「店販、声かけしてみてって言ってるのに、スタッフが全然動いてくれない」
「自分が接客しているときは売れるのに、スタッフに任せるとゼロ」
「そもそも自分がいないと店が回らないから、スタッフ教育まで手が回らない」
こういったご相談を、美容室オーナーの方から本当によくいただきます。店販の声かけ問題は、スタッフのスキルの話に見えて、実は多くの場合「仕組みがない」ことが根っこにあります。
今回は、私ハワードジョイマンが実際にクライアントの現場を見ながら気づいてきた「スタッフが迷わず声かけできるようになる仕組み」について、具体的にお話しします。
📋 この記事でわかること
- スタッフが店販で声かけできない本当の理由
- 社長が現場から離れても店販が回る仕組みの作り方
- スタッフに渡せる「声かけの型」の組み立て方
- ターゲットを絞った販促と店販の連動で安定収益をつくる考え方
こんな方におすすめ
- ✅ スタッフに店販を任せたいが、なかなか動いてもらえない方
- ✅ 自分が接客しないと売上が落ちると感じているオーナー
- ✅ 店販の仕組みをスタッフに移管したいが、何から始めればいいか迷っている方
- ✅ 客単価を上げたいのに、施術料金だけでは限界を感じている方
- ✅ 自分がお店にいないと不安で、休みが取れない状況から抜け出したい方

スタッフが「声かけできない」のは、意欲の問題ではない
正直に言います。スタッフが店販で声をかけないのは、やる気がないからではありません。「何を言えばいいかわからない」「断られたときにどうすればいいかわからない」という状態のまま放置されているからです。
私がこれまで美容室150件以上のコンサルティングを行ってきた中で、スタッフが店販を苦手とするパターンはほぼ共通しています。「声かけしてみて」という指示だけが存在し、「何を・どのタイミングで・どんな言葉で」という型が渡されていないのです。
これはスタッフの問題ではなく、仕組みを作っていないオーナー側の構造問題です。少し耳が痛いかもしれませんが、ここを直視することが改善の第一歩になります。
私自身、独立直後に貯金を使い果たし、家族から借金して再起した経験があります。そのときに痛感したのは「自分だけが動いている構造は、いつか必ず限界が来る」ということでした。お店も同じです。社長だけが動ける構造は、社長が現場を離れた瞬間に止まります。
「スタッフに動いてほしいなら、動ける仕組みを先に渡すことが社長の仕事です。指示と仕組みは別物。指示だけでは人は動かないし、動けない。」
ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)
「声かけしてみて」と言うだけでスタッフが動かない状況が続いているとしたら、渡すべき「型」がまだ揃っていないサインです。無料レポート「ある日を境に利益が3倍になった美容室の話」では、スタッフに伝え方を渡す方法と、物販が自然に売れる仕組みを具体的に解説しています。メールアドレスだけで受け取れます。
「40点のスタッフでも動ける仕組み」を先に作る
仕組みを作るとき、多くのオーナーが陥る落とし穴があります。「優秀なスタッフなら動けるはず」という前提で仕組みを設計してしまうことです。でも現実には、完璧なスタッフは最初からいません。
私がクライアントにお伝えしているのは「40点のスタッフでも店が回る仕組みを作る」という発想です。店販の声かけで言えば、次のように作業を細かく分解することから始めます。
チェックポイント1:声かけのタイミングは決まっているか
「シャンプー後のトリートメント提案のとき」「カラー施術の待ち時間」など、声かけをするタイミングをあらかじめ決めておくだけで、スタッフの心理的ハードルは大きく下がります。「いつでもどうぞ」は「いつもしなくていい」になりがちです。
✅ ポイント:声かけタイミングをサービスの流れに組み込み、施術フローの一部として明文化する。
チェックポイント2:声かけのトークに「型」があるか
「おすすめです」だけでは売れません。「なぜこれをすすめるか(理由)」「どんな髪の悩みに効くか(ご利益)」「どう使うか(使い方)」の3点をセットにした短いトークスクリプトを作り、スタッフに渡してください。A4一枚で十分です。
✅ ポイント:トークスクリプトはオーナー自身が実際に使って効果を確認したものだけを渡す。「言わされている感」が出ない言葉に仕上げることが重要。
チェックポイント3:断られたときの対応が共有されているか
スタッフが声かけを怖がる最大の理由は「断られたときにどうすればいいかわからない」です。断られたときの返し方(「また気になったときはいつでも言ってくださいね」など)をあらかじめ伝えるだけで、スタッフの体感リスクは大幅に下がります。
✅ ポイント:断られることを「失敗」ではなく「次の接点のスタート」と位置づける言語化をスタッフと共有する。
✓ ここまでのポイント
- スタッフが動かないのは意欲の問題ではなく、型と仕組みが渡されていないから
