施術が終わって、お客さんがにっこり笑って帰っていく。
「ありがとうございます、また来ますね」という言葉を背中に聞きながら、次の準備に入る。
そういう瞬間が毎日あるのに、口コミが増えない。
Googleマップの評価件数は、ずっと同じ数字のまま。
先日、50代の方が経営する大人女性向けサロンの話を聞く機会がありました。
月商がじわじわ上がり始めた頃、口コミの件数も少しずつ動き始めた。
何が変わったかというと、施術が終わった直後の「一言」だったんです。
大げさな仕組みでも、ツールでもない。
帰り際に伝える言葉を、少しだけ整えた。それだけでした。
と言うことで、今日は美容室の口コミを増やすための声かけ手順を、ステップ形式でお伝えします。
「忙しくて口コミ対策なんて後回し」という方にこそ、読んでほしい内容です。
📋 この記事でわかること
- 口コミが増えない本当の理由(お客さんは「忘れる」のではなく「気づかない」)
- 施術後の声かけをステップ式で整える具体的な手順
- 声かけを仕組みにして、社長の判断を減らす方法
- 口コミが増えると何が変わるか(集客・客単価との関係)
こんな方におすすめ
- ✅ 施術には自信があるのに口コミが全然増えない美容室オーナーの方
- ✅ ホットペッパービューティーへの依存から少しずつ抜け出したい方
- ✅ スタッフにも同じ声かけをしてほしいが、どう伝えればいいか悩んでいる方
- ✅ 口コミ対策に時間を使いたいが、毎日の現場で手が回らない方
- ✅ 口コミが増えれば客単価も上げやすくなるはずと感じている方

口コミが増えない理由は「満足度」ではない
多くのオーナーが、こう思っています。
「口コミが少ないのは、まだ満足させられていないからだ」と。
これも逆です。
お客さんは満足している。
でも、書かない。
なぜかというと、「書いてほしい」と伝えられていないからです。
人は基本的に、動くきっかけがないと動きません。
「また来ますね」と言って帰った後、家に着いたら子どものことが待っている。
翌朝には仕事が始まる。
美容室での体験は、記憶の中に沈んでいきます。
だから声かけが必要なんです。
「書いてください」という直接的なお願いではなく、「書きたくなるような言葉」を、帰り際に渡す。
それだけで、口コミの投稿率は変わります。
実際、お客さんが自然に口コミを書きたくなる仕掛けは、大がかりな仕組みより「帰り際の一言」の設計が出発点になることが多いんです。
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施術後の声かけ、4つのステップ
声かけ STEP 1
「今日の変化」を言葉にして伝える
施術が終わった直後、鏡の前で一言添えます。
「今日は根元のふんわり感を意識しました。アウトラインが軽くなったので、首元がすっきり見えると思います」
このように、何をどう変えたかを具体的に伝える。
お客さんは「なんとなくいい感じ」ではなく、「ここが変わった」という気づきを持って帰ります。
気づきがある体験は、言語化しやすい。だから投稿につながります。
⚠️ よくある失敗:「いかがでしたか?」と聞いて終わるパターン。これだと会話が「よかったです」で完結し、口コミに結びつく言葉が生まれません。
声かけ STEP 2
「次に気をつけること」を一言で渡す
帰り際に、自宅でのケアポイントを一つだけ添えます。
「今日のスタイルは、タオルドライの後に根元を立ち上げてから乾かすと崩れにくいですよ」
「一つだけ」がポイントです。
情報量が多いと覚えられません。一つ渡すと、「このお店、親切だな」という印象が残ります。
この印象こそが、口コミに書かれやすい「感情」です。
⚠️ よくある失敗:5つも6つもケアのアドバイスをしてしまう。情報過多になると、「よかった」という感情より「覚えなきゃ」という焦りが残ります。
声かけ STEP 3
感謝と「また来てほしい理由」をセットで伝える
「ありがとうございました」だけで終わらず、次につながる言葉を置きます。
「髪質の変化、次回も楽しみにしています。3〜4ヶ月で来ていただくと、今日のスタイルの続きができるんです」
次回来店の理由が具体的だと、お客さんは「また来ること」をイメージして帰ります。
イメージして帰ったお客さんは、帰り道や自宅で「今日よかったな」と振り返ります。
その振り返りのタイミングが、口コミ投稿の一番の山場です。
⚠️ よくある失敗:「またよろしくお願いします」で終える。次に来る理由が曖昧だと、再来店の意欲も口コミの動機も薄くなります。
声かけ STEP 4
「口コミへの一言」を自然な流れで添える
最後の一言です。
ここが一番ハードルを感じるところかもしれません。
でも、難しくはありません。
「もしよかったら、Googleに感想を書いていただけると本当に励みになります。検索していただくと出てきます」
これだけです。
押しつけない。「もしよかったら」というクッションを入れることで、お客さんは嫌な気持ちを持ちません。
むしろ、STEP1〜3で満足感が積み上がっているので、「この人のために書いてあげたい」という気持ちが動きます。
⚠️ よくある失敗:STEP4だけやる。前の3ステップなしにいきなり「口コミを書いてください」とお願いすると、依頼感が前に出てしまい逆効果になります。
