休日に「メンターを探す感覚」に近いことをやっている
少し個人的な話から入らせてください。
私、ハワードジョイマンは毎年、島根県の日御碕神社に祈祷に行くことを続けています。最近は島根県の温泉津温泉にも足を運びました。世界遺産を巡るのが好きで、インドやシチリア、パラオなど、海外にも出かけます。また、毎月欠かさず先祖の墓参もしています。
これを聞いて「コンサルタントっぽくないな」と思う方もいるかもしれません。でも、こういう場所に行くたびに私がやっていることは、「自分が信頼できるものを確かめる作業」だと思っています。長い時間をかけて残ってきたもの、本物の空気を持つ場所——そういうものに触れることで、自分の軸が整う感覚があります。
経営のメンターを探すというのも、これと構造が似ています。派手な看板や実績数字の多さより、「この人の言葉の根っこに何があるか」を確かめることが、結局一番大事なんです。
基準①「自分が実際に痛みを経験しているか」
私が個人的に最も重視しているのは、そのメンター自身が「痛みの経験」を持っているかどうかです。
私自身の話をすると、独立直後は仕事がゼロで、貯金が底をついて、妻と母から借金をしました。市役所を7年目で辞めて飛び出したものの、しばらくは何も売れない。あの時期の静かな恐怖は、今も忘れていません。
だからこそ、「売上が上がらなくて怖い」「月末に手元にお金がない」という経営者の方の気持ちが、理屈ではなく体感としてわかります。
一方で、はじめから恵まれた環境でコンサルタントになった方や、大企業の経験しかない方が「中小店舗の現場」を語っても、どこか言葉が浮いて聞こえることがあります。それは能力の問題ではなく、「経験の根っこ」の話です。
「言葉に体重が乗っているかどうかは、話してみるとすぐわかります。綺麗な言葉を並べているだけなのか、その人が本当に痛みを知っているのか——経営者のあなたは、それを見抜く力をすでに持っているはずです。」
ハワードジョイマン(繁盛店グループ総代表/店舗利益最大化コンサルタント)
私は今もキックボクシング(48歳で始め、アマチュア試合にも出ました)やマラソン(49歳で始め、大井川・静岡・横浜の各マラソンを完走)を続けています。スポーツを通じて感じるのは、「やったことがない人のアドバイスは、どこかズレている」ということ。経営も同じで、実際に事業を動かした経験があるかどうかは、アドバイスの質に確実に出ます。
基準②「教える・教わるではなく、隣を歩いてくれるか」
次の基準は、関係性のスタイルです。
世の中には「先生と生徒」のスタイルで関係が成立しているコンサルタントや経営塾が多くあります。それ自体が悪いわけではありませんが、私がずっと大切にしているのは「教える人・教わる人」ではなく、同じ方向を向いて隣を歩く関係です。
たとえば、増益繁盛クラブでは、私が「正解を上から渡す」という形にはしていません。客数・客単価・来店頻度の3系統で売上を分解して、あなたの店の弱点がどこにあるかを一緒に考える。そのうえで、紙(チラシ・ハガキDM・POP)もネット(Google広告・MEO・LINE)もAIも、優劣をつけずに手段として組み合わせていく。これは「答えを渡す」のではなく「答えを一緒に探す」プロセスです。
❌ よくある「教える・教わる」型の問題点
- 先生の言う通りにやるだけで、自分で考える力がつかない
- 状況が変わったとき、応用が利かなくなる
- 「自分の店のことを一番わかっているのは自分だ」という経営者の誇りが削られる
✅ 「伴走者」型のメンターが持つ特徴
- あなたの現状を聞くことから始める(押しつけではなく対話)
- 失敗したときも「なぜそうなったか」を一緒に考える
- 「あなたの店をあなたらしく伸ばす」という視点がある
私がトライアスロンでテニアン島を完走したときも、一人ではなくチームの中で動いていました。誰かがペースを伝え、誰かが水を渡し、誰かが「あと少し」と声をかける。経営もそれに近いと思っています。
✓ ここまでのポイント
- 信頼できるメンターの第一条件は「自分が実際に痛みを経験しているか」。言葉に体重が乗っているかどうかが判断の手がかりになる。
- 「教える・教わる」関係より、「同じ方向を向いて隣を歩く」伴走者型の関係性を選ぶほうが、長期的に経営者としての力がつく。
