飲食店

82店舗目 天久さん|沖縄料理店(東京都三軒茶屋)

東京都三軒茶屋にて「てぃださんさん」を経営

- まず、「てぃださんさん」はどんなお店か教えて下さい


「てぃださんさん」店長 天久俊一さん

東京の三軒茶屋にある沖縄料理屋さんです。
席数は30席。1階席と2階席があり、1階が14席2階が14から詰めれば20人ぐらい入ります。
スタッフは今10人ぐらいいます。

- 三軒茶屋はどういった特徴のある街なんですか?

個人店の飲食店がとてもたくさんありまして、それぞれ個性的な店が多いです。どちらかというとライバルが多い街です。

人口的には駅を利用する人が1日14万人みたいですね。結構多いです。
会社も多いですが、ただ国道246号線をはさんで北と南に大きく分かれるんですけど、うちの店があるところは会社は少ないです。住んでいる方の方が多いです。
人口も多いけどライバルも多い、そんな感じの街です。

店舗外景 店舗内部

- 天久さん自身はこのお店をされる前はどういった修行をされていたんですか?

泡盛 メニュー

実は何も飲食店経験がないままお店を作りました。
前はテレビの音楽関係の仕事をずっとやっていました。
いつか泡盛バーを開きたいなと思っていて、それが退職して年取ってからやるのではなくて
動けるうちにやってみたいなということで、最初泡盛バーを始めたんです。

当初泡盛が100本くらいあり、今は40本ぐらいに絞ったのですが、泡盛を飲みながら沖縄料理も食べたいというお客さんからのリクエストを受けて、少しずつ少しずつ沖縄料理を作り出すようになり、メニューがどんどん増えていって今に至ります。

- 修行経験がなくてできちゃうというのがある意味すごいですね

元々家庭料理なんで、普段家で食べていたものを作ると言う感じです。
料理を習った事はなく、自分で試行錯誤して、本を見たりネットを調べたり沖縄で居酒屋をやっているいとこに電話で聞いたりして、いわば修行ゼロで覚えました。

- どうして三軒茶屋にお店を作ろうと思ったのですか?

元々渋谷に出そうと思い、渋谷も何店舗か見たのですが飲食経験のない個人の人がいい物件を見つけて申し込みに行っても申し込む人たちがたくさんいて、何店舗も持っている会社形態の人たち優先で契約が決まってしまい、渋谷では物件が借りられませんでした。
三軒茶屋まで探索範囲を広げ、ここを見に来た時に、建物などが気に入ってここに決めたんです。

三軒茶屋の駅前に飲み屋街があり、そこはしょっちゅう飲みに行っていましたが、その時にこの店舗のところまで来たことはありませんでした。
前はイタリアンの有名店だったようです。ここは駅から10分ぐらい離れていますが、ここでイタリアンで14、5年やってて行列店だったみたいです。
だから駅から離れていてもポテンシャルはあるかなと考え、軽い気持ちでここに決めました。

- いつオープンしたんですか

2年前、2018年の10月オープンで、今年で3年目になりました。

- 独立してバーから居酒屋に変わっていってやっていく上で何か困ったことはありますか?

何をしていいか分からなかったので、もう全部困っていました。
お客さんも最初全然来ないような状況だったので、お客さんが来たらまず話しかけて仲良くなってまた来ていただく、とにかく楽しいお店だなと印象付けるために最初は頑張っていました。

この時点ではセミナーなどには行かず、独学でやっていました。

料理のことは知り合いに聞いて、お客さんの対応も自分でこれがいいんじゃないかなっていうことをやっていました。
最初の頃にお客さんに、とにかく近くの飲食店の人たちと仲良くなった方がいいよと言われ、それで飲み歩くようになり、それぞれのオーナーさんと仲良くなりました。

で、「どうやってんですか?」とオーナーさんに聞いて回りました。
集客するために何をやっているのかとか、食べログはどうなの?とか、メニュー表はどこかに外注・発注してるんですかとか、業者はどこに頼んでるんですかとか、ありとあらゆるいろんな事を聞き、その全部を取り入れ、とにかくやるだけは全てやってみました。

しかし、-正直何も成果は出なかったです。

みんなそれぞれの店でそれぞれのやり方でうまく行ってるので、それを取り入れてもうちのお店のやり方とは合ってないのかなと。
相談相手みたいな感じではつながっておいて良かったんですけど。

- じゃあどんどん困っていっちゃうって感じですか?

