「目標設定しましょう」と言われるたびに、なんとなく気が重くなる……そんな経験はありませんか?
年末や年度の切り替わりに「今年の目標は月商〇〇万円!」と紙に書いたはいいけれど、気づけば毎日の仕込みとオーダーと閉め作業に追われて、どこかに吹き飛んでいた。そういうオーナーさん、じつは多いんです。
しかも「数字が苦手」となると、目標設定そのものが「難しそうなもの」に見えてしまって、後回しになりやすい。
でも、ちょっと待ってください。目標設定で本当に大切なのは、難しい計算式を立てることじゃないんです。「自分はどんな状態になりたいか」を明確にして、そのために今日何をするかが見えている状態にすること。それだけです。
この記事では、数字が苦手な飲食店オーナーがゼロから目標を立て、「現場作業ばかりで経営が後回し」という状態を変えるための入門ガイドをお届けします。
📋 この記事でわかること
- なぜ「目標設定が続かない」のか、その本当の原因
- 数字が苦手でも使える、目標の立て方の順番
- 「現場から離れて経営に集中する」を目標に落とし込む方法
- 今日から動き出せる、最初の一歩の具体的な選び方
こんな方におすすめ
- ✅ 目標を立てても3日で忘れてしまう飲食店オーナーの方
- ✅ 数字は苦手だけど、このままではまずいと感じている方
- ✅ 「社長なのに現場作業ばかり」という状況から抜け出したい方
- ✅ 売上目標ではなく、経営と生活全体を変えたいと思っている方
- ✅ 何から手をつければいいか分からず、学んでも動けていない方

「目標を立てても続かない」のは、意志の問題じゃない
目標が続かない理由を「自分が意志薄弱だから」「忙しすぎるから仕方ない」と片付けていませんか? 実はここに大きな落とし穴があります。
目標が消えていく本当の原因のほとんどは、目標の立て方そのものにあるんです。
❌ よくある「消える目標」のパターン
- 「月商を上げる」「お客さんを増やす」など、漠然とした言い方になっている
- 「何月何日までに何をするか」という行動が決まっていない
- 目標が現実離れしていて、毎日の作業と全然つながっていない
- 書いたことで満足してしまい、見直す機会がゼロになっている
✅ 「動ける目標」はここが違う
- 「誰が・何を・いつまでに」が具体的に書かれている
- 今週の行動に直接つながっている
- 自分が本当になりたい状態が、完了形でイメージできている
- 定期的に見直す仕組みが組み込まれている
特に飲食店オーナーは、営業中は現場に入りっぱなしで、目標を見直す時間が構造的に取れていません。つまり問題は「あなたの意志」ではなく、目標と日常の行動が切り離されたまま放置されている構造にあります。
「原因は100%自分の中にある、と気づいてから全部変わりました。目標が続かないのは環境のせいでも忙しさのせいでもない。設定の仕方と、見直す習慣がなかっただけだったんです。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店研究所 主宰)
「目標を立てても3日で忘れてしまう」「何から手をつければいいか分からない」——その詰まりは、1記事で全部解消できるものではありません。売上を伸ばした会員さんが「何をどう変えたのか」を直接取材した実践者インタビュー134ページと、増益繁盛店になる12ステップをはじめとする書籍・レポート8冊が、無料で読めます。メールアドレスを登録するだけで、すぐにアクセスできます。
数字が苦手でも大丈夫。目標設定は「順番」が全て
「目標設定=売上の数字を決めること」と思っているオーナーさんが多いんですが、それだと入口から億劫になってしまいますよね。実際には、数字よりも先に決めるべきことがあります。
チェックポイント1:「どんな状態になりたいか」を言葉にしてみる
まず最初にやることは、数字を考えることではありません。「1年後の自分はどんな毎日を送っていたいか」を、できるだけ具体的に言葉にすることです。
たとえば、「月に2日は定休を増やして、子どもの習い事を見に行けている」「夜の閉め作業をスタッフに任せて、21時には帰れている」——こういうレベルでいい。
✅ ポイント:完了形で書くのがコツです。「〜したい」ではなく「〜できている」「〜になっている」という形にすると、脳がそれを現実として認識しやすくなります。
チェックポイント2:その状態を実現するために「何が変わっている必要があるか」を逆算する
理想の状態が決まったら、次は逆算です。「夜21時に帰れている」なら、「閉め作業を誰かに任せられている」必要がある。「任せられている」なら、「閉め作業のマニュアルが存在している」必要がある。「マニュアルがある」なら、「今週まず自分が作業を書き出す」という今日の行動が見えてくる。
✅ ポイント:理想→現状のギャップ→そのギャップを埋める行動、この3段階で考えると、数字が苦手でも目標を行動に落とし込めます。
チェックポイント3:売上の数字は「結果」として最後に添える
理想の状態と行動が見えてきてから、初めて売上や客単価の数字を添えます。「現場を任せて経営に集中できている状態で、月商〇〇万円になっている」——この順番です。数字が先ではなく、どんな状態でその数字を達成しているかがセットになっているのが、続く目標の形です。
✅ ポイント:中小企業庁「2026年版中小企業白書」によると、経営計画を策定している事業者は約4割にとどまり、策定していない事業者が過半数という実態があります。裏を返すと、目標を明文化して行動に落とし込んでいるだけで、すでに差をつけられています。
✓ ここまでのポイント
