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兵庫県西宮市にて焼肉屋「焼肉 韓国料理 明(みょん)」を経営
焼肉 韓国料理 明(みょん) 代表・尹 明秀さん |
- まずは尹さんが経営している「焼肉 韓国料理 明(みょん)」がどのようなお店なのかから、お教えください。
兵庫県西宮市の中でも、阪神電鉄沿線の今津駅近くにある焼肉屋になります。
兵庫兼は大阪から神戸に掛けて、北から阪急電鉄、JR、阪神電鉄の3つの線路が並行に走っていて、路線ごとに住んでいる人の特徴が変わります。
北側の阪急沿線が高級住宅地もある地域として知られていて、逆にうちのお店がある南側の阪神沿線は、いわゆる「下町」。
どちらかと言えば、親しみやすいお客様が多い地域と言えます。
そんな当店の一番の看板メニューは、コースにも入っている「階段盛り合わせ」です。
こちらはその名の通り、階段状になった木の器の一段一段に、それぞれ違う部位のお肉を乗せて盛り付けるというもので、写真映え、インスタ映えすると、お客様から大変ご好評をいただいています。
オープンは12年前の2007年。
最初は、ここから歩いて5分くらいのところにある、もっと小さな28席のお店でした。しかし手狭になってきたのと、奇跡的に無担保での融資が通ったこともあって、土地を購入して、7年前に60席ある今のお店に移転してきました。
看板メニューの「階段盛り合わせ」
- 焼肉屋を経営する前は、料理の修行などされていたのでしょうか?
いいえ。それまではサラリーマンをやっていました。
ただ、私が働いていた企業はブラック企業ばかりだったので、いつかは独立しなければならないと思っていたのです。最後に勤めた会社が不動産屋だったのと、宅建の資格も取れたので、不動産屋として独立も考えていました。
しかし当時は弟が無職だったこと、またその弟が韓国料理屋で半年ほどアルバイトをしていたこともあって、その場のノリで焼肉屋をスタートさせました。
まったく修行などはしていなかったので、本当にイチからのスタートでしたね。
店舗所在地 |
上がらない売上と利益を伸ばすべく
「増益繁盛クラブゴールド」に参加
- 7年前に手狭になって、土地まで買って移転されたということは、経営はずっと順調だったということでしょうか?
いいえ。お客様はたくさん来ていただけていて、売上もそれなりに出ていたのですが、ほとんど利益が残っていなかったので、経営としてはギリギリでした。
当時は、とあるチェーン店の経営者の本に書かれていた「原価を掛けてお客様に喜んで貰おう」という考え方に感銘を受けていた時期で、とにかく安く、お得に商品を提供していました。原価率で言えば、60%近かったと思います。
その分、仕込みも皿洗いも全部ひとりでやって、それでなんとか食べていけるという状況でした。
そんなたくさん働いているのに、儲けない、利益が出ていない状態をなんとかしようと、2016年5月に「増益繁盛クラブゴールド」に入会しました。
あと、ほぼ同じ時期に「葉書DM再来客増加法」という教材も購入しました。
- ジョイマンの存在を知ったのも、2016年5月頃なのですか?
いいえ。実は10年くらい前から、ジョイマンさんの存在は知っていて、当時からメールマガジンの購読も行っていました。
ただ当時、ジョイマンさんの「売上よりも利益を大事にしなさい」という考え方は、私が傾倒していた経営者の考え方とは違ったこともあって、あまり経営の参考にはしていなかったのです。
ですがお店を今の場所に移転して、席数は多くなったのに、それに見合った売上が立たないこと、また相変わらずお金が残らないこともあって、利益を重視するジョイマンさんにコンサルティングしてもらおうと思いました。
チラシ・FAX DM・ハガキDM・食べログでの販促を一気に開始!
- 「増益繁盛クラブゴールド」への入会や、「葉書DM再来客増加法」の購入して、最初にどんな販促を行いましたか?