はい 実際お客さんが劇的に増えたとか何もそういう事はありませんでした。

ジョイマンと松尾康代に出会い、訪問コンサルティングを決意!

- その時にメールマガジンを発見したとの事ですが、それはメールマガジンを探そうと思って探していたんですか?

はい。

オープンしてから半年経って、どうにかせんとやばいなと思い、色々ネットで検索していたらジョイマンさんのメールマガジンが出て来ました。

- オープン時点の売り上げ目標と、実際オープンしてみての売り上げはどうだったんですか?

全然。赤字でしたね
想像の3分の1の売り上げでした。
開業資金などの借入もしていたので、そのお金がどんどん減っていくのをヤバイと感じ、それでインターネットで情報を探し始めました。
それでジョイマンさんのメールマガジンをたまたま発見して読み出しました。
メールマガジンはジョイマンさんのものしか購読しませんでした。

まず最初に見つけたのがそれで、無料だったのでちょっと見てみようかなと思って見て、なんかすごい分かりやすいなと思いました。

他のメールマガジンも探してみたと思いますが、登録するまでには至らなかったです。
元々僕はそんな器用なタイプじゃないので、あれこれ複数やってもうまく行かないと考えました。

- それで読み始めて、その中で何か取り入れてやった事はありますか?

その時に販促って大事なんだなっていう事が分かったのですが、しかし販促は何をどうやっていいか分かりませんでした。
POPがいいですよって言われても何を書いていいか分からない。
どういう色で何を書いて、どこに貼ればいい?どうしよう?みたいな。
メールマガジンは読んだけれど、実際にはあまり行動していませんでした。
最初にもらえる12のステップを全部見終わった時に、もう入会して詳しく教えてもらおうと思い、ゴールドに入会しました。

- 松尾恭代コンサルタントのことを知ったのは、ジョイマンさんのメルマガを読んでいてっていう感じですか?

そうです。
実際には懇親会に行った時に、どなたかから松尾さんはコンサルもやっているという話を聞きました。

松尾さんがジョイマンさんのメルマガで紹介される前から、コンサルタントをやっている人だと言う認識はありました。
元々知っていて、コンサルやってる人だ、なんかセミナーがあるらしい、と。
実際自分も何をやったらいいのか分からなかったので、一回店をみてもらうといいなと思い、まずは説明会に行って話を聞いてみようと、訪問コンサルの説明会に参加しました。

- 実際その説明会に行って、来てもらおうと決めた決め手みたいなものは何かありますか?

奥さんと一緒に説明会に行ったんですけど、自分だけがいいじゃなくて奥さんもいいんじゃないって言ってもらえたのが良かったです。
それまでは男性のお客さんが多く、奥さんは女性の視点から女性客も増やしたいなと思っていたので、女性のコンサルタントが良かったようです。
僕もいいと思ったので、二人で意見が合ったことになります。

- 過去にコンサルティングを受けた事はありましたか?

ないです。近所の方に相談するぐらいで。
お客さんとしてはよく飲みに来てくれてたので、なんか「今のままでいいんじゃない?」みたいな会話はありました。
例えばここにスタンドのPOPを置いてそこに「○○が売りです」ってやってみたらいいよとか言われて、言われた通り物を買って来て置いてみたんですけど、でも置いてるだけみたいで変わらない、って具合で。

それで、じゃあやっぱり普段からコンサルティングを専門でやっている人にとにかく1回客観的に見てもらい、ちゃんとしたアドバイスが欲しかったのかな。
それで説明会に行って奥さんからもOKが出て、コンサルティングを始めたというところです。

看板、メニュー、ポップで来客と売り上げを改善!

- 実際に6ヶ月間訪問コンサルティングを受けて、今までは言われた通りにやっていて変わらなかったところがどんな風に変わって来ましたか?

一番最初にまず看板の向きを変えました。
うちの店は通りから一本入ったところにあるのですが、その人が通る場所にもA看板を置いていました。
その向きがお客さんから見えづらいので、その向きをちゃんと見える向きに90度変えました。

と言うのと、店の前の看板に店名を書いてたんですけど、それを全部消して沖縄料理と分かりやすく書き直しました。
それを変えるだけで沖縄料理屋さんがあるんだなって分かるようになりました。

看板の向きを変える、それだけで、具体的な数字は分かりませんが、実際に客数は増えたかなって気がします。
最初はそれしかやっていませんでした。

- 今まで取り組みをやってなかったのをやり出して、看板を変えると言う意外と簡単な行動によってお客さんが増えて、どう言う風に思いましたか?