- 目標が続かないのは意志の問題ではなく、設定の仕方と構造の問題
- 数字より先に「どんな状態になりたいか」を完了形で言葉にすること
- 理想→逆算→今週の行動、という順番で考えれば数字が苦手でも動ける
「現場作業をやめる候補を1つ選んで手順を言語化する」——頭では分かっても、実際に何を、どの順番で手放せばいいか迷いませんか。未来デザインマップと行動目標88シートを使って、理想の状態から逆算して今週の行動まで落とし込む方法を、全8本・約6時間17分の動画で学べます。視聴期限なしで、スマートフォンからいつでも繰り返し見られます。
「社長なのに現場作業ばかり」を目標に組み込む方法
飲食店オーナーが「経営に集中したい」と思っても、その状態をどうやって目標に組み込めばいいか分からない、という声をよく聞きます。ここが一番大事なポイントなので、具体的に話しますね。
まず確認してほしいのが、今の1週間の行動を棚卸しすることです。仕込み・仕入れ交渉・メニュー更新・SNS投稿・スタッフシフト管理・清掃チェック……今あなたがやっていることを全部書き出してみてください。
次に、その中から「自分じゃなくてもできること」を探します。すべてを一気に手放す必要はありません。まず1つだけ「任せる候補」を決めて、その手順を言語化することが最初の目標になります。
これを繰り返すことで、少しずつ「社長の仕事」と「現場作業」が分離していきます。儲かるアイデアを考える時間、新しいメニューの方向性を決める時間、常連客との関係を深める時間——こういう「経営に直結する行動」に使える時間が生まれてきます。
この考え方は、飲食店オーナーがプレイヤーから抜け出せない構造という視点からも整理できます。現場から離れられない理由が「能力の問題」ではなく「構造の問題」だと分かると、目標の立て方も変わってきます。
「客単価を改善して月商230万に到達できた。それより嬉しかったのは、フル稼働しなくても回る体制に近づいて、毎日に目的地ができたこと。」
オーナー1人+アシスタントのサロン(女性・40代)
この方の変化で注目してほしいのは、「月商230万円」という数字と同時に、「毎日に目的地ができた」という精神的な変化があった点です。目標設定が機能したとき、数字だけでなく「自分が何のために働いているか」が見えてくる——これが経営者の本来の姿です。
目標を「続けられる」ものにする、3つの仕掛け
目標を立てた後、どうやって日常に組み込むかも同じくらい重要です。ここでは実際に機能しやすい3つの仕掛けを紹介します。
仕掛け1:週に一度、目標を見直す15分を確保する
「なんとなく目標は頭にある」では続きません。週に一度、曜日と時間を固定して「今週の行動が目標に近づいていたか」を確認する時間を作ってください。閉店後でも、開店前でも構いません。15分あれば十分です。
仕掛け2:「やること」ではなく「やめること」も決める
目標を達成するためには、時間が必要です。でも、ただ「やること」を増やしても時間は生まれません。利益に直結しない行動を特定して、やめる判断をすることが時間捻出の本質です。「なくす・任せる・外注する・変える・速める・集約する」という6つの選択肢で、今やっていることを見直してみてください。
飲食店オーナーに時間がない本当の原因と、忙しさを断ち切る進め方でも詳しく解説していますが、時間の問題は「増やす」より「減らす」から始めると突破口が開きます。
仕掛け3:「3年後・1年後・3か月後」の3段階で描く
「3年後の自分はどうなっていたいか」という大きな絵を描き、それを1年後に分解して、さらに3か月後の状態に落とし込む。この「未来から今を見る」思考が、日々の行動の優先順位を整えます。繁盛店研究所では「未来デザインマップ(1-3-3-3)」というフレームワークを使って、オーナーが自分の未来を設計できるようサポートしています。
「漠然とした不安が『やることが見える』安心に変わった」という声をいただくのは、この設計図ができた瞬間です。
まず今日、1つだけやってみること
ここまで読んでくれたあなたに、1つだけお願いがあります。今日の閉店後か、明日の朝に10分だけ時間を取って、こう書いてみてください。
「1年後の私は、どんな1日を送っているか。」
完了形で。「〜できている」「〜になっている」という形で。売上の数字じゃなくていい。どんな時間の使い方をしているか、誰と何をしているか、どんな気持ちで店に立っているか——それを書くだけでいい。
目標設定は「難しい計算」ではなく、「自分がどう在りたいか」を先に決めることです。その状態を完了形で明確にしたとき、今の現場作業の何を手放すべきか、何に時間を使うべきかが自然と見えてきます。
「社長なのに現場作業ばかり」という状態は、能力の問題でも努力の問題でもありません。目標が曖昧なまま、現状の行動パターンが維持されているだけです。設定の仕方を変えれば、行動が変わり、現実が変わります。
もし「目標の立て方は分かったけど、具体的に行動に落とし込む方法を知りたい」と感じているなら、飲食店経営の勉強、何からはじめるのがおすすめかという記事も参考にしてみてください。忙しいオーナーが最初に何をすればいいかを整理しています。
経営に集中できる状態は、遠い理想ではありません。今日の小さな一歩が、そこへの最短ルートです。
「毎日に目的地ができた」——フル稼働しなくても回る体制に近づいたオーナーが口にする言葉です。その出発点は、目標を完了形で明確にして行動に落とし込んだことでした。1週間の行動分析で利益に直結しない作業を特定し、手放す順番を決める。その具体的な手順が、この動画講座に収録されています。有料教材ですが、分割払いも選べます。