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飲食店のモバイルオーダー導入が向いている店・向いていない店の違いとは?

秋の夜、居酒屋さんから連絡が来た。

「ジョイマンさん、モバイルオーダー入れたんですけど、
なんか逆に大変になってます」

話を聞くと、
タブレットの不具合、
高齢のお客さんへの案内、
スタッフの操作ミス、
そして月々の利用料。

「忙しさは変わらないのに、
手残りが減った気がする」

その言葉が妙に刺さりました。

と言うことで、
今回はモバイルオーダーの話をします。
でも本当の話は、
「向いている・向いていない」の前にある
利益の設計の話です。

こんな方におすすめ

  • ✅ モバイルオーダーの導入を検討しているが、本当に自分の店に合うか迷っている飲食店オーナー
  • ✅ 忙しく働いているのに、手元にお金が残らないと感じている方
  • ✅ 回転・原価・単価の設計を一度しっかり見直したい方
  • ✅ ツール導入の前に、利益構造そのものを整えたいと思っている方

📋 この記事でわかること

  1. モバイルオーダーが「向いている店」と「向いていない店」の具体的な違い
  2. ツールを入れても利益が残らない本当の理由
  3. 客数・客単価・来店頻度のどこに歪みがあるかを見直す方法
  4. 利益構造を設計し直すための最初の一手
飲食店のモバイルオーダー導入が向いている店・向いていない店の違いとは? | 増益繁盛クラブ、繁盛店研究所/増益繁盛クラブ(運営法人:有限会社繁盛店研究所、株式会社繁盛店研究出版、株式会社日本中央投資会/繁盛店グループ)

「便利なツール」を入れれば儲かると思っていませんか?

モバイルオーダーの売り文句は大体こうです。

「オーダーミスがなくなる」
「人手が減らせる」
「回転率が上がる」

全部、正しい。
でも、前提が整っていれば、の話です。

あなたのお店は今、
スタッフが人件費に見合う動きをしていますか?
回転率を上げたとして、
その分だけ客単価が下がっていませんか?

忙しさと儲かりは、別物です。

回転が速くなっても、
客単価が低いままなら、
売上は増えない。
売上が増えても、
原価と人件費の設計が崩れていれば、
利益は残らない。

ツールは「仕組みを加速させる道具」です。
利益が出る仕組みを加速させれば効果が出る。
でも、利益が出ない構造をそのまま速くしたら、
損失も速くなります。

まずここを、
はっきり押さえてください。

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モバイルオーダーが向いている店の条件

向いている店には、
共通する特徴があります。

① 客単価と原価の設計がすでに整っている

客単価が適正で、
原価率も管理できていて、
「回転さえ上げれば利益が増える」という状態。
この前提がある店には、
モバイルオーダーは武器になります。

② 座席数が多く、ホールスタッフの移動コストが高い

30席以上で、
オーダーを取りに行く動線が長い店。
スタッフが注文を受ける時間を削れると、
仕込みや接客の質に使える時間が増えます。

③ リピーターよりも回転客が多い業態

チェーン系の居酒屋、
ランチ主体の食堂、
観光地の飲食店など。
お客さんが初来店中心で、
スタッフとの会話より「早く注文したい」が勝る場合です。

❌ よくある失敗パターン

  • 客単価が低いまま導入して、月額利用料だけが増える
  • スタッフ削減を狙ったが、結局フォローで人が動く
  • 注文が入っても、キッチンの処理スピードが追いつかない

✅ うまくいくパターン

  • 導入前に客単価・原価率・回転数を計算してシミュレーションしている
  • スタッフが「注文取り」から「接客・提案」に時間をシフトできた
  • オーダー自動化で、追加注文の頻度が上がった

モバイルオーダーが向いていない店の条件

こちらも正直に書きます。

① 客単価の低さを「回転」でカバーしようとしている

客単価が低いなら、
モバイルオーダーより先にやるべきことがあります。
値上げか、
メニュー構成の見直しか、
追加注文を生む仕掛けか。

ツールで回転を速めても、
低単価のお客さんが速く出ていくだけです。

② 常連客・リピーターが主体の店

地元密着の居酒屋、
常連さんに顔と名前を覚えてもらって来てもらっている店。
「また来たよ」という会話が売上を作っている店では、
タブレットがその空気を壊すリスクがあります。

お客さんが「ここに来る理由」は何か。
料理だけではなく、
スタッフとの会話やあの人の笑顔だったりする。
それを削ると、
来店頻度が落ちます。

③ 高齢客が多い、または客層が固定されている

スマホ操作が苦手なお客さんが多い店は、
かえってスタッフの手間が増えます。
「使い方を教えてください」への対応が、
注文を取るより時間がかかることもある。

実際、
冒頭の居酒屋さんはこのパターンでした。
お客さんの平均年齢が高く、
タブレット操作を毎回案内するために、
結局スタッフがテーブルについている時間が増えた。

④ 原価率や客単価をまだ正確に把握していない

中小企業庁の2026年版中小企業白書によると、
原価を製品・サービス単位で把握している事業者は約4割にとどまります。

つまり、
6割の店は「なんとなく」で動いている。
この状態でツールを入れると、
何が改善したのかも分からないままです。

✓ ここまでのポイント

  • モバイルオーダーは「利益が出る構造がある店」を加速させる道具。利益構造が崩れている状態で入れると損失も加速する。
  • リピーター中心・高齢客が多い・客単価が低い店は、導入前に見直すべきことが先にある。
  • 原価・客単価・来店頻度の数字を把握していない状態では、どんなツールも判断できない。

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本当の問題は「ツール選び」ではなく「利益構造の設計」

モバイルオーダーを入れた方がいいか、
入れない方がいいか。

その答えを出す前に、
一度この3つを確認してください。

チェックポイント1:客単価は適正か

今の客単価は、
原価・人件費・家賃を賄えていますか?
「なんとなく3,000円くらい」ではなく、
必要な客単価から逆算できていますか?