今までは自分がいいと思ってきて我流でやって来たのですが、「店名を消して沖縄料理屋さんに書き換えて下さい」という指示を受けて、それはなぜそうなのかって言う具体的な理由も教えてもらいました。
お客さんは店名に興味があるのではなく、どう言う店なのか、沖縄料理って言うところを知りたいのだ、と、理由もちゃんと教えてもらえました。

僕もそれで「あ、なるほどな」と思うし、お客さんもそれで見て看板を見て来てくれたのかなと思います。

「そんな事で?」という思いはなく、腑に落ちると言うか、納得できる改善の仕方だったので。
独学で勉強するより、直接マンツーマンでアドバイスを受けられるって言うところは良かったです。

- そのあとは何を変えていきましたか?

次に変えたのはメニュー表です。
メニュー表文字だけだったんですけど、これも写真を入れて、売りたい物を売る作り方に変えました。

最初はこういう感じでメニュー名に価格しか書いてないものでした。

それをこういう感じに変えました。

変更前 変更後

- こういうメニューに変えたのはどういう理由ですか?

まず売りたい物をちゃんと売る。
お客さんは沖縄料理があんまり分からない人が多い、僕が当たり前だと思っていることが当たり前じゃないよと言われました。
そういう事で、紹介する写真付きで、ちゃんとお客さんに分かってもらえるメニュー表を作りました。

- こういう風にメニューブックを変えてからどういう変化がありましたか?

写真付きの商品ががよく出るようになりました。
それによって、そのよく出るメニューを多めに仕込むこともできるので、キッチンの方もどれぐらい仕込んでいいのか予測しやすく、オペレーションが楽になったんじゃないかなと思います。

- 昔はそんな出なかったけど今よく出るようになったメニューはどれですか?

単純にそばだと800円の沖縄そばが一番よく出てたんですけど、ソーキそばの写真を載せ、「ソーキそば900円」と字も大きくしたんところ、これだけでソーキそばがよく出るようになりました。

他にはあぐー豚の焼き餃子700円。餃子としては高いと思うんですけど、これもしょっちゅう出ます。

あぐー豚の餃子 ラフテー

ゴーヤーチャンプルーも定番でよく出ます。
でっかいラフテーも、ソーキそばとの2択でお客さんが悩んでいるみたいです。
で、グループの人には、写真はないんですが、2つ入ってるちょっとお得なセットがあったり。

- メニューを変えて客単価は上がりましたか?

上がりました。
最初は3100〜200円ぐらいだったのが3400円ぐらいになりました。

- これもメニューを変えただけで注文される商品が変わったわけなんですけどどうでしたか?

やっぱりお客さんがみんな分かりやすくていいって言いますね。
あと昔はA4だったんですけど、A3にして見やすくなったとお客さんからは好評でした。

- あとは何か変わった事とかありますか?

売れて欲しい商品のPOPを貼りました。
1階席にはちょっとスペースがないんですが、2階席に5種類のPOPを、どこの席に座っても見えるように3ヶ所に貼ってあります。

- POPを貼り出してどうでした?


2階席のPOP

そうすると、初めて来店したお客さん、グループのお客さんはほとんどこれを頼みます。
前は上のお品書きだけを貼ってあったんです。

食べログとデリバリー対策でさらに売り上げアップ!

- 食べログとかはどうですか?

食べログも変えました。
料理の写真を撮り直して照明も付けていただいて全部撮り直しました。
食べログの写真を今も何回も変えているんですけど、食べログからの電話が
結構多くなり、予約も多くなりました。

- 食べログの反応は元々そんなに無かったんでしたっけ?

食べログしかやった事なかったんですけど、今まで月に予約が10件ぐらいあればいいなって感じだったんですけど、今は2月の今時点で事前予約が14、5件入っています。写真を変えただけで反応が良くなったかなって気はします。

- 写真を自分で撮り直して、前のと見比べてどうでした?

前の写真だと、多分僕が客だったら予約に至らなかったなと思います。

- 予約が入る宴会メニューが変わったとかそういうのはあったりしますか?

宴会メニューも変えました。
忘年会、新年会、歓送迎会はちょっとお安くして利用しやすい物を作ったり。
今まではそういうことをやった事がなかったんです。
その予約も入って来てますね。

- 食べログ以外でそういうポータルサイトみたいなものをやったりしていますか?

昨年12月からぐるなびをやっています。
そのぐるなびも3ヶ月間無料だからやってみませんかという話で12月と1月と2月の3ヶ月やったんですけど、ぐるなびは3ヶ月で予約が2件と、あんまり効果がありませんでした。
ぐるなびのページは最初にぐるなびの人に作っていただいて、それからそんなに変えていません。

- 他にはデリバリーはどうですか?