まずは集客のために、チラシ、FAX DM、ハガキDM、食べログを一度にやりました。
●チラシ
チラシは2ヶ月に1度、商圏に向けて5000枚ずつポスティングで撒いています。
最初は「チラシなんてやっても誰も来ないだろう」と半信半疑でやってみたのですが、やってみると思っていた以上のお客様に来ていただけて、驚きました。
反応率は、およそ1%くらいです。
ターゲット層と定めていた30代から40代のお客様にも、たくさん来ていただけているので、やって良かったですね。
西宮市は、大阪と神戸の間ということもあり、転機などで人の移動が激しい土地です。
そのためせっかく常連になったお客様がいなくなってしまうことも多々あります。
そういう意味でも、チラシによる新規集客は有効だと思いました。
焼肉屋は単価が高いため、離れた場所でも立ち寄ってくださることが多いです。
なので今後は商圏を広げて、もう少し遠くまでポスティングしてみようと考えています。
商圏に向けてポスティングしたチラシ |
ちなみにこのチラシの「看板はございません! 頑張って探してください!」という見出しは、ジョイマンさんにも褒めていただきました。
●FAX DM
FAX DMは、近隣の企業に向けて送りました。
西宮市という場所は、海側まで行くと工場地帯になっていて、例えばフジッコさんなど、大手のメーカーさんが軒を連ねています。
そうした企業にFAXを送信してみたところ、1ヶ月で10件以上の予約が入りました。
しかも12月の忘年会シーズンだったこともあって、15名様、20名様などの団体の予約がたくさん入ったのです。
このFAX DMがキッカケで常連様になったお客様もたくさんいらっしゃいます。
ちなみに、FAX DMをやり始めた当初は、予約特典として焼酎ボトルをプレゼントしていたのですが、こちらはあまり評判が良くありませんでした。
そこでワインボトルや、幹事さん向けのドリンクサービス券に切り替えたところ、反応がグンと良くなったのでオススメです。
●ハガキDM
ハガキDMは、まずアンケートを取って住所をいただいて、そこに向けて送っています。
「ハガキDM再来客増加法」で教えてもらったように、自分の顔出しした写真を載せて、個人的な話も含めた内容の文章も書き添えました。
そしたら、読んでくれたお客様のうち、約半分は再来店してくれました。この反応率は想像以上でしたね。
ただ、先ほども言ったように、この近辺は移転で引っ越してしまう頻度が高く、せっかく送っても宛先不明で返ってくることも多いので、そこは残念でした。
●食べログ
食べログは、まず有料会員になったのですが、それだけでアクセス数が大きく増えたので、驚きました。
またジョイマンさんから「自分が言いたいことを来て欲しいお客様に向けて言いなさい」と教わって、その通りに実践しました。
具体的には、「子育てしながら営業しているので、お店に子どもがいる」、「その代わり良質なお肉をお値打ちな価格で提供します」、また「お子様連れは大歓迎です」と伝えたのです。
こういうことを書くことは怖かったのですが、個人店なので、嫌われてしまっても良いと思い切って書いたところ、お客様が減るごところか、逆にお子様連れのお客様が増えて、売上も伸びてくれました。
焼肉 韓国料理 明(みょん)の食べログ |
メニューの改善で客単価が約1500円上昇!
- 店内販促では、どのようなことを実践したのでしょう?
