「POPを手書きで作って貼ってみたけど、お客さんがまったく目を止めてくれない」——そんな経験、ありませんか?
一生懸命ペンを走らせて作ったPOP。でもシャンプー台の横に置いたまま、誰にも読まれず、気づいたら色褪せていた。あの虚しさは、実際に作った人にしかわからないと思います。
こんにちは、ハワードジョイマンです。静岡市清水区を拠点に、全国の美容室オーナーへ「利益が残る経営」をお伝えするコンサルタントをしています。
先日、久しぶりに島根県の温泉津温泉を旅してきました。世界遺産・石見銀山の近くにある、江戸時代から続く温泉街です。旅先でも職業病というか、商店街のPOPや看板がつい目に入ってしまうんですね(笑)。温泉津では、地元のおばあちゃんが手書きで書いたシンプルなPOPが観光客の足をしっかり止めていて、「これだよな」と改めて思いました。
うまいPOPは、技術よりも文章の構造で決まります。今日はその具体的な3つのパターンをお伝えします。
こんな方におすすめ
- ✅ POPを作っているのにお客さんが読んでくれないと感じている方
- ✅ 店販品やオプションメニューが全然売れないと悩んでいる方
- ✅ 「何を書けばいいか分からない」とPOP作りが止まっている方
- ✅ 客単価を上げたいが、値上げには抵抗がある方
- ✅ 手書きPOPで美容室の雰囲気も温かくしたい方
📋 この記事でわかること
- なぜほとんどのPOPがお客さんに読まれないのか、その根本的な理由
- お客さんが思わず読んでしまうPOP文章の3つの構成パターン
- 美容室で今すぐ使える具体的なPOP文章の実例
- POPで客単価を自然に引き上げる考え方のコツ

なぜ美容室のPOPはスルーされるのか
POPが読まれない理由は、実はシンプルです。「お店の言いたいこと」を書いているからです。
よくあるPOPの文面を思い浮かべてください。
❌ よくあるパターン(スルーされるPOP)
- 「今月のおすすめ!トリートメント ¥3,000」
- 「新メニュー登場!ヘッドスパ」
- 「炭酸シャンプー絶賛販売中!」
✅ 読まれるPOP(お客さん視点のPOP)
- 「朝のドライヤー時間が半分になる!」という体験が書かれている
- 「なぜ今あなたにこれが必要か」という理由が書かれている
- 「これを使っている人とそうでない人の違い」が書かれている
メニュー名や価格だけを並べたPOPは、スーパーの棚札と変わりません。棚札を読むのは、すでに買う気のある人だけです。
POPの本来の仕事は、「まだ興味を持っていないお客さんの関心を引き出すこと」です。そのためには、お客さんの頭の中にある「悩み」や「気になること」に先に触れる必要があります。
「POPはお店の広告ではなく、お客さんへのラブレターです。自分のことを一方的に話す人間は、誰にも好かれない。相手の悩みに気づいて、『実はこんな方法がありますよ』と教えてあげる。それがPOPの仕事です。」
ハワードジョイマン(繁盛店グループ総代表/店舗利益最大化コンサルタント)
POPが読まれる3つの構成パターン
21年間、美容室150件以上・飲食店610件以上の経営改善に携わってきた経験から、「読まれるPOP」には共通した文章の型があることがわかっています。ここでは特に美容室で効果が高い3パターンをお伝えします。
POP構成 STEP 1
【悩み共感型】:「そうそう、まさにそれ!」と思わせる
構造:①悩みの描写 → ②原因の一言 → ③解決策(メニュー)
例:「ヘアカラーのあと、2〜3週間で色が抜けてきた…とお悩みではないですか?実はそれ、施術後のケア次第で大きく変わります。当店おすすめの『カラーケアトリートメント』なら、色持ちが格段に長くなります。」
ポイントは冒頭で「あなたのことを言っている」と感じさせること。お客さんが椅子に座ってふと目に入ったとき、「あ、私のことだ」と止まってもらえれば成功です。
⚠️ よくある失敗:悩みの描写が抽象的すぎて誰にも刺さらないケース。「パサつく髪に」ではなく「ドライヤーのあとに指が引っかかる感じがする方へ」と具体的に書くほど反応が上がります。
POP構成 STEP 2
【ビフォーアフター型】:変化を見せて想像させる
構造:①今の状態(Before) → ②変化の説明 → ③理想の状態(After)
例:「朝、鏡を見るたびに髪のボリュームのなさが気になっていませんか?根元にふんわりとした立ち上がりが生まれると、顔全体が明るく若々しく見えます。今日のスタイリング相談、ぜひスタッフにお声がけください。」
人はすでにある「痛み」より「理想の姿」のほうが購買動機になりやすい場面もあります。特に美容室は「なりたい自分」への投資です。ビフォーアフター型はその感情を刺激します。
⚠️ よくある失敗:アフターが「キレイになります」で終わっているケース。「朝のセット時間が5分短くなります」のように、生活の中での具体的なメリットを書くほうが断然響きます。
POP構成 STEP 3
【理由+お得感型】:「なぜ今これが必要か」を伝える
構造:①今の季節・状況 → ②理由の説明 → ③期間・数量限定などの行動喚起