デリバリーはUber Eatsを去年の5月からやっています。
最初15品で出していて、大体月に8万から10万ぐらいの売り上げがコンスタントにあったんですけど、それを先月プラス10品、サイドメニューのような商品を増やしたんです。そうしたら1件の単価がすごい上がって、5000〜7000円使ってくれる人が多くなりました。
Uber Eatsからの週ごとに売り上げの振り込みがあり、メールで報告が来るんですけど、メニューを増やしてからは前まで1万円だったのが今は毎週3万とか、そんな感じですごい売り上げが上がったなって言う気がします。

元々の単価は1件1000円〜1500円だったのが5000円になりました。

前までは、多分メインがゴーヤーチャンプルーとあと例えばコロッケ1個みたいな感じで終わってたのが、今はそれに海ぶどうとかジーマミー豆腐とかなんかそういうものを色々セットで頼む人が多くなっています。

多分自宅で居酒屋宴会みたいな事をやっているんでしょうね。
売り上げ総額で言うと、前までは月8万円から10万円ぐらい、要は週に2万円ぐらいだったのが、週あたり3万円か3万5千円ぐらいになっているので、月あたりだと15万円ぐらいになりそうです。デリバリーについては、品数が多い方がいいようです。

天久さんが見た訪問コンサルティングの魅力

- 訪問コンサルティングを受けてみて、良かった事を3つ挙げるとしたらどういうところですか?

まず1点目。実際に店を見ていただいてで、現状とこう変えた方がいいよって言うアドバイスをいただくのですが、そのアドバイスも、なぜそう変えた方がいいのかを言ってもらえるのが良かったです。

2点目は、それを変えるにあたって何をすればいいのか、例えばメニュー表とかも何のパーツ・ソフトを使ってどうやって作っていいのかも教えていただき、自分で出来るようになった事です。そうすると、また次作り直す時にも自分で作れるようになる、そう言うのもすごく良かったです。勉強になりました。

- もう一つあるとしたら何ですか?

僕は奥さんも一緒に同席していたんですけど、奥さんは女性同士だからでしょうか、松尾さんに何でも相談するし、松尾さんも奥さんのお店の悩み、ああしたいけどどうしたらいいのかという相談に乗ってくれます。いわば架け橋なんですよ。
これが精神的にもすごく良かったですね。

- これから松尾さんの訪問コンサルティングを受けようかなと考えている人に、どう言う風に活用したらいいかとか、天久さんが利用してみてのアドバイスをお願いします。まず、どう言う人が利用したらいいのでしょうか?

僕みたいに何やっていいのか分からない人です。
ずっと悩んでるんだったら一度店に来てもらって色々見てもらうといいです。
そう言う人がいれば、時間がもったいないので、コンサルタントを活用して売り上げを伸ばすようなアドバイスをもらったりを早め早めにやったらいいかなと思います。

- お店に直接こられて直接言われるのって最初嫌じゃなかったですか?

いや全然嫌じゃなかったです。むしろ言ってもらいたかったので。

- 他に、こう言う風に活用したらいいって言うのは何かありますか?

遠慮しないでどんどん聞いてもらって、何でも相談するといいと思います。

将来は音楽プロデュースも目指す

- 最後に天久さん、これからのお店を今後どうして行きたいのかって言う抱負みたいなのはありますか?

売り上げも上げるってのはもちろんですけど、沖縄の料理屋さんなので、お客さんもスタッフも楽しく居れる場所作りが出来たらいいかなと。

- 天久さんは沖縄の方で、元々音楽の仕事をやられていましたが、何かまた音楽の仕事を考えてらっしゃるんですか?

はい。
音楽の方は沖縄音楽を専門にした事業をやろうと思っていて、例えば沖縄三線を弾く人を派遣とか斡旋したり、東京都内にたくさんある沖縄居酒屋に演奏する人を斡旋するとか。で、その中からセンスのいい子がいたら実際曲を書いてデビューさせたいなとか、CDを作りたいとか思っています。

この東京から沖縄音楽を発信する、例えば三茶からBEGINのような人が出るとか、そう言う事をやりたいです。

- 夢はふくらみますね。

じゃあ天久さん、その沖縄アーティストの発掘と、天久さんのお店がさらににぎわっていくように私たちも応援しています。今日はどうもありがとうございました。

ありがとうございました。

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