実践力を高める基本知識

美容室に顧問コンサルタントをつける流れと、依頼前に整理すること

美容室オーナーが顧問コンサルタントをつけた後、最初の1ヶ月で「思っていたのと違う」と感じてしまうケースは、実は少なくありません。理由のほとんどが「依頼前の整理不足」です。目的が曖昧なまま契約して、気づけば月に1回の面談でアドバイスをもらうだけ——という状態になってしまう。コンサルタントをつけたのに、追われる感覚がまったく変わらない。そんな経験をしたオーナーも、残念ながら実在します。

ここでは、繁盛店研究所のハワードジョイマンが実際にどんな一日を過ごしながら美容室オーナーの支援に向き合っているか、その現場の動きを通じて「顧問コンサルタントに依頼する前に整理しておくべきこと」をお伝えします。

📋 この記事でわかること

  1. 顧問コンサルタントをつける前に整理すべき「問いの立て方」
  2. 依頼後の初動でよくある失敗と、それを防ぐ準備の仕方
  3. 「追われる感覚」が消えない根本原因と、余白をつくる実践的な考え方
  4. ジョイマンの一日の動きから見えてくる、経営支援の本質

こんな方におすすめ

  • ✅ 顧問コンサルタントに依頼したいが、何を準備すればいいか分からない方
  • ✅ 毎日忙しいのに利益が残らず、漠然とした不安を抱えている美容室オーナー
  • ✅ ホットペッパーへの依存から抜け出したいが、次の一手が見えない方
  • ✅ スタッフに任せられず、現場を離れると不安になってしまう方
  • ✅ コンサルタントとの面談で何を話せばいいか、毎回迷ってしまう方
美容室に顧問コンサルタントをつける流れと、依頼前に整理すること | 有限会社繁盛店研究所

朝10時、一日はメールの仕分けより「問い」を立てることから始まる

繁盛店研究所の静岡・清水のオフィスに10時に入ると、ジョイマンがまず手をつけるのはメールチェックでも予定の確認でもありません。その日に関わるオーナーの「今、何が詰まっているか」を15分かけて言語化することです。

「相談を受けるとき、オーナーさんは大体『売上が上がらない』か『忙しすぎる』という言葉で来られます。でも、それは症状であって原因じゃない。問いを立て直すことが最初の仕事です」とジョイマンは言います。

これは、顧問コンサルタントをつける前の準備にも直結しています。「売上を上げたい」だけでは、コンサルタントも的を絞れない。依頼前に整理すべきなのは、次の3つの問いです。

チェックポイント1:「何に追われているか」を書き出せているか

追われる感覚の正体は、「やることがぼんやりしたまま積み上がっている状態」です。集客、スタッフ育成、予約管理、経理——全部が同じ重さで頭の中に浮かんでいると、どれも進まない。

✅ ポイント:依頼前に「今週、自分は何に時間を使ったか」を書き出してみましょう。コンサルタントはその一覧から「これはやめていい」「これは任せられる」という仕分けを一緒にできます。

チェックポイント2:「3年後にどうなっていたいか」を言葉にできているか

目先の数字しか見えていない状態でコンサルタントをつけても、毎月の面談が「今月の売上どうする?」という後追いの会話になってしまいます。理想の未来が描けていないと、コンサルタントも地図を描けない。

✅ ポイント:「3年後、週に何日休めていたいか」「自分が現場に入らなくても売上が立っていたいか」——完了形で書いてみてください。これが依頼後の方向性の軸になります。

チェックポイント3:「コンサルタントに何を期待しているか」を一言で言えるか

集客の方法を教えてほしいのか、仕組みを一緒に作りたいのか、定期的に相談できる相手が欲しいのか。期待値がズレたまま進むと、「毎月お金を払っているのに変わらない」という状況になります。

✅ ポイント:「自分がコンサルタントに渡したいのは何か(情報・時間・お金)」と「コンサルタントから受け取りたいのは何か(知識・行動指示・伴走)」を依頼前に一枚の紙に書いておくと、初回面談が格段に密度の高いものになります。

✓ ここまでのポイント

  • 顧問コンサルタントへの依頼前に整理すべきなのは「症状」ではなく「問い」——何に追われているか、3年後どうなっていたいか、何を期待するかの3点
  • 問いが曖昧なままだと、面談が後追いの会話になり「変わらない」と感じやすい
  • 「追われる感覚」の正体は、やることがぼんやり積み上がっている状態。書き出すだけで半分は整理できる

「追われる感覚」の正体が「やることの仕分けができていないこと」だと気づいた今、次は具体的な行動の整理方法が必要です。行動収益化法の動画講座では、1週間の行動分析で利益に直結しない行動を特定して「やめる」判断をする方法と、行動の6つの選択肢(なくす・任せる・外注する・変える・速める・集約する)を実際のワークで学べます。有料の動画教材ですが、お申し込み後すぐに全動画を視聴できます。

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午前中の面談——「漠然とした不安」を「やることが見える安心」に変える瞬間

午前の面談枠(10時〜12時)は、ジョイマンが最もエネルギーを注ぐ時間帯です。この日のオーナーが最初に口にした言葉は「何から手をつければいいか分からなくて」でした。

「漠然とした不安が『やることが見える』安心に変わった、というのが一番大きかったです。客単価も18%上がって電話対応の負担も減ったんですが、それより『これをやれば大丈夫』という感覚が持てたことが、今でも支えになっています」

イタリアンオーナー(40代・女性)

この方が変わったのは、新しい集客手法を覚えたからではありません。「何をやらなくていいか」が明確になったからです。ジョイマンが面談の中でやっていることは、シンプルに言えば「やることを減らして、残ったことに集中させる」こと。

