1.マインドセット革命

現状維持から抜け出した経営者、その前と後

「自分は変わりたいと思っている。でも、気づいたら毎日同じことをくり返している」——実は、この状態を経験したことがある経営者は、私がこれまで出会った方の中で8割以上に上ります。「やる気がない」のではなく、「やり方の問題でもない」。では、なぜ動けないのか。今回はその問いに、一人の経営者の実話から迫っていきます。

📋 この記事でわかること

  1. 「変わりたいのに動けない」という状態が生まれる本当の理由
  2. 現状維持から抜け出した経営者が、最初に変えた「たったひとつのこと」
  3. 自責の視点と基準値を上げることが、行動にどうつながるか
  4. 小さな一歩を積み上げて売上・時間・自信を取り戻した具体的なプロセス

こんな方におすすめ

  • ✅ 「何かを変えなければ」と思いながら、結局いつも現状維持になっている方
  • ✅ 勉強会やセミナーに参加しても、行動に移せず成果につながらない方
  • ✅ 忙しく働いているのに、売上や手元のお金が変わらない飲食店・美容室オーナーの方
  • ✅ 「自分を変えるきっかけ」を求めている経営者の方
  • ✅ 他のオーナーが実際にどうやって変化のきっかけをつかんだか知りたい方
現状維持から抜け出した経営者、その前と後 | 有限会社繁盛店研究所

「変わりたい」と「動けない」が同居する、経営者の本音

今日は、静岡県で焼肉店を営む40代の男性オーナーとの対話をもとに、現状維持から抜け出すまでのプロセスを振り返っていきます。彼と最初に話したとき、印象的な言葉がありました。

「やれることはやってるつもりなんです。でも、月商が変わらない。何が足りないのかわからなくて。正直、もう限界かもしれないと思ってたんですよね」

この言葉、聞いたことがある方は多いのではないかと思います。あるいは、自分自身が同じことを感じたことがあるかもしれません。

彼の状況を整理すると、こうです。腕には自信がある。お客さんからの評判も悪くない。でも月商は420万円のラインから何年も動いていない。そして「値引きしないと集客できない」という焦りが、じわじわとのしかかっていた。

では、何が彼を「現状維持」に縛りつけていたのか。

私が話を聞いていて気づいたのは、「行動する時間がない」という言葉の裏に、もっと根深いものがあるということでした。それは、「今のやり方を変えるとうまくいかないかもしれない」という恐怖です。変化のリスクを回避しようとする力——これを私は「形状記憶ラバー」と呼んでいます。引っ張っても引っ張っても、元の形に戻ろうとする。経営者の現状維持も、まさにこれと同じです。

「動けない経営者は、意志が弱いわけじゃない。ただ、元に戻ろうとする力に勝つ方法を知らないだけ。そこを変えるのが、私の仕事です」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店研究所主宰)

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転機は「原因は100%自分」という言葉だった

その焼肉店オーナーが変わり始めたきっかけは、ある言葉との出会いでした。

「原因は100%自分」

最初、彼はこの言葉に抵抗があったと言います。「景気のせいもあるし、近所に競合が増えたのもある。全部自分のせいって言われても……」という気持ちがあったと。

でも、よく考えてみると気づいたそうです。「景気も競合も、私にはコントロールできない。でも、自分のやること・やり方・考え方なら変えられる。それに集中すれば、何かが変わるかもしれない」と。

これが自責の視点です。誰かのせいにしていると、打つ手がなくなる。でも「自分が変われば現実が変わる」と認識した瞬間、選択肢が生まれます。

彼がまず変えたのは、「値引きしなければ集客できない」という思い込みでした。それまでグルメサイトのクーポンに頼っていた集客を、少しずつ自力の発信に切り替え始めた。「うちの肉はここが違う」「この食べ方が一番うまい」を、お客さんに伝える言葉を作り始めたのです。

最初は小さな変化です。でも、経営者としての考え方を変えることが積み重なると、行動が変わり、数字が変わっていく。彼の場合、それが半年後・一年後の結果に直結しました。

✓ ここまでのポイント

  • 「動けない」のは意志の問題ではなく、変化を避けようとする「形状記憶ラバー」の働きによるもの
  • 「原因は100%自分」という自責の視点に立つと、打てる手が見えてくる
  • 最初の変化は小さくていい。思い込みを一つ外すだけで、行動の選択肢が広がる

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「その前」と「その後」——数字と気持ちの変化

では、実際に何が変わったのか。数字と気持ち、両方の変化を聞いてみました。

「値引き競争から抜けたら、料理への自信が戻ってきた。月商も420万から560万に上がって、週2日の休みも取れるようになった。数字が変わることより、店に立つのが好きになれたことの方が、正直大きかったかもしれないです」

