1億円突破術

多店舗経営者の1週間に密着。3店舗を持つオーナーの働き方と意思決定の現場

朝晩の空気がようやく涼しくなってきた秋口のこと。増益繁盛クラブの会員さんの中で、3店舗を経営しているオーナーから相談を受けました。

「ジョイマンさん、私、毎日何かに追われていて、気づいたら夜10時なんです。3店舗目を出した途端に、自分が何屋さんなのか分からなくなってきて…」

この言葉、すごくリアルだと思いませんか。1店舗から2店舗、そして3店舗へと規模を広げてきたオーナーが、ある時点で「自分が経営者なのか現場作業者なのか」という壁にぶつかる。これは決して珍しいことではありません。

今回は、そのオーナーの1週間の動きを伺いながら見えてきた「多店舗経営の現実」と、そこから抜け出すための考え方を整理してみます。

📋 この記事でわかること

  1. 3店舗オーナーが陥りやすい「現場依存」の構造と原因
  2. 1週間のスケジュールに潜む「社長の時間の使い方」の問題点
  3. 意思決定を現場に落とし込む「仕組み化」の具体的な考え方
  4. 増益繁盛クラブで実践できる多店舗経営の支援内容

こんな方におすすめ

  • ✅ 2店舗目・3店舗目を出したものの、自分が現場から離れられない方
  • ✅ 店舗が増えるほど忙しくなり、利益が増えた実感がない方
  • ✅ スタッフへの権限委譲がうまくいかず、何でも自分でやってしまう方
  • ✅ 「経営者としての仕事」と「現場の仕事」の切り分けに悩んでいる方
  • ✅ 将来的な多店舗展開を考えていて、先輩オーナーの実態を知りたい方
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3店舗オーナーの「月曜〜金曜」に見えた現実

そのオーナーが教えてくれた1週間のスケジュールを聞いて、私は正直「これは想定通りだな」と感じました。

月曜日は1店舗目で施術。午後は材料の発注と、スタッフからの報告対応。火曜日は2店舗目へ移動してまた施術。水曜日は3店舗目のスタッフが急に休んだので急きょヘルプ。木曜日は1店舗目に戻って施術しながら売上確認。金曜日は取引先の担当者とのミーティング…。

「この週、販促物を作る時間はありましたか?」と聞いたら、「全然なかったです」とのことでした。

店舗が増えた分だけ「現場作業者としての自分」も増えてしまっている。これが多店舗経営者の多くが陥るパターンです。売上は確かに上がった。でも利益率は下がった。休日は減った。頭の中は常に「誰かが何かをしていないか」という心配でいっぱい——。

店舗数が増えることと、経営の質が上がることは、自動的にはつながりません。

チェックポイント1:あなたの1週間に「社長業の時間」はありますか?

施術・スタッフ対応・材料発注・クレーム処理——これらはすべて「現場の仕事」です。社長の仕事(販促設計・数値分析・仕組みづくり)とは別物です。1週間を振り返ったとき、社長業に使えた時間が5時間未満なら、構造的な問題があると考えた方がいいでしょう。

✅ ポイント:まず自分の1週間を「現場仕事」と「社長仕事」に色分けして書き出してみましょう。可視化するだけで「こんなに現場にいたのか」と気づけます。

チェックポイント2:スタッフは「指示待ち」になっていませんか?

「何かあれば社長に聞けばいい」という空気が店舗内にある場合、社長が現場にいないと判断が止まります。これはスタッフの問題ではなく、「判断基準が言語化されていない」という仕組みの問題です。

✅ ポイント:よく受ける質問トップ5を書き出し、その答えをマニュアル化するだけで、社長への問い合わせは激減します。

✓ ここまでのポイント

  • 多店舗経営で「忙しくなる一方」なのは、店舗が増えた分だけ「現場作業者」としての自分が増えているから
  • 社長業(販促・仕組み設計・数値管理)と現場業務を切り分けない限り、店舗を増やすほど疲弊する構造になる

意思決定を「社長が全部やる」から卒業する

「社長業が忙しすぎて現場から抜けられない」という悩みは、実は意思決定の構造を変えることで大きく改善できます。

多くのオーナーが陥るのが、「自分がいないと心配」という感覚から来る「全決定・全対応」です。これ自体は真剣に店を守ろうとしている証拠なので、決して悪いことではありません。でも、それを続けると体と時間が持たなくなる。

私がよくお伝えするのは、「40点のスタッフでも店が回る仕組みを作る」という考え方です。これは、スタッフの能力を低く見ているわけではありません。「社長が育てるのを待たなくても、仕組みが教えてくれる状態を作る」ということです。

❌ よくあるパターン:社長がすべての判断を抱え込む

  • スタッフが育たない(判断する機会がないから)
  • 社長の体力・時間に上限があるため、店舗拡大のたびに疲弊する
  • 社長が不在だと売上が下がる「社長依存店舗」になる