例:「夏の紫外線でダメージを受けた髪は、秋にパサつき・枝毛が急増します。9月〜10月は『集中ケア月間』として、ダメージ補修トリートメントを通常より詳しくご案内しています。気になる方はスタッフに『POPを見た』とお声がけください。」
「今やる理由」があると、人は動きやすくなります。季節・タイミング・数量という要素は、POPに自然な行動喚起を生みます。
⚠️ よくある失敗:「今だけ!」「限定!」と煽るだけで、理由がないケース。お客さんは「なぜ今なのか」の根拠を求めています。根拠のない限定感は信頼を損ないます。
✓ ここまでのポイント
- POPが読まれない最大の原因は「お店目線の言葉」を並べているから。お客さんの悩みや感情から書き始めることが基本
- 読まれるPOPには「悩み共感型」「ビフォーアフター型」「理由+お得感型」の3つの構成パターンがある
- 具体的な描写と「今やる理由」がセットになっているほど、POPへの反応が高まる
POPで客単価を上げるために大切な「メニュー名」の考え方
POPの文章を考える前に、もう一つ見直してほしいことがあります。それはメニュー名そのものです。
「ヘッドスパ ¥4,500」というPOPと、「頭皮の疲れと眠れない夜を、60分でリセットするヘッドスパ ¥4,500」というPOP。同じ価格でも、どちらが読まれるかは一目瞭然です。
私がお伝えしている「ご利益名」の考え方です。メニュー名は「作業名」ではなく「お客さんが得る体験・変化」を表す名前にする。これだけで、POPの文章を書くハードルも格段に下がります。
私自身、大学時代にお笑い芸人として活動していた経験があります(ファミリーマートのCMにも出演しました)。お笑いの世界で学んだのは「相手がどこで笑うか(反応するか)を先に考えてから話す」という発想です。POPも同じで、お客さんがどこで「あ、これ私のことだ」と思うかを先にイメージしてから書く。その順番が大事です。
「客単価を上げたいなら、まずPOPやメニュー表のメニュー名を見直してください。カット・カラー・トリートメントという作業名を並べているだけでは、お客さんはメニューを選べません。お客さんは作業を買いに来ているのではなく、自分の悩みを解決しに来ているんです。」
ハワードジョイマン(繁盛店グループ総代表/店舗利益最大化コンサルタント)
POPを継続して作り続けるための「仕組み」の話
POPで一番多い失敗は、1枚作って貼っておしまい、になることです。
POPは「季節」「お客さんの悩みの変化」「新メニュー」に合わせて定期的に更新するものです。1枚作って安心してしまうと、半年後には色褪せたPOPが貼られたまま、という状況になります。これはむしろ、お店の「手を抜いている感」を演出してしまいます。
私のクライアントの中には、毎月2〜3枚のPOPを入れ替えるルーティンを作り、それだけで店販品の売上が継続的に上がっている方もいます。重要なのは、完璧な1枚を作ることよりも、定期的に更新し続ける仕組みを作ることです。
私が毎年島根の日御碕神社に参拝に行っているのですが、あそこに向かう途中の出雲大社の門前通りにも個人経営のお店がたくさんあります。繁盛しているお店には必ずといっていいほど、季節や行事に合わせたPOPが工夫されている。一方で人が入っていないお店は、何年も変わっていないような紙が貼られていたりする。偶然じゃないと思います。
「完璧なPOPを一発で作ろう」という完璧主義が、むしろPOP作りを止めてしまう原因になります。60点でいいから今週1枚作って貼ってみる。それが第一歩です。
「以前は客単価が全然上がらなくて困っていましたが、POPのメニュー名をご利益名に変えて、文章の構成を教わった通りに変えてみたら、お客さんから『これってどんなメニューですか?』と聞かれる回数が増えました。自分から売り込まなくてもPOPが話題を作ってくれるのが、本当に助かっています。」
40代・美容室オーナー
まとめ:POPはお客さんへの「対話の代わり」
今日お伝えした3つのPOP構成パターンをまとめます。
①悩み共感型:お客さんの「そうそう」を引き出し、関心を掴む
②ビフォーアフター型:理想の状態を見せて感情を動かす
③理由+お得感型:「今やる根拠」を示して行動を促す
どのパターンも共通しているのは、「お店が言いたいこと」ではなく「お客さんが知りたいこと・感じていること」から文章を始めている点です。
POPは言わば、スタッフが席を離れていても代わりにお客さんに話しかけてくれる存在です。上手に使えば、施術中も、お客さんが待っている間も、常に単価アップや次回来店への橋渡しをしてくれます。
「利益が残らない」とお悩みの美容室オーナーの方に、私はいつも最初にPOPから手をつけることをお勧めしています。コストがほぼゼロで、今日から始められて、効果が数字に出やすい。これほど実践しやすい施策は他にありません。
もし「POPの文章、具体的にどう書けばいいか分からない」「自分のお店のメニューをご利益名に変えたい」とお考えでしたら、ぜひ以下からご覧ください。スタイリスト1人でも売上を月100万円超にした実践ノウハウを無料レポートでお届けしています。
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