焼肉店オーナー(40代・男性)

月商で言えば140万円のアップ。でも彼が一番強調したのは「値引きしなくても選ばれている」という実感でした。

グルメサイトのクーポン客は、次に来るときも安さを求めます。でも「この店の肉じゃないとダメ」と思ってくれるお客さんは、値段より価値で判断する。客単価が上がり、リピートが安定し、休日が生まれる——この変化の連鎖は、値引きをやめる決断から始まりました。

では、彼はどうやって「すぐ行動できる自分」になったのか。具体的なプロセスを分解してみましょう。

行動変革 STEP 1

「望む未来」を完了形で書く

「売上を上げたい」ではなく「月商560万円になっている」と書く。未来を完了形で描くことで、今の行動が変わります。彼は最初、この作業を「照れくさい」と感じたそうです。でも書いてみると、自分が何をしたいのかが一気にクリアになったと言います。

⚠️ よくある失敗:「売上アップ」「集客強化」など曖昧な言葉で書いてしまい、何をすべきか明確にならないまま終わる。

行動変革 STEP 2

1週間の行動を洗い出し、「直結しない行動」を特定する

彼は自分の1週間の行動を書き出してみて、売上に直結しない作業に多くの時間を使っていることに気づきました。それをやめる・任せる・速めるといった判断をすることで、進むべき方向を定める時間が生まれました。

⚠️ よくある失敗:「削れる作業がない」と最初から諦めてしまう。実際は、書き出してみると必ず余白が見つかります。

行動変革 STEP 3

基準値を上げて、小さな行動を毎日積み上げる

「まあこれくらいでいいか」という基準が、現状維持の温床です。「自分はこのくらいできる」という基準を一段上げると、行動の質と量が変わります。彼の場合、「値引きしないと来ない客は、うちのターゲットじゃない」と割り切ったことが、大きな基準値の切り替えでした。

⚠️ よくある失敗:一度に大きく変えようとして挫折する。基準値は「一段ずつ」上げていくのがコツです。

「変わろうとしている経営者に、私がいつも言うのは『とっととやれ』という一言です。考えすぎると、形状記憶ラバーが元に戻そうとする。小さくていいから、今日中に一つ動く。それだけで、次の扉が開きます」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店研究所主宰)

「変わった経営者」と「変われない経営者」の分岐点

同じ悩みを持ちながら、変わっていく人と変わらない人の違いはどこにあるのか。21年間、全国の飲食店・美容室オーナーを支援してきた中で、私が感じているのはこうです。

❌ 変われない経営者のパターン

  • 「いつかやろう」「忙しくなったら考える」と先送りにする
  • うまくいかない原因を外部(景気・競合・スタッフ)に求め続ける
  • 情報を集めるだけで、行動に移さない

✅ 変わっていく経営者のパターン

  • 「今日、何か一つやる」という習慣が身についている
  • 原因は自分にあると認識し、自分が変えられることに集中する
  • 完璧を待たず、まず小さく動いて修正していく

どちらが「意志の強い人」かというと、そういう話ではありません。変わっていく経営者は、行動の設計の仕方を知っているだけです。

目標設定のやり方を体系的に知ることで、行動への落とし込み方が変わります。そして、習慣化を成功させる具体的な方法を身につけることで、一時的な頑張りではなく継続できる行動が生まれます。

まとめ——現状維持を抜け出す「最初の一歩」は、思考の切り替えから

今回の焼肉店オーナーの話を通じて、見えてきたことがあります。

現状維持から抜け出すために必要なのは、特別な才能でも膨大な時間でも資金でもありません。最初に変わるのは「認識」です。「原因は100%自分にある」と腹をくくった瞬間に、打てる手が見え始める。

そして「望む未来」を完了形で描き、今の行動を逆算する。直結しない行動をやめて時間を生み出す。基準値を一段上げて、今日一つ動く。

この積み重ねが、月商420万から560万への変化を生み、週2日の休みを生み、値引き競争から抜け出す自信を生んだのです。

「変わりたいのに動けない」という状態は、弱さではありません。でも、そこにとどまり続ける必要もない。あなたの一歩は、今日から始められます。

記事を読み終えて「自分も動き始めたい」と感じているなら、次の一歩は今日中に踏み出してください。「とっととやれ」——その言葉通り、動画講座「行動収益化法」では認識の切り替えから行動の設計・習慣化まで、すぐに着手できる形で体系化しています。一括払いと分割払いの両方に対応、申し込み後すぐに全動画を視聴できます。

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