- 声かけのタイミング・トーク・断られたときの対応の3点をセットで明文化する
- 40点のスタッフでも動ける仕組みを先に設計することが社長の本来の仕事
声かけの仕組みを整えるとき、スタッフの手元に置けるPOPやDMがあると動きが変わります。店販コーナーや施術スペースに置く販促ツールの企画・制作について、LINEからチャットで相談できます。月〜金の9時〜17時受付です。
社長が毎日1時間「仕組みを作る時間」を確保するだけで変わる
「仕組みを作りたいのは分かっているけど、時間がない」というお声もよくいただきます。でも考えてみてください。今の状態を続けている限り、時間が生まれることは永遠にありません。社長が現場にいることで店が回っているなら、社長が現場を離れた瞬間に止まります。これは10年経っても変わらない構造です。
私がお伝えしているのは、毎日たった1時間でいい、「社長の仕事(仕組みづくり・販促)」の時間を意図的にブロックしてほしいということです。朝イチでも、お客さんが来る前でも構いません。その1時間を積み重ねることで、スタッフに渡せる仕組みが少しずつ増えていきます。
店販の声かけスクリプト一枚を作るのに、慣れれば30分もかかりません。POPを一枚作れば、スタッフがいなくてもシャンプー台の横でお客さんに語りかけてくれます。美容室の物販で利益が残るかどうかは、こうした仕組みの有無で大きく変わります。
「仕組みを作る時間がないと言う経営者ほど、仕組みがないせいで自分が動き続けることになっています。この構造を断ち切るのは、勇気ではなく時間の使い方の優先順位を変えることです。」
ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)
スタッフが退職しても「仕組み」があれば立て直せる
「仕組みをスタッフに任せることの大切さ」を身をもって経験したオーナーの話を紹介させてください。
「スタッフが退職して一気に客数が減ったとき、正直もう終わりかと思いました。でもターゲットを絞った販促を続けたことで、新規のお客さんが安定して来てくれるようになりました。」
スタッフ退職で客数減を経験した美容室オーナー
このオーナーが立て直せたのは、スタッフ個人への依存から「仕組みへの依存」に切り替えていたからです。特定のスタッフが退職すると、そのスタッフが担っていたお客さんとの関係ごと失われるケースがよくあります。でも仕組みがあれば、ターゲットに刺さる販促を継続することで、お客さんはお店に来てくれます。
店販も同じです。特定のスタッフしか売れない状態は、そのスタッフが辞めた瞬間にゼロになります。誰でも声かけできる仕組みがあれば、スタッフが変わっても店販の売上は守られます。
スタッフ教育を仕組みとして回す考え方については、こちらの記事でより詳しく解説しています。
店販の声かけが定着すると、客単価と利益の両方が変わる
店販の仕組みができてスタッフが声かけを続けるようになると、経営に二つの変化が起きます。一つは客単価の上昇、もう一つは再来店率の向上です。
店販商品を使い始めたお客さんは、次回来店時に「使い心地どうでしたか?」という自然な会話が生まれます。これが来店動機になり、来店間隔が縮まります。施術中の会話で自然に提案するトークの進め方を合わせて整備すると、店販と再来店の両方を同時に底上げできます。
❌ よくあるパターン:社長だけが店販を売っている状態
- 社長が現場を離れると店販売上がゼロになる
- スタッフは「自分には関係ない仕事」と認識してしまう
- 社長が現場から離れられず、仕組みを作る時間がさらに取れなくなる悪循環
✅ 推奨アプローチ:仕組みとしての声かけをスタッフに移管する
- 声かけタイミング・トーク・断られた後の対応を明文化してスタッフに渡す
- POPなど「黙って語りかけてくれるツール」を補助的に活用する
- 店販が売れた事例をスタッフ間で共有し、成功体験を積み重ねる
まとめ:店販の声かけは「スタッフのスキル」ではなく「オーナーが作る仕組み」
美容室の店販で迷わず声かけができるようになるには、スタッフのトーク力を上げることよりも先に、オーナーが「誰でも動ける仕組み」を設計することが必要です。
声かけのタイミング、トークの型、断られたときの対応——この三点セットを明文化してスタッフに渡すだけで、店販の動き方は変わり始めます。毎日1時間、社長の仕事(仕組みづくり)に使う時間を作ることが、自分が現場にいなくても店が回る状態への入り口です。
スタッフが退職しても、新しいスタッフが入っても、仕組みがあればお店の収益は守られます。「自分がいないとダメ」という状態から抜け出すことが、利益が残るお店づくりの土台になります。
私ハワードジョイマンは、静岡市清水区を拠点に、全国の美容室オーナーがこの仕組みを自分のお店に落とし込めるよう、833件の支援実績をもとにご一緒しています。中小企業診断士として、現場で実証済みの手法だけをお伝えしています。
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