秋の早朝。
ランニングで清水の港沿いを走っていると、
美容室の入口に張り紙が貼ってある店を
通り過ぎることがあります。
「料金改定のお知らせ」と書かれた
あの紙。
ちらっと読もうとしても、
文字が小さくて読めないことが多い。
あるいは、ただ「〇月より価格を改定します」
とだけ書いてある。
走りながら、
「これじゃ伝わらないなー」
と思ってしまうんです。
値上げそのものより、
「伝え方」で客離れが起きている。
そういう場面を、21年の支援の中で
何度も見てきました。
と言うことで、今日は
美容室の値上げお知らせ文を
どう書けばお客さんに納得してもらえるか、
手順を整理してお伝えします。
こんな方におすすめ
- ✅ 値上げを決めたけど、お客さんへの伝え方に迷っている美容室オーナー
- ✅ 「また来てくれるか不安」で値上げのお知らせを先延ばしにしている方
- ✅ スタッフが誇りを持って働ける店にしたいと思っている方
- ✅ 値下げや掲載費に頼らず、価値で選ばれる店に変わりたい方
📋 この記事でわかること
- 値上げのお知らせ文を書く前に整理すべき「3つの前提」
- お客さんに納得してもらえる告知文の構成と手順(ステップ解説)
- 働きがいのある店が持つ、販促と売上の関係

値上げの伝え方で、スタッフの空気が変わる
はじめにお伝えしたいことがあります。
値上げの告知文を書く理由は、
「お客さんに怒られないため」ではありません。
それだと、どうしても
言い訳っぽい文章になってしまいます。
本当の目的は、
「価値を適正に受け取るための宣言」です。
価値を伝えきって値上げが通ると、
店の空気が変わります。
オーナー自身に余裕が生まれ、
スタッフが誇りを持って施術できる。
給与や休暇制度を整える前に、
まず店の利益構造を変えること。
それが、働きがいのある店をつくる
最初の一手です。
私が支援してきた833件の店舗の中でも、
値上げを機に店全体の雰囲気が
明るくなった例は一度や二度ではありません。
「値上げのお知らせ文を整えただけで、お客さんからの反応が変わった。怒られるどころか、『大変でしたね、これからも来ます』と言ってくれた。あの瞬間、スタッフみんなが報われた顔をしていました」
東京・中野区の5坪美容室(40代・女性オーナー)
この方は、値上げによって
単価と売上が1.5倍になった事例です。
5坪という小さな店で、
スタッフと一緒に乗り越えた経験が、
店の誇りになっていきました。
「なぜ値上げするのか、お客さん目線の言葉に変換できない」と感じた方に、もう一歩踏み込んだ資料をお渡しできます。無料登録後すぐに読める書籍の中に「増益繁盛店になる12ステップ(74ページ)」と「客単価と利益の構造を自動計算するシミュレーター」があり、今の単価が適正かどうかを数字で確認できます。メール登録のみ、1分で受け取れます。
書く前に整理すべき「3つの前提」
いきなり文章を書こうとすると、
たいてい手が止まります。
「何から書けばいいかわからない」
「謝る感じになってしまう」
そういう方は、書く前の整理が
まだ終わっていません。
チェックポイント1:なぜ値上げするのかを自分の言葉で言えるか
材料費・光熱費・人件費の上昇を背景に
値上げを決めた方は多いと思います。
でも、それをそのまま書くだけでは
「事情を押しつけている」印象になります。
大切なのは、「あなたへの施術の質を守るために」
という視点を添えること。
✅ ポイント:値上げの理由を「お客さんにとってのメリット」に変換してから書く。「より良い施術を続けるための判断」として伝えると、受け取られ方が変わります。
チェックポイント2:いつ・いくらに・何が変わるか明示できるか
「近日中に改定予定」という曖昧な表現は
不安を生みます。
お客さんが次の予約をどう入れるか、
判断できなくなってしまいます。
✅ ポイント:「〇月〇日より、カットを◯◯円から◯◯円に変更します」と具体的に書く。変わるメニューと変わらないメニューを分けて示せると、さらに親切です。
チェックポイント3:誰に伝えるかを決めているか
お知らせの対象は、
全てのお客さんではないかもしれません。
常連のお客さん、LINEで繋がっているお客さん、
初来店から1年以内のお客さん。
それぞれで伝え方と温度感は変わります。
✅ ポイント:常連のお客さんへは「個人的な一言」を添える形が喜ばれます。新規のお客さんには新単価を「これが標準」として案内するだけで十分です。
✓ ここまでのポイント
- 値上げの告知は「謝罪」ではなく「価値の宣言」として書く
- 理由・金額・対象を明確にしてから文章に入る
- 常連のお客さんには個別の温かさを、新規には新単価を標準として伝える
告知文の手順は整理できても、「そもそも今の単価のどこを上げればいいか」で止まる方は多いです。無料で受け取れる「顧客の購買行動を軸とした販促改善の教科書(48ページ)」には、客数・客単価・来店頻度の3系統で売上を整理するワークシートが付いており、値上げの根拠を自分で組み立てる土台になります。登録はメールのみ、解除もワンクリックです。
納得してもらえるお知らせ文の手順
整理ができたら、
実際に文章を書いていきます。
