1億円突破術

断られないトリートメントの提案を始めた前と後。スタッフと売上の変化を公開

「勧めてみたんですけど、断られちゃいました」

スタッフからこの言葉を聞くたびに、胸の中でため息をついた経験はありませんか。

あるいは、自分でお客さんにトリートメントを勧めようとして、

  • 「なんか売りつけている感じがして、言い出せない」
  • 「断られた後の空気が気まずくて、次から提案できなくなった」
  • 「メニューを案内しても『今日はいいです』で終わる」

…こんな状況が続いていないでしょうか。

今回の記事では、まさにこの状況の中にいた美容室が、提案の「設計」を変えることでどう変わったのかを、私・ハワードジョイマンが実際に関わった事例をもとにお伝えします。スタッフの意識と、売上の数字に何が起きたのか。時系列に沿って、包み隠さず書いていきます。

📋 この記事でわかること

  1. トリートメントが断られ続ける本当の理由(提案の中身ではなく「設計」の問題)
  2. 断られにくい提案に変えるための具体的な言葉・順番・タイミング
  3. 提案の仕組みを変えた後にスタッフと売上にどんな変化が起きたか
  4. 今すぐ自店に取り入れられる「ご利益型」メニュー提案の考え方

こんな方におすすめ

  • ✅ スタッフにトリートメントを提案させているが断られ続けている方
  • ✅ 客単価が4,000〜6,000円台で止まっていると感じている美容室オーナー
  • ✅ 「売り込み感」なく自然にメニューを追加してもらう方法を知りたい方
  • ✅ スタッフが自信を持って提案できる仕組みを整えたい方
  • ✅ POP・メニューブックを活用した客単価アップに興味がある方
断られないトリートメントの提案を始めた前と後。スタッフと売上の変化を公開 | 月商200万円から年商1億円を実現する美容室経営術

「断られる提案」には、共通した構造がある

まず最初に確認しておきたいのは、「断られた」という結果の背景に何があるのか、という点です。

多くの美容室でスタッフがトリートメントを提案するとき、こんな言い方をしています。

「今日、トリートメントはどうされますか?」

一見、丁寧に聞いているように思えます。ただ、この聞き方には大きな落とし穴があります。お客さんの立場から見ると、これは「買いますか?買いませんか?」という二択の質問です。お客さんが「いいです」と答えれば、それで会話は終わる。しかも断った後に気まずさはゼロ、むしろ断りやすい構造になっています。

さらに問題なのは、「トリートメント」という言葉そのものです。これはあくまで作業名です。お客さんにとって「トリートメントをすると自分にどんないいことがあるか」が一切伝わっていない。

断られているのは、トリートメントそのものではなく、提案の設計が「お客さんの気持ちを動かす構造になっていない」からです。

チェックポイント①:今の提案はお客さんの「悩み」から始まっているか

「トリートメントはどうですか?」という提案は、メニュー名(商品)から始まっています。お客さんが買うかどうか判断する前に、まず「これが自分に必要かどうか」を感じてもらえる情報がありません。

✅ ポイント:提案はメニュー名ではなく、「お客さんが今感じている悩みや変化」から入ること。「最近、毛先がパサつきやすくなっていませんか?」という言葉で始まると、会話の質がまったく変わります。

チェックポイント②:提案するタイミングは適切か

会計の直前、あるいはカット中に突然「トリートメントはどうですか?」と切り出すケースが多いですが、このタイミングはお客さんの「受け取り態勢」ができていない状態です。

✅ ポイント:カウンセリングの段階、または施術途中で髪の状態に触れながら話す方が、お客さんに「そういえば気になっていた」と気づいてもらいやすくなります。

✓ ここまでのポイント

  • 「トリートメントはどうですか?」という提案は、断られやすい二択構造になっている
  • メニュー名(作業名)ではなく、お客さんの悩みや変化から話を始めることが大切
  • 提案するタイミングを「カウンセリング時」に移すだけで、受け取られ方が変わる

「設計」を変えた日。スタッフの反応はこうだった

ある美容室で、私がまずやってもらったのは提案の「台本」を作ることでした。台本といっても、セリフを棒読みするためのものではありません。「どの順番で、何を伝えるか」の設計図です。

具体的には、以下の流れに変えました。

提案の流れ STEP 1

髪の状態を「お客さんの言葉」で確認する

「最近、毛先の乾燥が気になることはありますか?」「洗い流した後、ごわつきを感じることはないですか?」など、お客さん自身に今の髪の状態を話してもらうところから始める。

⚠️ よくある失敗:スタッフが自分の目線で「この方の髪はダメージがあります」と判断して一方的に話してしまい、押しつけ感が生まれる。まずお客さんに話してもらうことが大事。

提案の流れ STEP 2

状態を「見える化」して伝える

「今日触ってみると、毛先が少し水分を欲しがっているような状態ですね」など、施術者の観察をやさしく言語化して共有する。

⚠️ よくある失敗:「ダメージがひどいです」という言い方は、お客さんに罪悪感を感じさせることがある。状態を否定するのではなく、観察として伝えるのがポイント。

提案の流れ STEP 3

ご利益(得られる変化)を先に伝える

「今日、補修成分の入ったトリートメントを入れると、明日の朝のブローがずっと楽になりますよ」「くせが出やすくなる季節なので、今のうちに整えておくと扱いやすさが全然違ってきます」など、やってよかった後の状態をイメージしてもらう。