✅ 推奨アプローチ:判断基準を仕組みに落とし込む

  • 「こういう場合はこう対応する」というフローチャートをスタッフと一緒に作る
  • よくある判断10パターンをマニュアル化する
  • 週1回の短いミーティングで「判断の振り返り」をする文化を作る

「社長がいなくても店が回るのは、スタッフが優秀だからではありません。社長が仕組みをデザインしたからです。仕組みがなければ、優秀なスタッフでも迷います」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

客単価アップ STEP 1

「社長の仕事時間」を1日1時間確保する

まず現場から切り離した「社長タイム」を物理的にスケジュールに入れてください。最初の1時間は「何のメニューをどう見直すか」「来月の販促をどうするか」を考える時間に充てる。施術をしながら考えるのは限界があります。

⚠️ よくある失敗:「忙しくて社長タイムが取れない」という状態を放置し、結局何も変わらないまま半年が過ぎる。まず1日30分でも確保し、習慣化することが先です。

客単価アップ STEP 2

スタッフが動ける「判断の地図」を作る

スタッフがよく「どうしますか?」と聞いてくる場面をリストアップし、その答えをシンプルな言葉で書き出します。A4一枚でも構いません。これが「判断の地図」になります。

⚠️ よくある失敗:完璧なマニュアルを作ろうとして、作り始めたまま放置になる。まずは「よくある質問トップ5」だけに絞って作りましょう。

「1週間の密着」から見えてきた、本当の課題

最初にご紹介したオーナーの話に戻りましょう。1週間の動きを整理してみると、彼女の問題は「時間管理が下手」なわけでも「スタッフが悪い」わけでもありませんでした。

根本にあったのは、「経営の優先順位が整理されていない」こと。3店舗を回しながら、何を一番に判断し、何をスタッフに任せ、何に自分の時間を使うべきかが、言語化されていなかったのです。

たとえば——彼女が最も時間を使っていたのは施術と材料発注でした。でも、実は一番利益に影響する「客単価アップのためのPOP設置」と「次回予約の仕組み化」は、3店舗合わせてほぼ手つかずだったのです。

客単価が1,000円上がれば、3店舗分の来客数で考えると月の利益インパクトは相当なものになります。でも施術や発注に追われていると、そこに手が届かない。これがまさに「忙しいのに利益が残らない」構造の正体です。

「やることを増やすのではなく、やめることを決めることが、多店舗経営の第一歩です。社長にしかできないことを明確にして、それ以外はどんどん手放す勇気を持ってほしい」

ハワードジョイマン(店舗利益最大化コンサルタント)

多店舗経営で「利益を残す」ために、今日から変えられること

私はこれまで21年間・833件以上の店舗経営者を支援してきましたが、多店舗経営で利益を安定させているオーナーには共通点があります。

それは「売上より利益を先に考えている」こと、そして「自分の時間を経営の設計に使っている」ことです。

具体的に今日から始められることを挙げると——

  • 週の初めに「今週の社長業」を3つだけ決める(施術以外の経営タスク)
  • スタッフが迷う場面ベスト5を書き出して判断フローを作る
  • 3店舗のメニューブックを見直し、客単価が上がる順に並び替える
  • 次回来店の提案をスタッフ全員が言えるように練習日を設ける

どれも「お金をかけずに」できる改善ですが、私はよく言います——「お金を掛けずに売上を伸ばそうとする考え方は愚策」。広告投資や仕組みへの投資を惜しむことが、結果的に一番のコスト高になります。

仕組みへの投資、学びへの投資、販促への投資。これが利益を残す店舗経営の根幹です。

「毎日現場を頑張っているのに、手元に残るお金が増えない——その状態を変えたくて、勇気を出して相談してみました。仕組みの作り方を順を追って教えてもらえて、少しずつ現場を任せられるようになってきています」

40代・男性(美容室オーナー)

まとめ:多店舗経営の壁は「仕組み不足」から来ている

3店舗を持つオーナーの1週間を見ていると、「現場に引っ張られる社長」の姿が浮かんできます。それは決して怠慢ではなく、仕組みがない状態でお店を守ろうとしている誠実さの裏返しです。

でも、そのままでは体が持ちません。店舗が増えるほど疲弊するという悪循環から抜け出すためには、「社長の仕事」を明確にし、仕組みにデザインしていく時間を意識的に作ることが必要です。

増益繁盛クラブでは、多店舗経営のオーナーも含め、「売上より利益」「現場作業者から仕組みのデザイナーへ」という軸で経営改善を伴走しています。静岡市清水区を拠点に、全国のオーナーをオンラインでもサポートしています。

もし「今の自分の働き方のまま店舗を増やしても限界がある」と感じているなら、まず一歩、情報を取りに来てください。

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