以下の5ステップで構成すると、
怒られることなく、むしろ
「応援します」という声が来やすくなります。
お知らせ文 STEP 1
感謝から入る
「いつもご来店いただき、ありがとうございます」
という一文を最初に置く。
謝罪から入る必要はありません。
感謝から始めると、読む側の心が開きます。
⚠️ よくある失敗:冒頭から「誠に勝手ながら」と書いてしまうパターン。「勝手」という言葉は、店側が後ろめたく思っていると受け取られます。価値を届けてきた自信があるなら、謝る必要はありません。
お知らせ文 STEP 2
変わること・変わらないことを書く
価格が変わることを明示しつつ、
「お客さんへの姿勢は変わらない」ことを添える。
「丁寧な施術と、お一人おひとりに向き合う時間は
これからも変わりません」
という一文があるだけで、安心感が生まれます。
⚠️ よくある失敗:価格だけを羅列して終わるパターン。数字の羅列は事務的な印象になり、長年来てくれているお客さんの心を動かしません。
お知らせ文 STEP 3
理由を「お客さん目線」で説明する
材料費・人件費の上昇は背景として触れてよい。
ただし、それだけで終わらず、
「より質の高い施術を提供し続けるための
判断をしました」という着地点を必ず入れる。
お客さんは「自分のためになるか」を基準に
判断しています。
⚠️ よくある失敗:「諸般の事情により」と書いてお茶を濁すパターン。理由を曖昧にすると、不信感の方が先に来ます。
お知らせ文 STEP 4
変更内容を一覧で見せる
「カット:◯◯円 → ◯◯円」
「カラー:◯◯円 → ◯◯円」
という形で、変更前・変更後を並べて示す。
改定日も必ず書く。
⚠️ よくある失敗:価格だけ書いてリストを作らないパターン。お客さんは次の予約前に「自分の使うメニューがいくらになるか」を確認したいんです。一覧があると親切です。
お知らせ文 STEP 5
最後に一言を添える
「引き続き、よろしくお願いいたします」
だけでも構いません。
常連のお客さんへ個別に渡す場合は、
手書きで「〇〇さん、いつもありがとうございます」
と一言添えるだけで、受け取られ方が全然違います。
⚠️ よくある失敗:印刷した紙を無言で渡すだけのパターン。一言の声がけがあるかどうかで、温度感がまるで変わります。
「告知文は謝罪文ではありません。価値を届けてきた店が、その価値を正当に受け取るための宣言です。この順番が逆になると、値上げではなく値下げ交渉のような空気になってしまいます。」
ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)
伝え方が変わると、スタッフが前を向く
値上げのお知らせ文を整えることは、
単なる事務作業ではありません。
オーナーが「自分たちの仕事には価値がある」と
表明する行為です。
その姿勢は、スタッフに伝わります。
逆に、こっそり値上げして
何も伝えないでいると、
お客さんから「いつの間に上がったの?」と
詰められることがあります。
そのたびに謝って対応していると、
スタッフの誇りも少しずつ削られていきます。
きちんと伝えて、
きちんと受け入れてもらう経験を積む。
これが、スタッフが誇りを持って働ける
店の土台になっていきます。
客単価が上がり、売上が安定すると、
オーナーが余裕を持って経営できるようになります。
その余裕が、店の表情を変えていくんです。
値上げのお知らせ文の書き方が気になっている方は、
選ばれる理由の作り方から見直す美容室の値上げも
あわせて読んでみてください。
また、値上げ後にお客さんが離れることへの
不安が先に立っている方は、
値上げによる客離れへの伝え方の工夫が
参考になります。
「値上げにより単価・売上が1.5倍になりました。スタッフも『うちの店、ちゃんとした店なんだ』という顔をするようになりました。」
東京・中野区・5坪美容室(40代・女性)
まとめ:お知らせ文は「価値の宣言」として書く
値上げの告知文を書くときの
手順を整理すると、こうなります。
まず、なぜ値上げするかを
お客さん目線の言葉に変換する。
次に、感謝・変更内容・理由・一覧・一言、
この順番で文章を組む。
常連には手書きの一言を添える。
「怒られたらどうしよう」より
「きちんと伝えれば大丈夫」という
感覚に変わってから書くと、
文章の温度感が変わります。
価値を伝えて適正単価で選ばれる店。
その店が、スタッフが誇りを持って
働ける場所になっていきます。
お知らせ文を書いて、
次の一歩を踏み出していきましょう。
店舗経営は、一枚の紙から変わることがあります。
その一枚を、丁寧に書いていきましょう。
また、客単価の設計そのものから
整えていきたい方は、
値下げせずに客単価を引き上げた事例と手順も
参考にしてみてください。
「お知らせ文を書いた、でも値上げしてもまた価格競争に戻りそう」という不安が残っているなら、告知文の一枚だけでは足りません。客単価の設計・リピート導線・スタッフが誇りを持てる経営の仕組みを、同じ景色を見ている全国の仲間と一緒に整えていく場として「増益繁盛クラブ」があります。申込フォームに必要事項を入力するだけで、次の一手が明確になります。