⚠️ よくある失敗:「おすすめです」「効果がありますよ」という漠然とした言い方は印象に残りにくい。具体的な「翌朝」「1週間後」などの時間軸を入れるとぐっとリアルになる。

この流れに変えたとき、スタッフから最初に出てきた言葉が「なんか、売ってる感じがしなくて話しやすいです」でした。これは大きな変化です。売り込みへの後ろめたさがあったからこそ、提案がぎこちなくなっていたのです。

「提案が断られ続けるのは、スタッフの力量の問題ではないことがほとんどです。『どう伝えるか』の設計が整っていないだけ。設計さえ変えれば、同じスタッフが別人のように動きます」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

POPとメニューブックが「もう一人のスタッフ」になった

提案の流れを変えるのと同時に、もう一つ取り組んでもらったことがあります。それはPOPとメニューブックの見直しです。

それまでのメニューブックには「トリートメント ○○円」と書いてありました。これはお客さんに何も伝えていないのと同じです。

変えた後のメニューブックには、こう書きました。

「翌朝のドライヤー時間が短くなる補修トリートメント」

これだけです。でも、この一行があるかどうかで、お客さんが施術前にそのメニューを「知っている状態」になるかどうかが変わります。スタッフが提案する前に、すでにお客さんの頭の中にそのメニューの存在と価値が入っている。だから提案したときに「ああ、さっきメニューで見たやつだ」と自然につながる。

POPも椅子まわりに1枚置きました。内容はシンプルに。「今の季節、毛先の乾燥を感じていませんか?気になる方はスタッフへ一言どうぞ」という文章だけ。

このPOPがきっかけで、お客さんの方から「これってどんなやつ?」と聞いてくれるケースが出始めました。スタッフが言い出せなかった話題を、お客さん自ら持ち出してくれる状況ができた。

❌ 提案を「スタッフの口だけ」に頼るパターン

  • スタッフのメンタル負荷が高く、断られると次第に提案しなくなる
  • 提案の質がスタッフによってばらつき、安定しない
  • お客さんとの「話の糸口」がゼロの状態でいきなり提案になる

✅ POPとメニューブックを「先行提案ツール」として使うパターン

  • お客さんが来店前〜待機中に自然と情報に触れ、心の準備ができている
  • スタッフは「確認と提案」だけすればよくなり、心理的ハードルが下がる
  • お客さんから話題を振ってくれるケースが増え、提案が会話として成立する

「よく『お金をかけずに集客したい』という声を聞きますが、そこで止まっている限り客単価は上がりません。一枚のPOPへの小さな投資が、何百人というお客さんへの提案を自動化してくれる。これが仕組みの力です」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

3ヶ月後、スタッフと数字に起きた変化

提案の設計を変え、POPとメニューブックを整えてから3ヶ月が経った頃、変化がいくつか重なって現れてきました。

まずスタッフの変化です。「今日、3人に提案して2人にやってもらいました」という報告が入ってくるようになりました。以前は「1日ゼロ」の日も珍しくなかったと聞いていましたから、この変化はスタッフ本人にとっても手応えのある経験になったようです。

数字の変化については、客単価が変わりました。それまで平均5,000円前後で推移していたものが、3ヶ月の取り組みで6,500円前後に上がった。1人あたり1,500円の差が月100人のお客さんに広がると、月15万円の違いになります。

さらに嬉しかったのは、「またトリートメントお願いします」という声でリピートにつながったケースが出てきたことです。提案が断られていたときは、それ自体が終わりでした。でも実際に体験してもらうと、お客さん自身が次の来店動機になってくれる。客単価アップと再来店対策が同時に動き始めた感覚がある、とオーナーから聞きました。

「提案の仕組みを整えてからスタッフが変わりました。断られても落ち込まなくなったし、うまくいったときの喜びをお客さんと共有できるようになって、接客自体が楽しそうになったんです」

40代・美容室オーナー

まとめ|「断られない提案」は、スタッフの才能ではなく設計の問題

長年指導してきた中で、833件の店舗経営者と向き合ってきました。その経験から言えることは、「トリートメントが売れない」問題のほとんどは、スタッフの接客力の問題ではないということです。

提案の入り方、言葉の順番、POPやメニューブックとの連携。この「設計」が整っていない状態でスタッフに「もっと積極的に提案して」と言っても、結果は変わりません。それどころか、断られ続けることでスタッフの自信が削られていきます。

設計を整えることは、スタッフを守ることでもあります。そして結果として、お客さんにとっても「ちゃんと自分の髪のことを考えて提案してくれた」という体験になる。売り込みではなく、信頼の積み重ねです。

客単価アップの優先順位は、新規集客よりも先です。今いるお客さんに、もっと喜んでもらえる提案ができる環境を整える。それが利益を残す経営の第一歩です。

もし今、トリートメントの提案に限らず「メニューが売れない」「客単価が伸びない」という状況にあるなら、まずは提案の設計から見直してみてください。

より具体的な提案の設計方法や、客単価アップのための実践的な手法をまとめた無料レポートをご用意しています。ぜひ手に取ってみてください。

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