まずは原価率が60%くらいだったので、2回に別けてトータルで15%ほどの値上げを行い、原価率を45%程度まで下げました。
また写真映えするようなメニューとして、今や看板メニューになった「階段盛り合わせ」を開発しました。
この「階段のような器」は、ひとつ1万円くらいするのですが、先行投資だと思って、思い切って買ってみました。
お客様からは「うわー」という歓声が上がりますし、このメニュー目当てでリピートしてくださる方も増えたので、ご満足いただけているのかなと思います。
コースも高いものを追加しました。
ジョイマンさんの下で学ぶ前は、一番高いコースが3500円だったのですが、今では7000円のコースまであります。
加えて以前までは4名様で2名分のコースを頼まれた場合、品数を減らして同じ肉を4切れ入れていたのですが、メニュー改善のタイミングに合わせて、2名のコースなら2切れずつしか出さないようにしました。
そうすることで、人数分のコースをご注文いただけたり、単品で追加をいただく頻度が増えました。
こうした試みによって、今までは焼肉屋としてはかなり安い2500円だった客単価が、約1500円もアップして、4000円になってくれました。
近隣の飲食店の方とお話をしていると、「この辺は客単価が安い地域性だから仕方がない」と口にしている人が多くて、私もその言葉に納得していたところがありました。
しかしやってみたら、まったく問題なく客単価は上がってくれました。
「地域性」という言葉を鵜呑みにして、諦めなくて良かったです。
今後の課題としては、メニュー数が多すぎるのでもう少し減らして、古くなったメニューリストも刷新しようと考えています。
現在のメニューリスト |
客数&客単価アップによって年商が1000万円以上アップ!
「昨日もお店を休んで、子どもと一緒に 遊びに出掛けていました」と尹さん |
- 客数と単価がアップして、お店の売上はどのように変わりましたか?
平均300万円程度だった売上が、約400万円にアップしてくれました。
繁忙期には500万円に達する時もありましたし、2018年12月は年末のかきいれ時だったこともあり、これまでの最高額の月商615万円を達成しました。
年間で1000万円以上、売上がアップしてくれたことになります。
月商500万円、600万円なんて無理だろうと思っていたので、ひとつ壁を変えた感じがしますね。自分の中で勝手に作っていた限界は、間違っていたんだと気付かされました。
利益もほとんど残っていなかったのですが、余裕が出来てきました。
お陰で休みも取れるようになったんですよ。
- 最近はどれくらい休んでいるのですか?
今は月に3日は休めています。
これまでは年間10日も休んでいなかったので、大きな進歩だと思います。
- その他、売上が上がったことで良かったことはありますか?
仕事にやる気が出てきましたね。
元々ノリで始めてしまった商売だったこともあって、売上が上がっていない時は、本当に働くことが苦痛でした。
それがお金が残るようになって、心にも身体にも余裕が出てきたことで、仕事がおもしろいと思えるようになってきたのです。
またタイミングよく銀行の金利が下がってくれて、お店のローンの支払い終了が1年ほど短くなりました。
あと8年ですべて返済できることになったので、「8年後に引退する」という新たな目標が出来ました。
素直に取り組むことが結果を出す一番の方法!
- 8年後に引退することが目標とのことですが、その後はなにをされる予定なのですか?
コンサルタントになれればと思っています。
そのために2017年には「副業コンサルタント起業コース」にも参加しました。
お店はローンが終わった段階で、誰かに任せるか、貸したり出来ればと考えています。
そのためには、まず私がいない状態でも問題なく営業が出来る状態に持っていきたいですね。
ジョイマンさんの下で学んでいる方で、「オーナーがお店にいなくても売上が残せている」状態を実現出来ている方にもお会いしましたし、そういう風になれればいいなと思っています。
- 最後に、今後「増益繁盛クラブゴールド」への参加や、ジョイマンの下で学ぶことを考えている方に向けて、アドバイスをお願いします。
とにかく素直に、言われたことを実践することです。
私は頑固者だったので、随分前からジョイマンさんのメールマガジンを読んでいていたのに、最近までそれを実践して来なかった。
そのせいで、結果を出すまでに時間が掛かりました。
ジョイマンさんの教えは、別に失敗しても大きな損失になるものではありません。
だから取り敢えず挑戦してみて、もしダメだったら、そこから別の方法を考えれば良いと思います。
まずは実践すること。それが大切だと思います。
もしも私がジョイマンさんに会っていなかったら、今でも安売りしていて、お金がまったく残っていない状態で、イライラしながら働いていたと思います。
もしかしたら途中でお店を畳んでしまっていたかもしれません。
でも、こうして売上や利益を伸ばすことが出来て、休みも取れるようになり、引退まで見えてきました。ですのでジョイマンさんに出会えたこと、またこうして結果が出せたことには、本当に感謝しています。