仕入れ伝票を眺めながら、ため息をつく。
売上はまあまあ立っているのに、
月末に手元に残るお金が薄い。
「原価が高いのかな」と思って
食材を絞ってみる。
でもお客さんに「前より量が減った」と
言われてしまう。
じゃあクーポンで人を呼ぼうと
食べログやホットペッパーに出す。
来てはくれる。
でも、利益はさらに薄くなる。
この繰り返しを何年も続けている
飲食店の方から、よく相談をいただきます。
と言うことで、今回は
「原価率が高い」と悩んでいる店が
見落としている、
利益を削る3つの構造的な問題について
お話しします。
原価の数字だけ追っていても、
利益は改善しません。
問題は、もっと根っこにあります。
📋 この記事でわかること
- 原価率が高く見える店に共通する、構造的な3つの問題とは何か
- 値引き・クーポン依存が利益を削り続ける仕組み
- POPとメニュー設計で客単価を上げ、利益体質に変える具体的な方向性
- 「価値で選ばれる店」に変わった実例から学べること
こんな方におすすめ
- ✅ 原価率を下げようとしているのに、なかなか利益が残らない飲食店オーナー
- ✅ クーポンや値引きに頼った集客から抜け出したいと感じている方
- ✅ 客単価を上げたいが、何から手をつければいいかわからない方
- ✅ 売上はあるのに手元にお金が来ない、その原因を構造から理解したい方
- ✅ POPやメニュー表で価値を伝える販促に興味がある方

問題1:原価率ではなく「売れ筋の構成」が利益を決めている
原価率が高い、と悩んでいる店の多くが
見ているのは「品目ごとの原価率」です。
でも、本当に見るべきは
「何がどれだけ売れているか」
つまり、売れ筋の構成です。
例えば、原価率28%のメニューと
原価率42%のメニューがある。
数字だけ見れば28%のほうが
「良いメニュー」に見えます。
でも、もし42%のメニューが
3,000円で売れていて、
28%のメニューが480円だったら?
手元に残る利益の「額」は
高単価の42%メニューのほうが
ずっと大きくなります。
原価「率」の改善に固執して
低単価メニューを増やすほど、
実は1人あたりの利益が
薄くなっていく。
これが、最初の構造的な問題です。
大事なのは、客単価 × 利益額を
セットで考えること。
あなたのお店のメニュー構成、
今一度「率」ではなく「額」で
見直してみてください。
関連して言うと、飲食店の利益が残らない原因として、売上はあるのにお金が手元に来ない店の共通点もあわせて読んでもらうと、構造がより立体的に見えてきます。
「原価率が高い」と数字を追いかけているのに、手元に残るお金が変わらない。その理由は、この記事で触れた「構造」にあります。繁盛店ポータルに無料登録すると、ハワードジョイマンAIにあなたのお店の業種・状況を伝えて具体的な相談ができるほか、購買行動を軸とした販促改善の電子書籍も受け取れます。メール登録のみ、1分で完了します。
問題2:クーポン・値引きが「客質」を変えてしまっている
「お客さんを呼ぶためにクーポンを出す」
という判断、気持ちはよくわかります。
でも、これが2つ目の構造的な問題です。
価格で集めたお客さんは、
価格で去ります。
必ず大変。
これは例外なくそうです。
クーポンを使って来てくれたお客さんが
「割引がないなら来ない」
というマインドを持ってしまうのは
当然のことで、
責めることはできません。
問題は、お店がそういう客層を
自らつくり出してしまっている構造に
あります。
❌ よくあるパターン:値引きで集客する
- 来店者のうち、割引目当ての層が増える
- 正規料金では「高い」と感じる客層が固定化する
- リピートするほど、客単価が下がり続ける
- 利益が薄くなり、さらにクーポンに頼るという悪循環に入る
✅ 推奨アプローチ:価値を伝えて選ばれる仕組みに変える
- POP・メニュー表で「なぜこの一品なのか」を伝える
- 看板メニューの背景・こだわりを可視化することで、適正単価で選ばれるようになる
- 来てくれるお客さんの「質」が変わり、値引きなしでリピートが生まれる
- 客単価が上がり、同じ客数でも利益が増える
クーポンをやめると来客数が減るのでは、
と不安に思う方もいます。
でも、飲食店の利益を増やすために売上より先に手をつけるべき3つのポイントでもお伝えしているように、
来客数と利益は必ずしも比例しません。
「少ない客数でも、利益が残る構造」
をつくることが先です。