「月商350万円だった居酒屋が、チラシとGoogle広告の組み合わせで6ヶ月後に620万円になりました。新規客が約2倍になり、客単価も1,400円上がった。何より、『売上を自分で動かせる』という感覚を初めて持てたのが大きかったです。」
飲食店経営者(居酒屋オーナー)
基準③「地味な継続を、地味と言わずに伝えてくれるか」
3つ目は、少し逆説的な基準です。
派手な成功事例ばかり語るメンターより、「地味なことをコツコツ続けることの価値」を、丁寧に、飽きずに伝え続けてくれる人を選んでください。
私が21年この仕事をしてきて、833件以上の指導実績(飲食店610・美容室150・治療院30・物販40、その他)を通じてわかったことがあります。業績が変わった経営者に共通しているのは、「すごい一手」を打ったことではなく、ハガキDMを毎月送り続けた、ニュースレターを欠かさず作り続けた、Googleのクチコミに毎週返信し続けた——そういう地味な積み重ねを「すぐに」「継続して」やり切ったことです。
チェックポイント1:そのメンターは「派手な成功事例」だけを語っていないか
セミナーや説明会でキラキラした結果ばかりを並べているメンターは、少し注意が必要です。成果が出るまでの地味なプロセスや、うまくいかなかった経験も含めて語れる人のほうが、実際の伴走者としての信頼度が高い。
✅ ポイント:「なぜうまくいったか」だけでなく「何がうまくいかなかったか」「そのときどう修正したか」まで語れるメンターを選ぶこと。
チェックポイント2:「お金を掛けずに売上を伸ばす方法」を教えようとしていないか
私はこの考え方を、はっきり「愚策」と呼んでいます。厳しい言い方に聞こえるかもしれませんが、無料・低コストの手法だけで勝ち続けようとすることは、時間と労力と機会を最も浪費する選択肢です。
私自身が独立当初、毎月広告を出すようにしてから売上が動き始め、母から借りた300万円を完済できました。学びと広告は「費用」ではなく「投資」です。この視点を持っているメンターかどうかは、早い段階で確認してください。
✅ ポイント:「お金をかけずに」という言葉を多用するメンターは、投資思考より節約思考が強い可能性がある。投資して顧客を創造する設計ができるかどうかを見極めること。
チェックポイント3:そのメンター自身が「継続している何か」を持っているか
私が毎月先祖の墓参を続けているのも、毎年日御碕神社への祈祷を続けているのも、「継続することそのものに価値がある」と信じているからです。茶道を続けているのも同じ理由です。華やかな結果の裏に、地味な積み重ねがある——自分がそれを体で知っているメンターは、あなたの継続もしっかり支えてくれます。
✅ ポイント:メンターの「仕事以外で継続していること」を聞いてみる。それが答えになることが多い。
「美容室の2店舗を経営していますが、入会前はリピート率が38%しかなかった。LINEでの集客とフォローアップを仕組み化してから、今は71%になり、月商も年間で1.6倍になりました。派手なことは何もしていません。地味な接点を、ただ続けただけです。」
美容室オーナー(2店舗経営)
まとめ:メンターを選ぶより、「関係を育てる」ことのほうが大事
信頼できるメンターの3つの基準、まとめるとこうなります。
- 自分が実際に痛みを経験しているか——言葉に体重が乗っているかどうか
- 「教える・教わる」ではなく「伴走者」として隣を歩いてくれるか——あなたの経営者としての力が育つ関係かどうか
- 地味な継続の価値を、飽きずに伝え続けてくれるか——派手な成功事例だけに頼らない正直さがあるかどうか
そしてもう一つ、最後にお伝えしたいことがあります。
メンターというのは「探して、完璧な人を見つけて終わり」ではなく、関係を積み重ねる中で信頼が育つものです。私の清水区の事務所(静岡鉄道新清水駅から徒歩10秒)に来てくれた会員さんが「最初は半信半疑だった」とよく言います。でも、一緒に動いている中で「この人は逃げない」と感じてくれる。それが本当のメンターとの関係だと思っています。
三保松原の松林を歩くと、何百年も風を受け続けた松の幹の太さに気づきます。経営も人間関係も、長い時間の積み重ねが太さになる——そういう話をしながら歩ける伴走者を、あなたにも見つけてほしいと思っています。
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