✓ ここまでのポイント
- 口コミが増えない原因は満足度ではなく「投稿のきっかけがないこと」
- 施術後の声かけは4ステップで設計する(変化を伝える→ケアを渡す→再来店理由→口コミ一言)
- いきなり「書いてください」ではなく、感情を積み上げてから最後に添える順番が大切
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声かけを「型」にして、オーナーの判断を減らす
ここまで読んで、こう思った方がいるかもしれません。
「わかった。でも毎回考える余裕がない」と。
その通りです。
毎回考えていたら、続きません。
だから「型」にするんです。
STEP1〜4の流れをA4一枚に書き出して、レジ横に貼っておく。
スタッフがいるなら、その一枚を見ながらロールプレイを一度やるだけでいい。
声かけの「型」ができると、毎回ゼロから考えなくていい。
判断のコストが減ります。
これが大事なんです。
オーナーの時間と頭は、有限です。
現場の一つひとつの判断に使い続けると、経営の先を考える時間がなくなる。
本当はもっと先のことを考えたいのに、目の前の作業に追われて1日が終わる。
気がつけば現場仕事と雑務だけで疲れ果てている。
そういう経営者の方を、私はたくさん見てきました。
声かけの型化は、小さいようで実は経営の型化の一歩です。
「口コミ対策」という雑務を、仕組みに変える。
そうすることで、オーナーの頭から一つ、重さが減ります。
「販促は思いつきでやるから続かない。年間スケジュールに落として初めて、経営の道具になる。口コミ対策も同じです。」
ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)
口コミが増えると何が変わるか
口コミが増えると、新規のお客さんが増えます。
でも、それだけじゃない。
実は、単価にも影響します。
Googleマップで口コミが30件・40件と積み上がったサロンは、「信頼の証拠」がある状態です。
その状態で客単価を引き上げても、「高い」とは感じられにくい。
「それだけの価値があるサロン」として認識されているからです。
ある50代の女性オーナーが経営する、大人女性向けのサロンがあります。
月商260万円から340万円に上がった過程で、施術時間の短縮と口コミの積み上げを同時に進めました。
結果として、感謝されながら単価が上がるという体験を得ました。
「値上げしたのに、お客さんに喜ばれる」という感覚は、それまでとは全然違うものだったそうです。
「感謝されて単価が上がる喜びを、初めて知った気がします。今まで疲弊して安売りしていた自分が、もったいなかったと思います。」
大人女性向けサロン(女性・50代)
口コミは、集客ツールであると同時に、適正単価で選ばれるための「信頼の土台」でもあるんです。
値下げに頼らず客単価を引き上げる具体的な手順についても、あわせて読んでみてください。
声かけをニュースレターやLINEと組み合わせる
声かけの型ができたら、次のステップがあります。
帰り際の一言だけでは、すぐに投稿してくれる方と、家に帰ったら忘れてしまう方に分かれます。
後者に対しては、フォローアップが必要です。
例えば、LINE公式アカウントを使っている美容室なら、施術から2〜3日後にメッセージを一本送る。
「先日はお越しいただきありがとうございました。スタイルは馴染んできましたか?もしよろしければ、Googleに感想を残していただけると励みになります」
これだけです。
あるいは、ニュースレターを定期的に発行している美容室では、紙一枚の中に口コミのお願いコーナーを設けているケースもあります。
「書いてみようかな」と思ったタイミングに届けられれば、行動につながります。
大事なのは、年間スケジュールに落とすことです。
「口コミが少ないな」と気づいたときだけ動くのではなく、LINE配信や紙の案内の中に、口コミのお願いを定期的に組み込んでおく。
思いつきから外す。
そうすることで、オーナーの頭から「口コミ対策しなきゃ」という重さが消えます。
これが、経営の先を考える時間を取り戻す、具体的な一手です。
まとめ:施術後の一言を設計することが、経営の仕組み化の入り口
美容室の口コミを増やすために必要なのは、大がかりな施策ではありません。
施術後の4ステップ。
その型をA4一枚にまとめて現場に置く。
それだけで、毎回ゼロから考えていたことが「仕組み」に変わります。
仕組みになると、スタッフにも渡せます。
渡せると、オーナーが全部やらなくてよくなります。
そうやって雑務の地層を一枚ずつ薄くしていくことで、はじめて「先を考える時間」が戻ってきます。
口コミの声かけは、集客対策であると同時に、経営の型化の練習でもある。
今日から一つ、型にしてみてください。
売上は運任せにしない。
仕組みで、意図的に作っていきましょう。
店舗経営は、ゴールのないマラソンです。一歩ずつ、止まらずに走り続けましょう。
「現場の声かけを型にして、次は経営の先を考える時間を取り戻したい」と思ったなら、そこが変わり目です。増益繁盛クラブでは、販促の年間スケジュール化・LINE活用・客単価設計を伴走しながら一緒に進めています。まず申込フォームに入力するところから始めてみてください。