皆さんこんにちは、
美容室経営者の佐藤祐司です。
私が真剣に現場を離れようと考えたのは13年前になります。
現在はほぼ引退して、スタッフに任せています。
その頃までの私は、とにかく技術ありきで、
ある年は、週1回の休みを利用して、渋谷にある、HGさんのメークスクールにも通っていました。
つまり、その年は365日仕事だったんです。
仕事人間?
そんな自分が好きでした!
現役引退のきっかけになったのは、ある出来事で売上が一気に45%ダウンした時、ある人のひと言でした。
「佐藤さん、いち、職人ならそれもいい。だけど佐藤さんは経営者でしょう。
だったら経営者としての勉強をしなくちゃ、その時間が取れないと、経営者にはなれないよ。
どんなに性能のいい新幹線も、レールは敷けないでしょ、
経営者がしっかりとしたレールを敷く事で、新幹線は安全快適、
しかも早く走れるんだよ。
佐藤さんはレールを何本も敷くことが仕事じゃないの!」
語弊があるかもしれませんが、性能のいいスタッフを育てても、
自分で方向を決めることができない(難しい)。
だから、経営者が儲かる仕組みをしっかり作り、あとはスタッフに、
その上を走ってもらえばいいということでした。
確かにそうも思いましたが、そうは簡単に現役引退はできません。
その最大の敵は、私自身の気持ちの問題です。
みなさんもそうではないですか?
・自分が一番お客さんを持っている、引退したら売上、下がるだろうなー
・あの人この人とお客さんの顔がちらつく
・スタッフを信用してないとかでなく、心配でたまらない。
極めつけは、
経営者の勉強?明日から何をすればいいの?
人は毎日仕事もしないでプラプラしてるなんて思うんだろうなー
そしてドキドキしながらやっと行動する時が来ました。
まずはスタッフに何故引退するのか。
そして何をして欲しいのか説明しました。
そして簡単なマニュアルも用意しました。
せっかく引退しても、あれこれあてにされたり、
頻繁に相談されてしまうと、本来の目的である、
・経営者としての時間をつくる
・スタッフに任せることで、責任感を身に付け成長してもらう
か達成できなくなるからです。
<マニュアル>
・1度聞いたことはメモって、同じことは聞かない
・業者さんへの連絡先は全て書き出しておく
・メルマガ・DMなど毎月やらなければいけないことのチェックシートを用意する
・よほどの緊急時以外は、電話でなくメールで連絡
・メールで日報を送る(報告を徹底する)
大まかにこんな感じです。
最大の難関は、お客様を失客しないように引き継ぐ事。
美容師(技術職の人は皆そうでしょう)の最大の弱点でもある、
プライドに触れる部分です。
お客様の前で、この先担当するスタッフも呼んで、
引き継ぎの話をしました。
その時、
お客様を安心させるために、
わざと「ここが難しいから」
「このようなボリュームが必要だから」
「ここをカットする時は充分気お付けて」など、
あくまでもお客様を安心させるための、トークでありパフォーマンスです。
この事をスタッフと充分打ち合わせをしておかないと、スタッフのプライドが暴れ始めてしまうからです。
もう一つ、多くのお客様の中には、
「エッこの人で大丈夫なの?」という不安そうな顔つきになる方がいらっしゃいます。
ですから、そんな時でも気にしないように話をしました。
よ~く考えれば分かりきった事なのですが、
私も初めて、スタッフも初めての経験なので、
細かい修正や追加はありましたが、行動してみると以外にスムースに終わりました。
おかげさまで今では、スタッフが頼もしく成長してくれています。
むしろ、日々いろんな事が変わっていたり、行われたりしていて、
知らない私が1人寂しい思いしたりする事も多々あります。
結果として、
・経営の勉強をする時間が生まれます。
・自分に体と時間の余裕が出る事で、スタッフを見る目、接し方、思いやる気持ちが変わります。
・給料を取らせてやらなければという気持ちになります。
・スタッフの悩みや愚痴を聞く余裕が出てきます。
そして最後に、私自身に課した課題。
それは、とにかくスタッフの行動したことを褒める。
褒めるところがないような場合、さもないことを頼んで、褒める状況を作ってでも褒める。
たったこれだけで、スタッフとの関係がすこぶる良好になるため、スタッフも生き生きと楽しそうに仕事をしてくれるようになります。
オーナー経営者のあなた。
是非、現場に出ない勇気を持ってください、親が子離れをするように。
経営者としての時間ができ勉強して、儲かる仕組みのレールを敷く事で、
あなたのお店はもっともっと大きく成長できる可能性を秘めています。
あなたの未来を応援します。
佐藤祐司
来月10月1日~10月3日の2泊3日で
お客さんを集めるための仕組み構築合宿を
ジョイマンが開催するそうです。
3日間お店を離れて
スタッフに任せる機会にしてみたら
いかがですか?
http://www.haward-joyman.com/kitaoka/