✅ ポイント:客単価が低い状態でツールを入れても利益は増えません。まず客単価の設計を見直すことが先です。

チェックポイント2:来店頻度は上がる仕掛けがあるか

新規客を増やすことだけ考えていませんか?
今来てくれているお客さんが、
またここに来たいと思う仕掛けがありますか?

✅ ポイント:来店頻度が上がると、広告費をかけずに売上が積み上がります。モバイルオーダーは新規の回転には強いですが、リピートを作る力はありません。

チェックポイント3:今の忙しさは「稼げている忙しさ」か

席が埋まっているのに、
月末に手元が寂しい。
その状態は、
回転・原価・単価のどこかに歪みがあります。
ツールより先に、
その歪みを見つけることが経営の仕事です。

✅ ポイント:「忙しい=儲かっている」は経営者の錯覚です。数字を分解して、どこで利益が消えているかを特定しましょう。

「ツールを入れることは手段です。利益が残る構造を設計してから、それを加速させるためにツールを選ぶ。この順番を間違えると、お金と時間だけが消えていきます」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

構造を変えると、数字はこれだけ動く

実際に、
利益構造の設計を見直した居酒屋さんの話をします。

「チラシとGoogle広告を組み合わせて、新規客が約2倍になりました。同時に客単価が1,400円上がったことで、月商が350万円から620万円になった。期間は6ヶ月です」

飲食店オーナー(居酒屋・男性)

この店がやったことは、
モバイルオーダーではありません。

客数を増やす仕掛け(チラシ・Google広告)と、
客単価を上げる設計(メニュー構成・提案の仕方)を、
同時に動かした。

客数が増えて、
客単価も上がれば、
売上は掛け算で動きます。
350万×1=350万ではなく、
客数×単価×頻度の三つを同時に設計するから、
620万という数字が出る。

モバイルオーダーを入れるタイミングがあるとすれば、
この状態になってから、
回転をさらに上げる手段として検討する段階です。

順番が大事。
土台が先、ツールは後。

「お金をかけずに売上を伸ばそうとする発想は愚策です。でも、何にお金をかけるかの順番を間違えると、投資ではなく浪費になります」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

広告や販促への投資は、
利益が出る構造を作るためのものです。
ツール導入も同じ。
「なんとなく便利そう」は、
経営者の判断ではありません。

なお、飲食店の予約システム導入でも同じことが言えますが、
導入前の業務課題の整理と優先順位の確認が、
後悔しない選択につながります。
飲食店へのAI導入を検討するときの考え方も、
基本的な順番は変わりません。

まとめ:ツールを選ぶ前に、利益の地図を描く

モバイルオーダーが向いている店は、
すでに利益が出る構造があって、
そこに回転速度を上乗せしたい店。

向いていない店は、
客単価・原価・来店頻度のどこかに歪みがあって、
まだその設計が終わっていない店。

ツールの話をする前に、
自分のお店の売上を分解してみてください。

客数は増えているか。
客単価は適正か。
来店頻度は上がっているか。

この3つを把握していれば、
どのタイミングでどのツールを入れるかは、
自然と見えてきます。

忙しいのに利益が残らない状態は、
勤勉さの問題ではなく、
設計の問題です。

設計を直せば、
同じ忙しさで手残りが変わる。
それを一つひとつ確認していきましょう。

店舗経営は、
走りながら地図を書き直すマラソンです。
立ち止まらず、でも方角は確かめながら進みましょう。

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ハワードジョイマン

プロフィール

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 代表取締役社長
・株式会社繁盛店研究出版 取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役社長
・繁盛店グループ総代表

生い立ちと異色の経歴

1975年、静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしている環境から、幼少期より受付に立ち、商売の基礎を肌で感じながら育つ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を開始。活動中には九州松早グループが運営するファミリーマートのCMにも出演する。その後、父の急逝を機に大学卒業後、清水市役所へ奉職。

市役所勤務から独立へ

市役所在職中に中小企業診断士の取得を決意。昼は公務員として働き、夜は受験勉強、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの修行を重ねるという生活を継続。6年間の猛勉強の末、難関の中小企業診断士資格を取得する。

資格取得を機に7年勤めた市役所を退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立し、独立を果たす。

「笑人の繁盛術」による圧倒的な実績

お笑い芸人時代の経験を活かし、小売店・飲食店・美容室・整体院などの集客や販促に、お笑い芸人の思考法や漫才の手法を導入。独自のメソッド「笑人の繁盛術」を用いたコンサルティングにより、クライアントの業績を次々と向上させる。

専門用語を使わない分かりやすい内容のメールマガジンは、読者数1万人を突破。多くの業績アップ報告が寄せられている。また、会員制サポート「増益繁盛クラブ」は、日本全国(北海道〜沖縄)のみならずアメリカからの参加者もおり、その活動はテレビ番組『ガイアの夜明け』でも取り上げられ大きな注目を浴びた。

多角的な活動と信念

現在は、プロのコンサルタントが購読する専門誌『企業診断』(同友館)での連載も手がけ、「コンサルタントのコンサルタント」としても高い評価を得ている。また、自身の経験から確立した株式投資メソッドを伝えるコミュニティ「株研」も運営。

多忙を極める現在も、毎月1回の先祖への墓参りを欠かさない。家族をこよなく愛するマーケッターである。

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