「値引きで集客することに慣れてしまった店は、値引きをやめた瞬間に売上がゼロになる恐怖と戦うことになります。でも、それは価値を伝えてこなかった代償です。逆に言えば、今日から価値を伝え始めれば、少しずつその恐怖は薄まっていきます」
ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)
✓ ここまでのポイント
- 原価「率」ではなく利益「額」をベースにメニュー構成を見直すこと
- クーポン・値引きは客質を変え、利益を削る構造をつくってしまうこと
- 価値を伝える販促に切り替えることで、適正単価で選ばれる店になれること
クーポンをやめたら来客がゼロになるのでは、という不安が行動を止めている方は多いです。増益繁盛クラブでは、値引きに頼らない客単価設計と価値の伝え方を、全国の同じ悩みを持つ仲間と一緒に実践していく場を提供しています。申込フォームへの入力のみで参加できます。
問題3:「看板メニュー」が機能していない
3つ目の問題は、
お店に「これだ」と言える看板メニューが
ないか、あっても伝わっていないことです。
居酒屋でも、焼肉でも、カフェでも、
利益が安定している店には必ずと言っていいほど
「この店に来たらこれを頼む」という
一品があります。
これが機能していないと、
お客さんはメニューを上から順に眺めて
「まあこれでいいか」という
低単価の選択をします。
結果、客単価が上がらない。
看板メニューが機能するためには、
2つのことが必要です。
まず、存在を知らせること。
次に、選ぶ理由を伝えること。
POPは、その両方を担えるツールです。
「この出汁は3時間かけて引いています」
「地元の農家さんから直接仕入れた野菜です」
こういった一言が書いてあるだけで、
お客さんの選択が変わります。
値段を下げなくても、
選ばれる理由をつくれる。
これがPOPの力です。
「価値で選ばれる」に変わると、何が起きるか
ある寿司店の50代男性オーナーの話です。
以前は客単価6,000円で集客していて、
「もっと安い店に行く」と言われることも
多かったそうです。
でも、メニューの見せ方と
接客での価値の伝え方を変えていく中で、
客単価が8,500円に上がりました。
「価値で選ばれている実感が生まれた」
寿司店オーナー(50代・男性)
数字の変化だけじゃなくて、
仕事そのものへの向き合い方が
変わったということです。
客単価が上がったことで
1日の業務に少し余裕が生まれ、
「毎日1.5時間を自分の時間に使えるようになった」
とも言っています。
価値が伝わると、
お客さんの質が変わる。
お客さんの質が変わると、
店に来る人が変わる。
来る人が変わると、
利益の残り方が変わる。
これが「価値で選ばれる店づくり」が
もたらす連鎖です。
原価率の高さは「症状」、本当の問題は「構造」にある
今回の話を整理すると、
「原価率が高い」という悩みは
症状であって、問題の本体ではありません。
本体は、
・売れ筋の構成が利益「額」を下げている
・クーポン・値引きで客質が変わってしまっている
・看板メニューが機能せず、客単価が上がらない
この3つの構造です。
どれか1つが問題でも利益は薄くなりますし、
3つ重なっていれば、
原価率を少しいじったくらいでは
何も変わりません。
「そんなこと言っても、
うちには時間もお金もない」
と思った方に伝えたいのは、
今のクーポン依存を続けることのほうが、
長い目で見てずっとコストがかかっている
ということです。
学びと販促は投資です。
お金をかけずに売上を伸ばす発想は、
長くは続かない。
小さなPOP一枚から始めることはできます。
今日の仕入れで一番こだわった食材に
理由を書いたPOPを立ててみる。
それだけでも、
お客さんの反応は少しずつ変わってきます。
地味でいい。
継続すれば、必ず変わります。
構造から見直したいと思っている方は、
飲食店の平日が暇な状況を変えるための集客の手順も参考になります。
需要をつくる側の発想に切り替えるヒントが
詰まっています。
利益が残る店づくり、
一緒に進めていきましょう。
店舗経営は、毎日の小さな選択の積み重ねです。
どの選択をするかが、3年後の店の形を決めます。
原価率・クーポン依存・看板メニューの3つの構造問題、どれから手をつければいいか迷っている方に。増益繁盛クラブでは「何をどの順番でやるか」が明確になるメソッドと、24時間相談できるAI、月2回のグループコンサルで具体的な一手を一緒に考えていきます。まずは詳細ページで内容を確認してみてください。