「経営者の仕事は、儲かるアイデアと儲かる仕組みをつくることです。それ以外の作業に追われているうちは、経営していると言えない。だから最初にやることは、今週の行動を分析して『これは社長の仕事じゃない』と判断することなんです」

ハワードジョイマン(繁盛店研究所・中小企業診断士)

値引き依存から抜け出す進め方についても、この「やることを絞る」視点は共通しています。割引で集客し続けるのは、考えることをやめて手間を増やしているのと同じだからです。

午後の作業時間——顧問契約の「流れ」を実際に見てみると

午後(13時〜15時)はジョイマンが個別の資料作成や次回面談の準備に充てる時間です。ここで見えてくるのが、顧問契約の実際の流れです。美容室オーナーが「顧問コンサルタントをつける」と決めたとき、一般的にどんな流れになるか、実態を整理しておきます。

顧問依頼 STEP 1:初回接触と現状のヒアリング

現状の数字と「追われている感覚の中身」を共有する

初回では、月商・客単価・スタッフ数・集客経路・現在の悩みを一通り話します。ここで大事なのは「うまくいっていないこと」だけでなく「本当はどうなりたいか」も伝えること。ジョイマンの場合、この場で「3年後の完了形」を一緒に書き出すことから始めます。

⚠️ よくある失敗:「先生に全部お任せします」という姿勢で来ると、依頼後も受け身のまま変わりません。コンサルタントはナビゲーターであって運転手ではない、という認識を最初に持っておくことが重要です。

顧問依頼 STEP 2:行動の棚卸しと「やめること」の決定

今週1週間の行動を書き出して、利益に直結しない行動を特定する

契約後の初動でやることは、「1週間の行動分析」です。月曜から日曜まで、何に何時間使ったかを書き出す。そこから「これは社長がやらなくていい」「これは任せられる」「これはなくせる」という仕分けをします。

⚠️ よくある失敗:全部やめようとして、気づけば何も変わっていない。一度に全部変えようとせず「今週、1つだけやめる」と決める方が実際には速く進みます。

顧問依頼 STEP 3:優先順位の明確化と月次サイクルの設計

毎月の面談で「何を確認し、何を動かすか」のサイクルを決める

顧問契約が「月1回話すだけ」にならないために、面談と面談の間に何をやるかを最初に決めます。数値の確認、新しい取り組みの実行、スタッフへの委譲——この3つを軸に月次サイクルを設計すると、面談が「報告会」ではなく「加速の場」になります。

⚠️ よくある失敗:面談で決めたことを忘れて翌月また同じ話をしてしまう。1日の締めくくり15分で「今日の進捗と明日の一手」を書く習慣をつけると、面談間の行動量が圧倒的に変わります。

客単価アップについて相談する前によくある質問でも触れていますが、「何を変えるか」より「何をやめるか」を先に決めた方が、結果として客単価も上がりやすいです。追われている状態のまま新しいことを追加しても、続かないからです。

一日の終わりに——「追われる感覚」が消えるのは、何かを得たときではなく何かを手放したとき

ジョイマンが15時の業務終了前の15分に必ずやることがあります。「今日、何に時間を使ったか」を書き出して、「これは明日以降やらなくていい」を1つ決めること。

これは自身が破産から再起した経験から来た習慣です。全財産を失い、初年度の年商が269万円だった時期、「何でもやろうとしていた」ことが最大の失敗だったと気づいた。やることを減らして、残ったことに全力を注いだことで事業が立て直せた。その経験が、今の支援スタイルの根っこになっています。

美容室オーナーが顧問コンサルタントをつけるとき、多くの方は「何かを得ようとして」動きます。でも実際に経営が変わる瞬間は、「何かを手放すことを決めた」ときです。追われる感覚は、やることが増えたから生まれているのではなく、やめることを決めていないから続いているのです。

「原因は100%自分にある——この言葉はキツく聞こえるかもしれないけれど、裏を返せば『自分が変えれば現実は変わる』ということです。コンサルタントをつけることで何かが変わるんじゃなくて、自分の認識と行動が変わることで現実が変わる。顧問契約はそのための伴走なんです」

ハワードジョイマン(繁盛店研究所・中小企業診断士)

顧問コンサルタントをつけることを検討しているなら、まず経営コンサルタントに依頼する前に知っておきたいポイントも合わせて読んでおくと、初回面談での時間を無駄にせずに済みます。

まとめ:依頼前の「整理」が、追われる感覚を終わらせる第一歩になる

顧問コンサルタントをつける流れを整理すると、「初回ヒアリング→行動の棚卸し→月次サイクルの設計」という3ステップになります。でもその前に、依頼する側が「何に追われているか」「3年後どうなっていたいか」「コンサルタントに何を期待するか」の3つを言語化しておくことが、すべての土台になります。

ジョイマンが21年間・500名以上の経営者と向き合ってきた中で見えてきた共通点があります。変わった人は全員、「追われる感覚から解放されたい」という漠然とした願いを、「今週これをやめる」という具体的な一手に変えた人だということです。

あなたの一日の中に、今すぐやめていい何かが必ずあります。それを見つけることが、心にゆとりを取り戻す最初の一歩です。

記事を読んで「依頼前に整理すべきことが見えた」とすれば、次は実際に行動の棚卸しをする番です。行動収益化法では、未来デザインマップと1週間の行動分析を使って、今の自分が何に時間を使っているかを可視化し、やめる・任せる・集約するの判断を一気にできる仕組みを学べます。顧問コンサルタントをつける前の「整理」として使っているオーナーも多いです。

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